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2018年7月29日日曜日

暑さしのぎ3千万署名達成を:垂水区


安倍九条改憲NO!全国市民アクションは七月一日に「秋の臨時国会めざし、三千万人達成に進もう」、二十二日に「9・30第四次集約めざし暑さをしのいで三千万人署名を進めましょう」とアピールを発表。これに呼応して兵庫県内でも決起集会など運動に弾みをつける取り組みが行われています。

3団体共催で決起集会

「三千万署名の達成こそ安倍改憲阻止の力、改憲止めよう決起集会」を七月二十二日、「平和憲法を守る垂水区ネットワーク」「憲法生かす会・垂水」「みなせん須磨垂水」の共催で開催しました。
「改憲の動きと三千万署名」と題して和田進神戸大学名誉教授が講演し、そのあと、これまで進めてきた運動についての交流が行われました。
和田先生は安倍改憲の狙いと背景について述べ、安倍政権は、戦後初めて、「軍事大国化を自覚的に目指している政権」だと指摘。
安倍政権の九条加憲案について詳しく述べたうえで、もし自衛隊明記を許せば、これまでの九条が「戦争・武力の禁止規範」から「戦争・武力の根拠規範」へと百八十度の転換がなされ、さらには、国家・社会のあり様も大きく変わり、軍事的価値のために国民の権利が大きく制限されることになると強調。その具体的な例として土地収用法をあげ、現行憲法下では軍事目的についての公共性は否定されるが、自衛隊の憲法への明記は自衛隊の事業に「公共性」が認められることになり、それに合わせて、土地収用法の改定が提起されることになると指摘しました。
安倍首相が想定している改憲スケジュールについて言及し、九月総裁選で安倍再選となれば、目指している二〇二〇年改正憲法施行は日程的には可能であると述べ、「三千万署名運動を止めることはできない、力を緩めることなく、これからも進めていくべきだ」と強調し、講演を終えました。
続いて、新婦人垂水支部、憲法生かす会・垂水、みなせん須磨垂水、垂水ひがし九条の会、明舞九条の会の各代表より活動報告があり、運動の交流を行いました。
最後に、「憲法生かす会・垂水」の門永秀次さんが閉会の挨拶をし、三千万署名達成に向けて、決意新たに取り組んでいくことを確認し、集会を終えました。
―高橋道雄(垂水革新懇事務局)

(兵庫民報2018年7月29日付)

暑さしのぎ3千万署名達成を:須磨区


安倍九条改憲NO!全国市民アクションは七月一日に「秋の臨時国会めざし、三千万人達成に進もう」、二十二日に「9・30第四次集約めざし暑さをしのいで三千万人署名を進めましょう」とアピールを発表。これに呼応して兵庫県内でも決起集会など運動に弾みをつける取り組みが行われています。

憲法をじっくり学ぶ

安倍九条改憲NO!三千万署名・須磨の賛同者の一人、関西大学法学部教授の木下智史さんを講師に迎え、学習会を七月二十日に開催。酷暑のなか五十人を超える人びとが参加し、話をじっくり聞き、質疑応答でさらに深めました。
安倍首相はなぜ改憲をしたがるのか、「個人として尊重される」権利を自民党改憲案が奪おうと狙っていることなど、その問題点と危険性を木下さんは詳しく解説し、参加者からの質問にもわかりやすく答えました。
さらに、全国市民アクションのアピールも紹介し、三千万署名を早期に達成すれば、安倍自民党の憲法改悪の野望にとどめを刺すことが可能になってきたと指摘。しかし、なお「年内発議」を断念していない安倍首相を侮ってはいけない、気を引き締めて取り組みを強めようと訴えました。
―三好正子(同会事務局長)

(兵庫民報2018年7月29日付)

暑さしのぎ3千万署名達成を:東灘区


安倍九条改憲NO!全国市民アクションは七月一日に「秋の臨時国会めざし、三千万人達成に進もう」、二十二日に「9・30第四次集約めざし暑さをしのいで三千万人署名を進めましょう」とアピールを発表。これに呼応して兵庫県内でも決起集会など運動に弾みをつける取り組みが行われています。

事実上の戦時徴用を知る

テレビドキュメンタリー「防衛フェリー~民間船と戦争~」を鑑賞し、元外航船員の藤丸徹さんから補足説明で戦争と船員の被った被害と歴史を聞く学習会が七月二十一日、東灘区民センターで開かれました。主催は安倍改憲NO!市民アクション東灘。
ドキュメンタリーは、二〇一六年に商社や船会社など八社で特別目的会社「高速マリン・トランスポート」を設立し、民間船員を「予備自衛官補」として採用する動きを追い、船員を再び戦争に駆り出す事実上の「戦時徴用」の実態を暴きました。
また映像は、一九九〇年から始まった中東貢献策の一環で、日本が米国に二隻の船舶を提供した経緯を紹介。武器弾薬を積まない、戦争には加担しないとして就航した「キースプレンダー号」を待ち受けていたのは、ミサイル飛び交う戦闘地域。平和憲法下の「貢献策」の危険性と船員の苦悩を描いていました。
藤丸さん(写真)は、戦時中、大型商船だけでなく漁船も多数が強制「徴用」された結果、八八%の船が撃沈された事、船員の死亡率は陸・海軍の軍人の約二倍になった事、戦後も朝鮮戦争をはじめベトナム戦争、中東戦争、イラン・イラク戦争など幾多の戦争と無縁ではいられなかった船員の歴史などを語りました。
質問やアンケートでは、「過去の知らないことが良くわかった」「戦争は自衛隊員だけが担うものとの常識を覆すものでした」「徴用は明確な人権侵害だと感じました」「今年制作されたドキュメンタリーも是非見てみたい」などの感想や意見が寄せられました。

(兵庫民報2018年7月29日付)

暑さしのぎ3千万署名達成を:北区


安倍九条改憲NO!全国市民アクションは七月一日に「秋の臨時国会めざし、三千万人達成に進もう」、二十二日に「9・30第四次集約めざし暑さをしのいで三千万人署名を進めましょう」とアピールを発表。これに呼応して兵庫県内でも決起集会など運動に弾みをつける取り組みが行われています。

安倍政権退陣に追い込もう

安倍九条改憲NO!三千万署名北区推進委員会主催で、「改憲阻止はアベ退陣で!」学習集会が行われ、酷暑の中でしたが、四十人が参加しました。
事務局の高垣欣弘さんが、今日の学習会は、今国会では改憲提案をさせなかったが、秋の国会での提起をさせないために、あらためて三千万署名を九月末目途にとりくむための学習会だと説明しました。
和田進神戸大学名誉教授(写真)が「改憲阻止はアベ退陣で‼~アベの支持率が下がらないのはなぜか~」と題して講演し、来年の参議院選挙、春の統一地方選挙、できれば今年中に三千万署名運動で安倍政権の危険性を暴露し、退陣に追い込もうと激励しました。

(兵庫民報2018年7月29日付)

日本共産党魚住支部と後援会が豪雨災害被災者支援募金


日本共産党明石市魚住支部と後援会は七月十七日、JR魚住駅で西日本豪雨災害被災者への支援募金を呼びかけました。
報道を見ていても被害のひどさが日に日に増しているようだと支部会議で話し合い、実施することになったものです。
来春の明石市議選予定候補の伊藤和貴さんを先頭に十人の党員・後援会員が参加しました。十六時から一時間余りの短時間でしたが若者、高年者など年齢を問わず驚くほどの反応があり、多くのカンパが寄せられました。
支部では、次回は時間をずらせて実施することにしています。
―野村俊三(同支部)

(兵庫民報2018年7月29日付)

日本共産党垂水区委員会:塩屋の豪雨被害について建設事務所・土木事務局に申し入れ


日本共産党垂水区委員会は、七月十日にJR垂水駅西口で西日本豪雨災害救援募金を呼びかけました。また、今井まさこ市会議員と戸田あきら垂水区県政対策委員長は、塩屋の自治会の役員とともに神戸市垂水建設事務所に豪雨被害について申し入れました。
建設事務所からは副所長が対応。自治会役員は、写真も示しながら、リアルに被害の実相を訴えました。党側からは党神戸市議団の申し入れ書にそっての要請もしました。
副所長は、神戸市の崩落箇所は民地が多く、兵庫県とも協議を行わなくてはならないと答えました。すでに事務所には県の土木局の職員が訪れていました。


十七日には県の神戸土木局に対し、きだ結県議も加わり、今井市議、戸田氏、自治会役員で申し入れました。
公園からの土砂が民家を直撃している箇所もあり、県側からは公園管理課・河川管理課の職員が対応しました。職員は崩落箇所を現地検分もしていて、「危険は承知している」との前向きな回答もありましたが、「これは市の問題だ」と言う縦割り行政の限界を示すような返答もありました。
戸田氏は、「復旧の工事は始まったばかりで、仮復旧の箇所もあり、全面復旧へ向けて粘り強く取り組みます。いまこそ住民のいのちとくらしを守る政治が必要です」と語っています。

(兵庫民報2018年7月29日付)

日本共産党神戸市会議員団:熱中症対策を緊急要望

日本共産党神戸市会議員団は七月二十日、久元喜造神戸市長に対し「猛暑による熱中症対策についての緊急要望」を行いました。
記録的な猛暑によって、熱中症などで病院に運ばれる人が相次いでいます。神戸市消防局によれば、この七月、市内の熱中症による救急搬送者は十八日までで二百五十四人にものぼり、昨年同日時点の百六人と比べて百四十八人も上回る非常事態です。
体温調節が困難な高齢者や障害者に対しては、行政の見守りの強化と対策が必要です。また、長引く避難生活で苦労されている災害避難者や、低所得者に対して、行政の手厚い支援が必要です。
要望書提出にあたり赤田かつのり幹事長は「子どもは、地面の輻射熱で大人以上に暑い環境にいる」「学校園や児童館、保育所などの集団行動の場では、他の子どもに合わせて無理をする傾向があり、いっそうの注意が必要」「集団行動を管理する側で万全の対策をすることが重要」と要望しました。
対応した神戸市市長室の福島国武秘書課長は「いま何ができるかの検討をはじめている」「この暑さは行政として対策を検討しないといけないと思っている」などと答えました。

(兵庫民報2018年7月29日付)

憲法県政の会が学習会「京都の選挙に学ぶ」


憲法が輝く兵庫県政をつくる会は二十一日、神戸市兵庫区の兵商連会館で学習会「京都の選挙に学ぶ会」を開きました。
次の二〇二一年兵庫県知事選挙にむけた同会の系統的な活動の一環。四月の京都府知事選で得票率四四%と大善戦した候補者の福山和人弁護士(写真右から二人目)と、確認団体「つなぐ京都」よびかけ人の梶川憲・京都総評議長(その左)が、豊かな経験・教訓を語りました。
憲法県政の会の津川知久代表幹事(写真右)が「市民参加の京都の経験に学び、地方政治を変えるエールを交換したい」と開会挨拶しました。
梶川氏は、知事選の意義について「民主府政の会」では、安倍暴走政治のもとでの「防波堤」の役割だけではなく、安倍政治と違う「もう一つの道」を地方の対抗軸として打ち出し、府民の実態と要求にねざす府政実現を探求してきたと強調しました。
昨年の総選挙をへての市民と野党の共闘の模索、とくに原発・戦争法・九条改憲阻止などで共闘してきた市民や市民団体と、今回の知事選で共同する努力と粘り強いとりくみを紹介。「そうだ、地方自治がある」と目覚めた市民との新しい共同の意義を強調しました。
福山弁護士は、基本姿勢として「継承しつつ変化させる」などをかかげ、「安心感ある前進」という打ち出しに努力したことを紹介。市民グループが一同に結集し、「民主府政の会」との本格的な共同をすすめたこと、政策も参加型での発展や、タウンミーティングで寄せられた声を公約に生かす双方型につとめたことを紹介しました。
同学習会には、立憲民主党の桜井周衆院議員がメッセージを寄せました。

(兵庫民報2018年7月29日付)

放送大学「雇い止め」撤回裁判にご支援を

脱法行為は許さない、雇用を守れ!

兵庫労連・神戸地域労働組合執行委員長 北川伸一

今年四月から、同じ事業者の下で通算五年を超えて働いた場合、期間の定めのない「無期雇用契約」に転換できるようになりました。しかし、それを見越して、事前に契約更新しないことに「同意」を求めるなど、少なくない事業者が「雇い止め」の脱法・違法行為を強行しています。
Aさんは放送大学学園(放送大学)と二〇〇六年四月から一年ごとの有期雇用契約を交わし、兵庫学習センター(神戸大学内、一般事務)で今年三月まで十二年間働いてきました。しかし、無期転換申込権が行使可能となる直前(本年三月三十一日)に「雇い止め」を受けました。
放送大学は、無期転換申込権が法律で定められた二〇一三年に、法の規制を免れるため、理事会決定で雇用期間に五年の上限を設け、Aさんはじめ有期雇用労働者に「承諾」することを求めました。このような行為は法の趣旨(雇用の安定を図る)をねじ曲げる違法行為であり無効です。
これを最終的に拒否したAさんは、代理人を通じ放送大学に四月以降の雇用継続を求めましたが、拒否されました。理由は「契約期間に制限を設けなければ人件費の負担が大きくなり経営に甚大な影響を及ぼす恐れがある。多様なニーズに応え魅力的なサービスを提供していくためには硬直的な人事配置は回避せざるを得ない」という身勝手なものでした。
しかし、調査によると昨年五月下旬に開催したある「説明会」で放送大学は「無期転換を逃れるために理事会決定をした。雇い止めにするのは人事を固定したくないからだ」と正直に説明したそうです。
Aさんは、日本共産党国会議員団などの協力も得て、兵庫労働局や中央省庁への要請を行いました。六月六日には、日本共産党の畑野君枝議員が衆院文部科学委員会でこの問題をとりあげ、文科省に指導を要求しました。そして「放送大学のホームページには、学習センターで職員が入学相談に乗ってくれ、ひとり学習も乗り切れたと学生の声が載っている」として、非常勤職員が果たしてきた役割を強調。「無期転換逃れで、今年六十七人が雇い止めされ、六十二人を新たに雇用している」と告発しました。(六月十五日付「しんぶん赤旗」)
Aさんは、「こんな理不尽なことは許せない」という強い思いで裁判を決意し、六月十一日神戸地裁に提訴。同時に、同じような酷い目に遭った人のためにも勝利したい、そして支援の輪を広げたいという思いで兵庫労連・神戸地域労働組合に加入しました。
働くなら正社員が当たり前の社会の実現、真の「働き方改革」を実現させるための一歩となるこの裁判へのご支援をよろしくお願いします。

(兵庫民報2018年7月29日付)

伊丹・川西革新懇で沖縄平和ツアー2018

県民のたたかいと歴史に励まされ

伊丹革新懇事務局長 中島隆夫

七月十七日から十九日まで、伊丹と川西の革新懇の共催で沖縄ツアーを行い、十七歳から七十八歳まで、十三名(伊丹十一名、川西二名)の参加がありました。
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辺野古の海

オスプレイパッド建設現場前

初日は辺野古新基地建設反対の座り込みに参加し、東村高江に回りオスプレイパッド反対のたたかいの現状をきくという日程でした。
名護共同センターでは新基地を許さないため今年の県知事選とそれに先立つ地方選挙がいかに重要かというお話をうかがいました。
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二日目は伊江島に渡りました。
一九四五年四月、一週間にわたる激しい地上戦が繰り広げられ千五百人もの住民が犠牲になった島です。伊江島を占領した米軍は生き残った住民を強制移住させこの島を本土攻撃の基地としました。帰島を許され帰ってきた住民を待っていたのは広大な米軍基地となった島…。住民は食べるため仕方なく爆撃演習下で農耕を始めましたが米軍はガソリンをまき作物を焼き払ったのです。

伊江島反戦平和資料館

最初に行ったのが伊江島平和資料館。農地を奪われた農民の苦しみと強い平和への願いが息苦しいほど胸に迫ってきました。
伊江島は今は観光に力を入れて復興しています。息をのむような美しい海に囲まれた印象的な島で観光だけでもおすすめしたいです。
この日はさらに嘉手納基地、嘉数高台と回りました。
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最終日はひめゆり平和祈念館と不屈館(瀬長亀次郎と民衆の資料館)へ。ひめゆり資料館は何度来ても戦争の理不尽さとむごさに胸が苦しくなります。不屈館では瀬長亀次郎氏が民衆の支持のもとたたかい続けたことがよくわかり励ましをもらうことができました。
学ぶことが多く、また楽しい三日間でした。

(兵庫民報2018年7月29日付)

「北播磨平和行進」へ発展


「北播磨(地域)平和行進」を七月八日に行い、九時から十一時過ぎまで加東市内を行進しました。加西、小野、西脇、加東の各市からの延べ二十八名が歩きました。
今年は、昨年まで三回にわたり行ってきた「加東市平和行進」を「北播磨平和行進」に名称も改めて出発することとなりました。六月十二日に、はりま中央民商、加東九条の会、加東年金者組合が中心となって近在の小野、加西、西脇各市、多可町に呼びかけ「原水爆禁止国民平和行進北播磨実行委員会」を結成して準備しました。
行進当日は荒天の予報でしたが、幸運にも雨は時折降るだけで大変助かりました。出発地点の加東市滝野文化会館下の駐車場に集合し、参加者からそれぞれ挨拶。これまで地域の平和行進を担当していたり、現役時代に太平洋コースの行進に参加していた人がいるなど、お互いの発言に感銘を受け合いました。
行進では、メガホンを使って、平和を守るとりくみや平和行進への参加を呼び掛け、うたを歌いながらゆっくり歩きました。沿道の住民や通りすがりの車から激励があり、参加者を励ましました。
加東市役所の「非核平和都市宣言決議」標柱前で行進を終えました。
実行委員会は、「近くの方は、来年、一歩でも二歩でも平和行進へご参加ください」と呼びかけています。
―岸本高志(北播磨平和行進実行委員)

(兵庫民報2018年7月29日付)

ひなたぽっころりん〈624〉


(兵庫民報2018年7月29日付)

観感楽学

先日の集中豪雨は、大小の河川を氾濫させ、岡山、広島、愛媛など西日本一帯にすさまじい被害をもたらした。全国からボランティアが救援に駆けつけているのを見て、阪神・淡路大震災が甦ってきた▼私はJR元町駅近くにあった「西診療所跡」を拠点に救援活動を開始。震災二日目には救援物資が届きはじめたが行政は混乱し物資をさばくことさえできない。「いま、被災者に最も必要なものはなにか」を見極める判断力と指導力が何より重要だと思い知らされた▼この救援事務所を取り仕切ったIさんは集まってくる救援物資とボランティアを一手に引き受け、「困っていることがあれば事務所に電話を」とボランティアを被害現場に向かわせ、被災者の要求を聞いてくるよう指示した▼「水がほしい、食べものがない、がれきを撤去して、二百人分の食器がない、大人用の紙おむつはない?…」彼らが集めてきた声は行政ではつかみきれないリアルなもので私たちは真剣に対応した▼あれから二十三年。この時、被災者と真正面から向き合った青年たちは人として一気に成長している。彼らの子どもたちが東日本大震災、この大水害で被災地に向かっている。(D)

(兵庫民報2018年7月29日付)

2018年7月22日日曜日

西日本豪雨災害:宮本岳志衆院議員が神戸・姫路で調査

日本共産党の宮本岳志衆議院議員が十五日、兵庫県内の豪雨災害現場をまわり、被害状況を調査、住民から声を聞くとともに、被災者を激励しました。金田峰生党国会議員団兵庫事務所長が同行しました。

〇兵庫区清水町


神戸市兵庫区清水町は、国土交通省六甲砂防事務所も住民からの要望を受け、砂防堰堤をつくる計画でしたが、予算が付かず、事業が先延ばしになっていたところへの豪雨災害でした。
また、神戸市は私道に流れ込んだ土砂の除去を約束したものの、いつになるか明示せず、住民が「生活道路なのにいつまで待たせるのか」と自主的に除去作業を始めていました。
宮本議員は作業を手伝いつつ、砂防堰堤を急いで欲しいなどの要望を受け、「予算のつけ方、税金の使い方が問われる課題だ」と対応を約束しました。
兵庫区での調査には、大かわら鈴子市議、前田みさ子兵庫区県政対策委員長が同行しました。

〇姫路市夢前町、余部町

姫路市夢前町では、土砂災害危険区域以外の箇所で土砂崩れが起き、一つ間違えば家屋を直撃するところでした。
同市余部町では、揖保川の支流である蟠洞川があふれ、床下浸水と田畑の水没がありました。
蟠洞川があふれるギリギリの水位になっても、揖保川の方が水位は高いため、逆流を防ぐ水門を閉めざるを得ません。しかし、そうすると蟠洞川の水が行き場を失い、内水被害となります。
宮本議員は、「紀の川流域でも同様の場所があり、河川改修のあり方そのものが問われている。早急に対策を講じるよう、求めたい」と応じました。
姫路市内の調査には、入江次郎県議会議員、苦瓜一成市議、村原守泰党市くらし・経済対策委員長が同行しました。

(兵庫民報2018年7月22日付)

西日本豪雨災害:復興県民会議が募金活動


阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議は十二日昼、神戸市中央区の元町商店街東口で西日本豪雨の救援募金を呼びかけました(写真上)。
これには二十五人が参加。募金をよびかける横断幕や募金箱をもって訴えると、買い物客や旅行者など多くの人たちが募金に応じ、四十五分間で六万四千三百六十七円が寄せられました。
*
募金に応じた七十五歳と七十三歳の姉妹は「阪神・淡路大震災のとき長田で被災し、家がつぶれました。被災された方の気持ちがわかります。倉敷は母の出身地でもあり、少しでも力になりたい」と話していました。

(兵庫民報2018年7月22日付)

西日本豪雨災害:日本共産党県議団が知事に申し入れ


日本共産党兵庫県議団は十二日、七月五日~八日の西日本豪雨による被害対応について、各議員らが、地元などでつかんだ実態や要望をふまえ、井戸敏三知事に申し入れました。
申し入れの主な項目は、①土砂災害撤去・復旧支援②避難所環境の整備・改善長期化する場合の住宅提供などの支援③住家被害の判定と独自支援④農業被害復旧支援⑤相談窓口の設置⑥被災者生活再建支援法の適用条件等の見直し―などです。
各議員からは、「東灘区・鴨子ケ原の土砂崩れでは、マンションの立体駐車場にも土砂が流れている。早く撤去してほしいと要望されている」「宍粟市、神戸市では避難所生活が長引いている。冷房、ふとん、洗濯機がないという避難所もある。食べるものを自分でスーパーなどに買いに行って用意しているという実態も。避難所生活の改善をもとめる」「揖保川の支流の蟠洞川のほうが水位が低く、揖保川に合流する地点で樋門が開けられず、水があふれだし、床下や田んぼなどが浸水した。対策が必要」など、水害の実態を紹介しました。
また県の対応についても「神戸市など被害が大きくても災害救助法が適用されていない。全体が適用されるよう再度、国にも要請すべきではないか」「これまでとは様相が違う災害だけに、従来の枠にはまらない実情に見合う対応をお願いしたい」など、要望を伝えました。
応対した高見隆防災企画局長は、「いま被害実態を調査している。避難所の環境は、初動では、十分な対応ができなかった。内閣府の通達に基づき、市町と連携し、改善をはかるようにしたい。長期化する場合、公営住宅などの提供も検討したい。伺った実情や、要望をふまえ、対応を検討していきたい」などとこたえました。

(兵庫民報2018年7月22日付)

金田ポスターできました



日本共産党国会議員団兵庫事務所長・元県議の金田峰生氏(参院兵庫選挙区予定候補)のポスターができました。「命と、尊厳。」「憲法いかす日本へ」の金田氏の決意を訴えています。A2判(写真)とその倍のA1判があります。

(兵庫民報2018年7月22日付)

頑張ります!―日本共産党の新人議員:立花俊治(加古川)

3千万署名とみんなの力で焦燥感吹き飛ばし地方自治の発展を

日本共産党加古川 *市議 立花俊治

西日本豪雨災害救援募金を訴える立花氏(右)=11日、加古川駅前

この度は多くの皆様方のご支援をいただきありがとうございました。
低い知名度・高齢・出遅れと多くの弱点をはらんでの船出でした。頼みは読者・後援会と日本共産党というブランドのみでした。後援会員の皆さんのご尽力で、高齢は「高齢者の星」、地縁血縁無しは〝九州出身〟など「特徴」に発展させ、地元町内の皆さん方のご協力もいただき、国保料引き下げ・公共交通の拡充・小中の教室へエアコン設置をという三つの公約を前面に走りぬきました。
ハラハラドキドキの開票で、末席でしたが無事任務を果たすことができ安堵しているところです。
*
真実に背を向け、多数者の意見を無視し、国政を私物化してはばからない安倍政権。一日も早く退場してほしいのに倒れない現実に私は大きな苛立ちを感じています。
アメリカ政府、経団連、とりわけ軍需産業に縛られてやめられない。自民党議員との会合で延長国会での集中審議について「勘弁してほしい」と弱音を吐いたと伝えられています。
貪欲な資本の論理は、〝アベコベミクス〟。資本の集中は進み、金融緩和は日銀の当座預金を上積みしただけ、格差社会を拡大して消費不況からの脱却ができず、株高を確保するために年金基金から六十四兆円も支出しているとされています。
しかし、下部構造も上部構造も揺らぎが確実に進んでいます。最近の世界の潮流を追ってみました。二〇一六年十一月十二日、三十年ぶりに百万人以上が参加した韓国のキャンドル革命。一七年六月八日、イギリス与党過半数割れ、労働党の躍進。同年七月七日核兵器禁止条約可決。一八年五月九日、マレーシアでイギリスから独立した一九五七年以降初めて政権交代、マハティール氏が再び首相になり六%の消費税を廃止。六月十二日、米朝会談。
二十一世紀の民主主義革命の力強いうねりを安倍カウントダウンへとつなげたいと願っています。
*
加古川市は、財政力は兵庫県下五位ですが、暮らしやすさでは二十四位といわれており、人口流出は全国九位、平均年収は三百十五万円でこの八年間で順位を六十五も落としています。
今までの日常生活では車での移動でしたが、選挙で地域を歩いてみますと、こんなところがあったのかと違う景色が見えました。隅切りのない路地、狭い歩道、危なっかしい通学路、課題は沢山ありますが、支部・後援会と力を合わせて暮らしやすい地域づくりに尽力したいと期待を膨らませています。

新加古川市議の任期は七月二十五日から。

(兵庫民報2018年7月22日付)

明石市議選候補者を発表:日本共産党2議席増めざす

日本共産党東播地区委員会は七月十三日、来年の統一地方選明石市議選(定数三十)の候補者四人を発表しました。現有二議席(前回当選三)から二議席増をめざします。略歴は次のとおりです。(敬称略)
*
辻本達也(45)現
市議四期。県立明石南高校卒。市議会副議長など歴任。現在、党東播地区委員、東播建設労組特別執行委員。
*
楠本美紀(63)現
市議二期。奈良佐保短期大学卒。保育士、市監査委員、市女性団体協議会委員など歴任。現在、党東播地区委員。
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伊藤和貴(66)新
鳥取大学卒。日星電気、西宮民主商工会などに勤務。現在、党明石福祉・医療対策委員長、東播地区委員。
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藤浦研司(60)新
関西大学卒。現在、新聞社(業界専門紙)勤務、党明石くらし・雇用対策委員長。

(兵庫民報2018年7月22日付)

ひめじ市後援会を結成

挨拶する金田氏

五市六町に行政区後援会をつくる目的で三年前に発足した西はりま後援会と日本共産党姫路市委員会の方針に基づき「ひめじ市後援会準備会」を昨年八月に結成し、のべ十二回の会議をかさね、七月八日に約六十名の参加で「ひめじ市後援会」の結成総会をむかえることができました。
岩崎修党西播地区委員長、森原健一県後援会会長、西はりま後援会・たつの市後援会各役員の来賓が挨拶しました。
来年の参院選予定候補の金田峰生さんからは、「今の安倍政治の右傾化、私物化はひどいもので、日本の民主主義を飛躍的に前進させる日本へ何としても変えていかねばなりません。新しい政治はどんな展望、豊かな未来、夢を持っているか示していきたい。平和と自由と民主主義を大切にする社会を! 安心して暮らせる社会を! ともに目指しましょう」と決意表明しました。
また、来春の統一地方選をたたかう入江次郎県議、村原守泰市議予定候補、谷川まゆみ市議、森ゆき子市議、苦瓜一成市議がそれぞれ県政・市政の報告と決意表明をしました。
会の目的や今年度の方針として、単位後援会の現勢調査を行い現状を正しくつかむ。ニュースの発行と得票目標に見合う会員の拡大。楽しい親睦、交流行事や出前講座などの学習や要求実現活動。統一地方選・参院選勝利のため、多様な宣伝活動に取組む。などが提案され確認されました。
―稲村知(同後援会事務局長)

(兵庫民報2018年7月22日付)

神戸・市民要求を実現する会市政連続講座

都市空間向上ではなく破壊


神戸・市民要求を実現する会は七月十四日、市政連続講座を開催しました。
神戸市が推し進める都市空間向上計画について奈良女子大学の中山徹教授が講演、味口神戸市議による計画の現状について報告が行われ、休憩を挟み、実現する会が毎年行っている予算要望交渉の報告と加盟団体の活動報告が行われました。
中山教授は、神戸市が計画している内容について、国の立地適正化計画の制度に基づき進めていこうとしているが、中身は地域切り捨て、自治体の責任を放棄している「都市空間破壊計画」だと指摘。計画自体の間違いを神戸市が出している将来人口ビジョンをもとに批判しました。
味口神戸市議から、市の計画は、多くの市民の反対意見があり、本来ならば七月に基本計画を策定しているはずが九月に修正案を出さざるを得ない状況に追い込んでいる、この間開かれた審議会でも委員から問題点が指摘され修正案の作成も遅れていることが報告されました。
実現する会からの報告では、市民の要求を重点項目として市に文書回答を求め、その後、担当部局との交渉を行ったとの報告があり、今年も十月末をめどに来年の重点要望を取りまとめていくことが提起されました。
また、加盟団体からは、新婦人の垂水支部が都市空間向上計画について計画の廃止を求める請願を議会に提出したことや、国保の広域化の問題で社保協が取り組んできた成果、神戸市保連が待機児童の現状について園庭のない小規模保育が増えている問題点、交通問題で新しく東灘区で会が発足し学習会を開催したことなどが報告されました。
当日は、六十人の参加者がありました。
―岡崎史典(同会事務局長)

(兵庫民報2018年7月22日付)

川西革新懇が集い:市政を考え、要求を語り合う


川西革新懇では、十月に行われる市長選・市議選に向けて「川西市政を考え、要求を語り合う集い」を七月十五日に開催しました。川西市では、駅前開発に続き中央北地区(キセラ)開発に多額の税金がつぎ込まれる一方、安倍政権の悪政に率先して追随して住民サービスを大きく後退しています。
集いでは松岡正章代表世話人があいさつで「腹を立てなくなるといけない」と訴え、住田由之輔市議が市の財政状況と問題点を特別報告し、要求実現に向けて取り組まれている団体・個人からそれぞれ報告されました。
▽幼稚園・保育所を次々と認定こども園に統廃合しながら待機児童対策は民間任せとしている▽中学校給食は未だ実施されない中、センター方式をPFI事業として計画から運営まで民間に委託しようとしている▽教育現場では大人数学級により多忙であるにもかかわらず、小学校統廃合計画を検討し続けている▽介護も負担を増やす一方でサービスは後退させ、高齢者のお出かけ促進事業も廃止された▽子ども医療費の無料化も遅れていること―など多岐にわたる報告がありました。
その中で、黒田みち市議は市立川西病院の公設民営化の問題を、北野のり子市議は子どもの貧困の問題をそれぞれ報告しました。
兵庫革新懇の樫村庸一事務局次長が「地域の要求実現と革新懇」をテーマに講演し、「安倍政権の影響が生活に浮き彫りになっている」「争点を明らかにし、政策を打ち出すことが大事」とし、そのうえで新潟の経験なども交えながら、政治を変えていくためにも市民と野党の共闘を実現させていくことが大切と強調しました。
最後に集会アピールを読み上げ、池田茂代表世話人が「要求が渦巻く市政の問題はもっと時間をかけて話し合いたい」と締めくくり、参加者からは「問題が有りすぎる」「何としても市政を変えたい、野党共闘を実現させたい」など、熱い思いが感想として寄せられました。
―吉岡健次(川西革新懇事務局)

(兵庫民報2018年7月22日付)

但馬で民主団体・議員が呼びかけ「懇談会」ひらく

住民の期待にこたえるJRに

但馬の民主団体や議員の呼びかけでJRの現役職員や退職者、地元議員が集まり、JRにかかわる問題についての懇談会を七月十一日に開きました。
議題の一つ目は大雪対策。但馬では例年のこととはいえ、ここで生活する人たちにとっては大変な問題です。昨年、一昨年も大雪により山陰本線の一部区間が数日にわたり運休しました。
香美町の谷口真治町議から、カニ観光客の宿泊キャンセルの実態や不通区間の旅館から城崎温泉駅への送迎などの問題が報告されました。
現職のJR職員からは、城崎温泉駅よりも西の駅にはJR職員がおらず、ほとんどの列車はワンマンで、駅の除雪はシルバー人材センターに要請しているが、十分な対応ができていないことなどが報告されました。
また、一九六三(昭和三十八)年豪雪の頃は、各駅に職員がおり、保線区職員の詰め所も各駅にあり、人海戦術で除雪し、列車を止めることはなかったこと、当時の福知山鉄道管理局(現在の福知山支社)の職員は約六千人、JRへの移行時(一九八七〈昭和六十二〉年)は約三千人、そして現在は約千人――と報告され、この変化には参加者全員がたいへん驚きました。近年の運休の多さの主要な原因はここにあるのではないかとの意見もでました。
もう一つの議題は、播但線寺前駅以北、山陰線城崎温泉駅以西の電化問題でした。
阪神・淡路大震災の経験でも各線の電化での一元化が急がれるという意見や、電化よりハイブリッド車の時代ではないかなどの意見も出されました。
最後に、住民の期待にこたえるJRにしていくため懇談会を持続し、議論を深めること、今秋には専門家を講師に招き、話を聞く会を開催することなどを確認しました。
―大谷晴観

(兵庫民報2018年7月22日付)

淡路関空ラインへの補助金返還を:監査請求

洲本港と関西国際空港を結ぶ「淡路関空ライン」は、昨年七月に就航したものの、今年七月十三日までで運行を休止しました。

監査請求書を提出する議員ら

この問題で、日本共産党の淡路三市の議員と住民ら十四人は十三日、淡路広域行政事務組合が淡路関空ラインに支出した補助金四千五百万円を返還するよう求める住民監査請求書を同組合に提出しました。
住民監査請求をおこなったえびす智彦南あわじ市議は、この補助金は継続的な航路運行を前提に交付されたものであるが、一年で運航休止となり、船舶の改修など補助金の目的外使用がされるなど、補助金等交付規則の規定に違反しており、返還されるべきであると述べています。
*
これに先立ち九日、党淡路地区議員団は、淡路広域行政事務組合に申し入れを行い、関空航路の運航を断念すると表明した関空ライン社に対し、補助金の返還手続きをとるよう求めました。
淡路広域行政事務組合からは、武田雅和事務局長らが対応しました。

申し入れ

議員らからは「いったん(運行が)終わってしまうなら返還を求めるべき」「航路休止は信頼を裏切るサギ的な行為である」などの意見が出されました。
武田氏は「皆さんと同じ気持ち」「回答については協議していきたい」と述べるにとどめました。
―岡田教夫(淡路地区委員長)

(兵庫民報2018年7月22日付)

あすわか兵庫がシリーズ各条項テーマに「憲法のお話」

あすわか兵庫(あすの自由を守る若手弁護士の会兵庫支部)が「あすわかの憲法のお話」を七月十四日、神戸市勤労会館大ホールで行いました。
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今回のテーマは第二十一条(集会・結社・表現の自由・通信の秘密)。

吉江弁護士

「憲法ミニ講座」では吉江仁子弁護士が、憲法とは国の設計図であり今の憲法がどうなっているか知ってほしいと「憲法のお話」を企画したと説明。現憲法が個人の尊重・幸福追求権を第一にし、それを保障するために国民主権・基本的人権尊重・平和主義の三原則を定めていると解説しました。

坪井准教授

メインの「お話」は阪南大学国際コミュニケーション学部の坪井兵輔准教授の「神戸と東ドイツから考える市民相互監視の罪と罰」。
坪井氏は、神戸が現在、潜水艦、飛行艇など武器、原発の製造・輸出の最前線であると指摘。さらに戦前・戦中・戦後の軍都としての歴史を振り返り、そのもとで軍機保持・治安維持のために神戸詩人事件(一九四〇年)、華僑弾圧事件(一九四四年)などの弾圧が行われたこと、隣組や婦人会など国民どうしを相互監視させてきたこと、西宮スタジアム(現西宮ガーデンズ)では「聖戦博覧会」が行われ、日中戦争体験の大パノラマを展開し、戦意を駆り立てていたこと、戦後には神戸港や六甲山頂に米軍基地がおかれ朝鮮戦争の後方基地となっていたことなどを、豊富な資料をスライドで示しながら解説しました。
また、旧東ドイツでベルリンの壁崩壊まで続いていた相互監視については国民の六・五人に一人が監視に関わり、家庭内で、キリスト教教会で、国民どうしが密告しあう社会であったことを紹介し、憲法二十一条が定める通信の自由の大切さと共謀罪の危険性を強調しました。
会場からの質問で、十八歳の女性が「潜水艦や原発を神戸でつくっていることを知りませんでした。こういう事を知るためにはどういう勉強をすればいいですか」とたずねたのに対し、坪井氏は、「市民が色々な学習会をやっていますし、今日、紹介した資料はすべて市立図書館などにあります。しかし、権力は不都合な真実を隠します。知る権利をどう守るか、憲法もぜひ勉強してください」と答えました。
*
「あすわかの憲法のお話」、次回は九月二十九日十時~十二時、兵庫県民会館で開かれます。テーマは第十三条(個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉)。お話は現代教育行政研究会代表の前川喜平さんの「個人の尊重と幸福追求の権利と教育基本法について(仮題)」。参加費千円。
あすわか兵庫では、少人数での「憲法カフェ」や勉強会などでのお話・講師依頼にも応じています。☎078・371・2060(あいおい法律事務所・吉江)

(兵庫民報2018年7月22日付)

兵庫生存権裁判

国連人権専門家も10月からの引き下げ見直し求める

弁論後の報告集会

「新生存権裁判」(生活保護基準引き下げ違憲訴訟)の第十四回期日の弁論が七月十三日、神戸地裁で行われました。
原告側は―
①国連人権理事会から任命された人権専門家が五月十四日、ことし十月から実施予定の生活扶助費の段階的引き下げについて、貧困層とくに障害者、一人親世帯、高齢者の最低限度の社会保障を脅かすとして日本政府に見直しを求めたこと
②保護基準は「最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、且つ、これをこえないものでなければならない」とする生活保護法第八条二項についての最高裁調査官の解釈が間違っていることを示す高田篤大阪大学教授の鑑定書
―を陳述しました。
*
次回期日(十月十九日〈金〉十四時開廷)では、これらについて原告側弁護士が口頭で説明する予定です。

(兵庫民報2018年7月22日付)

兵庫山河の会「山河」より

五十鈴川の清き流れを渡り来ておかげ横丁にひととき游ぶ
 石井敏子

「慰霊の日」静かに強く誓う知事賛同の拍手絶えず起こりぬ
 鵜尾和代

若者のサッカー応援のエネルギー政治に向けて爆発させよ
 塩谷凉子

画面よりあふるる如きひまわりのソフィア ローレン忘れがたしも
 山下洋美

朝の地震浴槽の水ピタピタとあふれゆくさま暫しの恐怖
 古谷さだよ

虚偽答弁積み重ね行くアベ政権逃げ切り許さぬ諦めなどせぬ
 安武ひろ子

「支えあい」「助け合い」だけの「共生」に公的責任薄らいでいく
 新井 幸

ロスタイムと延長国会をのたまいぬ麻生大臣の言きわまりぬ
 古賀悦子

検察は加計と森友不起訴とす忖度漬けのあわれ日本
 古賀哲夫

核禁止条約成りて一周年非核の世界めざして歩む
 西澤 愼

力ればかならず達すと治五郎の座右の揮毫しみじみと見き
 山下 勇

子どもの絵入選したとメールくる娘の家のほのかな話題
 大中 肇

(兵庫民報2018年7月22日付)

『コスタリカの奇跡』:神戸映サ8月例会

積極的平和国家のつくり方


コスタリカと聞いてどこの国?って思われる人が多いのでは…。国名だけは二〇一四年サッカーワールドカップ・ブラジル大会でベスト八に入った国だとは記憶していたが。
映画『コスタリカの奇跡』の舞台は中央アメリカの小国コスタリカ。一五〇二年にコロンブスがこの地に上陸して以来、南米同様にスペインの植民地となった。十九世紀半ばにスペインから独立。一九四八年、中米諸国の中で唯一、軍隊を持つことをやめ、国を国民中心の社会民主主義政策を掲げる福祉国家とすべく大きな決断をする。
アメリカの影響力が強い中米の地でコスタリカがいかにして独自の福祉国家をつくりあげ、そして今日どんな姿なのかをこの映画はコスタリカの歴史を作ってきた主要な人たちのインタビューをまじえて描く。歴史の授業もこんな感じなら楽しいだろうな…。分かりやすく語りかけてくれる作品だ。
―松本正憲(神戸映サ)

映画『コスタリカの奇跡』

8月10日(金)①11時30分②14時30分③19時、11日(土・祝)①11時30分②14時30分③18時/神戸アートビレッジセンターJAVCホール/監督:マシュー・エディ、マイケル・ドレリング/2016年、アメリカ・コスタリカ、90分/一般1300円(当日1700円)、シニア・障がい者・大学生以下1300円/主催:神戸映画サークル協議会☎078‐371‐8550、http://kobe-eisa.com/

(兵庫民報2018年7月22日付)

観感楽学

ネットで調べものをしていたら「金口木舌(きん/こう/ぼく/ぜつ)」ということばにぶつかった。琉球新報のコラム欄の名前なのだが筆者には意味不明。さっそく辞典に手が出る。木製の舌のある金属製の鈴のことで、古代中国において役人が人々に法令を示すときにならしたもの、転じて言論で社会を啓発・指導すること、木鐸(ぼくたく)に同じとあった▼感心したがこうなると他紙のコラム名が気になる。同じ沖縄県の沖縄タイムスは「大弦小弦」。弦楽器の太い弦と細い弦のことで、大きなことにもささやかなことにも共鳴する意味か▼神戸新聞は「正平調(へい/せい/ちょう)」。中国音楽の音調の一種で、もっとも清んだ音というのが原意だそうだ。同社ではこの欄は厳正公平であるとともに華麗な文章を心がけていると説明しているそうだ。朝日「天声人語」や毎日「余録」、日経「春秋」などは説明不要か。音やことばに関わる名前が多いなかで読売「編集手帳」、産経「産経抄」はちょっと異色で無味乾燥▼さて本紙の「観感楽学(かん/かん/がく/がく)」は剛直に遠慮なく直言する意味の侃々諤々(かん/かん/がく/がく)をしゃれたもの。勝手な意見を言い合ってやかましい喧々囂々(けん/けん/ごう/ごう)ではなく、ましてやこの二つがあやまって結合した *喧々諤々(けん/けん/がく/がく)とは無縁。(T)

(兵庫民報2018年7月22日付)

2018年7月15日日曜日

大阪北部地震・西日本豪雨で被災された方々への救援募金にご協力を

神戸市灘区篠原台の土砂災害現場

六月十八日に発生した「大阪北部地震」および七月五日から七日にかけての豪雨災害の犠牲者とご遺族に心からお悔やみ申し上げると共に、被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。
日本共産党は、いずれの災害についてもただちに対策本部を設置し、現地調査・被災者救援の活動をおこなっています。
また、地震災害については、国会および地方議会において、学校施設の総点検を行うよう求め、実施にいたったほか、一部損壊世帯への支援など、被災者生活再建支援法の改正を求めるとともに、当面する課題で自治体の対応を要請しています。
豪雨災害については、土砂の公費除去、避難所環境改善をはじめ、被災世帯の生活再建に向けた支援を求めています。
つきましては、被災者支援のための救援募金を呼びかけます。
何卒、ご協力下さいますよう、よろしくお願いします。

日本共産党兵庫県委員会、同災害・復興対策委員会


振込先(郵便振替)口座番号: 01130‐9‐31116
加入者名:日本共産党兵庫県委員会

*お手数ですが、「通信欄」に「大阪北部地震募金」もしくは「豪雨災害募金」とご記入下さい。ご記入がない場合は、当方で振り分けさせていただきます。

(兵庫民報2018年7月15日付)

記録的豪雨で甚大な被害:兵庫県各地で土砂崩れや浸水

七月五日からの活発な梅雨前線による豪雨で、兵庫県内でも各地で土砂崩れや浸水被害が広がり、二人が死亡、十人が重軽傷、家屋の全壊五棟、半壊四棟、一部損壊十七棟、床上浸水百七棟、床下浸水五百三十一棟の被害(九日十六時現在、兵庫県調べ)となりました。
*
日本共産党兵庫県委員会は、災害・復興対策委員会事務局長の金田峰生氏(国会議員兵庫事務所長)をはじめ、県議、市町議らが被災状況を把握し、救援にあたるとともに、避難所などで被災者を見舞うなどしました。
党兵庫県委員会は七日、豪雨災害対策会議を開き、寄せられている党地区委員会や議員からの情報などをもとに対応などを協議。ひきつづき、議員や党支部とともに、被災者を見舞い、要望などを聞き取り、実現する活動にとりくみます。今後、住民らの要望などをとりまとめ、国会議員団とも連携して、国や自治体へ申し入れる予定です。
*
山下よしき党副委員長(参院議員)からも兵庫県委員会に、連携して被災者救援と復旧に頑張ると、お見舞いと激励の電話がありました。

金田氏、県・市議ら現場や避難所に


篠原台で状況を聞く味口氏(左)と金田氏(右)

八日、灘区篠原台の土砂災害現場へ金田峰生党災害・復興対策委員会事務局長、味口としゆき神戸市議(灘区)らが調査に入りました。この日は、大雨からうってかわった暑い日差しの中、避難されていた地元の方は、片付けや土砂をどける作業に戻っていました。「なんとか水の流れをつくっているけど、自分たちの力では限界です」「一刻もはやく、土砂をなんとかしてください」「排水溝がずれて、排水が道路に流れ出す状況になっており、対応してほしい」と切実な声が寄せられました。
前日から調査に来ていた味口市議は、即座に東部土木建設事務所に連絡していましたが、この日、調査に来ていた灘区長にも、現状を確認し、再度、土砂の撤去を要請。灘区長は、「副市長にも見てもらった。対応できるようにしたい」としました。翌日、県議団を通じて、県砂防課にも、土砂の撤去、排水溝の対応など求めました。
その後、篠原台の住民の方々が避難している神戸市王子スポーツセンターに要望を伺いにいきました。避難されている方からは、「避難所で提供されるアルファ米、クラッカー、水ではなく、食べ物を改善してほしい」「駐車場の料金をなんとかしてほしい。動物園に来るお客さんも使っており、駐車場がいっぱい。なんとかならないか」「暑くなるので、その対策をしてほしい」「布団も薄い毛布のみで、なかなか寝付けない」「間仕切りもほしい」などの要望がだされました。味口議員は、すぐに灘区役所に連絡し、改善を求めました。
*
党県農林漁民部長を兼任する金田氏は九日、姫路市で入江次郎県議と、宍粟市で山下ゆみ市議とともに主に農業の被害状況を調査しました。

(兵庫民報2018年7月15日付)

篠原台土砂撤去実施など改善:党神戸市議団の緊急要望に神戸市


日本共産党神戸市会議員団は九日、久元喜造神戸市長に対し「豪雨災害に対する緊急要望」を行いました。
要望書提出にあたり森本真団長は「被災者のみなさんの一日も早い生活再建のために、とりまとめた要望項目を早急に検討し、実施していただきたい」と要望。各区の議員も、それぞれの地域の問題について調査で聞き取った住民の声を伝え、改善を要望しました。
灘区篠原台の土砂災害について、味口としゆき神戸市議は「神戸市はこれまで篠原台は『私有地』なので土砂撤去はむずかしいとの返答だった。七日に灘区役所に再度要請、八日にも区長に直接要請した。区長は副市長に現場を見てもらい判断を仰ぐとのことだった。日常生活に関わる問題であり、早急に対応をしてほしい」と求めました。
対応した神戸市の山村昭市長室長は、「八日午前中に副市長が、篠原台の現地に出向き、神戸市として土砂撤去をすると判断をして、準備態勢に入りました」と改善を約束。他の要望についても「多くの要望をいただいているが、私有地での対応についても新たな支援策なども含め検討したい」と答えました。

(兵庫民報2018年7月15日付)


豪雨災害に対する緊急要望

2018年7月9日7月

神戸市長 久元喜造様
日本共産党神戸市会議員団団長 森本真

7月5日~8日にかけてのかつてない大雨によって、神戸市内では、半壊、一部損壊、床上床下浸水など建物被害や、100か所をこえる土砂崩れなど、甚大な被害をもたらしています。被災されたみなさんに心からお見舞い申し上げます。
また神戸市におかれては災害警戒本部を設置し、全市防災指令第2号にもとづき対応し、職員は不眠不休で復旧や避難者対策にあたられていることに敬意を表します。
日本共産党神戸市会議員団は、災害状況の調査をおこない、避難をされた被災者をはじめ地域住民からさまざまな要望をお聞きしています。また、被害状況の把握がすすむなかで、被災者支援や二次災害を防ぐための課題もうかびあがってきています。
つきましては、重点要望と各区の要望を緊急にまとめましたので、早急に対処をお願いし、被災されたみなさんの一日も早い生活の再建と営業の不安解消をおこない、安全・安心のまちづくりを推進されることを申し入れます。

【重点要望】
1. 土砂崩れなど被災された家屋、私道を含む道路の復旧を早急におこなうこと

2. 私道、私有地であっても防災上必要な措置に対して自治体独自の支援制度の創設をすること

3. 家屋被害や人的被害がさらに広がらないよう、万全の対策をとること

4. 避難所設置にあたっては、長引く避難生活に対して、避難者の要望に最大限こたえるとともに、被災者の健康にも留意した万全の避難環境となるよう改善すること
 ・備蓄の水、クラッカー、アルファ米などの提供から、栄養価のある食事に切り替えることをはじめ、高齢者、障害者、子どもへの特別な食事の提供をおこなうこと
 ・空調整備、畳床の提供、着替え、入浴など健康や衛生環境に配慮した対応をすること
 ・子育て世代や高齢者の居場所や寝る場所など、実態に見合ったきめこまかい対応をすること
 ・駐車場の利用や費用負担など避難者を支援する対策を講じること

5. 豪雨の影響で、商品の損傷・水没、今後の不作による原材料高騰の懸念など、経営についての不安の声が出ている。相談窓口を設置し、実態を調査して、公的な支援をおこなうこと

6. 災害救助法、激甚災害指定、被災者生活再建支援法など、被災者に対して有効と考えられるあらゆる手段を行使し、迅速に適応するよう、国や兵庫県に申し入れること。今回の災害で得た経験をもとに、上記の法律の改定や運用面の改善を申し入れること

7. 今回の災害による教訓や課題を速やかにまとめ、防災工事、避難所開設と運営のマニュアルの整備、交通渋滞対策、孤立する団地対策、観測所の整備などあらゆる災害予防措置を講じること

金田峰生「災害時にこそ憲法の立場を」

新連載エッセイ1

地震に続いて大雨による被害。犠牲になった方とご遺族にお悔やみを、被災された方々にお見舞いを申し上げます。
神戸市は当初、崩れた山も、土砂で埋もれた道路も私有地の場合「何もできない」という対応でしたが、党市議団の要請や被災者・市民の声に、「市で除去する」と決断。重要な事です。
避難所では、アルファ米、クラッカー、ビスケットなどと水が支給されますが、やはり副食は必要ですし、温かい食事が欲しい。災害救助法適用にならなくても、自治体独自の判断で実現できるはずです。
災害時にこそ、基本的人権を保障する憲法の立場が必要だと思います。
安倍内閣は、五日に酒宴を開いており、八日になってようやく非常災害対策本部を設置。首相が外遊予定をキャンセルしたのは九日でした。
国会では与党がカジノ法案審議を進めようと躍起です。カジノ担当は国土交通大臣(公明党)でもあります。この期に及んでまだ博打に固執するとは。あまりにおかしすぎます。
災害を止めることはできませんが、被害を最小限に食い止めることは可能です。生活再建支援も強める必要があります。
この間の災害で、災害救助法や被災者生活再建支援法の改正が必要だと痛感しています。
救助・救援に全力をあげると共に、法制度の改定を視野にいれた調査・検討も行いたいと思います。

追伸〉本号から月一回「エッセイ」を載せて頂くことになりました。エッセイというより、活動報告のようなものになりますが、よろしくお願いします。(毎月第三週号に掲載)
(日本共産党国会議員団兵庫事務所長・参院兵庫選挙区予定候補)

(兵庫民報2018年7月15日付)

西元町駅のエレベーター実現:中央区革新懇などの署名運動が実る

大前まさひろ(神戸市議)

阪神電鉄から説明を聞く中央区革新懇のメンバー
(右から2人目:大前まさひろ市議、その右:大野さとみ中央区くらし相談室長)

阪神西元町駅は長年にわたりエレベーターの設置が困難としてバリアフリー化が先送りされてきました。阪神電鉄は「西元町駅は地下なので、配線などがあり、難しい」と言い続けてきました。
しかし、難しいからとそのまま放置するわけにはいかないと中央区革新懇を中心にエレベーター設置を求める署名活動、阪神電鉄・兵庫県・神戸市への要請行動などに取り組んできました。
署名行動では阪神西元町駅での署名行動だけでなく元町商店街にも署名の協力をお願いしました。新日本婦人の会中央支部が元町商店街の会長に署名用紙を持っていくと、「すべての会員に渡します」と快く引き受けてくれました。薬局や他の商店にも署名用紙を持っていき、三十枚署名用紙を置いてくれた商店もありました。この署名は神戸市会に陳情と共に提出しました。
私も二〇一五年の本会議一般質問で地域の鉄道駅舎のバリアフリー化ができていない問題を取り上げました。
二〇一六年一月には阪神電鉄との要請行動を行ないました。年金者組合も神戸市に陳情を提出しました。
運動の結果、神戸市の二〇一八年度予算で阪神西元町駅のエレベーター設置の詳細設計のための予算がつきました。
七月四日に阪神電鉄から詳しく設置について説明をうけ、「東側に二基設置予定で二〇一九年度中には設置できるだろう」ということでした。
なかなか困難な状況ではありましたが、こつこつとあきらめずに運動してきたことが実りエレベーターの設置が実現しました。


(兵庫民報2018年7月15日付)

高砂市議選へ向け日本共産党が決起集会

平和・いのち・暮らし第一に、切実な市民要求実現へ2議席必ず

日本共産党東播地区委員会は七月八日、高砂市議選(八月二十六日告示・九月二日投票)の勝利をめざす決起集会を開きました。
大塚よしこ高砂市議が司会。山口博明地区委員長が、はじめに加古川市長・市議選の支援に感謝し、高砂市議選について報告。安倍暴走政治に審判を下す選挙、暮らしそっちのけの市政に切実な市民要求を届けるかけがえのない二議席を守りぬく選挙だとして、定数二減の十九議席を二十二人ほどで争う激戦を何としても勝ち抜こうと呼びかけました。
*

大西ゆき高砂市議選予定候補は、「対話すると安倍政権への不満がどこでも語られ、日本共産党が実施したアンケートでは、回答者の五七%が『生活が苦しい』と答え、国保料・介護保険料引き下げへの願いが一番高い。高砂市では無駄づかいをやめれば市民が安心できる市政を実現できる」と指摘しました。
中学校給食実現を求める署名運動に取り組み、市民が力を合わせれば願いは実現できることを実感したこと、被爆者とともに小学校での「語り部」活動に参加した体験、大気汚染の調査など環境運動の経験も語り、いま一生懸命市民との対話に取り組んでいることを報告し、「何としても大塚よしこさんの議席を引き継ぎたい」と決意を語りました。
*

さかべ勝彦高砂市議は、全国の豪雨被害者へのお見舞いを述べ、いまこそ平和・いのち・くらし第一の市政が求められていると強調。安倍政権の暴走は水道民営化まで言い出しており、今度の選挙での日本共産党の二議席勝利で安倍政治に審判をと訴えました。
議会では少数会派だが日本共産党二議席の意味は重いと指摘。市議会で核兵器禁止条約について取り上げると、「国会ではない」と何度も否決されましたが、被爆者、原水協とも協力して取り組み、六月議会で核兵器禁止条約批准を求める意見書を全員一致で採択できたと報告しました。
また、中学校給食の実現へも党議員団の議案提案権を生かしたことを紹介し、アンケートに寄せられた切実な市民要求実現へ、何としても党の二議席をと訴えました。さらに、この四年に五百回以上、街頭で訴え、新しい知り合いも広げてきたと述べ、いっそう頑張ると決意を表明しました。
*

最後に参加者全員でガンバローを三唱し閉会。直ちに各地域でのビラ配布宣伝に出発しました。

(兵庫民報2018年7月15日付)

ゴンチャロフ前田さんのパワハラ長時間労働自死:労災認定

颯人さんの遺影とともに会見する和美さん
神戸の洋菓子メーカー・ゴンチャロフ製菓に勤めていた芦屋市在住の前田颯人さん(当時二十歳)が二〇一六年九月に自死したのは、パワーハラスメントと長時間労働が原因だとして、母の和美さんが労働災害認定を申請していたのに対し、西宮労働基準監督署長が六月二十二日付で労災遺族補償給付と葬祭料の支給を決定しました。
労基署長は①一五年十二月ごろうつ病を発症②心理的負荷強度「中」の「上司とのトラブルがあった」③その出来事の前一カ月に百時間以上など恒常的長時間労働があった―ことから「対象疾病の発病前おおむね六カ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められる」との認定要件を満たすと判断しています。
和美さんは七月五日、代理人の二人の弁護士とともに兵庫県弁護士会館で記者会見し、労災認定について発表しました。

和美さんは、支援への感謝を述べるとともに、
――当初から私たちは、パワハラと長時間残業が原因でうつを発症し自死に至ったと説明していたのに、会社や工場長は報道からの取材に対し「長時間労働はない。パワハラは認められない」と答えていました。しかし、労基署の調べにより、パワハラがあったことも不払いの長時間労働が多くあったことも認められました。
――息子の通夜や告別式に会社からの出席ができなかったのは、その事実を会社は知っていたからだと思います。大切な息子を奪われた私をはじめ遺族の気持ちをないがしろにし、真摯な対応をしなかった会社への不信感はますます大きくなりました。事実を認めないということは変える気がないということで、このような会社の姿勢では同じことが起こってしまうおそれがあります。
――このような苦しく悲しい事件が二度と起きることのないよう、労基署の調査では完全に明るみにでなかった部分も含めて、これからすべての事実をはっきりさせていきたいと思っています。息子が弱かったのではなく、じわじわと弱らせられ、病気になり、自死に至ってしまったのだということをすべての人に知ってもらいたい。
――「あなたが悪いんじゃないんだよ」と息子に伝えたい。
と訴えました。

弁護士からは事件の概要と認定理由の概要(上述)が説明され、過労自死の労災認定例としては史上最少年ではないかとの指摘もありました。
また、申請に向けての調査の中で、発症前三カ月で月六十~八十時間の賃金不払いが明らかにされたこと、会社は申請に必要な証明義務・協力義務を一切果たさなかったこと、労働時間管理について労基署から指導があった後にタイムカード設置場所を変え不払い労働時間が記録に残らないようにするなど、違法・不誠実な態度を続けていることが報告されました。
市民への報告集会は七月十九日に行われます。

ゴンチャロフ前田颯人さん長時間・パワハラ過労自死事件:労災認定報告とご家族激励集会

7月19日(木)18時30分、神戸市立婦人会館4階つばき/報告「労災認定と今後の展開」八木和也(弁護士)、ご家族の挨拶、会からのお願い/参加無料/主催:ゴンチャロフ前田颯人さん長時間・パワハラ過労自死事件の解決を求める会☎078‐611‐8638

(兵庫民報2018年7月15日付)

国民平和大行進兵庫を行く:国民の手で核兵器のない世界を

ムーサさん(中央)と南さん(右)=9日、西宮市役所前

核兵器禁止条約採択一周年の七月七日、国民平和大行進太平洋コースが大阪から兵庫へ引き継がれました。
五日からの記録的豪雨のなか川西市役所前での核兵器禁止条約採択一周年記念行動は中止となりましたが、大阪からの引き継ぎ集会で兵庫県実行委員長の岡本毅一氏(兵庫県年金者組合委員長)は「六十年つづく平和行進、原水爆禁止世界大会を成功させ、国民の手で核兵器のない世界を実現しよう」と決意を表明しました。
通し行進の南友佳子さん(京都)、国際青年リレー行進のライダ・ムーサさん(フィリピン)を先頭に十六日まで兵庫県内を行進します。日本海コースも四日から九日まで行われました。

(兵庫民報2018年7月15日付)

安保破棄兵庫県実行委員会が今年度方針決める

押しとどめる国民の運動に確信持って


安保破棄諸要求貫徹兵庫県実行委員会は七月四日、神戸市婦人会館で二〇一八年度幹事会(総会)を開催しました。
十一団体十七人が参加し、桂仲二郎会長の開会挨拶の後、議長に兵庫県平和委員会事務局長の田中信一さんを選出して確認した議事日程に沿って運営されました。
後藤浩事務局長は、昨年一年間の国内外の激動する情勢の下での安保破棄実行委員会の果たすべき役割の重要性を強調し、昨年度の活動をふりかえり今年度の方針を提案しました。
提案の中で日米安保条約をめぐっての情勢の特徴を述べ、アメリカの動きと世界の動向を歴史的な二つの出来事である昨年七月の核兵器禁止条約の締結と今年四月の南北首脳会談、さらには史上初の米朝首脳会談の重要性を指摘しました。
その流れと逆行する安倍内閣がすすめる「戦争する国づくり」の具体化である自衛隊と米軍の一体化を進めつつ憲法九条改悪を狙う危険性とそれを押しとどめる国民の広範な運動に確信をもって、今年秋の沖縄知事選挙で何としても翁長知事の再選を勝ち取ることを最大の焦点とする二〇一八年度の課題と行動計画をしめしました。
この提案を受けて、「中央安保破棄実行委員会が改めて提起した『辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去を求める請願署名』を軍事費と考えてもらうきっかけとする運動として広げたい」「沖縄に連帯した学習会を開催した。知事選挙に向けてがんばりたい」などの発言があり、今後の奮闘を確かめ合いました。
活動方針と合わせて提案された二〇一七年度決算と会計監査報告、二〇一八年度予算と役員の提案と合わせ、一括して拍手で承認して総会は終了しました。
―後藤浩(安保破棄兵庫県実行委員会)

(兵庫民報2018年7月15日付)

安倍九条改憲NO!西宮芦屋市民アクションが講演と交流

3千万署名達成で安倍政権を退陣へ


七月八日、安倍九条改憲NO!西宮芦屋市民アクションは、西宮市民会館の会議室で、「懐憲動向と三千万署名目標達成をめざして…安倍政権を退陣へ」と題して、「講演と交流のつどい」を開きました。
講演は上脇博之神戸学院大学法学部教授が行いました。上脇教授は、森友問題を例に真実を隠す安倍内閣は改憲する資格もないし、総辞職すべきだと強調。さらに改憲についても国民に真実を隠して強行しようとしていると述べ、参議院「合区」解消、大規模自然災害に対応するための緊急事態条項、教育「無償化」、自衛隊そのものを明記という四点の加憲のねらいについて明らかにし、自衛隊の加憲の本音は戦争法の「合憲」化、「戦争する国づくり」であることを解明しました。
その上で、官房機密費や政党の使途不明金、政党交付金や企業献金などで改憲勢力がカネの力で改憲賛成CMを展開する恐れがあることなどを指摘しました。こうしたことも考えると三千万署名の達成で改憲発議を断念に追い込むことが重要だと強調。そのために、保守的な人たちも含めた対話・署名、SNS活用の重要性なども指摘しました。
署名活動の交流会では、夙川九条の会の藤岡久さんは「毎月一回世話人会を開いて講演会などやっています。しかし『学習ばかりではダメだ。行動に出よう』と相談し、初めて戸別訪問も始めました。門前払いされることも多く落ち込むこともありますが、快く署名してくれる方もあり、署名は現在三百四十一筆まで来ています。今日の話を聞いて五百筆を早く突破していきたい」などと発言。西宮革新懇の阿波角孝治さん、革新芦屋の会の副島圀義さん、甲東平和を考える会の吉村平さんからも署名活動の経験報告がありました。
全体で七十名を超える方が参加され、「改憲阻止に向けて、三千万署名の重要性が具体例から述べられた講演がよく分かりました」「安倍政権の不法な居座りが、三千万署名の重要性と共によくわかる説得力ある有意義な講演会でした」「署名活動頑張ります」など感想が多く寄せられました。
―樫村庸一(同アクション)

(兵庫民報2018年7月15日付)

日本共産党の新しい入党呼びかけパンフ

美しいパステルカラー、声に出して読んでほしい



日本共産党中央委員会から『激動の時代に歴史をつくる生き方を』と題する日本共産党への入党の呼びかけが刊行された。
入党への呼びかけは折々に出されているが、今回はけっこう長文だ。それが、美しいパステルカラーのパンフレットになった。
まず、日ごろ日本共産党を応援している人に「入党を真剣に考えてほしい」と呼びかけている。そして、党綱領の目標、方針、さらに自主自立の平和外交、人間の全面的発展が可能となる社会をめざす九十六年の不屈の歴史をもつ政党であることを述べ、最後に、入党したら何をするのか、具体的に説明し、「新しいことを始めるには勇気がい」るが、「自分はどう生きるかを」考えて、と決意を訴えている。
じっくり読んでいると、私が日本共産党に思っているすべてのことが、わかりやすく簡潔に語られていると感じる。


声に出して読んでみる。ゆっくり、心をこめて読む。胸が熱くなる。
日本共産党に入っていないすべての人に、すでに日本共産党に入っている人にも、ぜひ、声に出して読んでほしいパンフレットである。

―柳原ゆき子(党兵庫県委員会学習教育部員)
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お問い合わせはお近くの党事務所へ。

(兵庫民報2018年7月15日付)

クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

平和の詩戦争許さじ平和創る 中三少女の声清々し
 平野万里子

青もみじの小枝揺らし風はビラ配り終えたるシャツに吹きくる
 広瀬弘子

「沈黙は国を滅ぼす命は大事に」元海軍の九十六歳
 長谷川一枝

寂聴の「私語り」に心服す安倍らも学べこの生き様を
 森ひろ美

手術後の痛みで夜中目が覚めぬ月も見えない梅雨空暗く
 塩野菜美

母の日に元スタッフより届く花 子のなきわれに嬉しひと時
 清水淑子

昨日今日失くせしものの多かりきはっと気づけり初期認知症か
 岡本征子

孫の背も大きくなりしと見えども整列すれば前より二番目
 島田国子

湖の映す緑の濃さまして気分すっきり梅雨の晴れ間は
 三浦良子

早苗田の水に雨は輪を描き蛙嬉ぶ声する里は
 宮川菊代

結愛ちゃんも璃奈ちゃんもまだその歳で死んではならず死なせるなどとは
 西嶋節子

非正規の仕事ゆえに結婚も叶わぬ若きの青春いたまし
 正津房子

(兵庫民報2018年7月15日付)

第51回兵庫県平和美術展:7月18日~22日

50年の歴史受け継ぎ新たな一歩


今年で五十一回目を迎える兵庫県平和美術展が近づきました。
この展覧会は、流派・会派を超えた美術愛好家たちが集まり、自主的な運営で『平和の壁に花一輪を』を合言葉に、広く美術愛好の輪を広げてきています。
表現の自由は、世界の平和と生活の安全・安定が守られてこそ保障されます。
兵庫県平和美術展は、一九六八年に小松益喜画伯が中心に、県下の美術愛好家に呼びかけられて発足して昨年で五十年を迎えました。ベトナム反戦の気運が盛り上っていた時で、全国の平和美術展の合言葉の『平和の壁に花一輪を』で開かれました。
今年は、五十年の歴史の重みを受け継ぎながら、新たな一歩を踏み出す展覧会になります。毎回新しい出品者が登場し、新鮮な風を送ってくれています。ぜひ足をお運びください。
―宇山英樹
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第51回兵庫県平和美術展

7月18日(水)~22日(日)10時~18時(22日は17時まで)、兵庫県民アートギャラリー(県民会館2階)/入場無料/主催:兵庫県平和美術協会☎070‐1749‐0112

(兵庫民報2018年7月15日付)