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2018年7月29日日曜日

放送大学「雇い止め」撤回裁判にご支援を

脱法行為は許さない、雇用を守れ!

兵庫労連・神戸地域労働組合執行委員長 北川伸一

今年四月から、同じ事業者の下で通算五年を超えて働いた場合、期間の定めのない「無期雇用契約」に転換できるようになりました。しかし、それを見越して、事前に契約更新しないことに「同意」を求めるなど、少なくない事業者が「雇い止め」の脱法・違法行為を強行しています。
Aさんは放送大学学園(放送大学)と二〇〇六年四月から一年ごとの有期雇用契約を交わし、兵庫学習センター(神戸大学内、一般事務)で今年三月まで十二年間働いてきました。しかし、無期転換申込権が行使可能となる直前(本年三月三十一日)に「雇い止め」を受けました。
放送大学は、無期転換申込権が法律で定められた二〇一三年に、法の規制を免れるため、理事会決定で雇用期間に五年の上限を設け、Aさんはじめ有期雇用労働者に「承諾」することを求めました。このような行為は法の趣旨(雇用の安定を図る)をねじ曲げる違法行為であり無効です。
これを最終的に拒否したAさんは、代理人を通じ放送大学に四月以降の雇用継続を求めましたが、拒否されました。理由は「契約期間に制限を設けなければ人件費の負担が大きくなり経営に甚大な影響を及ぼす恐れがある。多様なニーズに応え魅力的なサービスを提供していくためには硬直的な人事配置は回避せざるを得ない」という身勝手なものでした。
しかし、調査によると昨年五月下旬に開催したある「説明会」で放送大学は「無期転換を逃れるために理事会決定をした。雇い止めにするのは人事を固定したくないからだ」と正直に説明したそうです。
Aさんは、日本共産党国会議員団などの協力も得て、兵庫労働局や中央省庁への要請を行いました。六月六日には、日本共産党の畑野君枝議員が衆院文部科学委員会でこの問題をとりあげ、文科省に指導を要求しました。そして「放送大学のホームページには、学習センターで職員が入学相談に乗ってくれ、ひとり学習も乗り切れたと学生の声が載っている」として、非常勤職員が果たしてきた役割を強調。「無期転換逃れで、今年六十七人が雇い止めされ、六十二人を新たに雇用している」と告発しました。(六月十五日付「しんぶん赤旗」)
Aさんは、「こんな理不尽なことは許せない」という強い思いで裁判を決意し、六月十一日神戸地裁に提訴。同時に、同じような酷い目に遭った人のためにも勝利したい、そして支援の輪を広げたいという思いで兵庫労連・神戸地域労働組合に加入しました。
働くなら正社員が当たり前の社会の実現、真の「働き方改革」を実現させるための一歩となるこの裁判へのご支援をよろしくお願いします。

(兵庫民報2018年7月29日付)

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