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「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2017年7月2日日曜日

兵庫民報2017-07-02

  • 新聞広告のための募金にご協力ください/
  • 重大事故立て続け―新名神工事:日本共産党が現場調査/
  • がんばってます!兵庫10区:金田峰生さん/
  • 地をはうような対話広げ安倍政権の安定多数解消を/
  • 西南諸島ですすむ自衛隊配備/
  • 緊急事態条項:賛成・反対白熱討論/
  • 川西革新懇(準)が日本と川西のこれからを考える集い/
  • 増やそう兵庫民報読者/
  • クリスタル短歌の会から/
  • マンガ:亀井洋示/
  • 観感楽学/

新聞広告のための募金にご協力ください


日本共産党兵庫県委員会は、六月二十五日付「神戸新聞」「読売新聞」に広告を掲載し、安倍暴走政治への国民の怒りが高まるなか、党の訴えが届いてない層に「県民の選択で兵庫から流れを変える」ことを直接呼びかけました。


この広告掲載費用、数百万円をまかなうため、日本共産党県委員会は広く募金を訴え、掲載後も引き続き協力を呼びかけています。「兵庫民報」読者の皆様にもぜひご協力をお願いします。
募金は郵便振替でお願いします。振り込み用紙の通信欄には、住所、氏名、職業、および「新聞広告募金」と記入してください。
口座番号:
01130‐9‐31116
加入者名:
日本共産党兵庫県委員会
通信欄:
①住所、②氏名、③職業を記入するとともに、④「新聞広告募金」と明記して下さい。

重大事故立て続け―新名神工事:日本共産党が現場調査


日本共産党の堀内照文、清水ただし両衆議院議員とたつみコータロー参議院議員が、六月十九日に新名神高速道路工事現場(箕面市下止々呂美)で起きた労災死亡事故の調査に入りました。
クレーンで吊り下げていた鉄板が落下し、下敷きになった男性作業員が死亡した事件で、応対したネクスコ西日本の里深一浩建設事業部長は、「フックが外れた」「安全確認のための選任指導員を十キロメートルに一人配置していた」「クレーン作業が実際はどうなっていたのかわからない」「なぜ下で作業していたのか調査中」「作業手順の確認・過失なども調査」などと説明・回答しました。本来の完成時期を二年前倒ししたこととの関係は否定しました。
新名神高速道路建設工事は、昨年(二〇一六年)四月二十二日に神戸市北区で橋桁が落下(二名死亡)、五月十九日には今回の事故現場近くで支柱倒壊事故、十月三日には猪名川町で作業員転落事故(一名死亡)と立て続けに重大事故が起こる異常事態になっています。
詳細はこれからですが、調査団は、「直接の原因はもちろん、工法や工期、雇用のあり方、安全確保の体制と取り組みなどが適切なのかどうかなど、異常事態になっている要因も解明されるべき」と指摘、独自にも追及する考えです。
この調査には、黒田みち川西市議をはじめ、大阪府議、茨木市議、豊能町議ら地方議員も同行しました。(黒田みち)

がんばってます!兵庫10区:金田峰生さん



この記事の掲載は七月二日付だそうですから、ちょうど県知事選挙の投開票日。残念ながら選挙については書けません。
私はまだ、国会議員団兵庫事務所長と農林漁民部長と災害対策事務局長の仕事もしていますし、直近の全県選挙をたたかった経験が何かの役に立つと思い、知事選にも県レベルで関わったので、なかなか地元・兵庫十区での活動ががんばれておらず、申し訳なく思っています。
今、関わっている課題は、水道問題と公営住宅問題と労災問題。神鋼加古川工場由来を含む降下煤塵問題はずっとこだわっています。公営住宅問題では、地域内からも相談をいただき、対応させていただいています。
共謀罪法、秘密保護法、戦争法廃止のたたかい、憲法改悪阻止のたたかい、原発ゼロへのたたかいを強めつつ、社会保障や教育も、憲法の立場で願いを実現することも、立憲主義を取り戻すことになると考えています。
知事選が終わったらいくつかの課題で、政府交渉を考えています。九月初旬には、福島県へボランティアを派遣します。何より、また地域を歩きたいと思います。

地をはうような対話広げ安倍政権の安定多数解消を

「九条の会」西宮ネットが憲法のつどい


「九条の会」西宮ネットワークは「憲法のつどい」を六月二十四日、西宮市立勤労会館会議室で行いました。
市民八十七人が集い、なかには事前街頭宣伝や戸別配布ビラを見て参加した人もいました。
講演は関西学院大学の冨田宏治教授が「ポスト真実と安倍内閣」のテーマで行い、明快な語り口と科学的な分析で、二時間という長さを感じさせないものでした。
冨田氏は、今世界は市場原理主義とグローバル化が行きついた貧困と格差の恐るべき拡大の中にあり、その結果没落した中間層の不満を背景にトランプや安倍のようなポピュリストが跋扈していると分析し、彼らに共通の態度として「ポスト真実」があると指摘しました。
安倍首相が期限を区切った改憲にまで踏み込んだ今、運動側に求められるのは、この間の国政選挙で見られる二千万の棄権層を対象とした「地をはうような対面的政治対話」であると述べ、衆参ともに三分の二という安倍首相の言う「機」を、今年中に解散に追い込むことで消滅させる必要性を強調しました。
そしてそれは二〇一六年参院選や新潟知事選が示す通り、市民と立憲野党の共闘で可能であると指摘し、九条の会はその運動の〝敷布団〟と〝掛布団〟をつなぐ「毛布」のような存在だと、九条の会への期待を語りました。
(上田隆)

西南諸島ですすむ自衛隊配備

弁護士九条の会が緊急報告集会

與邦国沿岸監視隊の弾薬庫土塁(写真提供は猪股氏)


兵庫県弁護士九条の会は西南諸島ピースネット共同代表の猪股哲氏を招き、緊急報告会「西南諸島への自衛隊配備を考える」を六月二十二日、神戸市立婦人会館で開きました。
西南諸島は、鹿児島県種子島から、台湾まであと百キロあまりの沖縄県与那国島に至る千キロにわたりつらなる島々(行政上は南東の大東諸島も含む)。ここに今、戦後最大規模で自衛隊配備が行われています。


猪股氏は十四年前に与那国島に移住、オーナーシェフとしてイタリア料理店を営んでいましたが、東日本大震災・福島原発事故を機に、報道に疑問をもち、西南諸島のすべての島をめぐり自衛隊配備の実態を調べました。
神戸での報告会では、与那国から那覇までは、神戸から横浜に相当する距離であり、かつ海で隔てられていることなどから、沖縄本島での基地問題に比べ、他の島の基地問題については沖縄の二大紙を含めマスコミではほとんど知らされていないと述べ、与那国島、石垣島、宮古島、奄美大島それぞれについて報告しました。
与那国島については、人口千七百人の島に、沿岸監視隊など陸上自衛隊約百六十人、航空自衛隊約五十人が配備される計画。他地域の沿岸監視隊に比べ巨大な弾薬庫やレーダーなどが建設されていることや、配備に先立ってマラソン大会などイベントの支援に自衛隊が参加し、浸透を図ったこと、地元での採用に力をいれ、「身内に隊員がいるから」と批判の声が出しにくくなる状況もうまれていることなどを報告しました。
また、種子島の西北にある馬毛島では島のほとんどが一地主に買い占められ、滑走路建設の赤土流出による海洋汚染などの問題ばかりか、米軍艦載機の離発着訓練に使う計画もあること、訓練の騒音は種子島にも及ぶことなどを報告しました。
さらに、猪股氏は、基地建設の工事を行っているのはゼネコンであり、作業員などの宿泊で民宿も繁盛しているが、それらは一時的であり、地元の経済を自衛隊依存にしてしまい、島々の自治体を破壊するものだと批判しました。

猪股氏のブログ:http://moistchocolat.ti-da.net/

緊急事態条項:賛成・反対白熱討論

兵庫県弁護士会が7月8日開催


日本国憲法施行七十周年全国アクションプログラムの一環として、兵庫県弁護士会が「緊急事態条項」について賛否両方の論者による「憲法改正で白熱討論!」を七月八日(土)十四時から兵庫県民会館九階けんみんホールで開きます。
賛成派として日本会議推薦で大阪国際大学名誉教授(憲法学)の奥村文男氏が登壇。
これに対し、反対派として日本弁護士連合会災害復興支援委員会元委員長の永井幸寿弁護士が迎え討ちます。永井弁護士は、三月二十三日の衆院憲法審査会で参考人として反対の意見を陳述しています。
入場無料、事前申し込みは必要ありませんが定員三百五十人で先着順です。問い合わせは県弁護士会☎078・341・7061

川西革新懇(準)が日本と川西のこれからを考える集い

市立病院民営化すすめる市政へ強い批判も



川西革新懇準備会が、第三回の日本と川西のこれからを考える集いを六月二十三日、川西市文化会館で開催しました。
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情勢の特徴と革新懇の役割について、兵庫革新懇の宮田静則事務局長が講演しました。――
加計学園問題や共謀罪法の強行採決などで、国民の怒りが沸騰しており、安倍政権の支持率が急落するなど情勢が激変している。地方選挙でも、自公政権に国民の審判を下すことが、これからの日本の進路に大きな影響を与える。自公による改憲策動が新しい段階に入り、早ければ来年にも国民投票もあり得るとの報道もある。
――として、日本の命運を左右する岐路に立っているなか、市民と野党の共同の発展に革新懇運動が大きな役割を果たさなければならないと強調しました。
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日本共産党の黒田みち市議が、戦争する国づくりのもとでの医療福祉切り捨ての表れとして、市立川西病院の民営化が市長の独裁的手法により進められていると報告しました。――
六月十九日の市議会常任委員会で、多くの市民傍聴と共産党の黒田議員などの反対にもかかわらず、川西病院を指定管理にできる条例案が可決された。指定管理者を公募するといいながら、市長が特定の民間病院と協議したことを認めており不公正。特定の病院に運営委託するため、百七十五億円もの公費投入を行うことは市行政の私物化である。
――と批判しました。
川西の地域医療と介護をよくする会の南野朝香さんが、川西病院の民営化や病床削減の背景には福祉と医療を切り捨てる現兵庫県政があり、憲法が生きる県政に転換させる活動をすすめていると報告しました。
川西北部に総合病院の存続を求める住民の会を立ち上げた山本千恵子さんが、市は住民に説明せず川西病院を民営化し、北部から総合病院をなくそうとしているが、こうした不当な攻撃を許さないために、手づくりポスターを大量に張り出すなど地域に見える取り組みを行うと決意表明しました。
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参加者からは、「新婦人の地域班であらためて共謀罪学習会を行い、安倍政治許さないの声を広げていく」「市議会本会議をみんなで傍聴し、どの議員が市民といのちを守る側にたっているのか見届けよう」との発言がありました。
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最後に宮田県事務局長が、尼崎での県立病院統廃合に反対する取り組みの経験を紹介し、がんばれば必ず情勢を動かせると激励しました。また、改憲の国民投票になれば全有権者の過半数を獲得しなければならない、革新懇が架け橋になって、市民と野党の共闘を本気で広げていこうと呼びかけました。
(今西清=川西革新懇準備会)

増やそう兵庫民報読者

「県内の政治や県民運動がよくわかる」「悪政に反対する社会連帯をつくる新聞」

長く医療現場で働いていた方から「兵庫民報」申し込み

長年医療現場で働いている方から先日、「『兵庫民報』は、県内の政治や県民の運動などがよくわかる新聞で、悪政に反対して社会的連帯をつくり出す新聞、医療費無料化などの運動を取り上げて、たたかいの連帯の新聞なので、この機会に購読します」と申し込みがありました。
長く医療現場で働いて医療の立場の目で見て安倍政権は「医療・介護をはじめ、社会保障『自然増』のうち千四百億円を削減する。文教、中小企業の予算も軒並み減額する一方で、軍事費は五年連続で五・一兆円を超えている。今年の予算は高齢者をねらいうちにした負担増が盛り込まれており、『今こそストップ!患者負担増』などのとりくみを強め、負担増を止めないといけない。兵庫県政でも高校卒業まで医療費を無料にし、高齢者の医療・介護の自己負担の軽減を図るなど、今ほど地域医療を守る施策が求められる」と語られました。
また、テレビ、新聞報道を目にして国の政治を考えると、「『森友』疑惑につづく『加計』疑惑――国政の私物化が目にあまる状況。「共謀罪」法では『中間報告』という究極の強行採決でゴリ押しをした」「「本当に国民の批判に耳を傾けない暴走がひどすぎる」「安倍政権に国民の怒りが沸騰しているのではないか」とも言われました。
(浜本信義=日本共産党兵庫県機関紙部長)

クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

若き弁士の明晰な話にひきこまれる「共謀罪」の怖れの深さ
正津房子


奇妙過ぎ理解しがたき共謀罪廃止に向け野党に期待
清水淑子


息子のラインやっぱり僕は母さんの手料理好きと優しき言葉
広瀬弘子


六月の風の中にぞ産れし娘の嫁ぎて居らぬ今日誕生日
宮川菊代


小さき庭に娘が育てたるバラの花十八株がみごとに咲きぬ
島田国子


淡路島スマホで検索昼ご飯着いてみれば大衆食堂
塩野菜美


タブレットで探すレシピは動画付き指先二分で献立決まる
西嶋節子


目の前の清流と若葉競いあうバイキングの皿増えゆくばかり
岡本征子


ゆるやかな坂を撰びて探索す垂水の街をめずらしみつつ
平野万里子


真夜中の雨に木の葉の洗われてジョギングコースのみんなも笑顔
三浦良子


谷川に架かる土橋に母もいてホタル追いしは遠きおもいで
長谷川一枝


マンガ:亀井洋示


ひなたぽっころりん〈599〉


観感楽学

またおかしな国会議員が出てきた。自分の秘書を罵り殴り、あざけりの歌を歌う。秘書は殴られながら車を運転し、ひたすら謝り続ける。獣のような罵声を発する女性代議士の声がテレビで報道され日本中が仰天した▼東大法学部を出、厚労省に入省。ハーバード大学院で学び、安倍総理の応援を得て国会議員に。二期目のいわゆる安倍チルドレンだが四十代にして政務官にという出世街道を驀進してきた。国会議員にした安倍首相の責任は重い▼話は変わるが、十四歳の中学生プロ棋士・藤井聡太四段の活躍が話題をさらっている。この少年の活躍の陰で、かつて「神武以来の天才」と称された加藤一二三氏が引退したが、この加藤氏はじめ、羽生、渡辺、久保といった大先輩たちが、十四歳の少年を「藤井さん」と呼び、敬語で語る言葉づかいの美しさに感動する▼棋士たちこそ神童、天才ばかりだが、彼らは、将棋を通じて悔しさを味わい、相手の苦しみも知り、努力して見事に人格を形成する▼さきの女性議員のみならず、この間、大臣や官僚たちが、あしざまに部下を罵り、人格を傷つける現実を目にするたびに、自公政治の腐敗極まれりの感を深くする。(D)

(2017年7月2日付「兵庫民報」掲載)