目 次/
- 生活と生業の復興、原発ゼロを:各地で行動/
- 県予算委員会・入江議員が質問/
- 神戸市予算委員会:久元市長の「公約違反」を追及/
- 住民とともに実現めざした事業が各地の新年度予算案に/
- 国際女性デー/
- 3・13重税反対統一行動24カ所・6千5百人/
- 「憲法をまもろう川西アピール」500人目標達成へつどい/
- 姫路革新懇が「共謀罪」学習会/
- アスベスト被害:国・加害企業の責任の明確化と被害者救済に全力/
- 神戸演劇鑑賞会4月例会/
- 「あさぎ」三月詠草 姫路年金者組合/
- 阪神北 小林多喜二祭/
- 観感楽学/
生活と生業の復興、原発ゼロを:各地で行動
東日本大震災・福島原発事故から6年
震災復興と再稼働反対の願い風船に託して
淡路行動
東日本大震災・福島原発事故から六年 メモリアル淡路行動」が三月十一日、洲本市塩屋緑地で行なわれ、約六十人が参加しました。
参加者がメッセージを書いたエコ風船をつくり、メッセージを交換。「花は咲く」をみんなで歌いい、黙禱した後、「一日も早い震災からの復興を!」「原発の再稼動反対」「淡路からとどけ福島へ!」とコール、いっせいに風船を飛ばしました。
(岡田教夫=党淡路地区委員長)
原発ではなく自然エネルギーで電力を
丹波地域集会
「原発再稼働反対、震災復興支援3・11丹波地域集会」が三月十一日、丹波市柏原自治会館で開催され、七十人が参加しました。主催は丹波市革新懇、安保法制に反対する篠山市民の会、丹有労連などでつくる集会実行委員会でした。
開会に先立って十二時からバザーが始まりました。物品バザーは品物が所狭しと並んでいました。食品バザーは炊き込みご飯、豚汁、ぜんざい、各種ケーキ、コーヒーがあり、「おいしい!」と好評でした。
午後一時に開会。文化行事としてマエストロ足立さんがチャランゴによる南米音楽を演奏しました。
実行委員会を代表して芦田朝子さんが開会挨拶。元関西電力職員の速水二郎さんが「原発と新電力自由化」と題して一時間の講演をしました。
速水さんは、電力自由化とは何か、新電力の選び方、安倍首相をはじめとする原発推進勢力の動きなどを解説。「原発ではなく自然エネルギーで電力をつくろう」と訴えました。
集会は、「原発再稼働反対」などの集会アピールを採択しました。
カンパはバザー売り上げと合わせて約七万円でした。
集会後、軽トラック十五台と宣伝カー二台で市内を一時間パレードしました。
東日本大震災・原発事故を風化させないために今後も運動を続けようと参加者は口々に語っていました。
(西脇秀隆=丹波市議)
「チェルノブイリの教訓いかそう」「避難者に寄り添って」
神戸からの祈り
東日本大震災と福島第一原発事故から六年を迎えた三月十一日、「3・11神戸からの祈り」が取り組まれました。
昼の部では篠山市原子力災害対策検討委員会の市民委員の玉山ともよさんが、チェルノブイリを訪ねた経験を報告、そのときの体験をもとにした詩も朗読。参加者で今後の脱原発に向けた取り組みやエネルギーの問題について語り合いました。
夕方の部ではマルイ前で、「3・11」の文字に並べたキャンドルに火をともして追悼。関東や福島からの避難者を支援する活動を行っている人々から「保養キャンプにくると子どもたちは本当に元気になる。こうした取り組みにもっと行政からも注目と支援を」「福島以外の地域からの避難者は同じく放射能への不安から避難してきたのに堂々と避難してきたと言えない苦しみもある」など実態報告のスピーチもありました。通行人も次々と足を止め、約五十人の人だかりができました。
同企画は毎週金曜日に関西電力神戸支社前に集まるメンバー有志で実行委員会をつくり、二〇一二年から毎年取り組み、今年で六回目の開催となります。
(上園隆=民青同盟県委員長)
福島のありのままを神戸女学院生が報告
原発なくす会・憲法県政の会
原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会と憲法が輝く兵庫県政をつくる会が三月十一日、神戸市内で「福島原発事故、東日本大震災から六年メモリアル集会」を開きました。金持徹さん(神戸大学名誉教授)が主催者挨拶し、「国と東京電力は被災者への支援を打ち切ろうとしており、許せない。関電は高浜など老朽原発を再稼働しようとしているが、学問をした人間から見れば危険極まりないことだ」と批判するとともに、「反原発の新潟県知事が当選して勇気を与えてくれた。世界に目を向けると、ヨーロッパは原発からの撤退が流れとなっているし、台湾も福島事故から学んで原発をやめる決定をしており、日本は異常だ」と指摘し、「原発ゼロに向けてさらに運動を広げよう」と訴えました。
神戸女学院大学の学生四人が「女子大生が見てきた福島の現実」と題して報告しました。学生たちは昨年九月、福島を訪ね、ありのままを見、被災者から話を聞き、原発事故が故郷と生業、誇りも奪ってしまうものだと感じたこと、被災地をひとくくりにした見方や思い込みでなく、実情を見ることが大切だと考えたことなどを語り、風評被害についても聞き取りをもとに実態を報告。参加者から大きな拍手が送られました。
津川知久さんは、原発なくす会と憲法県政の会を代表して、一月に両会が行った兵庫県との交渉を報告(写真)。兵庫県の「再稼働には、国が一義的に判断するもので意見を言う立場にない」との回答に、「県民のことより国の方針に従うことを優先するこの発言に言葉を失い怒りが湧いた」「福島県からの避難者への支援打ち切りにも兵庫県は独自施策は考えないと冷たい発言、自治体の役割とは何かが厳しく問われている」と批判し、「県政の転換はどうしても必要です」と訴えました。
北島隆原発なくす会事務局長は「対立と分断」を乗り越えてきたこの間の共同の発展を振り返り、「3・19兵庫県も原発に反対してよ―いのちとくらしを守るデモ」成功へ力を尽くそうと行動提起しました。
県予算委員会・入江議員が質問
消費税増税で社会保障財源は確保されず――県が認める
県議会予算特別委員会で、日本共産党の入江次郎議員が質問に立ちました。
県職員の超過勤務:労基法違反明らかに
入江議員は、県職員の超過勤務について質問しました。この質問への答弁で県は、二〇一六年度、土木事務所等で、月あたり上限(百時間)で十三人、年間上限(三百六十時間)で百十一人と、協定の上限を超えて超過勤務を行った職員がいることを明らかにしました。
土木事務所など現業部門の職場では、公務労働でも労働基準法三六条が適用され、事務所ごとに労使協定を結ばなければ超過勤務をさせることはできず、協定以上の超過勤務をさせた場合、違反にあたります。
入江議員が「労基法違反ではないか」とただしたところ、県は「時間だけみれば違反性が問われる可能性はある」と認める答弁を行いました。入江議員の調査によると、兵庫県では、災害時以外でも、人手不足から数年にわたり漫然とこうした違法な超過勤務が行われていた疑いがあります。
入江議員は、「なぜ放置しているのか、管理責任者に指導すべきではないか」「法令違反を正す決意があるのか」と追及しましたが、県は「必要なアドバイスはしている」(企画管理部)、「できるだけ(法を)守りたい」(県土整備部)と述べるなど、是正に後ろ向きな答弁。入江議員は、「内部で改善がされない場合労働基準監督署に告発し、是正することも必要になる」として、改善を厳しく求めました。
姫路の病院統合再編:地域医療の確保を
県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合再編問題で質問。姫路市西部の医療機能が失われるのではないかとの住民の不安に応え、十分な説明を行うよう求めました。また、介護や在宅医療などの受け皿がないままに、病床削減や在院日数の短縮化だけが進んでいる実態を明らかにし、対策を求めました。太陽光パネル設置:住民合意と施設基準徹底を
事業者が住民に説明もなく危険箇所へ太陽光パネルを設置するなどの例が県下各地で相次いでいる問題で、今回県が制定する規制条例について質問。「条例施行日以前の工事についても対応すべきだ」と求め、県は「できることはやっていきたい」と答えました。大企業優遇の立地補助金:効果検証し中小企業支援強化を
県が発表している企業立地補助の「経済波及効果」について、試算の前提が企業の規模を区別していないことを指摘。姫路市が行った調査では、大企業より中小企業の方が域内経済への貢献度が高いことが明らかになっているとして、パナソニック尼崎・姫路に約百三十億円など大企業中心に交付されている企業立地補助の効果を改めて検証し、中小企業支援を強化するよう求めました。社会保障財源を消費税に頼るやり方は改めるべき
入江議員は、国は、消費税率の引き上げ分をすべて社会保障の充実と安定化に使うとしているが、県の予算上、県が実施する社会保障に対して国が約束した通りの財源が来ていないと指摘。県は、社会保障の「安定化」に対する財源が確保されていないとして指摘を認めました。入江議員は、社会保障の財源を消費税に頼るやり方を改めるべきだと述べました。
また、事業の失敗などで活用が見込めず「塩漬け」になっている広大な土地について、県が、経過の説明や効果の検証もしないまま「環境林」として買い戻している問題を追及しました。
久元市長の「公約違反」を追及
神戸市議会で森本議員が総括質疑
神戸市議会予算特別委員会の市長総括質疑が三月十三日に開かれ、日本共産党の森本真議員が質疑しました。
子どもの医療費無料化条例修正案を提案
久元喜造神戸市長は、四年前の市長選で「子どもの医療費をすみやかにゼロにします(選挙公報)」と公約し当選しました。しかし任期中、一度も無料化を提案せず、最終年となる今年の予算編成では「一部負担を残す方式が一番ふさわしい」と公約破棄を宣言しました。久元市長は、記者会見で公約破棄の理由を「市長になって初めてわかることもある」「公約を一〇〇%実現する候補者はいない」などと、市民との約束破棄を合理化しました。
さらに、二〇一五年十一月の政令指定都市市長会が「限られた財源の中で利用者の自己負担を求めるべき」とした提言を持ち出しました。しかし、提言は久元市長が中心になって取りまとめた自作自演の提言です。森本議員は「選挙公報どおり、子どもの医療費無料化をゼロにすべきだ」と求めました。
久元市長は「選挙公報は、字数の制限がある。選挙の時に配った公約集には『段階的に拡充』と書いている」と答弁しました。森本議員は「まったくの市民だましだ」と批判。日本共産党議員団は、新社会党と無所属議員との共同で、子どもの医療費無料化を実施するための条例修正案を委員会に提出しました。
大型開発ではなく、暮らし優先の予算に転換を
また、森本議員は、久元市長の経済政策の問題点についても質問。市長は、都心の活性化や都市基盤の整備で、税収を生み出すとして大型開発の復活を宣言。湾岸道路の延伸、戦略港湾の整備、神戸空港の民営化など陸海空の大型プロジェクトを推進し、その結節点である都心・三宮では、巨大再開発を押しすすめています。過去に矢田市長は「神戸空港や医療産業で市民所得の一〇%アップをめざす」政策をかかげました。しかし、実現どころか、雇用者報酬を中心に市民所得は減少し、数千億円という大型開発の借金だけが残されました。
森本議員は、大型開発で潤うのは一部のゼネコン大企業だけで、そのおこぼれに頼るのはトリクルダウンそのものと批判。過去の開発に反省なしに、繰り返すことは許されないと質しました。
久元市長は「大企業や富裕層のための政策ではない。神戸空港は、生活保護を受けている方が使うのは難しいが、市民は恩恵を受けている」などと答弁しました。
森本議員は、無駄な大型開発など予算の二%程度を削減すれば、子どもの医療費無料化など市民が願う施策が直ちに実現できると、予算組み替え動議を提出しました。
特定の団体・個人に特権与える歪んだ市政運営の放置許すな
森本議員は、中央区ポートアイランドの特定地域団体へ過大な補助金の支出があった問題について質疑。神戸市は、団体のトップを「中央区長特別顧問」に委嘱し、特別地方公務員である民生委員を統括指導する権限を与えており、市内部からも問題視する文書が二年前に、副市長に提出されていました。神戸市のコンプライアンス条例によれば、特に重大な損害を与えるおそれのある不当要求行為であって総合的な対策が必要なとき、市長も加わるコンプライアンス対策会議を開くことが求められています。
森本議員は「なぜ開催しなかったのか」と質疑。問題が二年も前に明らかになっていながら放置していた副市長の政治的責任とともに、久元市長の指導監督責任が問われていると指摘しました。
住民とともに実現めざした事業が各地の新年度予算案に
論戦が続いている各市町の新年度予算案には、各地の共産党議員(団)が住民とともに実現をめざしてきた事業も盛り込まれています。子ども医療費
子ども医療費では、太子町が中学三年まで、香美町が高校三年まで通院・入院とも無料にします。二〇〇六年に「こども署名」が取り組まれた当時三市町だけだった「通院は中学三年まで無料」の自治体は四十一市町のうち三十五市町(小野市と香美町は高校三年まで)にまで広がります。所得制限のない自治体は十六市町です。残された六市を含む全県で無料化実現、高校三年まで年齢拡大が求められます。待機児童の解消が全国的な大問題になり、政府予算で保育士の処遇改善(月額約六千円)が行われますが、丹波市は市独自に月額二万四千円、姫路市も最大一万八千円の支援を始めます。すでに独自の支援策を実施している三木市、明石市に続いたとりくみです。
三木市が三〜五歳、西脇市と多可町が四、五歳の保育料を完全無料化します。加東市は三〜五歳児保育料最高六千円助成を行います。すでに保育料無料の南あわじ(三〜五歳)、加西市(四、五歳)に続くものです。
若者世帯の住宅取得
三木市、加東市、宍粟市、佐用町、市川町が新たに若者世帯(夫婦どちらかが四十歳以下)の住宅取得助成制度を始めます(五十万〜百二十万)。すでに実施していた自治体とあわせて九市五町に若者世帯の住宅取得助成制度が広がります。この他、入学時の修学支援金増額と支給時期の改善、市内就職者への奨学金返済助成、大学入学金の助成、学童保育の充実など、子育てと若年層への支援策が各地で具体化されています。
引き続き住民要求の実現をめざすとともに、実施される事業を実情にあった内容に充実させるとりくみが求められます。
国際女性デー
兵庫県集会
翁長樹子さんが沖縄のたたかい語る:「あきらめないことが勝利に」
「戦争ノー! 今こそ憲法を守り生かそう! 世界の女性と手をつなぎ、平和・ジェンダー平等へ!」をテーマに国際女性デー兵庫県集会(実行委員会主催)が三月八日、神戸で開催され、会場いっぱいの四百人が参加しました。翁長樹子さん(翁長雄志沖縄県知事の妻)が、「オール沖縄・辺野古・高江―なぜ私たちはたたかうのか」―女性の視点からみた沖縄のたたかい―と題して、記念講演しました。
翁長さんは、基地あるが故の沖縄の悲劇の中で、自分がたたかいに入ったきっかけは、米軍による少女暴行事件の被害者が自分の娘と同年代だったことや、沖縄のおじい・おばあたちは、沖縄戦の悲惨な体験から、絶対に戦争を起こしてはいけないと思っていることなどを紹介。「あきらめないことが勝利につながる」とたたかいへの決意を情熱的にユーモアをまじえて語りました。
記念講演にさきだって、中村治子実行委員長が挨拶。県内でも母親大会の後援を「憲法」という文言がテーマにあるからと、神戸市が初めて拒否したこと、中学生のトライやるウィークとして自衛隊の軍事訓練に参加させている三木市の例などを紹介しました。
文化行事として自閉症のこどもたちの音楽グループ「コスモス」がミュージックベルを演奏。県下の運動交流では、①JAL解雇撤回闘争②小学校の「防災教室」への自衛隊参加を中止させた新婦人垂水支部のとりくみ③給付型奨学金を求める民青同盟のとりくみが報告されました。
憲法県政の会の津川ともひさ代表幹事が挨拶。国連のアントニオ・グテーレス事務総長と堀内照文日本共産党衆議院議員のメッセージがよせられたことが紹介されました。
また会場で寄せられたたカンパ三十万円・署名百七十四筆が翁長さんに手渡されました。
最後に「戦争ノー!今こそ憲法を守り生かそう」のアピールが採択されました。
「参加して良かった」「大変はげまされた」「沖縄のたたかいに連帯するとりくみを地域でもやりたい」等々の感想文がたくさんよせられました。
西宮集会
「いまは行動することが大事」初参加の女性が感想
国際女性デー西宮集会を三月八日、西宮市職員会館で開きました。七十人をこえる人が参
加し、歌手・川口真由美さんの「沖縄・平和を歌う~ジュゴンの海からのメッセージ」と題しての歌とお話を聞きました。
川口さんは三人の子どものお母さんであり、障害者就労支援施設長として働きながら、沖縄の高江、辺野古に通い続けています。新基地反対・オスプレイヘリパット建設反対のたたかいに自ら身を置いてこられたその生き方の中から、紡ぎ出され、語られる言葉は一言ひとこと胸を打ちました。
障害者とともに生きるなかで感じる政治の冷たさ、障害者の命をかけた国会請願のための署名活動のため街頭で歌い続けたこと、その中で伝えること、広げることのむずかしさに悩み、ふれあいを作り出すことの努力のなかで、今日があることも語られました。
オール沖縄の思いがストレートに伝わり、弱い立場の人の暮らしや権利をふみにじる政治への怒りが参加者に共有され、深い感動とともにがんばる活力をもらいました。
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はじめて参加された四十代の方から、「今は思うだけでなく行動することが大事な時代だと思いました。色々な形がありますが、子どもたちに平和な日本を残したい。自分に何が出来るか。沖縄へ、広島へ、福島へ…現地にも行きたいです」と感想が寄せられたのもうれしいことでした。
(渡辺玲子=西宮母親大会連絡会)
3・13重税反対統一行動24カ所・6千5百人
「消費税引き上げ不可欠」と井戸知事回答(2月)
四十八回目となる今年の重税反対統一行動は、暴走する安倍政権に対し、国民の怒りと不安がうずまくなか、県下二十四カ所で取り組まれ、六千五百人が参加しました。
消費税増税など重税・負担増に怒り、不安を募らせる多くの県民に、暮らしと営業、命と健康、それらの土台となる日本の平和を守る共同の行動を呼びかける絶好の機会となりました。北但集会では、「営業破壊の増税やめよ」「原発は廃炉に」などのプラカードを掲げて税務署までデモ行進を行いました。垂水区集会では、「憲法が生きる社会をともにめざそう」との区民へのアピールを採択。西神・明石集会では、参加団体が怒りの一分間スピーチを行いました。
夕方には、四年目となる「安倍暴走政治ストップ!総決起パレード」が取り組まれ、出発集会で、磯谷吉夫「3・13」兵庫県実行委員長・兵商連会長が「怒りを力に、安倍政権に退陣を迫る運動を強めよう」と挨拶。
「兵庫・憲法県政の会」津川ともひさ代表幹事は「消費税増税を不可欠と主張する兵庫県知事、何としても県政を転換しよう」と呼びかけました。
三宮から元町まで、労働者、業者など七十人が、「暴走政治ストップ」「県民の暮らしと営業守れ」と元気にアピールしました。
*
「3・13県実行委員会」は二月、兵庫県知事に対し、消費税増税に反対することなど要請しましたが、知事は「消費税の引き上げは不可欠」と回答。そして、国に対し、二〇一九年十月に増税を確実に実行できる環境を整えるよう求めています。そこには、知事として、消費税再増税による県民生活、地域経済への打撃を考慮すべき姿勢はありません。
「3・13県実行委員会」は、「統一行動」の成功を確信に、国民の様々なたたかいをさらに広げ、安倍政権の退陣、兵庫県政の転換を呼びかけています。
(田中邦夫=兵商連事務局次長)
「憲法をまもろう川西アピール」500人目標達成へつどい
川西革新懇準備会
川西市では昨年、三月に「平和・民主・革新の日本をめざす川西の会」(川西革新懇)準備会が発足し、六月と十一月に学習会を開催。今年の五月三日の憲法記念日に向けて「憲法をまもろう川西アピール」署名を五百人目標で集めようと取り組んでいます。
三月九日には「川西と日本のこれからを考える集い」を開催。兵庫県憲法共同センターの速水二郎氏の講演「本気の野党共闘で安倍政権を止める~日本会議の草の根改憲策動許さない~」と、この間の活動の交流が行われました。
集いの連帯の挨拶で、日本共産党兵庫六区国政委員長の吉岡けんじ氏が森友学園の問題をはじめ安倍政権の暴走を訴え、兵庫県革新懇事務局長の宮田しずのり氏が兵庫県内の革新懇の状況や運動を紹介しました。
速水氏は講演で、憲法の壊し方には解釈・立法・明文改憲の三つあること、「壊憲」への安倍政権の暴走、日本会議の実態などを報告し、それに対する県内の市民と野党の共同の発展を紹介。「地域での要求と結びついた市民活動により共同がさらに広がっていく。五月三日憲法集会を必ず成功させよう」と提起しました(写真)。
フリートークでは、「川西アピール」署名を一軒一軒訪問・対話して集めているなど、多彩な報告が語られ、準備会事務局から、署名の到達が四百十五人であること、五月に市内で野党と市民の共同での憲法イベントを計画していることが紹介されました。
集いは、「川西アピール」の目標を達成し、憲法イベントを成功させ、市民と野党の共同を大きく進めようと締めくくられました。
姫路革新懇が「共謀罪」学習会
判断が捜査機関にゆだねられる危険性:福崎町長選の不当捜査で経験
出田 馨(西播労連事務局長)
姫路革新懇は三月十一日、明日の自由を守る若手弁護士の会から園田洋輔氏(姫路総合法律事務所)を招いて共謀罪の学習会を三十五人の参加で開きました。
政府は、組織的犯罪集団が重大犯罪を犯そうと相談するなどをした場合に罰すると言いますが、相談が捜査の対象となるすごく危険な法律です。しかも、具体的にどんな相談をしたら罰せられるのか、罰せられないのかが明らかになっていません。暴力団やテログループなどの団体だけでなく複数の人が合意すれば集団とみなされます。これまでの国会での論戦の中では複数の人が目くばせをしただけでも合意があったとみなされる場合があることが明らかになっています。
何よりも危険なのは、その判断が捜査機関にゆだねられていることです。
福崎町では一昨年の町長選挙が行われている時から警察が有権者宅を回って町長候補の後援会に入っているかなどと聞き込みが行われ、選挙後には選挙違反が行われていたかもしれないという見込みだけで後援会役員に繰り返し呼び出しをかけ、また聞き込み尾行が長期間にわたって続けられました。
この共謀罪が成立すると同じように捜査機関の思い込みや見込みだけで執拗な捜査が行われることになります。
今の国会の力関係では法案が提出されると強引に成立させられる危険があります。
提出させないためにもっと声を上げようと参加者で確認しあいました。
アスベスト被害:国・加害企業の責任の明確化と被害者救済に全力
「尼崎の会」が第12回総会
いわゆる「クボタショック」から十二年目を迎え、深刻なアスベスト被害が今なお続いている中、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(船越正信会長)は三月十一日、尼崎市立小田公民館で第十二回総会を開催、七十八人が参加しました。
開会に先立ち、冒頭に、六年前の東日本大震災・福島原発事故でたくさんの命が奪われ、尼崎ではクボタによるアスベスト飛散で五百人以上の命が奪われており、犠牲者の冥福を祈り全員で黙禱しました。
総会に先立って日本共産党の堀内照文衆議院議員が講演。森友学園への国有地払い下げをめぐる疑惑、南スーダンからの自衛隊撤退、アベノミクスの失敗など重要課題にふれ、国会で取り上げたアスベスト被害者救済の活動などを報告しました。
開会挨拶で船越会長は「アスベストによる肺がんは中皮腫の二倍と考えられているが、肺がん被害者の救済が非常に困難。労災型の裁判を通じて、司法の在り方が問われている。危険性が指摘されたにも関わらず、アスベストの輸入規制を怠り、使用を続けさせた国の責任は明らかだ。被害者がいる限り救済の活動を継続し、国・加害企業の責任追及も続ける」と述べました。
粕川實則事務局長が昨年三月から今年二月までの活動のまとめと今後一年間の活動方針を提案。「クボタショックの同じ年にJR福知山線事故が起きた。いずれも生命よりも利益を追求した結果だ。アスベスト被害の風化を許さず、深刻な被害実態を全国に発信するとともに、各地で学習会を開催しよう」と呼びかけ、全員一致で確認しました。
(粕川實則)
神戸演劇鑑賞会4月例会
俳優座劇場プロデュース『もし、終電に乗り遅れたら…』
崩壊寸前の家族の前に、突然出現した偽の長男。この長男の口からでまかせの嘘が、家族に意外な結末をもたらす、胸が温かくなる人情喜劇です。
凍えそうな春の夜更け。終電車に乗りはぐれたふたりの若者、ブスイギンとシーリワ。宿もない、タクシーもない郊外の町で、ひたすら今夜の宿泊所を探し続ける。だが、どの家にも拒否され困り果てていた。その時、飛び込んだのが〝サラファーノフ家〟。三人家族のこの家は、息子のワーセンカ、姉のニーナ、父親のサラファーノフが住んでいる。
三人はそれぞれバラバラで、頼りない父親を捨てて、この家を出て行こうとしていた。その時、ブスイギンとシーリワが飛び込んできて、僕が長男ですとブスイギンが嘘をついた。そして、この家族に変化が生じ始めた…。
原作はソ連時代に活躍した劇作家・ヴァムピーロフの「長男」で、残念ながら三十五歳で逝去。神戸では、労演時代に『去年の夏、チュリームスクで』(一九八七年・俳優座)が例会になっている。今回で二回目の公演です。
舞台は始終優しい笑いにつつまれ、偽の長男の口から出てくる、ウソ、ホントを疑いながら、その言葉を信じてゆく家族。人生の哀しみを笑いの底に沈め、やがて、人と人は信じあえる、そんな思いを感じさせられる舞台です。(小谷博子)
俳優座劇場プロデュース公演『もし、終電に乗り遅れたら…』
作=アレクサンドル・ヴァムピーロフ 翻訳=宮澤俊一、五月女道子 演出=菊池准 出演=外山誠二、若井なおみ 他/①4月7日(金)18時30分②8日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生1,000円)/☎078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653「あさぎ」三月詠草 姫路年金者組合
しんしんと初雪積もる家も田も車の事故の心配つのる孫の住む大阪鳥取気にかけて天気予報毎日読みぬ
藤原信子
六十センチの雪かきに終日汗流し鼻水たらし俄か雪国
取材するヘリコプターに手を振りて陸の孤島で雪かきをする
山下直子
年金者春の集いに懐かしき人に出会いて隣に座る
憲法の一条ずつの輪読を始めると言うサークル生まる
衣川有賀子
雪国の冬の景色は白一色福井の町に身震いする。
雪降ればグラウンド青白く光りおり三つころがるだるまが可愛い
江藤雅江
相生港水産物の売場にて生芋コンニャク見つけてうれし
鰤釜の出汁をたっぷり吸いこんだ生芋コンニャク歯応えぷりぷり
常田洋子
名を呼ばれ医師の言葉に身構うに新癌細胞の言葉は出でず
パソコンを見つつ話すドクターにおずおずと聞く癌細胞のこと
田渕茂美
安倍暴走政治とのたたかいを>多喜二の生き方に重ね
――阪神北・小林多喜二祭に参加して
吉岡けんじ
「第十五回阪神北・小林多喜二祭」が三月十二日、いたみホールで開催されました。
藤木洋子実行委員長が開会挨拶し、兵庫多喜二・百合子の会の濱本鶴男会長が「戦争に向かう時代、多喜二はどう生き闘ったか」をテーマに講演されました(写真)。
「多喜二さん、わたしたちは今、あなたの生きた時代にさしかかっているのでしょうか」―濱本さんの講演冒頭で紹介されたアメリカの日本研究者であるノーマ・フィールドさんのことばに重みを感じました。
講演では、多喜二の生い立ちから作家・活動に身を投じるまでと、活動家となってからの生き様が作品を通じて紹介されました。労働者と農民が主人公となり、平和な社会への変革を求めて、銀行員から作家・活動家へと身を投じた多喜二の生き様に強く共感しました。
安倍政権による「戦争する国づくり」、特定秘密保護法、集団的自衛権の閣議決定、安保法制=戦争法、そして多喜二を死に追いやった治安維持法の現代版と言われる共謀罪がまた国会に提出されようとするなかで開催された今回の多喜二祭は、これまで以上に深く多喜二の生き方に重ねて、思いを巡らせる内容でした。
人形と三線による「平和ライブ」では、沖縄、広島、京都を舞台に音楽と人形劇で平和への思いを参加者全員で共有し、歌って踊って楽しみました。(日本共産党衆院兵庫六区予定候補)
観感楽学
幼稚園児に「教育勅語」を暗唱させるなどは論外だが、自衛隊が教育現場に浸透する深刻な事態にも注目を。兵庫県内の中学二年生を対象に実施されている職場体験「トライやるウィーク」の受け入れ先が自衛隊という例が目立つ▼三木市では十㌔㌘のリュックで歩行訓練、ヘルメット・迷彩服で顔にドーランを塗るコンテストなど軍事訓練そのものだ。西宮市では自衛隊兵庫地方協力本部事務所で「隊員募集」の広報活動体験、伊丹の駐屯地で手旗信号。神戸市須磨区の中学校でも兵庫地方協力本部神戸出張所に▼小野市では自衛隊青野原駐屯地(小野市)を受け入れ事業所として、中学校十三校、特別支援学校一校に紹介し、三校十四人の生徒が参加。二〇一四年度の自衛隊受け入れは全県で三十二校二百二十八人に及んでいた▼伊丹市では中学一年生対象の事前教育として「自衛隊の魅力を伝えるように心掛けた」と講話。自衛隊広報担当者は「自衛隊に興味を持ち、自衛官を志すきっかけになれば」と明け透けに語る▼不況の影響もあり受入れ事業所難という事情もあるが、まるで「経済徴兵制」のようで、子どもたちに軍事教育を施す状況を放置する兵庫県の責任も免れない。;(K)(「兵庫民報」掲載)
