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2018年4月8日日曜日

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2018-03-29

名古屋・東京両高裁に続く勝訴への流れを

副島圀義

三月二十九日・大阪地裁第七民事部。原告四人の方の審理はいよいよ次回(五月十日)、次々回(同十六日)、原告ご本人と医師の証言を迎えます。

この日提出された原告の意見陳述書の扱いについて国側が何やら抵抗(?)を試みた様子でした。すでに決まっている医師証言とこの陳述書が関係する内容だと「証言に先立って反論するかも」などと国側が言うのに対し裁判長は「まずは読んでどうしたいのか伝えてください」と。速やかに審理を進めようとの姿勢を感じました。
また、弁護団は東京高裁での画期的な判決そのものを証拠として提出しました。

報告集会では愛須弁護士と藤原弁護団長が、名古屋・東京両高裁判決の意義を語りました。
名古屋では「経過観察は医療に当たらない」とした地裁判決を是正し「現に医療を要する状態にある」と逆転勝訴。
東京では国が「積極認定」の対象にしていない脳梗塞やバセドー病について放射線起因性を肯定。さらに「発病は被爆ではなく生活習慣による」として、国側が五人もの「医師証言」を出したのですが、長年にわたり実際に被爆者医療に携わってきた真鍋医師のリアルな証言によってすべて覆されました。「発病に他の原因があっても、被爆との相乗作用を認めるべき」と明確に判断し六人全員の勝訴。

被爆者が高齢化すれば「被爆だけが原因での発病」とはいいきれないケースは当然増えてきます。被爆者援護法の精神や、〇九年八月六日の政府と日本被団協などとの「合意」をないがしろにさせてはなりません。「被爆したからではなく、生活習慣が悪かったから発病したんだ」などと言いつのる「いじめ」のような国の態度をきっぱり改めさせねば、とつくづく思わされます。

(兵庫民報2018年4月8日付)

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