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2017年7月16日日曜日

神鋼の石炭火力発電所増設STOP!

ひょうごECOクラブ 丸山寛

みなさん、神戸製鋼所が神戸市灘区灘浜の神戸製鉄所高炉を廃止して、その跡地に130万kWもの大規模な石炭火力発電所を増設することを知っていますか? 現在、140万kWの石炭火力発電所が稼働していますので、合わせると270万kWとなり国内2番目の大きな石炭火力発電所となります。
この計画は、環境影響評価手続き中で、7月11日から環境影響評価準備書の縦覧が始まり、説明会・住民意見の募集が行われます。


環境影響評価・準備書手続き開始を前に、神戸の石炭火力発電を考える会の呼びかけで、神鋼石炭火力発電所増設問題を考える集いが7月8日、六甲勤労市民センター大会議室で開かれました。
NPO法人気候ネットワークの山本元さんが「なぜ、石炭火力発電が問題か」と題して講演し、
―世界平均気温が毎年観測史上最高を更新しており、大気中のCO2濃度が400ppmを超えた。京都議定書からパリ協定に前進し、世界の温室効果ガス排出を今世紀後半までにゼロにするとし、「化石燃料時代の終わり」に合意した。
―先進国・開発途上国は石炭火力の建設中止を発表しており、石炭火力の新規建設を進めようとするのは日本だけ。世界の投資機関は石炭燃料関連産業への投資を取りやめ、日本の電源開発や四国電力から投資資金を引き揚げた。
―国内では国民の節電努力により電力需要が減少して予備電力を十分確保した電力供給が行われ、国の温暖化対策との整合性や将来の採算性など事業リスクの懸念から、関西電力赤穂発電所の石炭への燃料転換計画中止、千葉県市原市の100万kW計画中止、電源開発高砂火力発電所の増設計画延期など、計画を見直す動きも相次いでいる。
と報告しました。
神鋼・神戸製鉄所火力発電所(仮称)の問題点については、
―人口密集地での石炭火力発電所である。
―既に大気汚染が著しい地域に汚染源が追加される。
―石炭火力発電はCO2を大量に排出する時代遅れの技術である。
―電力消費が減少、供給が過剰となり、設備投資費用が回収できないおそれがある。神戸のリーディングカンパニーである神戸製鋼所が大規模な損失をだせば、地域経済にも大きな悪影響を及ぼす。
と指摘しました。
小児科医師の森岡芳雄さんは、大気汚染と健康被害について報告し、アレルギー体質などリスクを持った人が大気汚染物質による健康被害を受ける確率は格段に高く、大気汚染物質が少しだから増えても良いという企業の論理に合理性はなく、健康被害の可能性がある場合は計画を行わないという「予防原則」が重要だ、と訴えました。
電源開発の高砂石炭火力発電所増設計画を延期に追い込んだ運動を、高砂の石炭火力発電所増設を考える会の野々村美知代さんが報告、発電所からの送電ケーブル地下埋設問題に取り組んだ経験を、灘区で子育て中の若いお母さん、高田さんが報告、東灘区御影山手の井上さんが関電や神戸市、国への要請行動に取り組んだ経験を報告しました。
神鋼石炭火力発電公害問題灘区連絡会事務局長は、準備書の縦覧、説明会への参加、意見書提出、公聴会への取り組みへの協力を訴えました。

環境影響評価準備書は、▽県庁3号館12階環境影響評価室▽神戸市役所3号館6階自然環境共生課▽東灘区役所4階まちづくり課▽灘区役所4階まちづくり課▽中央区役所4階まちづくり推進課▽芦屋市役所本庁舎北館3階環境課で7月11日(火)~8月10日(木)(土・日、祝日除く)9時~17時、▽神戸製鉄所コミュニティセンター(灘区浜田町4丁目1番)▽BBプラザ神戸2階(灘区岩屋中町4丁目2番7号)で、7月11日(火)~8月24日(木)(土・日、祝日含む)9時~17時に縦覧できます。またインターネットでも公開されています。http://www.kobelco.co.jp/assessment/kobe/ready_inspection.html
神戸製鋼所による説明会は次の日程で行われます。
7月19日(水)18:30–20:30 灘区民ホール
7月22日(土)14:00–16:00 神戸芸術センター
7月25日(火)18:30–20:30 東灘区民センター
7月27日(木)18:30–20:30 芦屋市民センタ
意見書提出期限は8月24日(木)当日消印有効。様式・提出先など詳しくは、http://www.kobelco.co.jp/assessment/kobe/index.htm

2017年7月16日付「兵庫民報」掲載

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