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2018年6月10日日曜日

ベトナム枯葉剤被害者の支援を:神戸でシンポ

今なお300万人


ベトナム戦争中、日本の基地を飛び立ったアメリカ軍機によって散布されたダイオキシン入り枯葉剤のいまなお続く被害の実態と被害者支援施設建設のための支援を訴えようと大阪、京都につづき神戸・ピフレ新長田で六月一日に開かれたシンポジウムにはほぼ満席の四十五人が参加しました。
日本ベトナム友好協会兵庫県連の長沼幸正事務局長の司会のもとに、兵庫民主医療機関連合会(民医連)の東郷泰三事務局長が挨拶。続いて、オレンジ村支援日本委員会の鈴木元氏が、医療からリハビリ、自立まで支援する総合施設「オレンジ村」をハノイだけではなく、ホーチミンにも作りたいとの思いで日本の外務省に働きかけていること、関西を中心に日本のリハビリ訓練、障害者の自立支援の実際をみてもらいながら、あわせてオレンジ村建設への支持を広げていきたいと言う趣旨で、ホーチミンより三人を招待した―と経過を説明しました。
枯葉剤被害者協会副会長のトラン・ゴック・トゥ氏は、「一九七一年までに八千万リットルの枯葉剤が散布された。枯葉剤の被害者は三百万人。私もその一人。現在ベトナムでは枯葉剤の被害者を含め一千二百万人の障害者がおり、人口の一三%を占める」と実状を述べ支援を訴えました。
ベト・ドク兄弟初代主治医のグエン・チィ・ゴック・フォン医師は、残存ダイオキシン濃度が一九八三年の調査でソ連基準の百五十倍、ヨーロッパ基準の五十倍、八八年の調査でも戦後十八年たっても母乳にダイオキシンが残っていること、遺伝子に影響を及ばしていることが証明されことなどを紹介。アメリカは自国の退役軍人に対する補償制度を作ったが、ベトナムには適応されないこともあげ、「被害者のベトナム人が賠償を受けられるまで、アメリカへはあきらめずに訴え続けていきたい、特に製薬会社には被害者への責任を取ってもらいたい、日本の皆さんには引き続き連帯支援の協力を」と熱弁しました。
カンパの訴えに会場内で合計十三万三千六百十円が寄せられました。
―山根香代子(日ベト県連理事長)

(兵庫民報2018年6月10日付)

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