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2017年9月30日土曜日

安倍政権倒す歴史的チャンス

躍進の大波近畿比例から/8区・堀内氏必勝を

声援にこたえる志位委員長(左)と堀内氏(右)

日本共産党の志位和夫委員長は、堀内照文衆院議員(近畿比例・兵庫八区重複)、兵庫県内の小選挙区候補とともに九月二十四日、JR尼崎駅北で街頭演説を行い、約千五百人が耳を傾けました。


志位委員長は、臨時国会冒頭という前代未聞の安倍首相の党略的暴挙を厳しく批判。森友・加計問題など国政の私物化と暴走政治、北朝鮮問題と安保法制、消費税増税と経済政策、安倍首相による九条改定、核兵器禁止条約など総選挙の争点となる問題について縦横に語りました。
また、衆院解散は国民世論と運動に追い詰められた結果だと指摘。安倍政権を倒す歴史的チャンスの選挙」だとして、野党と市民の共闘の成功と日本共産党躍進を訴え、「比例代表で躍進の大波を近畿から起こしてください。そして小選挙区でも勝利をめざしたい」として必勝区である兵庫八区の堀内照文氏の必勝を訴えました。
堀内照文氏はじめ兵庫県内小選挙区候補もそれぞれ訴えました。

比例・兵庫8区
堀内照文氏

兵庫1区
りきしげ智之氏

比例・兵庫2区
平松順子氏

兵庫3区
ふじたに香恵子氏

兵庫4区
おおすぎ鉄夫氏

兵庫5区
西中たかお氏

兵庫6区
吉見秋彦氏

兵庫7区
上田さち子氏

兵庫9区
新町みちよ氏

兵庫10区
金田峰生氏

兵庫11区
稲村さとる氏

兵庫12区
堀ゆずる氏


日本共産党兵庫県委員会は九月二十四日、衆院小選挙区兵庫一区に、りきしげ智之氏、兵庫五区に西中たかお氏、兵庫十一区に稲村さとる氏(いずれも新)を立てることを発表しました。
三氏の略歴を四面に掲載します。

兵庫1区 :りきしげ智之(39)

(力重ともゆき)新
大商学園高校卒。高廣製本所、日本機関紙協会兵庫県本部勤務を経て、日本民主青年同盟兵庫県委員長など歴任。現在、日本共産党兵庫県常任委員、青年学生部長。
(近藤秀子さんとの交代です)

兵庫5区 :西中たかお(68)

(にしなか孝男)新
兵庫県立有馬高校卒。日本ピラー工業株式会社勤務を経て、日本共産党阪神北地区委員、三田市議(三期)、党兵庫県委員など歴任。現在、党阪神北地区副委員長。 (村岡峰男さんとの交代です)

兵庫11区 :稲村さとる(57)

(いなむら知)新
兵庫県立兵庫工業高校デザイン科卒。ニューオリエンタルホテル、トップチェーン、イトーヨーカ堂勤務を経て、現在、治安維持法国賠同盟西播支部役員、日本共産党西播地区委員。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

堀内照文エッセイ(13)

野党と市民の共闘・日本共産党躍進で新しい政治を

いよいよ解散・総選挙です。臨時国会冒頭の衆議院解散は、森友・加計学園問題など一連の国政の私物化の疑惑隠しと言わなければなりません。
そもそも私たち野党は、憲法五三条にもとづく臨時国会の開催を要求し、こうした一連の問題の審議を求めてきました。
これに対して安倍内閣は九月二十二日、菅内閣官房長官名で「臨時国会召集要求書の提出がありましたが、政府は、来る九月二十八日に、臨時国会を召集することを決定しましたから、御了承願います」との文書を出し、その臨時国会の召集を伝える麻生太郎(内閣総理大臣臨時代理)名の、大島理森議長宛ての文書では、「政府は、当面の諸案件の審議を求めるため」臨時国会の召集を決定したとあるのです。
彼ら自身が、国会に対して「審議を求め」て臨時国会を召集し、それをもって野党の要求にこたえたという形にしておきながら、まともな審議もないままの冒頭解散ですから、本当に道理がありません。
国民の声に耳を傾けない、あまりにひどい安倍総理の政治姿勢が表れたと同時に、これ以上の批判にさらされるとマイナスにしかならないと審議から逃げるその姿は、まさに国民の強い世論の批判に追い詰められたものだといわなければなりません。
安保法制=戦争法の強行採決から二年。市民と野党の共闘は、参院選、新潟県知事選、仙台市長選など、確かな成果と前進を重ねてきました。安倍政権と対峙してきたこの二年のたたかいの集大成として、野党と市民の共闘の成功と日本共産党の前進で、何としても安倍政権を支える自公維新を少数に追い込み、新しい政治をご一緒に切り拓きましょう。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

西宮で「市民と野党のリレートーク」

市民がつくる新しい政治はココ


野党は共闘!西宮芦屋市民の会(準)と、みなせん@西宮芦屋の共催で、「バイバイ 不正だらけのアベ政治/市民がつくる 新しい政治はココ」と題して九月二十三日、阪急北口ガーデンズ前で「市民と野党のリレートーク」を行いました。
二百人を超える人々が参加し、通行中の多くの人々も足を止めて聞いていました。
冨田宏治関西学院大学法学部教授は、野党共闘の熊本や北海道の一本化の例を挙げながら、今度の選挙は面白い選挙になる。安倍首相は一本化は進まないと判断したが、一本化がすすみつつある。この七区でも野党一本化を勝ち取って勝利しようと強調しました。
上田さち子日本共産党兵庫七区国政対策委員長は「野党共闘を実現させて、自民党の議席を奪い取ろう」と力強く訴え、社民党、新社会党、緑の党、自由党からも「野党共闘で勝利しよう」などと強調しました。
川元志穂弁護士などからも「アベ政治を変えよう」「投票に行こう」など、それぞれの立場から訴えました。
トークの途中には「バイバイ 不正だらけのアベ政治」などと元気よくコールしました。「安倍やめろ」の三メートル四方の横断幕も掲げ、注目を集めました。
参加者からは「多くの人も集まり、野党共闘で選挙勝利を勝ち取ろうと熱気ある集会になった」などの感想が寄せられています。(樫村庸一)
*
この日の「リレートーク」には畠中光成氏からもメッセージが寄せられ、紹介されましたが、畠中氏は九月二十五日、民進党を離党し、新党「希望の党」に参加すると発表しました。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

松田氏であったか神戸に:神戸市長選迫る

事務所びらきでガンバローと決意を固める松田氏(中央)ら(左隣は新社会党の栗原氏)

神戸市長選挙(十月八日告示、二十二日投票)を目前に、「市民にあたたかい神戸をつくる会」(あったか神戸)と松田たかひこ予定候補は、九月二十一日に「市民と野党の共同で市政の転換を!市民大集会」を神戸市勤労会館で開催し四百人を超える参加者が必勝へ決意を固めあいました。

9月21日の「市民大集会」

この集会で松田氏は、総選挙と同日選挙となることから「安倍政治も問われる市長選になります。安倍改憲と久元市政に審判を下す選挙にしましょう。『日本の夜明けは神戸から』です」と力を込めて訴えました。
新社会党の粟原富夫県本部委員長は、松田氏支持を同党で決定したことを報告し、「松田さんは、神戸空港の住民投票運動など市政を変えるため二十数年来いっしょにやってきた仲間。その仲間を応援しようと呼びかけ、全員が賛成をした」と語りました。
あったか神戸市長選闘争本部長の森口眞良氏が、告示までに十万人と対話し、機関紙を全戸配布するなどの作戦を提起しました。
翌二十二日には、松田氏が緊急提言「腐敗一掃/ムダな開発中止/中学卒業まで医療費無料」を中心的公約として記者発表。二十五日には中央区元町七丁目で事務所びらきを行いました。
25日夕方の事務所開き

事務所びらきで決意を表明する松田氏

事務所びらきで決意こめ「がんばろー」を唱和する松田たかひこ氏(中央)ら(左隣に粟原氏)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

神戸市議補欠選挙:日本共産党の候補者

東灘区

きたじま寿一(66)

(北嶋じゅいち)新
静岡県立天竜林業高校卒。寿屋木工、六晃電器産業、神戸健康共和会に勤務。現在、東神戸医療互助組合理事、日本共産党東灘区くらし相談室長。

中央区

大野さとみ(33)

(おおの聖美)新
頌栄人間福祉専門学校卒。神戸婦人同情会特別養護老人ホームブルーバレイ(~二〇一三年)、ロック・フィールド(~一七年)に勤務。現在、新日本婦人の会兵庫県本部委員・中央支部委員、日本共産党中央区くらし相談室長。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

各地で「平和の波」国際共同行動

日本政府は核兵器禁止条約に署名せよ!


すべての国の政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める世界規模での共同行動「平和の波」(九月二十日から二十六日)が兵庫県でも取り組まれました。

訴える(左から)松田、和田、梶本の各氏

二十日正午、兵庫県原水協は神戸大丸前でスタート行動を行いました。津川知久・筆頭代表理事や和田進代表理事(神戸大学名誉教授)、垣本千里・新婦人平和部長、千葉孝子・芦屋市被爆者の会会長、松田隆彦・あったか神戸共同代表(神戸市長選挙予定候補)などが兵庫労連宣伝車から訴えました。

谷口さんの写真を掲げる千葉さん

千葉さんは、先日亡くなった谷口稜曄さんの被爆時の写真を掲げ、「ふたたび被爆者をつくるなの思いを実現する禁止条約がやっとできた。安倍さん、被爆者の気持ちを踏みにじる態度は取らないで」と、禁止条約に反対する安倍政権をきびしく批判しました。
津川さん、和田さんらは、北朝鮮の核開発をきびしく批判するとともに、安倍政権が米政権と一体に軍事的圧力を強める動きに、「何としても戦争にしてはならない。今こそ、日本国憲法の立場に立って対話を実現する外交力を発揮せよ」と訴えました。
兵庫県被団協の立川重則事務局長や貞清百合子さんはじめ、兵庫労連、兵庫教組、建交労、年金者組合、兵商連、新婦人、革新懇など三十九人が「ヒバクシャ国際署名」を訴えました。
国連で核兵器禁止条約が採択されたと聞いた修学旅行生が足をとめ、「世界の多数が核兵器をやめることを決めたなんてスゴイ! なぜ、日本は賛成しないの?」と、署名に応じていました。昼休み時の訴えでしたが八十四筆の署名と八千五百六十六円の募金が寄せられました。 
*
芦屋で宣伝した人々

兵庫県では、尼崎市(七人参加で十八筆)、芦屋市(被爆者の会三人はじめ十九人参加で七十五筆)、兵庫区(二十五人参加で三十筆)、垂水区(十八人参加で六十八筆)、東灘区、灘区、北区、須磨区、西宮市、明石市、姫路市などでも「平和の波」行動が取り組まれました。
(梶本修史=兵庫県原水協事務局長)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:2017-09-14,15

「被爆の実相」を「知っている」こととせず

副島圀義

九月十四日には大阪地裁第七民事部、十五日には同第二民事部での弁論がそれぞれ行われました。
十四日、宮本義光さん(長崎・当時七歳)について小瀧弁護士が映像を示しての最終弁論。「宮本さんが被爆したのが爆心地から南南西に一・八キロメートル」ということでも、地図を示されれば「火の玉」からなにも遮るもののないところであったことが一目瞭然。そして写真に残る稲佐国民学校(宮本さんが被爆した場所の近く)の様子を見れば「爆風で吹き飛ばされて気がついたら畳の下敷き」ということも実感できます。
翌日、母の実家に向かう道すがらの様子も、当時の写真を見ながら聞けば、相当量の内部被ばくをしたであろうと十分に察しがつきます。
広島・長崎で地獄を実体験した方からすれば「こんなもんやない」と言われることのある写真や絵でも、その訴える力を素直に受け止めたいと思います。(この夏の原爆展などでは広島のパノラマ写真も使いましたが「たった一キログラムのウランの核爆発がこんな結果を」と私自身も「核兵器の壊滅的な帰結は適切に対処できない」=禁止条約前文=ことをあらためて実感するのです)。
弁護団が「映像も駆使して」とこだわって努力されたことに心から敬意を捧げたいと思います。
十五日の法廷では中森弁護士が「被爆とは何か」を懇切に弁論。
途中で繰り返し「写真○○番をご覧ください」と言われるけれど、傍聴者にはその「写真」が分かりません。
弁護団ではスライドのデータをつくり、それをスクリーンで見てもらいながら意見陳述するつもりだったが、裁判所が認めないのでやむを得ず陳述書を朗読したとのことが、後の報告集会で分かりました。
裁判官には「そんなことは知っている」とせず、七十二年前から今まで被爆者が背負ってきたことを、とことん受け止める姿勢をもってほしいと思いました。原告被爆者の訴えに耳を傾けることが公正な裁判の前提であるだけではありません。核兵器禁止条約に「ヒバクシャ」という言葉が盛り込まれたように、被爆の実相への謙虚さは核兵器廃絶への原点でもあるのですから。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

原発と原爆ふたつの訴訟―合同学習会

原告の証言が裁判所動かす

原発賠償ひょうご訴訟とノーモアヒバクシャ訴訟―それぞれの弁護団と支援団体が共催で学習会を九月二十三日、神戸市内で開き、原告や支援者、弁護士らが参加しました。
*

ノーモアヒバクシャ訴訟近畿弁護団の和田信也弁護士が、原爆症認定訴訟で勝訴を重ねてきたのは原告の事実に基づく被爆証言が裁判所を動かしてきたと強調。しかし、国がこうした裁判所の判断も取り入れようとしないことから、認定行政を変えようと第二次訴訟を各地でたたかっていると報告しました。
郷地秀夫医師は、福島原発事故による放射能汚染・被曝の原爆との違いと特質について説明しました。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

自衛隊PKO派遣差し止め訴訟原告励ます集い


自衛隊のPKO派遣差止訴訟で原告となった平和子さん(仮名・56歳)を激励し連帯しようと兵庫県平和委員会と兵庫県安保破棄実行委員会の主催で二十三日、神戸市内で集会を開きました。
息子が北海道・千歳の自衛隊に入隊している平さんは、「安保関連法案に対し、母親として何かしなければと集会やデモに参加し演壇からマイクをも握りました。それがテレビに放映され、息子から反対運動に参加するのはやめて欲しいと言われました。それでも、危険な任務で息子に死なれるくらいなら恨まれても声をあげ続けようと、涙をぬぐいながら便せん七枚に何があっても生きていてほしいとの思いをしたため、縁を切る決意までして、息子家族と食事をしました。手紙を直接には渡せなかったけれど、それ以降、息子との連絡を絶ちました。その日は一生分泣きました」と心境を語りました。
弁護団長の佐藤博文さん(北海道合同事務所弁護士)は、「この裁判は、南スーダン国連PKO派遣という、現在進行中の戦争を、兵士の家族の権利の立場から止めることにありました。それが五月二十七日の第十一次隊帰国により実現しました。これにより一九九二年のカンボジア派遣以来、二十五年間継続した自衛隊のPKO派遣はなくなりました。しかし、UNMISSの司令部業務に数人が残され、派遣された撤収部隊六十人も帰っていないこともあり、平和的生存権、国連PKOの実態、自衛隊の活動実態と違憲性など憲法九条を武器にたたかう」と決意を述べました。
(田中信一=兵庫県平和委員会)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

「わんずまざー保育園」認定取消し:再発防止策を姫路市が示す

認可外からの移行は「地方裁量型認定こども園ではなく」

私立認定こども園「わんずまざー保育園」に対し、不適切な給食の提供などの法令違反のため、兵庫県は四月一日付けで全国初となる認定取消し処分を行っています。処分後、姫路市は「子ども・子育て会議認可・確認分科会」で、再発防止策について、非公開で議論を行ってきました。
八月二十八日に開催された、「子ども・子育て会議」において、再発防止策(答申案)が議論され、同日市長に対して、答申がなされました。
姫路市は、九月十四日に開催された市議会の文教・子育て委員会に、答申に沿った再発防止策を提出しました。その内容は、大きく四つの柱からなっています。
  • ①認可・認定の取り扱いの見直し―認可外保育施設からの特定教育・保育施設への移行を希望する施設については、地方裁量型認定こども園ではなく、保育所認可を受けて移行することを前提にする。
  • ②施設運営に関する支援体制の強化―きめ細やかな実地支援や保育所長経験者が巡回指導等による継続的支援。
  • ③監査・指導体制の強化―認可外施設から移行した教育・保育施設に対しては認可・認定後六カ月以内に実地指導監査を実施する。
  • ④施設管理者等の研修の実施。
この間、日本共産党姫路市議団は「今後、地方裁量型は導入すべきではない」と求めてきました。再発防止策では、「地方裁量型認定こども園ではなく」となっており、「保育所型」で進めるとしています。消極的表現ではありますが、評価したいと思います。この再発防止策が確実に履行されるためには、職員の増配置など体制強化も必要です。引き続き、公的責任で保育の質と量が確保されるよう、また、信頼ある保育行政が行われるよう、求めていきます。(谷川まゆみ=姫路市議)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

「市立幼稚園での三年保育」を芦屋で市民集会

「芦屋幼保市民の会」準備会は九月二十三日、「市立幼稚園での三年保育」をめざす市民集会をひらき、私立幼稚園や私立保育園の園長、自治会の会長、市立幼稚園の保護者など四十人の市民が参加しました。
芦屋市では、市立幼稚園や市立保育所の大規模な統廃合計画に反対する市民のさまざまな運動が広がってきています。
「市立保育所を民間移管する理由がない」「浸水被害想定地域に大規模なこども園設置はおかしい」「山手地域の幼稚園の廃止・統合では通園の安全も保障されない」などの批判・意見の高まりのなか、「市立幼稚園は定員充足率が低く、空き教室もある」「いままで市は『二年保育しかやらない』と固執してきたが、『三年保育』の実施や預かり保育などの拡充をすれば待機児童解消にも役立つ。廃園ではなくて充実を」との声が「市立幼稚園での三年保育実施を」「市立幼稚園・保育所の存続を」との直接請求署名運動の提唱につながってきたものです。
集会では、大阪府阪南市で「市立の幼稚園・保育所をすべて廃止し六百人規模の総合こども館にする」計画を食い止めた市民運動からも学ぼうと、阪南市住民投票を実現する会代表の伊藤儀和氏の話を聞きました。
(副島圀義)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

神鋼石炭火力発電所増設問題:芦屋市で学習会

神戸市灘区の神戸製鋼所石炭火力発電所の増設計画が進んでいます。百三十万キロワットの増設ですが、その汚染物質の最大着地濃度地点が芦屋になると神鋼が明らかにしました。現在すでに百四十万キロワットの発電所が稼働しており、その汚染物質も東灘・芦屋・西宮の山手地域に着地していると思われ、増設によって子どもたちの健康など心配が増します。
「神鋼石炭火力発電所増設問題を考える芦屋市民の会」は九月二十一日、芦屋市民センターで学習会を開催し、多くの市民が詰めかけ満席となりました。
NPO法人ネットワークの山本元氏から「なぜ、石炭火力は問題か―パリ協定と世界の動向」、甲南大学教授の久保はるか氏から「石炭火力増設計画、芦屋市への影響は」について聞きました。
地球温暖化防止へと動く世界と企業などに比べ新たな石炭火力発電所建設など日本の立ち遅れが深刻なこと、国道43号線沿いなど今でも汚染がひどい地域にさらにまた新たな汚染が重なってくること―など地球規模の問題と地域の問題をつなげて学ぶことができました。
「会」では、十月二十日に芦屋市で開催される兵庫県の公聴会にむけて、さらに取り組みを広げていきたいと考えています。
(木野下章=神鋼石炭火力発電所増設問題を考える芦屋市民の会)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

日本共産党県議団:次年度予算編成へ政策提言


日本共産党兵庫県議団は九月十二日、井戸敏三知事に「二〇一八年度予算編成にあたっての重要政策提言」を行いました。
ねりき恵子団長は、「次年度の予算編成にあたって、団としての提言をまとめた。ぜひ予算編成に、しっかりと反映していただきたい」とあいさつしました。
続いて、いそみ恵子政調会長が、「安倍政権の憲法改憲のうごきを許さず、憲法と地方自治法にそった県政をすすめること」「核兵器禁止条約への批准を国にもとめること」「県『行革』を中止し、県政の中心を福祉、教育、くらしへの転換をすすめること」「災害援護資金の返済免除」「国保の都道府県化で負担増を許さず、高すぎる国保料を引き下げること」「神戸製鋼の石炭火力発電所増設に反対すること」など提言のポイントを説明しました。
その後、各議員から、公契約条例の制定、中学校給食の実現、中学一年での三十五人学級の実現、県制度での子どもの医療費の中学三年までの無料化、旧宝塚ホテルの景観保全、イノシシ対策の強化など、地域の要望もふまえ提言の補足的な説明をしました。
井戸知事は、「来年度予算にむけて意見をうかがった。しっかりと反映させていきたい」としつつ、「(公契約条例について)すでに要綱がある」、「(子どもの医療費無料化について)受益者負担主義の見地から無料化には反対」と県民に背を向ける姿勢を示しました。
県議団は二十二日からの九月議会で、提言もふまえ論戦をすすめています。
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

神戸市中央区で国民救援会の支部結成

国民救援会兵庫県本部「神戸中央区支部」が十五日結成されました。
神戸市のなかで最後まで残っていた中央区で救援会支部ができ、九行政区すべてで支部ができました。
三十八人が参加した結成大会では「自由な選挙目指して・国民救援会の果たす役割」についてと題して、国民救援会中央本部副会長の橋本宏一さんが講演。橋本さんは、選挙運動と政治活動の規制のしくみを解説し、「憲法二十一条をもとに、萎縮せずにのびのび活動しましょう」と述べました。(南山隆史=国民救援会神戸中央区支部)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

ひなたぽっころりん〈605〉


(「兵庫民報」2017年10月1日付)

観感楽学

ちょっと重い話になって恐縮だが、思い切って取り上げてみた。連日のように起こっている殺人や傷害の事件後の話である。マスコミで報道される事件は、よほどの大事件でない限り、すぐに忘れられてしまう。しかし、犯罪被害者や家族は、犯人が逮捕された後も、苦しみつづけ、大変な人生を強いられる▼かつて尼崎市会議員を務めた藤本護さんは、このような被害者のために「犯罪被害補償を求める会」の活動に取り組んでいる。先日、その藤本さんから会の機関紙「希望」が届き、被害者の悲惨な現状に胸が痛んだ。機関紙に紹介されている男性は、九年前に交通トラブルで殴られ一命はとりとめたものの、半身まひが残り「高次脳機能障害」となった。民事訴訟によって、加害者に一憶六千万円の損害命令が下されたが、犯人は一円も支払わないまま姿を消した▼藤本さん自身、十五年前、生活相談にのっていた男に妻を刺殺され、自らも重傷を負っている。さらに十年後、刑期を終えて出所してきたその男から脅迫状が届き、藤本さんは何度も転居せざるを得なかったという。この男は今年死亡したが、裁判で確定した慰謝料三千二百万円は一円も支払われなかった▼犯罪に遭いながら、加害者からの賠償を得られず苦しむ人たちへの支援は不十分で、被害者は二重三重に苦しんでいる。藤本さんは「国による立て替えも含めた確実な賠償の履行」を求めて頑張っている。藤本さんは今年「米寿」を迎える。(D)
(「兵庫民報」2017年10月1日付)

2017年9月24日日曜日

総選挙勝利を

平和・生活・民主主義守るため日本共産党と野党共闘を勝たせよう


安倍晋三首相が臨時国会冒頭での衆院解散を行う動きが濃厚となった情勢のなか、日本共産党は総選挙勝利へ、予定候補・議員を先頭に各地で訴えています。
*
堀内照文衆院議員は九月十九日朝、神戸・三宮交通センタービル前で街頭演説を行いました。
堀内氏は、加計・森友疑惑隠しを狙ったもので絶対に容認できない、徹底審議をしたうえで国民の信を問うべきだと、冒頭解散を強く批判しました。
この日、安倍政権が安保関連法を強行成立させて丸二年になることをあげ、この間、野党と市民の共闘が広がってきたことを紹介。解散への動きは安倍政権による国政私物化と憲法を壊す政治に対する国民の厳しい批判、東京都議選での歴史的惨敗など、国民の世論と運動によって追い込まれた結果だと指摘しました。
また消費税増税、社会保障・労働法制の改悪なども批判しました。
力を合わせて総選挙で安倍政権を終わらせ、希望ある政治の実現へ全力を挙げる決意を表明。比例近畿ブロックで五議席以上を目指すこともあげ、日本共産党への支援を訴えました。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

「1万人意見広告」「3000万署名」運動成功へ憲法共同センター

憲法改悪ストップ兵庫県共同センターは九月十三日、拡大幹事団体・地域代表者会議を開き、月末に迫った「憲法を活かす一万人意見広告」運動のとりくみを交流するとともに、新たに提起された「安倍九条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名」(「三千万全国統一署名」)について論議しました。
*
はじめに津川知久代表が挨拶。「安倍首相が五月三日に期限を区切った改憲を言い出した。その後の都議選で自民党は大敗し、内閣支持率も森友・加計・自衛隊日報などで急落。新たな局面で決定的な一年になる。昨日、自民党改憲本部が再スタートの会議を開き、遅くとも年内に自民党改憲案を出すと各紙が報道している。このもとで市民アクションが『三千万署名』を提起、国民的運動で改憲を阻止する確かな力になる運動を提起した。兵庫での『一万人意見広告』運動とあわせて県民の中で運動を大きく広げよう」と訴えました。
*
和田邦夫事務局長が報告。「憲法を活かす一万人意見広告」運動を諸団体のとりくみだけでなく、地域から国民投票や総選挙を闘える共同づくりを念頭にすすめることを強調し、「現状はとりくみが始まったところ。各地域で責任団体も明確にして集約しよう」とよびかけました。また、「『三千万署名』の兵庫の目標は百四十万筆以上になる。諸団体・地域で目標を決めてとりくもう」と訴え、十一月三日の憲法集会をはじめ各地域での共同を発展させようと報告しました。
これを受けて活発な交流が行われました。
*
定期大会で「三千万署名」も渡し、「一万人意見広告」運動とあわせて提起した。兵庫教組は「意見広告」について独自の申込書をつくり職場でとりくんでいる。(兵庫労連)
核兵器禁止条約批准求め「ヒバクシャ署名」を七万五千~八万の規模で県でとりくむ。これと「三千万署名」の二つの署名を仲間作りと一体にとりくむ。垂水小学校の防災訓練への自衛隊参加を中止させたことに対し、今になって抗議のメール、電話がいっぱい入った。相手も必死だ。(新婦人)
「意見広告」は理事会で確認しており、全職員にニュースも届け集約する。「三千万署名」はこれから提起する。(民医連)
「三千万署名」はこれから検討。「意見広告」は地域で結集して取り組む。まだ「何口出すと名前大きくなるのか」という質問もある。(兵商連)
社会福祉法人の職員と利用者家族で九条の会をつくり二カ月に一回学習会を開いてきた。「意見広告」申し込みの取り扱い方がわからなくて、きょうは飛び入り参加した。(輝き九条の会)
「意見広告」は目標三百で現在百十八。このテンポでは達成できない。団体・個人へ訪問、対象の名簿も整理し、集めてくれるサポーターをどれくらいつくるかだ。(長田の会)
「意見広告」は革新懇と共同センターで集約する。諸団体は県にあげるので、地域の独自の申し込み書をつくり集約している。中央区は全体の目標が千、在住者は少ないが三百は確保したい。「三千万署名」はこれから。(中央区革新懇)
地域で役割を果たそうと論議している。事務局長会議で到達をつかんで徹底したい。九日にオール灘区の会が結成され、独自の「意見広告」申し込み書でとりくみ、三百目標で二回目の地域・団体訪問をしている。「組織ではできないが個人的にはしたい」の声もあった。東灘革新懇結成総会でもよびかけた。(革新懇)
全支部に訴えと連名形式の申し込み書を届け促進している。急いでとりくむ。(日本共産党)
*
最後に和田事務局長が、「最後まで『意見広告』の意義を語り、遅れを打開しよう」と強調。三日・九日・十九日などの共同行動を多彩に各地域で展開すること、県弁護士会も協賛する第二火曜の神戸での昼デモへの協力を訴えました。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

神戸市長選その争点は…〈終〉

(六)暮らしのかかった大切な選挙、切実な要求実現の絶好の機会


神戸市内十九の運動団体などが加盟する「あたたかい神戸をつくる会」は、この四年間、久元市政を検証し市民に知らせる活動と、来る市長選挙の候補者選考を行ってきましたが八月二十九日、同会共同代表の松田たかひこ氏を無所属で擁立することを決定しました。
出馬にあたって松田氏は、市政に臨む三つの基本姿勢

  • 一、市民の意見を良く聞き、願いに寄りそう。
  • 二、市民との約束を守る。
  • 三、神戸の良さを大切にする。

を示し、政治の流れを変えるカギは「市民と野党の共同」、その先頭に立って奮闘することを表明しました。松田氏は日本共産党が推薦、新社会党も支持を表明しています。
また松田氏は、「神戸を変える緊急提言」を発表しました。

  • ①腐敗を一掃・清潔な神戸市に――政務活動費を詐取した自民党市議を告訴します。
  • ②三宮一極集中のムダな開発の中止――三宮は今の良さをいかしつつ、九行政区の将来構想を策定します。
  • ③中学卒業まで医療費無料――来年の議会に直ちに予算と無料化条例を提案します。

松田氏はただちにこれに着手し、市政に市民の信頼を取り戻し、神戸を変える第一歩にすると表明しました。
また「あたたかい神戸をつくる会」は、各区の「地域の会」とともに、住民に身近な要求運動にとりくんできました。元町高架通商店街(モトコー)など今ある商店街の存続を。国民健康保険料や敬老パスなど高齢者の負担の軽減を。待機児童解消や医療費無料など神戸で子育てしやすい街づくりを。バス路線の充実や交通費の負担軽減を。借上住宅の継続入居を。神戸で生まれ働き暮らす住民の願いにこたえる市政が求められています。市長選挙は、こうした市民要求を前にすすめる絶好の機会です。
また四行政区(東灘、中央、垂水、西)で市長選と同時に行われる市会議員補欠選挙は、地域の切実な要求の実現の先頭に立つ議員を増やすとともに、政務活動費詐取・不正利得した自民党に厳しい審判をくだし、不正・腐敗をただし、清潔な姿勢と議会をつくる絶好のチャンスです。
神戸市長選挙は、神戸市政に安倍〝自民党政治〟のこれ以上の持ち込みを許さず、住民の願いに応える「自治体らしい自治体」を取り戻すたたかいです。そのことは、「政治を変えてほしい」という広い国民の願いと運動に応え、国政でも市政でも、自民党政治を一日も早くおわらせることにつながります。
市民との約束を放棄し、三宮一極集中で地域も暮らしもないがしろにする久元自民党市政を転換し、住民の願いがまっすぐ届き、憲法を暮らしに生かすあたたかい神戸市政を誕生させ、「夢と希望がかなう神戸」を実現させましょう。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

借り上げ住宅:継続入居希望者へ個別相談会


キャナルタウン(神戸市兵庫区駅前通)で借り上げ住宅兵庫区連絡会とひょうご震災復興借り上げ住宅協議会が個別相談会を九月十六日に開きました。
キャナルウエスト借上県営住宅のうち来年二〇一八年十二月にURからの借り上げ期限を迎える四十七世帯に対し、県は八月二十八日に説明会を開いています。今回の借り上げ住宅連絡会の相談会では、継続入居を希望する入居者に「判定委員会」への書類の書き方などについてお手伝いをしました。一時間三十分の間に十人の入居者が訪れました。
相談員は、今年四月に他の県営借上住宅で継続入居を申し込んだ二百十八世帯がすべて継続入居可と判定されたこと、うち七十五歳以上で百世帯が、七十五歳未満でも十世帯が「住み替え困難な心身の状態」であるとして継続入居を認められていると励まし、提出書類のなかに生活の支えや生きがいとなっている理由を記入する欄が「判定」にとって大事なところだとして、その書き方についてお手伝いをしました。なかには、県の担当者とのやりとりがうまくいかないと訴える入居者の相談に対し、県が「支援者・関係者からの申立書」の提出を求めていることから、その申立書の作成を引き受けるということもありました。
相談を終えた入居者は「安心した」「気が楽になった」と明るい表情で会場を後にしていました。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

くらし・平和・民主主義を守る灘区の会結成


「くらし・平和・民主主義を守る灘区の会」(略称=オール灘区の会)の結成総会が九月十七日、開かれました。台風が直撃する不安定な天候のもとでしたが、五十五人が集いました。
「オール灘区の会」は、共謀罪阻止の運動のなかで、六月に灘区で開かれた映画「火垂るの墓」の上映、講演会の大きな成功を受け、「さらに、民主団体と政党の共同と統一戦線による運動をすすめよう」と結成されました。
結成総会で、田付宜雄・灘革新懇代表は、「総選挙にむけて市民と野党の共闘による勝利をめざす努力が強められている。灘区でも全力をあげて取り組もう」と呼びかけました。
総会に続く、第二部では、神戸市長選挙勝利へ学習会を行いました。立候補を表明している松田たかひこ氏は、「三つの緊急提言」(①腐敗一掃で清潔な神戸を②三宮一極集中の再開発は中止し、地元課題を優先③子どもの医療費無料化)を詳細に報告、勝利への決意を表明。味口としゆき市議が、久元市政の問題点と市長選挙の対決点について報告しました。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

東灘革新懇が結成総会

市民と野党の共同へ革新懇の役割果たそう

「東灘革新懇」結成総会が九月九日、東灘区民センターで開かれました。
結成総会の第一部として、石川康宏氏(神戸女学院大学教授・全国革新懇代表世話人)が「市民と野党の共闘の発展と革新懇」と題し記念講演を行いました。


石川氏は、安倍政権がつくりたい日本とはなにか、また、日本の政治が如何に貧困と格差を増大させ国民を苦しめているか、資料を駆使して説明し、そこから市民による新しい政治の模索が生まれていること、それが初めて生まれた参院選での国政初の「市民と野党の共同」の大きな成果に至ったことにふれ、いま安倍政権の改憲の道か、日本国憲法の道かが問われているもとで、この市民の運動を野党共闘に結びつける扇の要の役割、接着剤の役割としての革新懇が果たす重要性を熱意をもって語り、東灘革新懇の結成の意義を強調しました。
また、質疑の中では民進党の代表選挙の結果と野党共闘の展望について、これまでの野党共闘の経緯をみても政党の意思は市民の運動、熱意の後押しにかかっていること、野党の共闘なくして野党の議席が増える保障はないことはわかるはずだと述べ、参加者に確信を与えるものとなりました。
第二部では最初に、呼びかけ人の一人で事務局長を引き受けた神戸大学名誉教授の森井俊行氏が、「大学を退職して十二年になるが現在の政治の状況を見て私も何かしなければと思っていたところに呼びかけがあり、自分はその任に向かないと思っているが事務局長を引き受けることを決意した。皆さんの御協力を心からお願いしたい」と挨拶しました。
次に準備会で中心になって活動してきた藤丸徹氏(元全日本海員組合教宣部長)が、「自分も地元に帰って日も浅く東灘区のことはまだよく分からないことも多くあるが、地域のために頑張りたい」と自己紹介しながら、準備会で討議し確認してきた発足までの経過、当面の活動方針案、二十二人の世話人選出、会則案を提案し、満場の拍手で確認されました。
また、東灘区在住で呼びかけ人の一人でもある内田樹さん(神戸女学院大学名誉教授)から、結成総会には所用で参加出来ず申し訳ないがと、心のこもったメッセージが寄せられ披露されました。全国革新懇はじめ県下の多くの革新懇からもメッセージが寄せられました。
東灘区での結成で県内の地域革新懇は十九になりました。さらに川西市、須磨区、淡路でも十一月の全国交流会までに結成をと準備がすすんでいます。地域革新懇の相次ぐ結成は県下における市民と野党の共闘を実現していく上でも大きな励ましになるものです。
(田付宣雄=県革新懇事務局次長)

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

九条の会.ひがしなだ憲法講演会

安倍壊憲には「野党の統一」で


九条の会.ひがしなだは九月十六日、神戸市内で、「〝アベ改憲〟に、どう立ち向かうか~国民生活と護憲運動の展望を語ろう~」をテーマに、憲法講演会を開催しました。
講師の冨田宏冶・関西学院大学教授は「政治的激動の時代が始まった」として、「市場原理主義とグローバル化が貧困と格差の恐るべき拡大を招き、中間層の没落と崩壊が不寛容とポピュリズムを生んだが、世界的に市民の反撃が始まっている」と分析。日本では、安倍首相が「来年六月の改憲発議から国民投票を経て、東京五輪の二〇二〇年には新憲法を施行」と改憲日程を公言しているが、「それには事実上、あと二年しかなく、焦りもあって、強行採決は必至」「シールズ、ママの会などによって、新しい国民主権の意識が育ち、市民と野党の共同が大きく前進」とみている。
これらを背景に、解散・総選挙での「野党統一候補の勝利で、護憲を」と強調。それには、無関心層ではない二千万人の大量棄権層への働きかけが決め手」として、「憲法を活かす一万人意見広告運動・兵庫や安倍九条改憲NO!全国市民アクションの三千万署名を対話のツールとして、大きく成功させよう」と呼びかけました。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

消費税廃止各界連総会

安倍内閣を打倒し、消費税10%中止を


消費税廃止兵庫県各界連絡会は九月十五日に総会を神戸市内で開き、四十二人が参加しました。二宮厚美・神戸大学名誉教授が「安倍政権にたいする国民的対決のなかの消費税問題」と題し講演しました。
消費税をめぐる新たな情勢で、戦略的課題として加憲型九条改正においた安倍政権は、十八年通常国会における改憲案審議と十九年予算との関係で十九年十月消費税一〇%化スケジュールの流れをつくろうとしている。自民党・岸田文雄政調会長は「一〇%消費税増税は当然」、石破茂元幹事長も「消費増税の推進」の立場であり、世論と運動の重要性を強調しました。
さらに、市民連合・野党共闘のこれまでの財政問題に関する方針の合意事項(四回)を基礎・起点にする重要性を述べました。たとえば十六年六月十六日に野党が署名した参院選に向けた野党四党の政策に対する市民連合の要望書では、「貧困の解消、累進所得税、法人課税、資産課税のバランスの回復による公正な税制の実現」の項目が入っている。所得・資産課税を上げているのは両税を基幹に据える意味であり、消費税に依存しない方向を示唆している。安倍政権は、野党共闘や市民運動、九条の会、各界連やなくす会等の運動を何よりもおそれている、ここに確信を持っての運動を飛躍させよう。
民進党の前原代表就任と動向についても注目し、消費税は憲法二十五条「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を侵害する憲法違反の税制であり、「一〇%はとんでもないこと」だと大いに語っていこう、と結びました。
総会では、大嶋誠事務局長が活動報告し、「一〇%増税は中止・許さない」の一点での共同と地域から草の根の運動をひろげることを提案しました。業者から「消費税負担が重く営業破壊になっている」、なくす会から「毎月のこつこつした宣伝署名活動が力になっている」などの発言がありました。


日本共産党のふじたに香恵子衆院兵庫3区予定候補も発言しました。
(藤原紀嘉=各界連・事務局次長)

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

無罪を勝ち取ろう倉敷民商弾圧事件

禰屋裁判勝利へ学習会


共謀罪の先取りともいえる倉敷民商弾圧事件が発生して四年三カ月。同事件は、広島国税局が倉敷民商会員の法人税法違反を口実に、事件とは関係のない同民商の三人の事務局員を法人税法違反、税理士法違反で逮捕・起訴した権力による弾圧です。現在、不当判決に対し、最高裁と広島高裁でたたかわれています。
「倉敷民商弾圧事件・無罪を勝ちとる兵庫の会」は九月十二日、十月に公判が始まる禰屋裁判の「控訴趣意書学習会」を開き三十八人が参加しました。
学習会では、「会」会長の松山秀樹弁護士が「趣意書」の要点を一時間に渡って報告。岡山地裁が、伝聞証拠にしか過ぎない検察側の国税局査察官報告書を「鑑定書」として採用した前代未聞の訴訟指揮などを厳しく批判するとともに、申告納税権は「憲法上保障されているものでないことは明らか」との暴論に、その理由がまったく書いていないと指摘しました。
参加者からは、不当判決の言い渡し直後、抗議の声が噴出する中、裁判長が、岡山県警の警察官数十人を法廷に導入した暴挙への抗議の声、「申告納税権」を知らせていく取り組みの強化などの意見がよせられました。
最後に、当面の活動として署名運動、財政支援、裁判傍聴運動、学習活動などが呼びかけられました。(田中邦夫=兵商連事務局次長)

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

原発事故被災地を訪ねて

YHさん(学生)

南相馬の海岸で(9月5日)

原発事故という「人災」に対する反省がどれほど行われているのか気になり、現場へ行かせていただきました。
帰還困難区域とよばれるその街は、六年半前から時間が止まったまま、廃墟と化していました。実質的に住めなくなった地域をこの時代に作り出してしまった、という暗澹たる思いになりました。避難者には「(解除された地域に)戻らなくてもいいけど、もう支援は打ち切る」と政府はいいます。震災と原発被害で職を失い非正規や除染の仕事しかない者に、どこまでもひどい仕打ちです。再稼働は犠牲者への侮辱行為であり、新たな犠牲者を生み出すことであり、戦争にいつでも転用できる核兵器の準備です。過ちはせめて教訓にしなければならないのに、今のままでは何一つ反省できていません。
福島の方との交流会で、自衛隊について聞くと、「被災者支援、レスキューには必要だけど、軍事には必要ない!」と即答されました。震災時、多くの命を救出した自衛隊に憧れて入隊した人は少なくないそうです。政府は、彼/彼女らのそういう思いを政治的に利用し、結果、誰かを殺すための任務につかせています。こんな悲しくて悔しいことはありません。
もっと知りたい、広めたいと強く思った四日間でした。

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

神戸演劇鑑賞会10月例会:劇団昴『ラインの監視』


平和で平凡な生活を送って居る家族に、突然発生した事件を通して、人間の生き方を問われる舞台です。
ワシントンから二十マイルほど離れた田舎に、ファレリー一家が住んでいる大邸宅がある。そのリビングルームから物語が始まる。
一九四〇年の晩春。女主人ファニーはさっきから落ち着かない。長女のサラが二十年振りに帰って来るから。サラはドイツ人と結婚し、その後、消息を断っていた。そのサラが夫と三人の子どもと共に帰ってくる。ファニーの心は喜びで溢れていた。
変わらず鍵も掛けない邸内に、予定の時間より早く到着したサラは室内を見渡しながら、懐かしい思い出に浸っている。
この家に一人の居候がいる。没落貴族でルーマニア人のテック。彼は帰ってきたサラたち一家を不信な目で見ている。この家にふさわしくない服装。規律良く躾られた子どもたちの振る舞い。サラの夫の手のけが等、謎めいたサラたちの身辺を調べ始めた。そして、遂に、サラの夫のクルトの部屋に忍び込み鞄の中に、お金が入っているのを探りあて、クルトが反ナチスの地下活動家ではないかとの疑いをもつ。ドイツ大使館と通じているテックには名声を取り戻すチャンス。やがて、クルトとテックの激しい対立の中、クルトに長距離電話が……。
第二次世界大戦の前夜、忍び寄って来る〝ファシズム〟の影に翻弄される人々の姿を、現代の私たちと重ね合わせるのは、思いすごしでしょうか。
(小谷博子)

劇団昴公演 『ラインの監視』

作=リリアン・ヘルマン 翻訳=小田島雄志 演出=原田一樹 出演=久保田民絵、金尾哲夫 他/①10月6日(金)18時30分②7日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生1,000円)/☎078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

神戸映画サークル協議会10月例会:『鏡は嘘をつかない』

インドネシアの魅力


『鏡は嘘をつかない』はインドネシアのスラウェシ島の東南に浮かぶワカトビと呼ばれる海域を舞台に、そこで生活を営むバジョ族の母娘を中心に描かれる。
十歳の少女パキスは、漁に出たまま戻ってこない父の無事を願い、いつか鏡に父が現れるよう祈っている。母親のタユンもまた夫の死をいまだ信じられず、顔を白く塗り自らの不安を隠している。そこに、イルカの研究をするためジャカルタからトゥドという青年が村にやってくる。パキスは青年に少し興味を持ちながらも毎日鏡に祈って父を待っている。
映画の物語は少女が自らの文化や未来に対して抱く不安を描いている。父親の旅立ちは、彼女の故郷である海や家に対する疑問を彼女に抱かせる。この母娘を通して、海で生まれて海で死ぬといわれる漂海民バジョ族の暮らしが丁寧に描かれる。浅瀬に建てた高床式の小屋で、豊かな海の恵みを受けながら生活する村民たちの描写は、新鮮で興味深い。
バジョ族の十歳の少女パキスを演じたギタ・ノヴァリスタは、撮影当時十二歳。現実のバジョ族である。感情の起伏の激しい年頃の少女を、少ないセリフで表現、過不足のない演技が好ましい。現代の環境問題を厳しい眼差しでとらえつつ、パジョ族の実態を映しだした珠玉の作品である。
(飯川徹)

映画『鏡は嘘をつかない』

10月20日(金)①12時②14時30分③19時、21日(土)①12時②14時30分/神戸アートビレッジセンター KAVCホール/カミラ・アンディニ監督/2011年インドネシア/100分/一般当日:1,700円(前売:1,300円)、シニア・障がい者・大学生以下:1,300円/☎078‐371‐8550、http://kobe-eisa.com/

例会学習会:インドネシアの映画と社会―若いフィルムメーカーたちの活動

10月4日(水)19時~20時30分/グストハウスギャラリー/講師:亀山恵理子(奈良県立大学准教授)/参加費一般1,000円

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

兵庫山河の会「山河」77号より

ビートルズの曲が今にも聞こえそう路地の奥には古きスタジオ
 古谷さだよ

父果てしニューギニアには食も無く餓死病死続出すこれが戦場
 鵜尾和代

見えるもの聞こえることに好奇心疲れ知らずに輝く三歳
 新井 幸

甲子園勝者もいずれ敗者となる高校野球に人生を重ねみる
 古賀悦子

さるすべりチリチリ乾きこの世にも灼熱地獄と呼びたき日あり
 山下洋美

新しきカバン買いきて夢も詰め一人の時間安曇野の旅
 塩谷凉子

闊達な声をききたしもう一度不意の訃をきく慟哭の朝
 石井敏子

いつになく深紅に染まる百日紅萎れた我が身に突き刺すごとく
 大中 肇

若き日に夢にまで見た世の中を歳ふりてなお求めてやまず
 山下 勇

蝉しぐれ残暑見舞いの絵手紙に透かしうちわの風届けられ
 高木庸子

小六の「平和の誓い」二人して原稿も見ず声を合わせる
 古賀哲夫
核兵器禁止条約批准する国にせんかな被爆の重み
 西澤 愼

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

画:亀井洋示


(「兵庫民報」2017年9月24日付)

観感楽学

臨時国会冒頭で衆院解散と今月十七日の朝刊一面大見出し。森友・加計・稲田問題解明にフタをし、内閣改造での支持率上昇と民進党の混乱を好機としてかの人が決意したとのこと▼改憲議員三分の二以上の現状を維持し来年の通常国会で改憲発議した上で解散、というのがこれまで大方の見方。あの人は中国故事に詳しい(?)ので「青天の霹靂」効果をねらったと得意げかもしれない。しかし、国政私物化ここに極まれり。私たちのたたかい、国民的批判、そして市民・野党の共闘前進によって追い込まれたみにくい姿がそこにある▼さて「青天の霹靂」の故事は南宋の詩人・陸游の五言律詩がもと。病の床にあった彼がある秋の日、夜も明けやらぬうちに突如起き上がって詩を作り始める。その筆の勢いを霹靂=突然の雷にたとえたのである。自身の詩作への決意のみならず異民族従属に甘んじる南宋政権への批判も込められている、とは深読みか▼北朝鮮のミサイルに備えるとして西宮市民に頭隠しの訓練をさせながら原発は止めようとしない、こんなやからに政権を預けることはできない。「いのちと憲法九条守れ、アベ政権退場」の雷鳴をとどろかせたい。(T)

(「兵庫民報」2017年9月24日付)

2017年9月17日日曜日

地域と暮らし優先の神戸市政へ:松田たかひこ氏先頭に

あったか神戸が初宣伝 会役員ら松田氏とともに訴え


「市民にあたたかい神戸をつくる会」が、同会共同代表の松田たかひこ氏を神戸市長選挙(十月八日告示・二十二日投票)に立てたたかうことを発表してはじめてとなる街頭宣伝を九月九日、神戸大丸前で行いました。
あったか神戸からは兵商連の村上健次副会長、神戸の中学校給食を実現する会の井村ひろこさん、日本共産党神戸市議団の森本真団長が訴えました。


(「兵庫民報」2017年9月17日付)

あったか神戸・長田の会学習・決起集会


「あったか神戸・長田の会」は九月三日、神戸市長選挙に向けて市政の学習決起集会を開催しました。市長選にあったか神戸から立候補を表明したばかりの松田たかひこ氏が参加し、挨拶と決意の表明がありました。
松田氏は
①政治活動費不正・詐取問題で、久元市長は何をしているのか。告訴もせず、身内には甘すぎる。逆に震災被災者を借り上げ住宅から追い出すために訴訟を起こすという冷たい市長だ。
②「子どもの医療費無料化」という公約を破り、「自己負担が必要だ」と安倍内閣の方針をそのまま持ち込んで、市民要求だけでなく、選挙公約から逆行させている。
③巨大開発政治の復活という方針を実行している。三宮大開発、六甲アイランド南の四番目の人工島の建設、大阪湾岸道路の西伸など、今では考えられない政治をしようとしている。
④憲法集会の後援を拒否するなど憲法を守る姿勢も、安倍改憲を忖度する行政になっている。
―と、久元市政を厳しく批判。
その上で、「市民にあたたかい神戸をつくる会」(あったか神戸)は市民の多くの要求を実現させるため、みんなが力を合わせて、要求を実現させてきた。松田たかひこはあったか神戸の共同代表として、共同の候補者として頑張る――と支援を訴えました。
続いて森本真市会議員が「神戸市会は今どうなっているか」とテレビの録画を見ながら説明、「久元市政はいかに安倍政権追随か」を分かりやすく説明し、久元市政は開発行政の一方で、バス路線の廃止など交通問題、買い物難民、過密学校など地域の疲弊が進んでいる実態を明らかにし、政治が変われば未来が開けると強調しました。
その後、長田区の各団体から、要求実現への期待と決意が語られ、山西事務局長の行動提起を確認し、松田たかひこ氏勝利へ決意を固め合いました。(Y)


(「兵庫民報」2017年9月17日付)

住民本位の兵庫区の会の学習決起集会

雨の中、百人近くが集う


「住民本位の自治体をつくる兵庫区の会」は、一カ月後に迫った神戸市長選勝利をめざし、学習決起集会を兼ねて第四回総会を開催。雨の中、九十人が参加しました。
冒頭、二宮厚美神戸大学名誉教授が「貧困格差、福祉・くらしを守る政治を」と題して講演。とくに憲法二十五条の内容と、現代日本における貧困と格差の進行を具体的に語りながら、安倍改憲の危険性、いま解散・総選挙に追い込むたたかいの重要性、改憲を許さないたたかいの意義、神戸市長選挙は政治をかえるチャンスであることを熱く語りました。
その後の総会では、この間の「会」の「ローカルマニフェスト」実現の運動が市政を動かしていることが紹介されました。
松田たかひこ神戸市長候補もかけつけて挨拶。巨大開発優先の逆立ちした市政をきりかえ、市民にあたたかい、清潔な市政をめざす決意を語り、市長選勝利へ、奮闘する決意を固めあいました。(井村弘子)


(「兵庫民報」2017年9月17日付)

神戸市長選その争点は…連載〈5〉

(五)神戸の良さを無視した官僚トップダウン政治では暮らしも経済もよくならない

神戸は、これまでも移住者・外国人・観光客などからの文化を取り込むことで発展し、〝ハイカラ〟と呼ばれる神戸の街の良さをつくりあげてきました。
しかし、久元市長は、「神戸には観光資源が少ない」から「新しいブランドイメージを創造していかなければならない」、人口減少には街の魅力を高めて「外国人居住者の取り組みが重要」などとして、都心三宮・ウォーターフロントの巨大再開発に予算を集中。
三宮にオフィスビルが少ないからと、民間には規制緩和して建設を求め、誘致企業にも助成や減税で後押し。活性化が求められている六甲アイランドから、そこで操業していた企業に億単位の補助をだして、三宮へ移転させ一極集中を強めています。
また、三宮駅前を中長距離バスの集積地にしたいとして、住民の意見を聞かないまま、中央区役所や図書館・勤労会館、保健センターの移転を上から押し付けています。
さらに、JR西日本が、元町高架通商店街(モトコー)の追い出しをせまり、貴重な商店街がつぶされようとしているにもかかわらず、「民間の問題」と商店主らの声に背を向けています。
久元市長のように神戸の良さを信頼せず、外部からの企業や人材の呼び込みに熱中し、神戸で働き、暮らしている住民や中小業者を二の次にしていては、けっして神戸は良い街になりません。
*
久元市長の官僚的なトップダウンで進める背景には、〝反対意見も聴き、施政にいかすという自治体首長として必要な懐の深さ〟がないことがあげられます。
市長は、「神戸の発展方向や市民福祉の考え方に根本的に違いがある方々の意見は別にして、政策形成をしていく。その上で、スピーディーな政策展開に意を用いていきたい」(二〇一六年三月十四日、本会議での公明党・高瀬勝也議員への答弁)と反対意見に耳を貸さない姿勢を公言しています。
過去、神戸市は市民多数の反対を押し切って神戸空港の建設や、新長田の再開発を強行しゆがんだまちづくりと巨額の借金を生みました。
いま神戸市政に求められているのは、「ムダな大型開発はストップを」「三宮一極集中ではなく、福祉や地域の課題に真っ先にとりくんでほしい」という市民の声にこたえることではないでしょうか。


(「兵庫民報」2017年9月17日付)

「平和首長会議の動き知らない」日本共産党の林議員の代表質疑に久元市長が答弁

追及する林議員

九月五日、神戸市本会議が開かれ、日本共産党の林まさひと議員が代表質疑に立ち、核兵器禁止条約と安倍首相の改憲発言について、久元喜造神戸市長の姿勢をただしました。
*
七月七日国連において核兵器禁止条約が採択され、核兵器が違法化され、核の傘に依存する核抑止力論も明確に否定されました。林議員は、久元市長に対し、広島や長崎の市長のように、政府に批准を求めていくべきだとしました。久元市長は「条例批准は国の専管事項。国が判断される」と答弁しました。
林議員は、八月十日に平和首長会議で確認されたアピールや行動計画を知っているかとの質疑に、久元市長は「存じ上げない」との答弁。かさねて林議員は「平和首長会議に神戸市が加盟しているが、八月十日の会議に、神戸市の担当者が派遣されているのは知っているか」との問いにも、久元市長は「存じ上げない」との驚くべき答弁が返ってきました。
核兵器禁止条約について、市長に質疑することは、議会のルール上、五日も前に通告しています。非核「神戸方式」を持つ神戸市の長として、久元市長の平和行政に対するまったく不誠実な態度が浮き彫りになりました。
*
林議員は、安倍首相の「日本国憲法九条一項二項を残しつつ明文で自衛隊を書き込む」とした改憲発言について久元市長の賛否を問いました。久元市長は「地方自治体の長が、見解を表明する必要はない」と、憲法問題に対しても、安倍政権に物を言えない姿勢が明らかになりました。
久元市長は中央官僚出身として、安倍首相から直接推薦状をもらい、四年前の選挙では菅官房長官など自民党の大々的な応援を受けました。林議員は「安倍内閣との強いパイプを強調しているが、核兵器でも憲法でも政府に物が言えない。中央の言い分だけが送られてくる一方的なパイプだ」と厳しく批判しました。


(「兵庫民報」2017年9月17日付)