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2017年8月13日日曜日

意見広告成功に向けた実行委員会

憲法を活かす1万人意見広告運動・兵庫


日 時:8月31日(木)18時30分~20時30分
会 場:神戸市勤労会館 7階大ホール
提 起:「憲法情勢と意見広告運動成功に向けて」羽柴修(9条の心ネットワーク)
どなたでも参加できます。
事務局連絡先:☎078‐361‐9990 Fax078‐361‐9991

(兵庫民報2017年8月13日付)

いますぐ最賃1000円に


最低賃金を直ちに千円以上にすることを求め、兵庫労連が八月二日夕、神戸市中央区の兵庫労働局前でデモを行い、約六十人が参加しました。
出発前の集会で成山太志兵庫労連議長は、「七月三十一日に開かれた兵庫地方最低賃金審議会で意見陳述した。最低賃金千円でも年間二百万未満でワーキングプアから脱出できない。最低千円、早く千五百円をめざすべきだと訴えた」こと、二日は労働局に対し直ちに千円以上に引き上げることを要請したこと―を報告し、最低賃金引き上げへたたかう決意を表明しました。
中村伸治労連事務局次長が「最賃審議会は、陳述は公開だが、金額決める審議は非公開でおかしい」「最低賃金を直ちに千円以上にすべきだ」と報告、県国公労組からは「人事院勧告も近く出る。安心して生活できる賃金へ一緒にがんばろう」との決意表明もありました。
デモは労働局前から中央郵便局、西元町を周り再び労働局前へと一周。「最低賃金千円以上に引き上げよ」「ワーキングプアをなくせ」「全国一律最賃つくれ」などとシュプレヒコールし、市民にも訴えました。

○最賃審議会答申は844円(25円アップ) :異議受け付け8月21まで

兵庫地方最低賃金審議会は八月四日、兵庫県最低賃金の改定決定について兵庫労働局長に答申しました。兵庫県最低賃金(時給)を二十五円引き上げ八百四十四円とするものです。
なお、中央最低賃金審議会答申(七月二十七日)は、兵庫県はBランク、引き下げ額の目安は二十五円としていました。大阪府最低賃金については二十六円引き上げて時給九百九円とする答申が八月三日に発表されています。
兵庫労働局長はこの答申に対する異議を八月二十一日まで受け付け、異議に対する同審議会の意見を聞き、改定を決定し、ことし十月一日から発効させる予定です。
鉄鋼業、電子部品製造業、自動車小売業など七つの産業の特定最低賃金についての同審議会の調査・審議はこれから。関係労働者・使用者からの意見聴取の受け付けは八月二十一日までです。
兵庫県最低賃金の答申に対する異議、特定最低賃金についての意見の提出方法などについて詳しくは兵庫労働局へ。

○県弁護士会が会長声明大幅引き上げ求める

兵庫県弁護士会は、「最低賃金の大幅な引き上げを求める会長声明」を七月二十七日に発表し、兵庫地方最低賃金評議会に対し、答申にあたり最低賃金を大幅に引き上げるよう決定することを求めました。
その理由として―
①現在の最低賃金八百十九円では、フルタイムで働いても月収十四万円、年収百七十万円に留まり、生活を維持し、将来にわたり安定した生活を確保していくことは困難である。
②引き上げ額は政府の「ニッポン一億総活躍プラン」により毎年二十四・六円程度に留まり、時給千円に達するには二〇二四年までかかるが、仮に時給千円となっても月収約十七万三千円、年収約二百七万六千円に留まり、十分な額とまでいえるものではない。
③大幅な引き上げによって、男女の賃金格差や世代間の賃金格差の解消を図り、我が国の将来を見据えた上で、働く者の間に横たわる格差から生じる貧困問題を早急に解消する必要がある。さらに兵庫県の最低賃金は全国加重平均八百二十三円を下回っており、東京都との格差は百十三円にものぼり、兵庫県からの労働力流出の一因ともなっている。労働者の生活の安定、労働力の質的向上を図るという最低賃金法の目的(第一条)を実現するためには、最低賃金の迅速かつ大幅な引き上げが必要不可欠である。
④最低賃金の引き上げに際しては、政府が、中小企業に対する補助金制度や減税措置等を通して中小企業の生産性を向上させ最低賃金の引き上げを可能にする環境を整備することで、中小企業の経営の影響を生じることを回避できる。
―の四点を挙げています。

(兵庫民報2017年8月13日付)

「戦争させない・長田区の会」がつどい

戦力不保持を解除する反立憲主義規定の導入許せない

改憲阻止から政権打倒へ


「戦争させない・長田区の会」は、つどい「安倍改憲『九条+自衛隊明記』の背景と狙い」を八月五日、神戸常盤アリーナ研修室で開催。和田進神戸大学名誉教授が講演しました。
憲法九条の存在意義について和田氏は、最高法規である憲法に「戦争放棄」にとどまらず「戦力不保持」の規定を置いたことで、軍事力の保有をはじめとする軍事的なものが常にその正当性を疑われ、批判・点検されることになり、平和運動の展開は九条のもつ価値理念を明確化することになっていった、と解説。
自民党政府による自衛隊合憲解釈も「自衛力論」にとどまり九条による拘束を受けてきたが、安倍首相が五月に表明した九条「加憲」案による自衛隊明記は、自衛隊の軍事的価値を憲法によって承認することになり、「武力による平和」へ大きく転換し、国防協力、軍事秘密保護など、国民の人権制約への道を開くこと、戦力不保持という権力統制を、新設しようとする三項(あるいは九条の二)によって解除するという反立憲主義規定の導入だと強く批判しました。
また、安倍首相が改憲を急ぐ背景には、従来の自民党改憲案そのままでは実現が難しいため、災害救助などで高まっている国民の自衛隊への期待を利用し、国民が問題点に気づく前に国会での多数を頼みに強行するという狙いがあると指摘し、広く安倍改憲の危険性を国民に知らせ、改憲自体には賛成でも「ともかく安倍政権での改憲には反対」という保守層へも共同を広げ、「安倍改憲阻止」から「安倍政権打倒」へ市民と野党の共同をバージョンアップしようと訴えました。
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会からは総がかり行動兵庫県実行委員会の「一万人意見広告運動」の取り組みも呼びかけられました。

(兵庫民報2017年8月13日付)

多可町長選(11月14日告示・19日投票)

辻誠一氏が立候補表明

一人ひとりに寄り添う〝あったか多可町〟へ新しい発想でまちづくりを

多可町長選挙は十一月十四日告示・十九日投票で行われます。
この選挙に、「あったか多可町をつくる会」の辻誠一氏(46)=新=が無所属で立候補を表明しています。
辻氏は現在、町議会副議長。阪神・淡路大震災で西宮市で被災し、当時職場のあった西脇市に避難。被災者救済に頑張る日本共産党と出会い入党し、困っている人を助ける政治にしたいと一九九九年の中町議選挙に日本共産党から立候補し当選。以来連続五期目。「住民の利益第一」のまちづくりへ町議会内外で活躍。中学校卒業までの医療費無料化、住宅リフォーム助成、四歳児・五歳児の保育料無料化、国保税への助成などを実現してきました。
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住民サービス向上に消極的な現在の戸田善規則町長(64)は今回、引退し、現参与の吉田一四氏(61)が戸田町長の後継者を名乗り立候補を表明。元県議の藤本國明氏(61)も「引き継ぐものは引き継ぎ、改めるものは改める」と立候補を表明しています。
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これに対し辻氏は「変わらなくちゃ多可町、変えようまちを! 新しい発想で新しいまちづくり」をテーマに――
①年金生活者に一カ月三万円の雇用創出(年金+三万円の仕事づくり)―耕作放棄地と農林業公社での若者雇用で、農業の活性化→加工、販売で高齢者の雇用確保
②無利子奨学金の創設、第一子ゼロ歳児保育料の無料化
③徹底した分離発注で、町内業者の公共事業受注機会の拡大
―などの政策を掲げ、「暮らしを支える町政、一人ひとりの想いに寄り添い、一人ひとりに温かい、あったか多可町」を目指しています。
辻氏のツイッターは、@0702Stuji

(兵庫民報2017年8月13日付)

多可町長選(11月14日告示・19日投票)

新人・酒井よう子氏

日本共産党東播地区委員会は、町長選と同時に行われる多可町議選(定数十四)に新人の酒井よう子氏を立て、党の現有議席確保をめざすことを発表しました。
酒井よう子(57)=新=岡山市生まれ。国立音楽大学声楽科中退、医療事務など医療関係での勤務を経て、二〇一六年に同町加美区鳥羽へ移住。コーラスグループの指導やボーカリストとして活躍。味噌、梅干し、糀など手作りの「丁寧の輪」を広げる活動も。ことし一月、鳥羽地区での住民の意向を無視したソーラパネル設置問題をきっかけに日本共産党に入党するとともに、議会へ町民の声や願いを届けることの大切さを知り、町議選への立候補を決意しました。
酒井氏のツイッターは、@55yoko_sakai

(兵庫民報2017年8月13日付)

南あわじ市議選(10月22日告示・29日投票)

えびす智彦、吉田よし子両氏が現有議席確保へ

日本共産党淡路地区委員会は、十月二十二日告示・二十九日投票の南あわじ市議選(定数十八)に、現職の、えびす智彦、吉田よし子の両氏を立て、福祉と暮らしを守り住みよい南あわじ市へ、現有二議席確保をめざします。


えびす智彦(60)=現=西淡町議一期、南あわじ市議三期。立命館大学卒。松帆保育園保護者会会長、松帆小学校・志知高校PTA会長、あわじ島農協総代などを歴任。現在、議会運営委員会副委員長、党地区常任委員。


吉田よし子(67)=現=三原町議四期、南あわじ市議二期。県立三原高校卒。広報広聴常任委員長、南あわじ・洲本市小中学校組合議員などを歴任。現在、産業厚生常任委員、党地区女性部長。

(兵庫民報2017年8月13日付)

西脇市議選(10月22日告示・29日投票)

寺北建樹氏が現有議席確保めざす

日本共産党東播地区委員会は、十月二十二日告示・二十九日投票の西脇市議選(定数十六)に、現職の寺北建樹氏を立て、現有議席確保を目指すことを発表しました。
寺北建樹(68)=現=中央大学卒。兵庫県高等学校教職員組合、兵庫県部落解放運動連合会東播地区協議会勤務などを経て市議七期。現在、市議会予算決算常任委員、芳田ふれあい会議副会長、党西脇市委員長。

(兵庫民報2017年8月13日付)

神戸市議団のアンケートに4200人が回答

大型開発より市民生活応援を

日本共産党神戸市会議員団は三月から「市民アンケート」に取り組み、四千二百人を超える回答が寄せられています。このほど六月までの段階での結果をまとめ、発表しました。
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「安倍内閣と久元喜造神戸市政のもとで、あなたの暮らし向きは」との問いに「悪くなった」「やや悪くなった」をあわせると四九%。「良くなった」「多少良くなった」を足した一〇%を大きく上まわりました。
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また、久元市長がすすめる地域課題よりも三宮巨大再開発をすすめていることについて、「地域課題の解決を優先」が七七%で「三宮駅前開発を優先」の二三%を大きく上回りました。
一方、久元市長が「こどもの医療費をゼロにする」との市長選公約の実現を放棄したことについて「不満」「どちらかといえば不満」を足すと六九%となりました。
「あなたが神戸市政にのぞむこと」についての複数選択の回答では、「無駄な公共事業の削減」が最も多く、そのほかにも、国民健康保険料や介護保険料の引き下げや、子どもの医療費などの医療費負担の軽減など福祉の充実を求めること声が高くなっています。
また、安倍内閣が憲法九条を「改定」しようとしていることについても、六〇%の方々が反対しています。
また、久元市長が憲法集会の「後援」を拒否したことについて「評価しない」が「評価する」を大きく上回り、四五%が評価していません。
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自由意見には「神戸らしさ、自然の恵みを前面に出して、東京などの大都市と同列に考えず、おちついた街にすることを優先してほしい」「他の都市とくらべ、遅れている医療の無料を。選挙で言ったことを守ってください」「非核神戸を、憲法九条とあわせこれからも守ってください」などの意見が寄せられています。
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日本共産党議員団は、寄せられた意見を議会の質問でも生かし、大型開発優先の市政を転換し、住民福祉を優先するあたたかい神戸市政の実現に全力をあげていくとしています。

(兵庫民報2017年8月13日付)

神戸・市民要求を実現する会市政連続講座

大阪市での公共交通民営化の問題点と市民の取り組みに学ぶ



「神戸・市民要求を実現する会」は市政連続講座として「神戸市の公営交通を考える」を八月五日、神戸市内で開催しました。
講師に招かれた大阪市をよくする会の中山直和事務局次長(写真上)は、大阪市で強行された市バス・地下鉄民営化の動きと市民の足を守るたたかいについて報告しました。
中山氏は、地下鉄・バスの民営化が関西財界・私鉄の要求であり、橋下徹元市長が語っているようにカジノ誘致の資金づくりだと指摘したうえで、市議会での各党とりこみの策動や「公共=非効率」キャンペーンが繰り広げられ、実際には地下鉄は黒字なのに「赤字だから仕方ない」「民営化した方がいい」などの新自由主義的見方が市民の間に浸透していること、駅トイレの改装は民営化以前の計画なのに、「民営化したらトイレがきれいになる」というポスト真実を維新が広めたこと…などを批判しました。
そのうえで、民営化は決まったが、地下鉄の防災・安全は市営だからこそできるものだと指摘。専門家を講師に「市バスカフェ」を各地で開き、市民の利便性、区役所・病院への足・移動の権利としてのバスの役割を学んでいるとりくみも紹介しました。
参加者からも神戸電鉄粟生線を守るとりくみ、市バスのバス路線改善などを求めるとりくみについての発言があり、日本共産党の赤田かつのり神戸市議が市政について報告しました。

「神戸の交通問題連絡会」発足へ

神戸・市民要求実現の会は、この間、神戸電鉄粟生線を残すとりくみ、バス路線の問題、コミバスなどの研究・学習、交流を続けてきました。今回「神戸の交通問題連絡会」として発足することを決め、役員・規約なども確認しました。

(兵庫民報2017年8月13日付)

クリスタル短歌の会から:安武ひろ子選

知事選の敗北に声もあげられず都議選勝利で息ふきかえす
正津房子

安倍総理は異論反論敵視する「こんな人」とはどんな人たち
岡本征子

恒例のラジオ体操始まれど年毎減りゆく子どもの参加
三浦良子

パート歴二十余年を終了し体重増加に歯止めがきかず
島田国子

「女性一人ビール一本サービス」に夫嬉し気に我を誘えり
西嶋節子

久々の五月晴れぞと布団干し見渡せばそちこち布団のパレード
清水淑子

家事もせず三食昼寝快適な入院生活楽しからずや
塩野菜美

ピーピと時に煩きタイマーも電池切れれば不便さひとしお
広瀬弘子

山中の池に静かに睡蓮咲き丸き葉の下鯉の目動く
宮川菊代

あなご漁やすみの日なれば室津港人影もなく猫の寝そべる
長谷川一枝

(兵庫民報2017年8月13日付)

ひなたぽっころりん〈602〉


(兵庫民報2017年8月13日付)

ヒバクシャ署名呼びかけ:8月6日、原爆投下72年

県原水協が神戸・元町で


兵庫県原水協は、広島に原爆が投下されて七十二年目となる六日昼、神戸市中央区の元町商店街東口でヒバクシャ国際署名を呼びかけ、「核兵器のない世界を一日も早く実現しましょう」と訴えました。これには、兵庫県原爆被害者団体協議会の立川重則事務局長(写真上)も参加しました。
県原水協の梶本修史事務局長は、国連で採択された核兵器禁止条約の歴史的な意義を強調。被爆国である日本の政府が条約に背をむけていることを告発し、条約への調印を政府に迫っていく世論と運動を強調しました。
日本共産党の平松順子衆院兵庫二区候補、今井まさこ神戸市議らがヒバクシャ国際署名への協力を呼びかけました。広島で開催された原水爆禁止世界大会・国際会議にも参加した今井市議は、被爆の惨状と被爆者のたたかいにもふれ「核兵器禁止条約への参加を拒む日本政府に条約の調印をせまるとともに、世界のすべての国が条約に参加するよう世論と運動を広げましょう」と訴えました。

(兵庫民報2017年8月13日付)

第13回ピースフェスタ明石

沖縄と福島の現実、写真150枚で


「平和・いのち・子ども」をメインテーマにした「第十三回ピースフェスタ明石」が明石市立勤労福祉会館で八月二日から六日まで開催されました。
基地問題でゆれる沖縄と放射能汚染に苦しめられている福島の現実を撮影した写真約百五十枚が展示されました。
また、憲法・福島・沖縄関連の資料、広島・長崎への原爆投下、戦時下の物品、明石空襲、城西高校新聞部の資料なども展示されました。

伊藤千尋氏が講演「15%以上の人が行動を起こせば…」

六日は、元朝日新聞記者で国際ジャーナリストの伊藤千尋さんが「3・11を踏まえて。そして沖縄の今は…」と題して講演。「一五%以上の人が行動を起こせば、社会を変えることができる。現実を問題視するだけでなく、明るい未来を提示していこう」と明快に呼びかけました。

(兵庫民報2017年8月13日付)

国保自治体アンケート:兵庫県保険医協会

保険証未交付約3万7千世帯、差し押さえ6千4百件

兵庫県内の開業医でつくる兵庫県保険医協会(西山裕康理事長)はこのほど、「国保(国民健康保険)自治体アンケート」結果を発表しました。それによると保険証の不交付が約三万七千世帯、国保料(税)滞納による差し押さえも六千四百件以上にのぼるなど、高い国保料に苦しむ加入者の実態が浮き彫りになりました。
同調査は、県下の国保の現状を明らかにするため、二十五年連続して同協会が実施。県下四十一の全自治体が回答しています。

○保険証未交付

保険証未交付は、三万六千七百九十七世帯、未交付率四・六〇%。有効期間の短い短期保険証の交付は、三万六百十世帯、三・八二%。窓口でいったん全額自己負担しなければならない資格証明書の交付は、七千五百五十九世帯、〇・九四%でした。「依然として多くの人が医療機関で必要な医療を受けられない状態に置かれている」と指摘しています。

○保険料滞納17万世帯

国の保険料減額制度の利用は、五十二万千七十一世帯、六五・一%、市町の減免制度の利用は、八万二千三百二十四世帯、一〇・三%となっています。保険料の滞納世帯数は、十七万四千七百三十六世帯で、国保加入世帯の二一・八%にあたります。保険料滞納による差し押さえ件数は、昨年より増加して六千四百四十七件にのぼります。
災害や失業、生活困窮などの場合に国保法四十四条にもとづき、医療費の窓口負担を減免、猶予する制度が定められていますが、利用はわずか五市、百六十二世帯にとどまっています。国保法四十四条にもとづく減免制度がほとんど生かされていない実態が、あらためて浮き彫りになりました。

○都道府県化の影響

二〇一八年度からの国保の都道府県化による影響について、調査では、保険料への影響が「わからない」三十二自治体、「上昇する見込み」九自治体、「減少する見込み」はゼロとなっています。当事者である自治体ですら、都道府県化の影響がいまだ不明な実態が明らかになりました。
同協会は「国保は市民の助け合い制度ではなく、憲法二十五条の生存権によって定められた社会保障制度の大切な柱の一つである。国による国庫負担率の抜本的な引き上げが求められる」と指摘します。

(兵庫民報2017年8月13日付)

久元市長は公約どおり子どもの医療費無料化を


神戸・市民要求を実現する会と新日本婦人の会が8月5日、みなとこうべ海上花火大会会場へ向かう人々でにぎわう元町駅西口で、神戸市に子どもの医療費無料化の完全実施を求める統一署名を呼びかけました。(写真左端は日本共産党の近藤秀子兵庫1区くらし相談室長)

(兵庫民報2017年8月13日付)

カンキン神戸:第266回



原発ゼロをめざし266回目の関電神戸支社前抗議行動が8月4日に取り組まれ、約30人の市民が集まりました。関電前の抗議行動では「最終処分場の適地探しをまだしている。受け入れ可能なところなど日本のどこにもない」「福島に行ってきた。放射能汚染物が入ったフレコンバックがいたるところにあって異様な光景だった」など参加者が思いを交流。抗議行動後は神戸マルイ前までデモでアピールしました。

(兵庫民報2017年8月13日付)

みんぽう川柳〈七月〉「海」 選者 島村美津子

特 選

須磨浜のてんこちの味七十年前
 神戸市 亀井洋示

【評】海と言えば戦争体験者には「海ゆかば」、現在は無惨に埋め立てられる「美ら海」のことなど切実な秀句がたくさん寄せられましたが懐かしい揚句に魅せられてしまいました。
須磨の波打ち際でカウボーイの投縄よろしく頭上でくるくると回してできるだけ遠くへ投げる、釣り竿も何もない一本の紐の先に何匹もの「てんこち」がかかる。その楽しかったこと美味しくて貴重な食糧でもありました。

入 選

「海ゆかば」歌って玉砕なんてイヤッ!
 神戸市 古賀哲夫

海ゆかば軍国少年米寿なる
 神戸市 米本孝正

海ゆかば九条守り歌にせず
 神戸市 梶山洋枝

青い海守れと辺野古たたかいの旗
 尼崎市 富田明美

容赦なくサンゴの海に杭を打つ
 明石市 川路政行

美ら海のジュゴン肩組み哭いている
 神戸市 川上俊智

泣くことを知らず美ら海珊瑚礁
 神戸市 山元三恵子

山行かば眼下に非核神戸港
 神戸市 山本尚代

核を拒否神戸方式平和の海
 神戸市 高馬士郎

年金の海で必死の立ち泳ぎ
 神戸市 玉山歳子

「海は大きいな」琵琶湖眺めた少女の日
 神戸市 松尾美恵子

母なる海に哀しみいつも打ち明ける
 神戸市 水田裕子

人類の故郷海に汚染水NO
 神戸市 長沼幸正

海に来ておーい故郷呼んでいる
 神戸市 熊谷敏子

(兵庫民報2017年8月13日付)