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2017年12月3日日曜日

日本の未来と日本共産党を語るつどい各地で

須磨:共闘の成果はっきりと


日本共産党神戸西地区委員会は、田村智子参議院議員(日本共産党副委員長・青年学生委員会責任者)を招き、「日本の未来と日本共産党を語るつどい」を十一月二十六日、神戸市須磨区の須磨パティオホールで開催。定員三百五十人のホールいっぱいの参加がありました。
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日本民主青年同盟神戸西地区委員会の齋藤泰信さんは、青年学生のおかれている状況や青年の悩みを分かりやすく語り、科学的社会主義を学び、日本共産党の綱領を学ぶ民主青年同盟について説明し、民青同盟の全国大会へ向けた同盟員拡大運動への協力を訴えました。
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掘内照文前衆議院議員は、総選挙での支援へのお礼を述べ、市民と野党の共闘でたたかった兵庫八区での選挙戦の模様をエピソードも交えて報告しました。
みなせん尼崎が中心となり、社会民主党・新社会党・立憲民主党・緑の党と立場を超えて共闘が広がったこと、「比例は共産党」の声は最初は小さかったが、共産党の議席の値打についての理解が広まるにつれ、市民団体の方もはっきり訴えてもらえるようになったこと、災害復興や厚生労働の分野で頑張ってきたことが知られるにつれ、堀内氏の議席をなんとしても守らないといけないとの奮闘が広がったことなどを報告しました。
また、選挙後に新社会党の幹部から「これからのたたかいの共通の基盤ができた」と発言があったことも紹介しました。
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講演する田村氏




田村智子副委員長は最初に総選挙での支持者、後援会員、党員の奮闘にお礼を述べ、「選挙後の情勢を見ても、日本の未来を展望できるたくさんの種がまかれていると思う。今度の総選挙は政治を変える力がどこにあるのかが証明された選挙だった」と振り返りました。

「森友・加計疑惑隠しの冒頭解散、希望の党の立ち上げと民進の合流などがありましたが、結果は永田町の論理が通用しなかった」「政治を変える力は、憲法を真ん中にした市民と野党の共闘にあるとはっきり示された」と述べ、「私たちが一瞬たりとも揺るがなかったのは、政治を変える力は統一戦線だと綱領ではっきり掲げている政党だからです」と強調しました。
北朝鮮問題については、偶発的事態から戦争になる危険を絶対に避けるために対話による平和的解決を求める党の立場を語りました。
最後に、「日本共産党を大きくしていただいて、アメリカの軍事力頼みの外交から抜けだそう」と訴えました。
講演が終わった後の質問タイムでは、邦人避難計画のことについて、垂水区の掖済会病院小児科の撤退問題、選挙の総括についての三つの質問がありました。どの質問にも田村氏が丁寧な回答をしました。(戸田晃)

柏原:参加者と双方向で

語る堀内氏

日本共産党丹波地区委員会が「日本共産党綱領と日本の未来を語るつどい」を十一月二十三日、柏原自治会館で開き、四十人が参加しました。
参加者と双方向で語り合えるよう、「講師に聞きたいこと」などのアンケートを講演が始まる前に書いてもらいました。「野党共闘の実際」「安倍政権をどう打倒するか」「種子法」などがあげられており、講師にすぐに読んでもらいました。コーヒー・お菓子も出ました。
西本嘉宏地区委員長の挨拶の後、小松忠重さんが「丹波地区党の歴史と未来」と題して二十分話しました。
小松さんは八十二歳。党地区委員長を三年、柏原町議を九期、農業委員を十三期務めた丹波地区党の顔です。一九四六年、丹波の党は二人の東大卒の人から始まり、自分は一九五九年に三十一人目の党員になったこと、綱領制定時の大論議、ソ連・中国からの干渉問題など、党の歴史を振り返り、党を大きくしたいと述べました。
堀内照文前衆議院議員は「日本共産党綱領と日本の未来を語る」と題して四十分の話をしました。
先の総選挙での支援へのお礼とおわびを述べ、共産党の議席は減らし残念だが、野党は三十八から六十九議席になったこと、立憲民主党が野党第一党になった意義、市民と野党の共闘で貴重な財産ができたことなどを語りました。特に、堀内さんが統一候補となった兵庫八区での市民団体や他の野党との共闘について詳しく報告しました。
さらに、国会の様子を森友・加計問題を中心とした国会の様子、憲法問題・北朝鮮問題について話しました。
質疑応答では四人から軍拡と社会保障削減、小選挙区制の害悪、規制ばかりの選挙法改正、政党助成金などについて質問や意見が出されました。
終了後、「堀内さんの話はわかりやすかった」「もっとたくさん誘えばよかった」「野党共闘の財産の話がよかった」など、集いの充実を反映した感想が参加者から寄せらました。
(西脇秀隆=丹波市議)


(兵庫民報2017年12月3日付)

日本共産党兵庫県議団が50周年

伝統受け継ぎさらなる発展を


日本共産党兵庫県会議員団は、一九六七年四月に戦後初めて加茂鶴一氏、井ノ口薫氏の二人の県会議員を誕生させ、今年五十周年を迎えました。
十一月二十二日には、団五十周年記念の集い(同実行委員会主催)が行われ、現役県会議員に、元県会議員、元事務局員ら二十人あまりが集いました。
冒頭、ねりき恵子現団長が挨拶。「今の議員団があるのは、諸先輩方の営々とした努力の賜物。伝統を受け継ぎながら、さらなる発展のために奮闘していきたい」と述べました。
続いて元団長の安田秋成氏が挨拶。議員時代のエピソードにも触れながら、「いま五人の議員団を、六人、それ以上にして、代表質問ができるようにし、さらなる前進を期待したい」と述べました。
来賓として挨拶した前衆院議員の堀内照文氏は、配られた資料に触れ、戦前一九二七年に労農党から、日本共産党籍もある長尾有氏が議席を獲得した九十年の伝統をふまえつつ、県議団の前進が、兵庫県から国会議員を送る力になっていることを紹介し、「再び国会に戻れるようにがんばりたい」と述べました。松田隆彦兵庫県委員長は、次期いっせい地方選挙での、県議団前進への決意を語りました。
県議OB、事務局OBも次々と挨拶し、八鹿高校事件のたたかい、阪神・淡路大震災救援活動の取り組みなどが語られ、和やかに懇談しました。


(兵庫民報2017年12月3日付)

安倍9条改憲NO!憲法を生かす3000万署名

平和を願う姫路市民の会がスタート集会

講演する和田氏

平和を願う姫路市民の会は十一月二十三日、姫路労働会館多目的ホールで「安倍九条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」のスタート集会を開き、百二十人あまりが参加しました。
主催者挨拶で松本滋会長(兵庫県立大名誉教授)は、「安倍九条改憲は、災害救助、海外での人道支援といった私たちが思っている自衛隊と真逆の自衛隊にするためのもの。署名の目標は大きいですが、頑張りましょう」と呼びかけました。
記念講演で神戸大学名誉教授の和田進さんは、――九条改正反対の国民世論は多数を占めるが一方で自衛隊に対する国民の強い支持がある。改憲勢力は「ありがとう自衛隊」の声を広め自衛隊を憲法に明記しようとのキャンペーンで、すでに署名を一千万近く集めている。衆議院選挙の結果、改憲政党が八割を占めているが、マスコミのアンケートでは、自衛隊の憲法明記に賛成しているものは当選議員の五割から六割で三分の二に達していない。世論調査でも半々。これからが勝負、自衛隊明記の危険な狙いを徹底して暴露して、改憲発議にストップをかけよう――と述べました。
市民の会からは、署名目標を十万筆とし、一人五十筆百筆集める〝チャレンジャー〟を広げること、宣伝署名セットを大いに活用することなどが呼びかけられました。
会場からのトークでは、中学生のH君が中学生が見た今の政治と平和の思いを述べ、ママの会などで活躍する女性からは若い人たちが参加できるような工夫や若者の思い・考えが語られました。また、今日、署名を集めて参加したと報告する人や、子ども医療費無料化の取り組みの経験などを踏まえて三千万署名を頑張ると表明する人もありました。(稲村知)

市民アクション東園田の会キックオフ集会、街頭宣伝

キックオフ集会

「安倍改憲NO―市民アクション東園田の会」は十一月十九日十一時から約四十分、阪急園田駅前で三千万署名行動を十五人で行いました。
当日は大変寒くポケットに手を入れている人が多いなか七十二筆が集まりました。その後、数人が保育所バザー会場入り口で四十五筆を集め、初日は計百二十二筆になりました。
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前日十八日に「安倍改憲NO―市民アクション東園田の会」キックオフ集会を開催しました。
東京で開かれた「11・3国会包囲大行動」の模様を十五分間に編集した映像を上映し、七人の呼びかけ人が、憲法や九条に対する思いや、ご自分の生い立ち、戦争についてなどを語りました。参加者からもそれぞれの思い、意気込みなどを語りました。
この運動でどの様な活動ができるか――街頭宣伝署名活動に参加する、カンパに協力する、チラシを配布するなど――をアンケート。署名目標は何筆とするか目標も書いてもらいました。これを参考にして、「会」の目標数を決めていくことになりました。
また、当面、毎月三日に阪急園田駅前でスタンディングを、毎月十九日に十一時から阪急園田駅前で宣伝、署名活動を行うことも決めました。
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「安倍改憲NO―市民アクション東園田の会」結成にあたっては、先の「二千万署名」から目標が三千万に引き上げられており、それにふさわしい体制をと考え、呼びかけ人を、九条の会結成時の地域の著名人十九人から大きく増やそうと、東園田に在住、もしくは地域で活躍している人々に幅広く訴え、三十人が応じました。
九条の会結成の時には呼びかけ人になってもらえなかった方が、安倍内閣はひどすぎると、今回快く呼びかけ人になるなど、地域の人々に変化が起きていることが反映しています。
(岩田伸彦=同会)


(兵庫民報2017年12月3日付)

平和憲法守る11・24集会:「安倍9条改憲NO!3000万署名」推進をアピール

講演する石川氏

「平和憲法を守る11・24兵庫県集会」が十一月二十四日、神戸市勤労会館で開かれました。
この集会は、毎年自治労兵庫県本部、医労連などが中心に労働組合のナショナルセンターの違いを超えて10・21集会を開催していますが、今年は総選挙・神戸市長選もあり、この日の開催となったものです。
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石川康宏神戸女学院大教授が「特定秘密保護法・戦争法・共謀罪と違憲の法律を強行採決させた安倍政権が次に狙うものと運動の課題」を主題に講演しました。
石川氏は、総選挙直前の民進党の希望の党への合流が八〇年の「社公合意」と同じ国民統一の分断を思い出したと語り、これは追い詰められた安倍政権のもとで大掛かりな分断策だと解明。しかし今回は「共闘」解体を許さない市民の力があり、共産・社民の共闘から立憲民主党を市民が立たせ、市民と野党の共闘で議席を前進させ善戦したと総選挙結果を振り返りました。
自民党の変質、財界の危険な狙いの一方で、市民と野党の共闘の発展があり、共同の基礎には市民連合と野党の七項目合意があると指摘し、「安倍九条改憲NO!」三千万人署名運動で保守層も含めて共同を発展させることの重要性を強調しました。
異常な日本の長時間労働を規制する上で労働組合運動の役割、若者への接近の課題も提起し、安倍改憲の道か日本国憲法の道かの転機のなかでの奮闘を訴えました。
司会者から、総がかり行動兵庫県実行委員会が来年五月三日に東遊園地で一万人規模の憲法集会を予定していることも紹介され、三千万人署名成功、平和憲法を守るために全力あげようとの集会アピールを確認、「団結ガンバロー」で意志を固めあい閉会しました。


(兵庫民報2017年12月3日付)

北区九条のつどい:〝今が正念場〟と訴え

講演する柳澤氏




北区にある六つの「九条の会」が「第十二回北区九条のつどい」を十一月二十六日、すずらんホールで開催し、会場いっぱいの約三百五十人が参加しました。

星和台九条の会代表で兵庫県弁護士九条の会事務局長の羽柴修弁護士が主催者を代表して挨拶。「一万人意見広告運動」への協力のお礼を述べるとともに、安倍首相の改憲案の危険性、安保法制によって平和は守れないことを多くの人に広げることが必要であり、今が正念場だと訴えました。
第一部は柳澤協二氏(国際地政学研究所理事長)が「日本を取り巻く戦争危機と憲法」と題して講演しました。
柳澤氏は、第一次・第二次世界大戦の要因が「富・名誉・恐怖」だったと述べ、日本国憲法の平和主義は「他者の戦争に関わらないこと、専守防衛つまり他国に脅威を与えて戦争の誘因を作らないことだ」と指摘。
北朝鮮情勢について、北朝鮮とアメリカが戦争を始めれば日本が戦場になると指摘。「核の違法化による安全」の立場を世界に広めることが戦争被爆国としての日本の役割であると強調し、安倍政権の安全保障政策を厳しく批判しました。


(兵庫民報2017年12月3日付)

神鋼石炭火力発電所増設中止を:公害調停申し立てへ

申請者募集中(第1次締め切り12月7日)

右が稼働中の発電所、左奥の高炉を廃止して石炭火力発電所を増設する計画

神戸製鋼所が神戸市灘区に現在運転中の二基百四十万キロワットに加え、二基百三十万キロワットの発電所を増設する計画をくいとめようと、「神戸の石炭火力発電を考える会」が、同社と関西電力を相手に公害調停の申し立てを呼びかけています。
公害調停では、行政機関である兵庫県公害調査会の委員三人で構成される調停委員会が、申請者と事業者との間に入って、両者の話し合いを進め、必要に応じて調査を行うなどして、双方の合意によって紛争の解決を図ります。
「考える会」が公害調停で主張しようとしているのは――
大気汚染 汚染物質を大量に排出し、住民の健康を損なう恐れのある石炭火力発電所を建設しないこと
電磁波 発電所からの高圧送電線が発生させる電磁波により周辺住民の健康リスクを高めないこと
温暖化 膨大な二酸化炭素を発生させ、温暖化対策に逆行する計画は見直すこと
温排水 大量の温排水によって海洋環境を悪化させないこと
アセスメント 不十分な環境アセスメントをやり直すこと
申請人には、年齢、性別、国籍を問わず、兵庫県内に住んでいる人、発電所による公害の影響を受ける地域へ通勤・通学している人がなれます。実際の調停の場での話し合いは弁護士に委任。この弁護士費用や調停団の運営のために一人(一世帯)につき年三千円の会費が必要です。
第一次募集は十二月七日締め切りで、同月十四日に申請。その後も二次募集を行い、二月に二次申請を行う予定です。
また、十二月十四日には「申請報告会」を県民会館で開催します。(行事案内欄参照)
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「考える会」は、神戸公害患者と家族の会、西淀川公害患者と家族の会、公益財団法人公害地域再生センター(あおぞら財団)、特定非営利活動法人地球環境市民会議(CASA)、特定非営利活動法人気候ネットワーク、神鋼石炭火力公害問題灘区連絡会、石炭火力発電を考える市民ネットワーク、ひょうごECOクラブ、神鋼石炭火力発電所増設問題を考える芦屋市民の会と学識経験者などで構成しています。事務局は神戸市灘区の学生青年センター内、☎080・2349・0490。
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神鋼石炭火力公害問題灘区連絡会と日本共産党灘区委員会は十一月二十五日、灘民商会議室で公害調停についての学習会を開き、今後の取り組み方などについて意見交換をしました。党高羽後援会は十二月三日に学習会「ストップ! 神鋼石炭火力発電所増設」を開きます。

神戸製鋼石炭火力発電所増設計画に対する公害調停申請報告会

12月14日(木)18時30分~20時30分/兵庫県民会館10階福の間/増設計画に対するこれまでの活動と公害調停までの経過報告、今回の公害調停の内容について、申請人・団体のメッセージなどを予定/参加無料/主催:神戸の石炭火力発電を考える会・神戸製鋼石炭火力公害調停弁護団/会事務局☎080‐2349‐0490、Email kobesekitan@gmail.com、URL https://kobesekitan.jimdo.com/


(兵庫民報2017年12月3日付)

神鋼「データ改ざん・捏造」:日本共産党神戸製鋼委員会が緊急提案

宣伝には堀内照文前衆院議員も参加

神戸製鋼所の「データ改ざん・捏造」問題について、日本共産党神戸製鋼委員会は、根底の原因を明らかにし、本物の改善策を実行して信頼回復へつなげるため組合員の一員として積極的に関わっていきたいとして、三項目の緊急提案―①従業員への説明責任を果たし、現場の声を聞け②不祥事による損失を従業員・協力会社に転嫁するな③外部調査報告書の全面開示を―を発表。十一月二十八日朝、神戸市灘区の同社本社前と灘浜工場前で職場新聞「展望」を配り、従業員に訴えました。


(兵庫民報2017年12月3日付)

入居者激励のつどい12月12日に:借り上げ住宅協議会

挨拶する安田代表

ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会は十七日、神戸市内で第六十五回の会合を開き、大阪高裁に公正判決を求める署名の推進や「入居者激励のつどい」開催などのとりくみを相談しました。
神戸市が借り上げ復興住宅に住む七十九歳のNさんの退去を求めて提訴した裁判は現在、大阪高裁にかかっています。
同会代表の安田秋成さんは「私たち入居者は高齢者が多いですが、互いにいたわりあい、結束した力を示していきましょう」と訴えました。
段野太一さんは、神戸市があらたに東灘区の二世帯を提訴したことも報告。希望者全員の継続入居をかちとるため、大阪高裁にむけた署名推進、十一月二十八日と二十九日の裁判傍聴、十二月議会にむけた請願・陳情、十二月十二日に開く「入居者激励のつどい」成功などのとりくみを呼びかけました。
会合には日本共産党神戸市議団の松本のり子市議が参加。神戸市によるあらたな提訴を厳しく批判し、東灘区でも入居者を激励する集会を開くことなども紹介しました。

借り上げ住宅「裁判闘争」勝利と入居者激励のつどい

12月12日(火)14時/神戸市勤労会館2階多目的室/主催:ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会☎&Fax078‐371‐5789


(兵庫民報2017年12月3日付)

どうなる川西病院:市長が指定管理化・移転を構想

住民署名を報告する高須さん

「どうする、どうなる! 川西病院みんなで考えよう住民の集い」が、十一月二十六日に川西市商工会館で開催されました。川西市長が、住民説明も不十分なまま、市立川西病院の指定管理化と南部への移転構想案を出しているもとで、地域医療と住民自治のあり方を考える集いとして企画されました。
日本共産党、社民党の議員が参加する市民と野党の共闘の〝病院版〟としての実行委員会方式で開催し、川西市、猪名川町、豊能町、能勢町の住民と様々な会派の議員が百人参加しました。
実行委員会を代表して、川西北部に総合病院の存続を求める会の高須賀俊之さん(写真)が、住民署名が一万二千名を超えて集まってきていることを紹介しました。
立命館大学の森裕之教授が記念講演し、地域医療にかかせない市立川西病院のありかたは、市長が一方的にきめるのではなく、住民が主役になって考えることが大事。公立病院の民営化や統廃合を進めている政府の方針に盲従するのは地方自治とは言えない。地域医療という最後のセーフネットが確保できていない地域は崩壊してしまうと指摘しました。
実行委員会事務局から今西(筆者)が、川西病院が北部の医療を支える拠点であり、北部での建て替えを計画していたのに、協立病院と統合再編し、南部へ移転する構想案を市長が一方的に出したことの非民主性と指定管理にすることの問題、巨額の財政負担になる問題などの論点整理を行いました。
市内在住の住民が様々な地域から川西病院を守ろうとリレートークで訴えました。
川西市民だけでなく、猪名川町、豊能町、能勢町から毎日四百五十七人が通院し、年間五千三百人もの住民が入院する川西病院は、いのちをまもる地域の宝、首長、議員、住民の英知を結集して守って行こうとアピールを採択しました。(今西清=兵庫の地域医療を守る会代表)


(兵庫民報2017年12月3日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2017-11-17,20

国の態度を改めさせる熱意を

副島圀義

十一月十七日には大阪地裁第七民事部、二十日には同第二民事部での弁論がそれぞれ行われました。
と言っても、両日ともに、双方からの書面や証拠提出や次回期日の確認などの手続きだけ。以前にも書いたことがありますが「公開原則」の形骸化では?との疑問を感じます。
弁護士会館での報告集会では、弁護団の藤原団長や尾藤事務局長の挨拶が印象的でした。
―七十二年前の原爆被害がまだ続いている。政府はその責任をいまだにとらないどころか被爆者と対立している。
―安倍首相は「認定審査を急ぐ」というが「認定のあり方を改める」とは言わない。国が敗訴しないと救済しないとの態度だ。
―訴訟の場には大人数の国側代理人を送り込んでくる。
―こうした状況を打ち破るために、弁護団も集団訴訟の原点にたちかえって緊張感をもって臨みたい。
裁判を支援する立場としても「毎回、一人でも多くの方に傍聴に来ていただき、国にも裁判所にも、支援者の熱意を示す努力を」と受け止めました。
来年一月には四回の日程が決まっています。『兵庫民報』読者のみなさんにも、ぜひ大阪の裁判所に足を運んでいただきたいと願っています。
十六日(火)午前十一時、二〇二号大法廷で高裁判決。原告六人のうちお二人は死去され、ご遺族が継承。午前十時より事前集会。
二十二日(月)午後二時~五時、一〇〇七号法廷で地裁第二民事部の証人尋問。
二十三日(火)午後一時十分、八〇六号法廷で地裁第七民事部。宮本義光さんについて判決。
二十五日(木)午前十一時~、八〇六号法定で地裁第七民事部の弁論。


(兵庫民報2017年12月3日付)

大スキー九条・兵庫の会2018年スキーツアー

2018年1月5日(金)〜8日(月・祝)赤倉温泉スキー場 参加費38,000円

昨年のツアー




各地から雪の便りが届き、スキーを楽しむ人たちにとっては待ちに待った季節の到来です。〝スポーツは平和とともに〟を合言葉に、白銀の世界でスキーと交流を楽しもうと取り組んできた「大スキー九条」スキーツアー十回目となる今年は、久々に「赤倉温泉スキー場」で行います。

地球温暖化で雪の少ない年が続いていますが、「私の記憶では雪に困ったことは一度もありません。安心してお越しください」と豪語する香嶽楼のおかみさん。多い時には六メートルも積もる赤倉温泉ならではの言葉です。
安倍自公政権で戦争へのきな臭い動きが色濃くなる中、「戦争法廃止!九条守れ」の声を日本中で大きなうねりにしていくことが大切です。
平和でなければスキーも出来ないと、平和を愛し、憲法九条を愛するみなさんの、積極的な参加をお待ちしています。

申し込み・問合せ先

「大スキー九条・兵庫の会」ツアー事務局
〒650-0025神戸市中央区相生町5-12-1
電力兵庫の会宛
Tel078-579-7490、Fax078-579-7491
または伊藤090-7489-6601まで
Email dfcwq600@kcc.zaq.ne.jp


(兵庫民報2017年12月3日付)

ひなたぽっころりん〈609〉



(兵庫民報2017年12月3日付)

観感楽学

「あなたたちとお会いできるのは今日が最後かもしれない」といわれ、みんな苦笑いした。笑うところではないのだが、「今日が最後かも…」というのは彼女に会うたびに聞かされてきた常套句だからだ▼元神戸市議の貫名初子さんの「白寿」を同じく元市議の堀之内照子さんや尾崎敏江さんなどの呼びかけで祝った。当時の近しい人だけのささやかなお祝いだったが、娘のゆうなさんと連れ立って現れた初子さんのなんと若々しいことか!▼満年齢では来年四月で九十九歳になるが、彼女は常に「数え年」で百歳になるとおっしゃる。ここまでくると九十九でも百でも関係なく、ずっと聡明で一人で生計を立て生き抜いてこられたことに頭が下がる▼昨年、体調を崩し、長年住み続けてきた自宅から娘さんのところに転居されたと聞き心配していたが、会ってみると、足元も耳も眼も不自由なく、愛用のベレー帽をかぶった艶やかな表情に安堵した▼健康維持のため毎日歩いて足を鍛えている高齢者は多いが、貫名さんのすごいところは常に社会活動にかかわり実践するところである。平和運動をライフワークとしながら、消費税なくす会のニュース百名分を自筆で宛名書きをして毎号配送する。転居したいまも、マンションの廊下やテラスを毎日歩いている。頭を使い、足を鍛えている「白寿」の超人である。(D)



(兵庫民報2017年12月3日付)