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2017年5月14日日曜日

兵庫民報2017-05-14

  • 憲法生かす政治を:メーデー、憲法集会、共謀罪反対パレード/
  • 検証兵庫県政 3:大型開発、産業立地、大企業には大盤ぶるまい/
  • 「自民党神戸」の政務活動費不正流用で書類送検/
  • 日本共産党神戸市議団が市民アンケート実施中/
  • 宍粟市議選:山下ゆみ氏激戦制し四選/
  • 香美町議選は無投票:山本・谷口両氏が当選/
  • 住民無視の太陽光発電所計画が中止/
  • 大門みきしエッセイ17:ちょっと危ない「夫婦相和し」/
  • がんばってます!兵庫3区:ふじたに香恵子さん/
  • 兵庫革新懇の春季特別講座に50人/
  • 辺野古の新基地ゼッタイ止める!集会/
  • 武庫川渓谷廃線跡ハイキングガイド/
  • みんぽう川柳〈四月〉「晴れ」/
  • 日本国憲法は芸術品:段重喜/
  • 観感楽学/

憲法生かす政治を

5月連休にさまざまな取り組み

ことしの五月連休は、好天とはうらはらの安倍暴走政治に対し、憲法を守れ、憲法どおりの政治をとの願いとたたかいへの決意が、メーデー、憲法集会、「共謀罪」反対パレードなど様々な行事・取り組みで示されました。

メーデー


第八十八回兵庫県中央メーデーは五月一日、神戸・東遊園地で開かれ、千五百人が参加しました。
実行委員会代表委員のの成山太志兵庫労連議長は主催者挨拶で「『政治は変えられる』ということを私たちの力で示すことが重要。今年はその最大のチャンス」だとして、「七月の兵庫県知事選挙、秋の神戸市長選挙、そして総選挙で勝利し、安倍政権を退陣させ、政治を変える流れを決定づけよう」と強調しました。
来賓挨拶で日本共産党の堀内照文衆院議員は、「『共謀罪』を葬り去り、『憲法を守れ』と力を合わせていきたい。八時間働けば普通に暮らせる社会の実現へ頑張る」と決意を述べました。


津川ともひさ県知事予定候補は、各地で地域を守ろうと努力を重ねている人々と力を合わせ、兵庫県政を転換していく決意を表明しました。
新社会党兵庫県本部のきくち憲之書記長も挨拶しました。
*
「子どものために、平和のために、未来のために 尼崎憲法集会」が五月三日、阪神尼崎駅前の中央公園で行われ、二百七十人が参加しました。
同集会は、「戦争・原発・貧困・差別を許さない尼崎共同行動」が主催し、超党派で開催されたものです。
集会では、主催者を代表して、九条の会・尼崎ネットワークの高原周治共同代表が挨拶。沖縄報告や原発なくす取り組み、「従軍慰安婦」問題など各分野からの報告が続きました。
堀内照文衆院議員は来賓挨拶で「北朝鮮問題で、武力行使は絶対避けなければならない。アメリカ、ロシア、中国、韓国が、対話による解決を言い始めているのに、武力を言っているのは安倍総理だけ」と、日本政府の対応を批判しました。
集会に参加した、庄本えつこ県議、徳田みのる、まさき一子、松沢ちづる、川﨑としみ、松村ヤス子、辻おさむの各尼崎市議が一言ずつ訴え、こむら潤、広瀬わかな、さとう貴志の市議予定候補も参加しました。市議会会派「緑のかけはし」、社民党の市議も挨拶しました。
集会アピールを採択した後、中央三和商店街をピースパレードしました。(この項、辻おさむ=尼崎市議)

憲法集会


「総がかり行動兵庫県実行員会」による「戦争させない、九条壊すな!5・3兵庫憲法集会」は三日、神戸芸術センターで開かれ千二百人が参加。沖縄選出の糸数慶子参院議員の講演を聞き、辺野古新基地反対などへの決意を新たにしました。
この他、伊丹スタンディング宣伝、但馬・尼崎・はりま・稲美などの憲法集会、朝日新聞阪神支局襲撃事件をわすれない集会など三日から六日にかけ、三千人を超える人々が憲法を守る行動を展開しました。

共謀罪反対


兵庫県弁護士会は四月二十九日、三回目となる「いわゆる共謀罪法案に反対する街頭パレード」を神戸三宮で行いました。
新会長の白承豪氏(写真左)は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を弁護士の使命とし、そのために法制度の改善の努力も求めている弁護士法第一条を紹介し、基本的人権を侵害する「共謀罪」に反対するのは弁護士の使命だと強調しました。

検証兵庫県政 3

大型開発、産業立地、大企業には大盤ぶるまい


兵庫県は大震災からの「創造的復興」の名を借り、空港や高速道路などゼネコン中心の大型公共事業を推進してきました。
十六兆三千億円にものぼる「震災復興」事業のうち、七割が震災と関係ない一般の公共事業で、被災者に直接まわったのはわずか二%でした。神戸空港、関西二期工事、本州四国連絡道、山陽自動車道など借金を大きく膨らませました。これらの事業は、過大な需要を見込んでいましたが、多くが見込みを大幅に下回り、破たんしています。たとえば神戸空港は、当初の見込みの半分しか利用されず、ついに運営権を民間会社に売却することになりました。県がつくった但馬空港では、利用者は当初見込みの六割にすぎず、県は赤字補てんだけで毎年一億六千万円もつぎこんでいます。
高速道路は、広い北海道に次いで、現在全国二位の総延長になっていますが、井戸敏三知事は経済界の要望にこたえて高速道路・高規格道路の建設に固執し続け、渋滞解消などの名目で、新たに名神湾岸連絡線、大阪湾岸道路西伸部、播磨臨海地域道路などの計画をすすめています。
「新都市」構想など、大型開発の計画を立てて先行取得させた広大な土地が、使う見込みもないまま「塩づけ」になっている問題も深刻です。井戸知事は、これらの土地をこれまでに二千五十一ヘクタール、千三百十九億円で「環境林」として買い戻していますが、維持費と利子返済だけで年間十億一千九百万円もかかっており、県民にツケが回されています。
また兵庫県は全国でもまれな、上限なしの企業立地補助制度をつくり、大企業を呼び込み、約十年間でパナソニック一社に百三十一億円もつぎ込みましたが、パナソニック尼崎工場はわずか数年で撤退。県は真剣な反省、総括をすることもなく、「本社機能の移転」など、形を変えながら大企業呼び込みのための補助金を温存しています。

「自民党神戸」の政務活動費不正流用で書類送検

日本共産党市議団が議長に要望

神戸市議会の会派「自民党神戸」の政務活動費不正流用の問題で、日本共産党神戸市会議員団は一日、兵庫県警に書類送検された議員の氏名や不正流用の実態を明らかにすることなどを求める要望書を、神戸市議会議長あてに提出しました。
不正流用事件は、市議会会派「自民党神戸」(当時)が、架空の調査を装って政務活動費を会派でプールし、飲食や旅行に使うほか、陣中見舞いとして二〇一五年の神戸市議選の立候補者に配っていたことが発覚。同会派は利息を含め約三千七百五十四万円を返還しましたが、日本共産党神戸市議団は、議会としての真相究明を求め、神戸市議会にも「政務活動費に関する検討会」が設置され、関係者などへの聞き取りを行い、関係者を詐欺や公職選挙法違反などで刑事告発。県警は一六年一月に受理しました。
その後、陣中見舞いをうけとった十五人の議員と市議候補らは、政治資金収支報告書を、それぞれ会派や浜崎為司議員(当時の団長)から合計千三百八十万円の寄付を受け取ったと訂正しています。
四月二十八日に、兵庫県警は、詐欺と虚偽公文書作成・同行使の疑いなどで市議ら数人と、公職選挙法違反の疑いで市議・候補ら十数人を書類送検し、議会にその旨を通知してきましたが、議員等の氏名等については逮捕していないことなどを理由に公表していません。
神戸市議団は、不正流用の実態を明らかにするためにも、議会として兵庫県警に氏名などの公表を要求するよう要望書を提出しました。
五月八日の市議会代表者会議では、送検報道された岡島亮介、竹重栄二、梅田幸広の三市議に事実確認をおこなったが、「捜査途上」などと説明を拒否された報告がありました。
日本共産党の松本則子団長は「富山では不正流用を認めた議員は辞職しており、自民党は事実を確認し議員辞職も含めてしかるべき対応をすべき」「議会としても真相究明を尽くすため『検討会』を再開すべき」と求めました。
代表者会議では、共産党市議団が要望した県警への書類送検の具体的内容の情報提供要請は実現しましたが、報道された三市議への追及は、議長から説明責任を果たすよう文書で求めるにとどまり「検討会」の再開は見送られました。
松本団長は「議会として真相究明をすすめるため、引き続き議員団として力を尽くす」と語っています。

日本共産党神戸市議団が市民アンケート実施中

こども医療費の公約違反、三宮再開発…久元市政への厳しい声次々


日本共産党神戸市会議員団は、三月中旬より「市民アンケート」にとりくみ、五月八日現在で三千二百通を超える回答が寄せられています。
市民アンケートでは、神戸市や兵庫県、国に力を入れてほしい施策を聞くとともに、神戸のまちづくりや経済活性化のとりくみ、憲法への姿勢などについても聞きました。
現在、集計中ですが、神戸市政にのぞむこととして、国民健康保険料や子どもの医療費など医療費の負担の軽減や、雇用対策の充実などを求める声が多くなっています。また無駄な公共事業の削減を求める一方、道路や公園整備やバス路線拡充など身近な公共事業の充実を願う声が寄せられています。
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久元市長は、四年前の神戸市長選挙で「こどもの医療費をゼロにする」と選挙公報に記載し公約しました。しかし任期中に、一度も無料化を提案せず、この三月の議会では「一部負担金を残すことが望ましい」と公約放棄を宣言しています。
これに対して、市民アンケートでも「宝塚や西宮など他の自治体に子育て世帯が流出している」「市長は公約したからには実行すべき」「無駄な事業をへらせば可能なはず」などの意見が寄せられています。
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また久元市長は、三宮再開発に熱中し、数千億円の規模の巨大プロジェクトを進めようとしています。市民からはもっと地域の問題に真剣に取り組んでほしいという意見や、婦人会・与党の議員からも「三宮一極集中ではないのか」との批判の声が出ています。
市民アンケートでも、「地域の商店街を元気にして若い者が来るまちにしてほしい」「駅にエレベータかエスカレータをつけてほしい」「バス路線を充実してほしい」などの要望が寄せられています。
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アンケートの自由意見欄では市政や議員団への要望のほか、「野党共闘で市政、国政でも力の発揮を期待している」「森友問題など不正をもっと追及してほしい」「安倍政権は早くやめてほしい」など日本共産党への期待の声もよせられています。
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アンケートは引き続き地域で配布を行っており、六月中をめどに中間集計をまとめる予定です。日本共産党神戸市議団は、アンケートの意見や提言を市政転換に生かすとともに、寄せられた具体的な相談についても速やかに解決できるよう、全力をあげています。

宍粟市議選:山下ゆみ氏激戦制し四選

宍粟市議選は四月三十日投開票票で行われ、日本共産党から現職の山下ゆみ氏(56)が当選しました。山下氏は四期目となります。
定数二減の十六に対し、新人十一人を含む二十人が立候補する激しい選挙となりましたが、山下氏は、国保税一世帯一万円引き下げ、介護保険料・利用料減免、高校卒業まで医療費無料化、学校給食無料化、「宍粟市公共交通」の改善などを訴え、支持を広げました。
山下氏の得票は一〇八五票・得票率四・五%(投票率七三・九%)。二〇一六年参院比例票(一四五七票)と比べ三百七十二票減、得票率(同七・六%)は三・一ポイント減でした。(前回市議選は二人立候補・当選で合計二千二百五票・得票率八・五%)。

香美町議選は無投票:山本・谷口両氏が当選

香美町議選(定数十六)は四月二十五日に告示されましたが、立候補者が定数と同数でしたので無投票となり、日本共産党の山本けんし(64)、谷口しんじ(66)の両氏が当選しました。

住民無視の太陽光発電所計画が中止

地域あげての運動実る

予定地だった箇所の一角

多可町の太陽光発電事業計画が中止になりました。
既報(四月二十三日付本紙)の通り、多可町で、二軒の住宅が周囲をぐるりと囲まれる、太陽光発電施設建設計画が持ち込まれ、これに反対する住民運動が起こっていましたが、このたび、事業者が「この地での太陽光発電事業はやらない。立木伐採も望まない」とし、事業計画を事実上白紙撤回しました。
自称〝地権者代理〟の不動産業者は当初、〝法的には何ら問題はない〟〝説明会を開いてやっている〟といった態度で、いつ事業が強行されるかわからない、緊迫した状況でした。
これに対し、地元では「パネルで周囲を取り囲まれる二軒だけの問題ではなく、これは地域の問題」として、自治会が対策委員会を立ち上げ、業者や行政に働きかけ続けました。
地元からの訴えに、地権者も「そんな説明は聞いていない。ここではできない」と表明。不動産業者の対応を厳しく批判するに至り、事業計画が止まりました。
問題が起こった当初に住民から相談を受けた、日本共産党の辻誠一町議会議員は、他会派議員とも力を合わせ、対策委員会にも参加して、問題解決に尽力しました。
堀内照文衆議院議員も協力しました。
地元では、「もっと地域から喜ばれる事業をやろう」という提案も出され、前向きに検討が始まっています。
(金田峰生=国会議員団兵庫事務所長・衆院兵庫十区予定候補)

大門みきしエッセイ17:ちょっと危ない「夫婦相和し」

日本共産党参院議員 大門みきし

教育勅語にある「夫婦相和し」が、戦前、学校現場で教えられたときの意味は、夫婦仲良くではなく、妻は黙って夫に従えということでした。ところが新設の小学校で教育勅語を教えようとした森友学園の籠池前理事長の妻も、その開校を支援した安倍首相の妻も、黙ってはいられない妻だった。「夫婦相和し」の現代語訳はしゃべりながら夫に従えということなのでしょうか。
似たような夫婦は過去にもいました。九〇年代後半、出資金詐欺で社会問題になった「経済革命倶楽部」事件。その説明会における詐欺師夫婦の様子が本に描かれています(『詐欺師たちの殺し文句』日名子暁・著)。
「山本会長、登場。『私は地球と人類の危機を救えと神から啓示を受けた。私がお金をかき集めてドロンする詐欺師に見えますか? 私のことは、サギでなく、ツルと呼んでほしい!』(参加者から笑いと拍手)。そこに、きんきらきんの服を着た山本会長の妻が登場。『皆さん、この人(夫)の顔をよく見てください。この顔が人を騙すように見えますか? むしろ騙される顔でしょう!』(と涙ぐむ)」
なぜこんなばかばかしい説明で大勢の人が騙されたのかはよくわかりませんが、ひょっとすると、「夫婦相和し」の姿を見て信用してしまったのかもしれない。籠池、安倍夫妻にも同様の危なさを感じます。
さて、今国会も終盤戦に突入。日本共産党国会議員団は、「森友学園」問題の疑惑解明、共謀罪阻止、くらしを守るたたかいに全力を尽くします。

がんばってます!兵庫3区:ふじたに香恵子さん


安倍政権の「アメリカ絶対」「財界いいなり」の異常な政治によって、人間らしくはたらき生きる国民生活が壊されています。
今春の新社会人は約九十万人、街頭宣伝で青年を見るたびに、「八時間働けば、普通に暮らせる社会」を実現する、あたりまえの政治に変えたいと思う毎日です。そんな思いをこめた私の訴えに、高校生からの激励も増えています。
私はいま「共謀罪」反対で「あなたのラインやメールが盗聴・監視の対象になる」、「捜査当局の腹ひとつで一般人が犯罪者に」と危険性を訴えています。
一番敏感に応えてくれるのが高校生、若者です。「こわいですね」「知らなかった」と署名にも応じてくれます。
四野党は、「共謀罪」法案の廃案にむけ力を尽くすことになりました。先日はみなせん須磨垂水の学習会に参加、市民と野党の共闘の重要性を訴えました。ここには民進党のよこはた候補も参加。ともにがんばろうと握手をしました。市民と野党の共闘の前進が、憲法改悪を許さず、共謀罪廃案と、安倍政権打倒の確かな力であることは明らかです。
戦争反対という声をつぶすための、戦時体制へ向けた取り組みの一環である共謀罪を何としても廃案にさせなければなりません。
誰もが、安倍政治に不安を感じている今、憲法を生かし、平和とくらしを守る政治を実現するため、総選挙に勝利をしなければと、改めて決意しています。

兵庫革新懇の春季特別講座に50人

「トランプ大統領誕生の衝撃」


兵庫革新懇の春季特別講座「トランプ大統領の衝撃」が四月二十九日、神戸市産業振興センターで開かれ、五十人が参加しました。
講師は元神戸市外国語大学名誉教授の大塚秀之氏。今回の特別講座は二回連続で、今回はその前編にあたります。
アメリカ社会の研究者の一人者である大塚氏は二十ページにもわたる資料を駆使し、二〇一六年の米国大統領選挙をどう見るかを、第二次大戦後の米国政治の流れから二大政党制の矛盾、だれがトランプに投票したのか、それは何故か、大統領選の真の争点は何だったのか―などについて説明しました。
講義後も活発な質疑応答が続きました。
二回目は五月二十七日(土)。「アメリカはどこへ向かうのか」を中心に講義されます(行事案内欄参照)。これは日本にとっても大きな影響にかかわる問題です。多数の参加が期待されます。
(田付宣雄=兵庫革新懇事務局次長)

辺野古の新基地ゼッタイ止める!集会


「辺野古の新基地ゼッタイ止める! 4・23県民集会」が四月二十三日、あすてっぷKOBEで開かれました。「こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO」が主催、「憲法改悪ストップ兵庫県共同センター」「戦争させない千人委員会・ひょうご」が協賛しました。
集会では安次富浩辺野古・違法アセス訴訟原告団長が講演しました。安次富氏は、沖縄少女暴行事件以来の県民の米軍基地撤去の歴史を語り、
―当時事件への怒りの広がりに、日米両政府が普天間基地の撤去は認めたが、県内移設、辺野古への新基地建設を押し付け、激しい圧力と懐柔ですすめたこと、
―しかし、あきらめず粘り強くたたかうなかで保守層とも共同が広がり「オール沖縄」の共同で名護市長選、県知事選、国政選挙などの勝利があったこと、
―今も現地で粘り強く非暴力で揺るがずたたかっていること、
―を報告。会場からの質問にもこたえ、山城氏の逮捕は運動を壊そうとしたものだが揺らいでいない、たとえ基地を作らせても何年かかっても元に戻させるのが沖縄の決意だ、ぜひ沖縄に来て欲しいと訴えました。
安次富氏の講演の他、沖縄のたたかいに参加した経験や兵庫県内のとりくみの交流も行われました。
協賛した憲法共同センターから後藤浩安保破棄実行委員会事務局長が連帯の挨拶をしました。
参加者は集会後、会場から元町までデモを行い、市民に訴えました(写真=先頭右は安次富氏)。

武庫川渓谷廃線跡ハイキングガイド

21世紀の武庫川を考える会(編)


兵庫県の武庫川ダム計画に対し、「武庫川渓谷の豊かな自然を守れ」「治水に有効性のない巨大ダムは不要」と流域住民や山の会、自然保護団体など多くの県民が声をあげ、二〇一一年に県は「今後二十年間はダムに頼らない総合治水計画」を発表。
武庫川渓谷をいかそうと武庫川円卓会議が取り組み、廃線跡がハイキング道として開放されました。このたび、21世紀の武庫川を考える会がハイキングガイドを発行。兵庫歴史教育者協議会の山内英正会長に概要を紹介していただきました。
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武庫川渓谷旧福知山線廃線跡の生瀬から武田尾までが、ハイキングコースとして整備されました。枕木残るトンネルを貫き、赤い鉄橋を渡って、渓谷美を堪能することができます。
でも、ただ歩くだけではなく、廃線跡の歴史や文学、自然を学べば心はもっと躍ります。
第一章はコースガイド。渓谷のみどころや沿線の史跡、住宅開発、ダム建設について解説しています。
第二章では阪鶴鉄道の歴史までさかのぼり、鉄道遺産のみならず、工事の人々にも思いを馳せます。
第三章は『万葉集』から小説『阪急電車』までの流域文学案内。ヤマザクラを愛でて亦楽山荘(現、桜の園)を造った笹部新太郎の文章は雅味あふれます。
第四章では渓谷の生い立ちと地質について、簡潔に解説しています。
第五章では自然と景観を守る運動の成果をもとに、親子共々クイズ形式で、廃線跡の「宝物」について楽しく学べます。
巻末の資料編も充実しています。笹部の大水害の記録は圧巻です。鉄道唱歌の楽譜、水没した村の復元図、参考文献と盛り沢山です。
桜の季節は終りましたが、青葉や紅葉の季節にも、本書を手にして歩いてみませんか。
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日本機関紙出版センター刊、A5判変形、百三十頁、本体千円
http://blog.goo.ne.jp/kikanshi-hon/e/d7d68dbcc392deea3fc50a229a8430a2

みんぽう川柳〈四月〉「晴れ」

選者 島村美津子

特 選

桜満開空のカラスに笑み浮かび
神戸市 藤田幸子

満開の桜の美しさに思わずカラスの顔もほころびたのかと思ったら、どうやらそれだけではなさそう、満開の桜の下に楽しげに集う人々、そこにはご馳走がいっぱい、そんな光景が目に浮かんできます。

入 選

わが友は桜と美化され散りゆけり
神戸市 古賀哲夫

桜散りお国のためと言わせない
神戸市 梶山洋枝

足軽く平和パレード桜咲く
明石市 門脇かつ子

共謀罪ノー桜吹雪がみえを切る
尼崎市 富田明美

共謀罪花見の輪にもしのび寄り
神戸市 小林尚子

思いやり予算被災地にあれ花明り
神戸市 山本尚代

北上の春と桜はいじっぱり
神戸市 長沼幸正

胸元に桜のマークの一年生
神戸市 寺坂寿美子

桜木とランドセルとがたわむれて
神戸市 松尾美恵子

櫻餅に心を残し夫は逝き
神戸市 伊藤マツ子

夜桜に膝の痛みをなだめられ
神戸市 塩谷凉子

花は只咲いているだけで人は酔う
明石市 小西正剛

桜に友至福の時は短くて
神戸市 熊谷敏子

握手する桜の花と百歳と
神戸市 山元三恵子

日本国憲法は芸術品:段重喜


観感楽学

国家、秘密、漏洩などの言葉を並べると、ただならぬ事態が発生するような気がしてしまいます。これにテロと言う言葉をプラスするともう完璧です。これで恐怖心をあおり、秘密保護法や共謀罪を作ろうとするのは許されるものではないです▼ただ、秘密保護という恐ろしいものではなく、個人的なマナーとして守り漏洩してはならないものはあると思います。携帯電話に登録されている友人、知人の電話番号などがそれにあたると思います▼以前に勤めていた会社でも個人情報の取扱い、情報漏洩をしないためのルールがあり、定期的に試験もありました。ルールには「パソコンは盗難防止策 (盗難防止用チェーンなど)を施す」「席を外すとき資料は閉じ、パソコンはパスワードでロック状態とし画面は見えない、操作できない状態にする」「データはパスワード付きで暗号化」「データや書類を社外に持ち出し電車を利用する場合、かばんは絶対に網棚に置かない」「帰宅時、机の上には何も置かれていない状態にする」などいろいろとありました▼会社のルールまでを個人で行う必要はないと思いますが、自分の怠慢で他人に迷惑がかかるようなことは避けたいものです。;(ふ)

(「兵庫民報」掲載)