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2017年10月7日土曜日

新社会党と選挙協定:8区・堀内氏、9区・きくち氏を相互推薦

記者会見する新社会党県本部書記長・兵庫9区予定候補のきくち憲之氏(中央)、日本共産党衆院議員・兵庫8区予定候補の堀内照文氏(右端)

日本共産党兵庫県委員会は十月二日、新社会党兵庫県本部と「第四十八回衆議院議員総選挙にあたっての選挙協定」に調印しました。
これにより、兵庫八区で新社会党兵庫県本部は、日本共産党公認で立候補を予定している堀内照文氏(比例近畿ブロック重複)を推薦、兵庫九区で日本共産党兵庫県委員会は、無所属で立候補を予定している新社会党兵庫県本部書記長の、きくち憲之氏を推薦してたたかいます(日本共産党の新町みちよ氏は立候補を辞退します)。その他の選挙区についても協力体制について協議するとしています。
両党はこれまでも、安保法制の廃止と立憲主義の回復という大義を原点として、市民と野党共闘を追求してきました。今回の総選挙ではこれまでの取り組みを踏まえ、▽安倍自公政権や自民党の補完勢力による改憲に反対▽特定秘密保護法、安保法制、共謀罪法など安倍政権が行った立憲主義に反する諸法律の廃止▽沖縄新基地反対▽原発ゼロ実現▽森友・加計・日報問題など疑惑の徹底究明▽消費税一〇%増税反対▽核兵器禁止条約調印…などをめざす十の政策課題について今回の協定で確認しています。
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同日、県庁記者クラブで堀内・きくちの両予定候補と新町氏、村上亮三共産党県委員長代理、粟原富夫新社会党県本部委員長が記者会見。
村上・粟原両氏が協定の内容や経過を説明。新町氏は「安保法制廃止の運動をいっしょにやってきたきくちさんを応援する」と述べ、きくち予定候補は「新町さんの英断に心から感謝します。安倍暴走政治をやめさせるために全力でたたかいます」と決意を語りました。堀内予定候補は、「市民と野党の共闘こそ政治を変える道。『憲法を守れ』の大きな共同をつくりあげたい。きくちさんの勝利と兵庫八区で勝ち抜くために頑張り抜く」と決意を表明しました。

兵庫9区

きくち憲之(61)
(菊地のりゆき)新
無所属(新社会党、日本共産党、社民党、緑の党推薦)
広島県生まれ。神戸大学理学部物理学科卒。一九七七年、日本社会党入党。自治労兵庫県
本部勤務、同県本部執行委員など歴任。現在、新社会党兵庫県本部書記長(二〇一四年か
ら)、憲法を生かす会・ひょうごネット運営委員、ひょうご労働安全衛生センター監事、
神戸ワーカーズユニオンたるみ支部事務局長など。


ミナセン尼崎も堀内氏応援を決定

ミナセン尼崎は九月三十日に開いた「「尼崎市民が実現したい政治を話し合う集会」で兵庫八区の野党統一候補として堀内氏を応援することを決めました。


(「兵庫民報」10月8日付)

第48回総選挙にあたっての新社会党と日本共産党との選挙協定

記者会見する(左から)新社会党兵庫県本部の粟原富夫委員長、日本共産党兵庫県委員会の村上亮三委員長代理、新社会党県本部書記長・兵庫9区予定候補のきくち憲之氏、日本共産党の新町みちよ氏、日本共産党衆院議員・兵庫8区予定候補の堀内照文氏


一 安倍晋三首相は、九月二十八日、臨時国会の冒頭に衆議院の解散を強行した。野党が憲法第五十三条にもとづいて要求した臨時国会の召集を、三か月以上放置したあげく、召集したとたんの冒頭解散は、憲法を足蹴にするものである。同時に、この暴挙は、国民の世論と運動に追い詰められた結果である。今回の総選挙は、安倍政権を退場させる歴史的なチャンスである。
新社会党兵庫県本部と日本共産党兵庫県委員会は、安保法制の廃止と立憲主義の回復という大義を原点として、市民と野党の共闘を追求してきた。
両党は、今回の総選挙で、市民と野党の共闘を発展させ、立憲主義を回復し、個人の尊厳を保障する政治を実現するために、次の通り協定に合意した。

二 両党は、第四十八回総選挙に際して次の政策課題の実現をめざし、共同して選挙の取り組みを進めていくことを確認し、日本共産党兵庫県委員会は、衆議院兵庫九区に立候補予定の新社会党書記長の菊地憲之氏を推薦する。新社会党兵庫県本部は、日本共産党公認で衆議院八区に立候補予定の堀内照文氏を推薦することを確認し、その他の選挙区についても協力体制について協議する。

(1)安倍自公政権や自民党の補完勢力が進めようとしている憲法「改正」、とりわけ第九条「改正」に反対する。
(2)特定秘密保護法、安保法制、共謀罪法など安倍政権が行った立憲主義に反する諸法律を廃止する。
(3)沖縄県民と連帯し、沖縄の新基地建設に反対する。
(4)原発再稼働を認めず、新しい日本のエネルギー政策の確立と地域社会再生により、原発ゼロの日本を実現する。
(5)森友学園・加計学園及び南スーダン日報隠蔽の疑惑を徹底究明し、透明性が高く公平な行政を確立する。
(6)消費税の一〇%への増税に反対する。
(7)この国のすべての子ども、若者が、健やかに育ち、学び、働くことを可能にするための保育、教育、雇用に関する政策を飛躍的に拡充する。
(8)雇用の不安定化と過密労働を促す『働き方改革』に反対し、八時間働けば暮らせる働くルールを実現し、生活を底上げする経済、社会保障政策を確立する。
(9)LGBTに対する差別解消施策をはじめ、女性に対する雇用差別や賃金格差を撤廃し、選択的夫婦別姓や議員男女同数化を実現する。
(10)核兵器禁止条約に調印する政府をつくる。

二〇一七年十月二日

新社会党兵庫県本部
 委員長   粟原富夫
日本共産党兵庫県委員会
 委員長代理 村上亮三


(「兵庫民報」10月8日付)

中野晃一氏が講演会でよびかけ

一人ひとりが勇気もち、生活の場で声あげ続けよう

満席となった講演会

安保関連法に反対すするママと有志の会@兵庫や九条の心ネットワーク、連帯兵庫みなせんなどによる実行委員会が主催、憲法共同センターなどが協賛して、市民連合の中野晃一上智大学教授を招き講演会「市民が変える政治とくらし」を九月三十日、兵庫県民会館で開催。定員三百五十人の大ホールがあふれる盛会となりました。

中野氏

講演の中で中野氏は、市民と野党の共闘の経緯を振り返り、二〇一四年十二月の解散・総選挙を前に立憲デモクラシーの会で野党に申し入れたものの実現できず野党は惨敗したが、同時期に結成された総がかり実行委員会が市民レベルでの野党共闘の出発点となり、その後、シールズ、ママの会なども様々な抗議活動の中で、「野党は共闘」と求め続け、今回、ようやく野党共闘が実現しつつあることをあげ、ここであきらめるわけにはいかないと強調しました。
いま、全国各地で、選挙で安倍政権を倒そうという市民の努力が広がっているが、国会前の抗議行動とは異なり、見えにくいために、今回、甘くみられることになり、希望の党によるメディアも利用した上からの動員・「革命をさらっていく」動きと、「私たちの声を国会へ届けよう」「私たちの権利を守る立憲主義の政治家を増やそう」という下からの取り組みがいませめぎ合い、安倍政権との三つ巴になっていると指摘しました。
小選挙区での共闘が難しくなっているところもあるが、比例代表選挙で、立憲主義を守る政党への支持を広げれば、選挙後、「安倍政権対希望の党の対決だと思っていたが、違うではないか」と気づく人を増やせるかもしれないと述べました。市民が安倍首相を崖っぷちまで追いつめたから、なりふりかまわぬ猛反撃が始まっている、それを許すのかどうかは「われわれ一人ひとりの勇気にかかっている」と強調し、それぞれが生活の場で声をあげていくことを呼びかけました。


(「兵庫民報」10月8日付)

いそみ恵子議員が一般質問

非核平和兵庫県宣言行い、核兵器禁止条約署名を政府に迫れ



九月二十九日の兵庫県議会本会議で、日本共産党のいそみ恵子議員が一般質問をしました。
いそみ議員は、井戸敏三知事に非核平和兵庫県宣言を行い、核兵器禁止条約へのサインを日本政府に迫るよう、強く求めました。井戸知事は、「被爆者の思いに賛同し、核兵器廃絶国際署名に知事名で署名した」「非核平和兵庫県宣言については、県議会のご意見を十分いただきながら、対応する」と述べました。
いそみ議員は、国の介護・医療の改悪をうけて、県が策定中の「医療計画」であらたに一万二千七百人もの県民が病床から「追い出し」にあうことを指摘。現在でも特養などが大幅に不足している実態を示し、特養の増設や介護職員の処遇改善を求めました。
いそみ議員は、地元の要望の強い武庫川流域対策、とくに潮止堰の早期撤去を求めました。二〇一四年八月の台風一一号の豪雨で西宮北部地域に浸水被害も起こり、一刻も早く対策が急がれると指摘しました。
神戸製鋼石炭火力発電新増設について、地球温暖化対策の上でも、地域の環境悪化という点からも中止を求めるべきだと要求したのに対し県は、「環境保全上大きな課題がある事業。適切な知事意見を経産大臣に示したい」と述べました。
公立高校の入試制度について、いそみ議員は、検証委員会を公開で行い、影響をひろく県民と検証すること、通学費の補助を県としても行うことなどを求めました。


(「兵庫民報」10月8日付)

丹波市が非核平和都市宣言

標柱も市役所前に

標柱の除幕をする谷口市長(右から2人目)ら

丹波市の非核平和都市宣言と標柱除幕式が九月二十六日に行われました。
式典には市長と市の幹部、市議、自治会長会代表のほか、原水協、九条の会、年金者組合などの人々が参加しました。
昨年十二月に新しく丹波市長に就任した谷口進一市長がことし三月の議会で、日本共産党丹波市議団の西本嘉宏団長が一般質問のなかで「非核自治体宣言はしないのか」とただしたのに対する答弁で、「自分の信条に合致する」として宣言をすることを明言し、六月議会で標柱設置を予算化していたものです。
(森田和志)

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非核平和都市宣言(全文)

世界の平和と安全は、人類共通の願いである。しかしながら、核の拡散と軍備の拡張は依然として続けられており、世界に深刻な不安と脅威をもたらせている。
私たちは、世界で唯一の被爆国の国民として、非核三原則を堅持し、広島、長崎の惨禍をふたたび繰り返すことのないように、核兵器の廃絶と恒久平和を強く求めるものである。
丹波市は、人類の共存と繁栄、そして郷土の平和と発展を願い、すべての国の核兵器廃絶と軍備縮小を強く求めるとともに世界の恒久平和の実現をめざし、ここに非核平和都市を宣言する。
平成二十九年九月二十六日
兵庫県丹波市



(「兵庫民報」10月8日付)

「平和の波」最終日:三宮をパレード

道行く人々が拍手も


九月二十六日正午過ぎ、兵庫県原水協は神戸市中央区で「平和の波」パレードを行いました。
神戸市役所の花時計前の出発集会では、津川知久・筆頭代表理事が、「国連で五十カ国以上が核兵器禁止条約に調印した。圧倒的多くの国が禁止条約に賛同する中で禁止条約に反対する安倍政権は異常だ。禁止条約に調印する政府をつくろう」と訴え。
兵庫県被団協の立川重則事務局長(神戸市の会会長)は、「被爆者の長年の願いがやっと実現した。禁止条約を広げて核兵器の廃絶につなげるために『ヒバクシャ国際署名』を広げてほしい」と訴え。
岸本友代代表理事(新婦人県本部会長)も、「被爆者のみなさんの思いを共有して禁止条約に参加して推進する政府を実現しよう」と呼びかけました。
パレードには、今年九十歳を迎える兵庫県被団協の岡辺好子理事長、芦屋市被爆者の会の千葉孝子会長も元気な姿を見せ、最後まで行進の先頭にたちました。
和田進代表理事(神戸大学名誉教授)はじめ兵庫労連、高教組、兵庫教組、年金者組合、建交労、新婦人、兵商連、民医連、平和委員会など諸団体、地域から七十二人が、昼休みで人が満ちる三宮センター街で元気にアピールしました。
青年組織「ゼロこねっと」の長谷川晃士さんのピース・コールに、通行人が「がんばって」と手を振ったり、拍手して応える姿が目立ちました。
(梶本修史=兵庫県原水協事務局長)


(「兵庫民報」10月8日付)

神戸市議補欠選挙 日本共産党の予定候補

垂水区


戸田あきら(65)
(とだ晃)新
大阪市立大学Ⅱ部商学部で学びながら家業の飲食店経営。同大Ⅱ部学生自治会書記長、神戸民主商工会役員など歴任。現在、兵庫県高齢者生協勤務、垂水区社会保障をよくする協議会事務局、党神戸西地区委員。

西


森田たき子(62)
(もりた多希子)新
武庫川女子短期大学Ⅱ部卒。養護施設三光塾、中神戸法律事務所勤務を経て、県議一期、党神戸西地区委員を歴任。その後、社会福祉法人や党近畿ブロック事務所に勤務。


(「兵庫民報」10月8日付)

自治研が神戸市民フォーラム

人口減対策は三宮一極集中でなく 市民の暮らし・労働・営業支援で

基調報告する池田氏


兵庫県自治体問題研究所は九月三十日、兵商連会館で「神戸市民フォーラム 私たちの暮らしと神戸市政」を開きました。
味口としゆき・神戸市議会議員が、「久元神戸市政の問題点」について報告。国際競争力強化のためとされる三宮一極集中の再開発や神戸港の大規模整備構想は、安倍政権による新自由主義的経済政策の自治体への押しつけであり、市民の暮らしや各地域の応援にはならないと批判。子ども医療費無料化、学校園の整備、買い物難民をなくす団地整備など市民生活支援の施策こそ必要と強調しました。
池田清・元神戸松蔭女子学院大学教授は基調報告で、神戸市の人口減少に歯止めをかけるには、最低賃金引き上げや非正規雇用の改善、公契約条例による所得確保、中小企業支援、働きつつ子育てできる環境整備などが必要であると指摘。三宮一極集中ではなく、各区・地域の生活や産業のあり方の検討とそのための市民の参加・対話・合意が求められるとしました。
参加者からは、地域のボス支配と住民自治の回復、商船建造撤退など地域経済の問題、雇用が安定しない若者の将来不安、市政について気軽に議論できる場の設定、積極的な対案の提案―などの声が出されました。
なお、同研究所はこの度、「2017年版 私たちの暮らしと神戸市政」(頒価六百円)を発行。市民への普及を呼びかけています。
(小田桐功=兵庫県自治体問題研究所事務局長)


(「兵庫民報」10月8日付)

豊岡・朝来・西脇・南あわじ各市議選:総選挙と同日22日投票

日本共産党が現有議席確保に全力

豊岡市、朝来市、西脇市、南あわじ市の各市議選の日程が変更され、十月二十二日に総選挙と同時投票で行われることになりました。告示はいずれも十月十五日です。
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豊岡市議選

村岡峰男氏

上田とも子氏

奥村忠俊氏

豊岡市議選は定数二十四。日本共産党はいずれも現職の村岡峰男(69)氏、上田とも子(67)、奥村忠俊(70)の議席確保をめざします。村岡・上田氏は公認、奥村氏は推薦です。
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朝来市議選

岡田かずゆき氏

鈴木いつろう氏

朝来市議選は定数十八。日本共産党は、ともに現職の岡田かずゆき(62)氏と、鈴木いつろう(60)氏を立て、現有議席確保をめざします。
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西脇市議選

寺北建樹氏

西脇市議選は定数十六。日本共産党は現職の寺北建樹氏(68)が八期目をめざします。
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南あわじ市議選

吉田よし子氏

えびす智彦氏

南あわじ市議選は定数十八。日本共産党はともに現職の吉田よし子(67)氏、えびす智彦(60)氏を立て現有議席確保を目指します。


(「兵庫民報」10月8日付)

新温泉町議選は24日告示・29日投票

谷口いさお氏

中井じろう氏

新温泉町議選は十月二十四日告示・二十九日投票で行われます、定数十六。日本共産党はともに現職の谷口いさお(64)氏、中井じろう(67)氏の現有議席確保をめざします。


(「兵庫民報」10月8日付)

戦争、レッドパージ…「時代」に翻弄された叔父を描く

売り上げは借り上げ住宅協議会に


日本共産党兵庫県文化後援会会長の段野太一さんが、『「時代」に翻弄された一兵卒の伝記――叔父・東田一男の生涯――』を出版し、その売り上げを、自身が運営委員を務めるひょうご借り上げ住宅協議会の運営費用として寄せることにしています。
東田一男氏は一九二四年(大正十三年)生まれ。十九歳で「満州」に派兵され、その後、南方戦線へ。全滅する部隊をわたり歩きながらしぶとく生き残り生還したものの、その八十年の生涯は、ついに本人の口からは語られなかったと言います。
残された資料などから叔父の生涯をたどり、①戦前から戦中とくにフィリピン・ネグロス島での戦闘の悲惨な状況、②戦後、日本共産党との出会い、③労働組合活動からレッド・パージ―を描いています。
また、段野さん自身の活動を振り返ったエッセイも収録。若き日の貫名初子さんや安田秋成さんも登場します。
頒価八百円。A5判百ページ。残部僅少。日本共産党兵庫県委員会でも扱っています。


(「兵庫民報」10月8日付)

藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演第40回発表会

日々の思いを動きに工夫して

第39回発表会(2016年)より(撮影:中野良彦氏)

神戸市東灘区にある藤田佳代舞踊研究所のモダンダンス公演・第四十回発表会が十月十四日に開催されます。
同研究所は一九七八年から神戸を中心に「モダンダンス」という身体表現を行っています。
主宰する藤田佳代さんによると「モダンダンス」とは「日々生活する中で感じること、考えたこと、自分の思いを体を使って動きを工夫してつくるダンス」。藤田さんの場合、「風が種を運んだのでしょうか、タンポポがアスファルトのキ裂から咲きでているのです。それも真夏の夕日の中で気品にみちて。こんなのを見ると胸がキュンとなります。四十年も前にみた一輪のタンポポですが、いまだに自分の思い通りのタンポポのためのダンスをつくることができません。一生かかってつくるのかもしれませんが、あきらめずに挑戦」するのだそうです。(同研究所ホームページより)
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最近の発表会では、研究生役百二十人が毎年新作二作品と東日本大震災の慰霊のための作品一作品を踊ってきました。
今回も二歳から大人までの出演者が気持ちを込めて踊ります。上演するのは「届ける――東北の地震と津波と原発事故で亡くなった数限りない命たちへ」「そろそろ出発しようか」「神さまの音」の三作品です。
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発表会の鑑賞には招待券が必要です。問い合わせは同研究所へ。

藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演:第40回発表会

10月14日(土)16時30分開場・17時開演/神戸文化ホール大ホール/無料(招待券)/問い合わせ☎&Fax078‐822‐2066、http://www2s.biglobe.ne.jp/~fkmds/


(「兵庫民報」10月8日付)

みんぽう川柳〈九月〉「戦後」 選者 島村美津子

特 選

戦後捨てUターンする安倍政治
 神戸市 長尾 粛正
【評】平和憲法を破壊し戦争への道を暴走しようとする安倍政権を許す訳にはいきません。
少なくなった戦争経験者世代は勿論、また戦争を知らない人たちにとっても、平和憲法のもとでずっと戦後を生きていける事が何よりも大切なことを身に染みて感じる昨今です。

入 選

戦後問う遺骨帰らぬ遺族たち
 神戸市 梶山 洋枝

闇市の湯気饅頭へ目が泳ぐ
 神戸市 松尾美恵子

あかぎれた手戦後の平和握りしめ
 神戸市 山元三恵子

アメリカの基地ありて戦後はつづく
 尼崎市 富田 明美

泣く泣くも芋に代った亡母の帯
 神戸市 熊谷 敏子

もったいない戦後の衣脱ぎ切れぬ
 神戸市 玉山 歳子

軍国少女今や語らんあの惨禍
 神戸市 山本 尚代

「戦争終わる」あの青空が曇りだす
 神戸市 水田 裕子

戦後っ子母の苦労を見て育ち
 神戸市 塩谷 凉子

孫相手敗戦後とは語り継ぐ
 神戸市 高馬 士郎

戦争を知らぬ人増え秋の風沁む
 尼崎市 中内真佐子

千人針から刺繡色糸お針箱
 芦屋市 梶原嘉代子

特攻隊戦後を知らぬ幼顔
 神戸市 小林 尚子

とめどなく戦後を戦前に戻すアベ
 神戸市 古賀 哲夫


(「兵庫民報」10月8日付)

観感楽学

ソフト業界に勤めていたころの話で、今から三十年ほど前になります。ちょうどそのころは、携帯電話開発の仕事が多くあったことと、主要取引先に携帯電話開発しているメーカーがあり、私も開発に従事しました。性能評価と基本ソフトの改造や移植を行っていました。今とは違い、多くのメーカーが競争で新製品の開発販売をしている時代でした▼取引先の年輩の社員さんが、携帯電話は「昔、三種の神器と言ってテレビ、冷蔵庫、洗濯機を買い揃えることが目標だった」ことの再来だと言っているのを覚えています▼携帯電話はNTTドコモなどのキャリアと呼ばれる企業が、いろいろなメーカーに携帯電話を開発させました。当初、メーカーはものすごく好条件で開発ができたそうです▼しかし、今ではほとんどのメーカーが開発から撤退してしまいました。昔のように売れず儲からないからです▼撤退したメーカーでは、人員の整理などもあったと聞きます。いつかは市場が飽和状態になることが分かっているのに生産し続ける。なのに会社の経営が悪くなれば、社員を犠牲にする。こんなことのくり返し。大企業はもっと責任を感じないといけないと思う。(ふ)


(「兵庫民報」10月8日付)