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2018年7月22日日曜日

観感楽学

ネットで調べものをしていたら「金口木舌(きん/こう/ぼく/ぜつ)」ということばにぶつかった。琉球新報のコラム欄の名前なのだが筆者には意味不明。さっそく辞典に手が出る。木製の舌のある金属製の鈴のことで、古代中国において役人が人々に法令を示すときにならしたもの、転じて言論で社会を啓発・指導すること、木鐸(ぼくたく)に同じとあった▼感心したがこうなると他紙のコラム名が気になる。同じ沖縄県の沖縄タイムスは「大弦小弦」。弦楽器の太い弦と細い弦のことで、大きなことにもささやかなことにも共鳴する意味か▼神戸新聞は「正平調(へい/せい/ちょう)」。中国音楽の音調の一種で、もっとも清んだ音というのが原意だそうだ。同社ではこの欄は厳正公平であるとともに華麗な文章を心がけていると説明しているそうだ。朝日「天声人語」や毎日「余録」、日経「春秋」などは説明不要か。音やことばに関わる名前が多いなかで読売「編集手帳」、産経「産経抄」はちょっと異色で無味乾燥▼さて本紙の「観感楽学(かん/かん/がく/がく)」は剛直に遠慮なく直言する意味の侃々諤々(かん/かん/がく/がく)をしゃれたもの。勝手な意見を言い合ってやかましい喧々囂々(けん/けん/ごう/ごう)ではなく、ましてやこの二つがあやまって結合した *喧々諤々(けん/けん/がく/がく)とは無縁。(T)

(兵庫民報2018年7月22日付)

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