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2017年2月26日日曜日

兵庫民報2017-02-26

野党と市民の共同で政治変える
:日本共産党第77回兵庫県党会議

3党代表が初出席、挨拶

手をつなぎ野党共闘勝利の決意を示す(左から)梶川社民党県連合代表、松田共産党県委員長、
あわはら新社会党県本部委員長、井奥緑の党副運営委員長、堀内衆院議員

日本共産党兵庫県委員会は二月十九日、高砂市内で第七十七回県党会議を開催。第二十七回党大会決定にもとづく兵庫県党の「総合計画」を決めました。
松田委員長
県委員会報告の中で松田隆彦県委員長は「安倍自民党政権打倒、野党連合政府実現へ、野党共闘勝利と日本共産党躍進で政権を担える党へ、『大志とロマン』をもって、二〇一〇年代に『党勢倍化』『世代的継承』をやりとげ、日本の政治の新しい時代を前進させる強く大きな党を兵庫から実現しよう」と呼びかけました。
総選挙については、①県内十二小選挙区で野党と市民の共闘を本格的に発展させ、統一候補を擁立し、全選挙区での勝利をめざす②比例四十六万票獲得をめざし、小選挙区では必勝区(第一次)兵庫八区(尼崎市)の堀内照文議員をはじめ、候補者を先頭に攻勢的に勝利をめざす―ことを目標とし、首長選挙も野党と市民の共闘を発展させる立場でとりくみ、県知事選、神戸市長選、宝塚市長選などの勝利へ力をつくし、県内の地方議員選挙とともに東京都議選勝利に力をつくすことを提案しました。


また、七月末までに大会決定全党員読了、党員・読者の前回総選挙時回復を訴えました。
討論では、戦争法反対、「共謀罪」法案反対、原発ゼロなど、各地で市民・野党の共同行動が広がっていること、革新懇がその架け橋としての役割を果たしていることが語られました。地域の要求実現運動や「つどい」を通じて新しい党員を迎えている経験も語られました。
衆院小選挙区予定候補も紹介された
*
今回、初めて他の政党代表が来賓として出席、挨拶をしました。

社民党県連合:梶川代表
社民党兵庫県連合代表の梶川みさお宝塚市議は、格差と貧困の拡大、立憲主義・平和主義・民主主義の危機のもと安倍政権の暴走をくいとめるため野党共闘の必要性を強調するとともに、四月の宝塚市長選での中川智子市長勝利へ、ともにたたかおうと訴えました。

新社会党県本部:あわはら委員長
新社会党県本部委員長の、あわはら富夫神戸市議は、「日本共産党が野党共闘を牽引していることに感謝」したいと述べ、阪神・淡路大震災後、神戸市長選、神戸空港の是非を問う住民投票運動など、現場の活動家どうしが共同して運動をすすめてきたことをあげ、総選挙でも「きちんと話し合うことで野党共闘は実現することができる」と強調しました。

緑の党:井奥副運営委員長
緑の党副運営委員長の井奥雅樹高砂市議は、「これまでちょっとずつ違う動きをしていた流れが合流して、理想をもとにした一つの大きな流れに」と呼びかけました。

兵庫県委員会の新しい常任委員会

二月十九日の第七十七回日本共産党兵庫県党会議で選出された県委員会は同日、第一回県委員会総会を開き、委員長・副委員長・書記長と常任委員会を選出しました。☆印は新任、かっこ内は年齢と性別、敬称略。
委員長=松田隆彦(58男)/副委員長=練木恵子(54女)、森勇治(60男)/書記長=村上亮三(61男)/常任委員=金田峰生(51男)、小林明男(62男)、中嘉信(56男)、野中一清(68男)、浜本信義(63男)、☆東俊哉(62男)、平野千歳(58女)、平松順子(67女)、松本則子(60女)、☆力重智之(38男)

兵庫県二〇一七年度予算案

老人医療費助成廃止の一方で立地補助、大型開発など大企業優遇

兵庫県の二〇一七年度予算案が発表されました。
予算案では、一般会計で一兆九千三十八億円(前年比二・三%減)で、歳入面では、県税等は七千九百九十三億円(前年比一・六%減)の見込み、県債(借金)は千七十一億円と前年比三・四%減となっています。
安倍政権の自然増分の大幅な圧縮方針のもとで、社会保障関係経費の伸びは前年比三・八%に抑えられています。県「行革」最終二カ年プランを策定し、六十五~六十九歳を対象とした老人医療費助成制度を廃止し、対象人数八千人が削減されます。十年間で三割の定員削減を行う方針のもと、「行革」により一般行政部門で百三十一人の削減をはじめ、さらなる削減が行われます。一方で、パナソニック一社に十億円の補助を行うなどしてきた産業立地促進費には十四億円を計上するとともに、本社機能立地促進のための税軽減の要件を緩和するなどの施策を加えています。ミッシングリンク解消として大阪湾岸道路西伸部整備、浜坂道路Ⅱなどの新たな予算が提案され、名神湾岸連絡線の高架化など従来の大型事業も推進します。三宮再開発などを国と神戸市と一体にすすめます。大企業呼び込みや大型開発事業など県民生活を犠牲にし、大企業優遇予算となっています。
地方創生推進交付金事業のなかには、ロボット、航空分野、先端医療など成長産業と称し、「選択と集中」をいっそう推し進めるものや、「農」イノベーション促進・海外市場開拓など、農業分野でも大規模化、海外進出型を誘導する事業に大きな予算をつけています。
一方、鉄道駅舎ホームドア促進事業の創設、性暴力被害者相談窓口の設置、保育教諭確保のための資格取得支援やスクールカウンセラーの配置拡大など、これまでの県民運動・取り組みが反映した成果もあります。

ねりき恵子県議団長の談話

雪害対策はじめ県民要求実現へ抜本的な組み替えを要求します
予算案には、スクールソーシャルワーカーの増員、鉄道ホーム柵や従業員の奨学金返済制度など要求実現した施策もあります。しかし全体として、安倍政権の国民切り捨て予算そのままに、県行革最終二カ年プランにも即し、老人医療費助成制度廃止など社会保障を削減し、県職員削減で県民サービスを切り捨てる一方、大企業呼び込み、大型公共事業の推進など大企業優遇姿勢を色濃く反映したものです。また福島原発事故避難者に対し、京都府など独自支援をしている自治体もあるのに、支援を打ちきるなど阪神・淡路大震災を経験した県としてあまりにも冷たいと言わざるを得ません。二月十七日からの本会議・予算議会では、県民要求実現の立場で論戦をすすめ、抜本的な予算組み替えを要求します。
雪害被害が深刻です。国に交付金の発効を求めることはもちろん、県独自支援の補正予算を組むことも求めます。

二〇一七年神戸市予算案

公約投げ捨て大型開発復活へ

神戸市は二月十六日、二〇一七年度当初予算案を発表しました。

「子どもの医療費ゼロ」「待機児解消」先おくり

今年の秋には神戸市長選挙が予定されており、二〇一七年度予算案は、久元喜造市長が任期四年の間、市民にどう向き合ってきたかが問われます。
久元市長は「任期中に、中学卒業まで子どもの医療費ゼロ」「二〇一七年度末までに待機児童を解消する」など具体的な選挙公約を掲げ当選しました。
しかし、毎年の予算編成では子どもの医療費無料化を先送りにし、二〇一七年度神戸市予算案でも無料化の予算を提案せず、子育て世代の願いに背を向けました。
久元市長は予算発表の記者会見で、「実際に当選をして、一〇〇%実施できるということはあまりない」「市長に就任してきて初めてわかる事柄もある」などと公約である無料化を提案しないことを合理化しています。
また、待機児童の問題も「平成三十(二〇一八)年度の待機児童の解消をめざす」と先延ばしを表明。任期中の実現を断念しています。

三宮一極集中:大型開発「復活」を宣言

久元市長は、震災から二十二年が経過し「震災で残された課題に一定の目途」がついたとして大型開発「復活」を宣言。大阪湾岸道路西伸部の整備、神戸空港のコンセッション(民営化)、都心三宮の再整備をあげました。
神戸空港事業では、七十億円を計上。都心三宮再整備とウォーターフロント整備で五十四億円を計上。民間活力の導入をはかりながら三宮駅前に中長距離のバスターミナルを併設した超高層商業ビルの建設を計画。昨年、市長は事業地づくりに中央区役所や勤労会館、三宮図書館の移転をトップダウンで決めてしまいました。
*
都心から少し離れた市街地やニュータウン・郊外地域では少子高齢化で深刻な事態が起こっています。高齢化が進む開発団地では、メイン店舗が次々と縮小撤退、「買い物難民」がうまれています。オールドタウン対策で神戸市の関与が必要な時に、団地の中心の公的施設の管理運営を、地域管理に移管して手を引こうとしています。
大阪湾岸道路西伸事業は総事業五千億円という事業で、神戸市の地元負担に加え、今ある阪神高速の利用者に対しても料金値上げを押し付ける計画です。さらに市長は、神戸空港と関空との間の海上アクセスに加えて、別の海路をつくるという構想を打ち出し調査費を予算化するなど、際限ない大型開発計画推進をすすめています。
また、大型プロジェクトなどの施策を積極的に展開するためには「事務事業の見直しが不可欠」だとし、不要不急の大規模開発事業の見直しには手を付けず、高齢者や低所得者のためのサービスを廃止しています。
*
久元市長は、予算編成にあたり、上記のような「大きなプロジェクト」を政府と一体となって推進、その「成長の果実を福祉やまちのさらなる成長に投資する好循環を生み出す」としています。
これまで神戸の地域経済を支えてきた中小製造業や商店街などが、仕事や売り上げの減少、高齢化や後継者不足などを理由に次々廃業に追い込まれていることには手を差し伸べません。
久元市長は、こうした神戸市民の実態をよそに、「雇用環境が全体として改善している」「中小企業の人材不足が深刻化しているのは『雇用のミスマッチ』だ」などと、神戸の格差と貧困を根本からただそうとしていせん。これでは地域経済の低迷・衰退に拍車をかける政策です。

松本のり子日本共産党市議団長の談話

格差と貧困を正す市政へ
新年度予算案では、妊婦健診補助の拡充や子ども医療費助成の所得制限の廃止、認可保育所の増設など市民運動の成果も反映しています。
しかし、市政に求められているのは、国の悪政でひろがった格差と貧困の拡大を正すことです。三宮一極集中など呼び込み型経済への依存ではなく、神戸のいまある資源と特徴を生かし、暮らしやすい地域づくりを神戸の隅々にいき渡らせることに全力を注ぐべきです。
日本共産党神戸市会議員団は、神戸に住み、神戸で働き、神戸で子育てする住民を一番大切にする、温かい市政への転換を求め全力でがんばります。

バザー物品募集中

東日本大震災救援バザー



開催日
3月25日(土)10時~16時
会場
日本共産党兵庫県委員会事務所
(新開地駅東改札を出て新開地商店街を浜側へすぐ)
物品募集
3月18日(土)必着
募金受付
郵便振替 口座番号 00950‐0‐172055
人的協力
準備や当日のお手伝いなどの協力者も募っています
問い合わせ
東日本救援バザー実行委員会☎078‐577‐6255(平松順子・柳原ゆき子)
日本共産党県女性後援会☎078‐577‐1656(松吉由美子)



「ストップ!神戸空港」の会と神戸市民要求を実現する会

神戸空港開港11年抗議の市民集会

「ストップ!神戸空港」の会は、神戸空港開港十一年目を迎えた二月十六日、神戸・市民要求を実現する会と共催で抗議の市民集会を開催しました。
北岡浩事務局長は空港の運営権売却について、①四百億円を越える債務を切り離して売却しようとしている②ターミナルビル拡張のために周辺土地の便宜を供与しようとしている③運営権の対価の公正性や運営権者の選定にあたっての競争性や透明性が担保されない―など大きな問題があると指摘。さらに神戸空港十年の検証も拒否し、市民への十分な説明もないまま運営権の売却を進める神戸市の「聞く耳もたぬ」傲慢な体質を厳しく批判しました。
つづいて「会」の代表委員でもあり兵庫県保険医協会副理事長でもある武村義人医師が神戸医療産業都市について報告。そもそも医療行為そのものをもうけの手段にして産業にしようとする発想そのものに問題があり、医療に貧富の格差が持ち込まれたり、有効性と安全性に乏しい医療が横行すると指摘、さらに地域医療を担う市民病院が先端医療産業の研究やバックアップ機能として組み込まれる危険性を厳しく告発しました。
最後に日本共産党の大前まさひろ神戸市議が二〇一七年度予算について、過去の開発行政の失敗に懲りず、三宮一極集中開発や大阪湾岸道路西伸事業などに巨額の予算を投入していることを告発。今年の秋の市長選挙に向けて子ども医療費無料制度など市民の暮らし応援を最優先にする市長を誕生させるためにともに頑張ろうと訴えました。
この集会には憲法県政の会代表幹事の津川ともひささんが参加し連帯の挨拶をしました。

2016年大気の汚れ全県調査結果報告書まとまる

公害なくせ!県民集会実行員会・ひょうごECOクラブが二〇一六年に行った「空気の汚れ全県調査」(実施は実行委員会)の結果報告書をまとめました。尼崎市~播磨町の二酸化窒素濃度地域別分布の調査結果と測定データの見方の説明の他、石炭火力発電所の問題点やアスベスト飛散の基準値、電力小売り自由化などについての寄稿も掲載されています。
「報告書」は一部1,000円、内容をデジタル化したCD版は一部500円(ともに送料含む)。購入方法など問い合わせは、ひょうごECOクラブ:Fax078‐219‐8632まで。

段重喜「アメリカ合衆国の首相になったのか」


日高病院の入院機能維持を住民集会

現在の99床を当面30床に縮小する建て替え計画

地域医療を守る但馬の会主催の「日高病院の入院機能継続を! 陳情実現をめざす但馬住民集会」が二月十八日、豊岡市日高文化体育館で開かれ、八十人が参加しました。
地域医療を守る但馬の会の千葉裕代表が、冒頭のあいさつで二月十七日に開催された豊岡病院組合議会総務委員会で同会が提出していた陳情が採択され日高病院の入院機能が守られる方向が出たことを報告するとともに、改築基本計画案では三十床程度に入院ベッドを削減する方向であり、現在の九十九床すべてを守るためにがんばろうと訴えました。
兵庫の地域医療を守る会代表の今西(筆者)が、▽二〇〇七年にだされた但馬の公立病院の医師集約と病院縮小再編計画とのたたかいを第一ステージとすると、それから十年をへた二〇一六年に出された日高病院の入院機能廃止攻撃は、医療費抑制の地域医療構想を背景とした第二ステージに入っていること▽この攻撃との攻防の緒戦で、日高病院の入院機能を守った意義が大変大きいことを確認するとともに、▽単身高齢者が増えている但馬で療養病床廃止などの新たな攻撃を許さない取り組みを引き続き強化することを講演の中で呼びかけました。
公立病院組合議会議員で日本共産党の朝来市議の鈴木逸郎氏が、陳情が満場一致で採択されたことを報告するとともに、「日高病院建替計画で当面の入院ベッドは三十床に縮小され療養病床が廃止される。用地を確保して療養病床の復活や入院ベッドを増床させていく次の段階へ進めていく」との決意を表明しました。
この集会では、①日高病院の建て替えは許可病床数九十九を維持して行うこと②医師確保対策に実効ある対策を講ずること③地域の医師や住民との交流を深め共に課題解決を探ること④国に対して患者が安心して療養でき、病院経営の維持ができる診療報酬の改定を求め、療養病床の廃止に反対すること―を求める宣言が採択されました。(今西清=兵庫の地域医療を守る会代表)
挨拶する千葉代表(演壇)と鈴木議員(右)

国民の理性・知性で追いつめよう

堀内照文エッセイ(6)

県唐会議で決意表明する堀内議員
衆議院での予算審議も大詰めを迎えています。昨年の臨時国会の相次ぐ強行採決もひどいものでしたが、今国会もそのモラルハザードぶりはとどまるところを知りません。
共謀罪をテロ等準備罪と名前を変えて通そうと企む安倍政権の法務大臣は、すでにテロ対策の条約や法律が整備されていることなどから立法事実がないではないかと追及され、しばしば答弁不能に陥っています。ついに〝法案提出前に国会で審議するな〟といわんばかりの文書をマスコミに配布し、謝罪と撤回に追い込まれましたが、問題はそれではすみません。くだんの文書は、行政府の側から立法府に対して口封じをしようというもの。金田勝年大臣には、果たして三権分立という民主主義の基本さえもわきまえない暴挙という根本的な認識がおありなのか、はなはだ疑問です。
「ない」といってきた日報が見つかり、南スーダン現地の自衛隊部隊からは明確に「戦闘」が起こっていると報告されていることが明らかになって、これまでの言動を追及された稲田朋美防衛大臣は、〝憲法九条にかかわるから「衝突」といっている〟と答弁しました。
「戦闘」が現実にあるものの、それを認めると憲法上問題だから言い換えたということを認めたも等しいのですが、これも大臣にはその自覚がないようです。
一昨年の戦争法=安保法制の強行で立憲主義を破壊した政治の現時点での深刻な到達点を示すものですが、恐ろしいのは、政府・与党のみなさんにその自覚が見えないことです。
国民の理性、知性の立ち上がりに早晩追いつめられざるを得ないし、そうしなければならない―論戦準備にも力が入ります。

小林多喜二記念集会

「共謀罪」で時代を逆戻りさせてはならない


二〇一七年兵庫県小林多喜二記念集会が二月十九日、こうべまちづくり会館で催され六十人が参加しました。
集会は西宮さくらんぼ合唱団の樫村道子さんの司会ですすめられ、はじめに同合唱団の潮見章さんのギターの弾き歌いに併せてなじみ深い歌の合唱がおこなわれ、引き続き、実行委員会を代表して戸崎曽太郎治安維持法国賠同盟兵庫県本部会長が開会のあいさつをしました。
戸崎氏は、小林多喜二が虐殺されて八十四年になるが、政府は治安維持法の非を認めず、いままた「共謀罪」を制定しようとしている。時代を逆戻りさせてはならないと訴えました。
集会の主題である「宮本顕治・百合子の『十二年の手紙』の時代を語る」について、濱本鶴男兵庫多喜二・百合子の会会長が講演しました。
濱本氏は、『十二年の手紙』について昨年日本共産党の不破哲三社会科学研究所所長が講演しており、それの理解を深める立場から講演するとして、戦前の歴史を振り返り、宮本顕治・百合子の獄中・獄外の千三百八十九通の往復書簡の核心部分について、手紙の内容の紹介や参考文献などを活用し、詳しく解明しました。
戦争批判を許さず暴力支配と厳しい言論統制の中、節を曲げず獄内から獄外の百合子を励ます顕治。これに応えて顕治の裁判闘争を支えた百合子。日本の良心を守りぬいた『手紙』の内容が感動的に語られました。
参加者からは「講演は大変感銘深いもので、示唆に富むものだった」などの感想が寄せられ、用意していた『十二年の手紙』の書籍は完売となりました。(堤隆二)
講演する濱本氏

「具体」絵画に触発された「沈黙を破って」など11作品

藤田佳代舞踊研究所公演:創作実験劇場―3月18日


モダンダンスの作舞者、舞踊手の育成のために藤田佳代舞踊研究所が主催する公演「創作実験劇場」―今回は「破る」をテーマに三月十八日、灘区民ホールで行われます。
藤田佳代作「沈黙を破って」は、具体美術協会結成メンバー正延正俊の抽象絵画に触発されての踊りです。
平岡愛理・田中文菜作「地」は大学を卒業して一年、仕事をしながら舞踊を続けている二人の作品。パンチのあるおもしろい動きを工夫、愉快な作品です。
ジュニアクラス(中学生)は百人一首の三首を踊ります。
―など新作十一作品が上演されます。いずれも作舞者の実験的な試みとなっています。
写真:昨年の創作実験劇場(2016年3月、撮影:中野良彦氏)

藤田佳代舞踊研究所モダンダンス公演「創作実験劇場」

3月18日(土)16時30分開場・17時開演/灘区民ホール/入場料2,500円(当日3,000円)/問い合わせ・チケット販売☎&Fax078‐822‐2066、http://www2s.biglobe.ne.jp/~fkmds/

兵庫山河の会『山河』71号より

トランプに尻尾を振って言いなりになる気配の軍拡予算
西澤 愼
何言われても我が道を行く安倍総理トランプドンの背中見つめて
大中 肇
スーダンへ見送る幼の声流れ画面に見えぬ家族思ほゆ
塩谷凉子
災害は自然災害悔しけれアベ暴走の人災ごめん
岸本 守
一・一七瓦礫を前に佇んだあの日のことは今も忘られず
高木庸子
何人の人の心に届くのか指先痛く重ね折るビラ
山下洋美
指先に温もり伝うびら持ちて読まれることを念じてくばる
山下 勇
欲しいのはパソコンだよと五歳児のリクエスト聞きしばし唖然と
新井 幸
老いゆくは哀しきものか熟成の言葉は旨き代名詞なるに
古賀悦子
「生きること大変です」と老女言うキャリアカー引きゴミ捨てに来て
鵜尾和代
身の変転語る電話の切れたればしんと部屋中物音もなし
安武ひろ子

観感楽学:三題噺

トランプ大統領の出現を前後して三つの難解な言葉が新聞紙上などでよく見られるようになった。Aポピュリズム、Bポスト・トゥルース、Cオルタナティブ・ファクトであり、それぞれ「大衆迎合主義」「脱真実」「もうひとつの事実」と日本語訳がされている。しかしいずれの訳も隔靴掻痒の感(この日本語のほうが難しい?)があり、どうも気持ちが悪い▲そこでこの難解語を自分なりに整理した。A=権力者がマスメディアやインターネットを利用し社会に一方的な情報を扇動的に流し、それによって作られた一定の「世論」を再利用して自らの政策遂行に役立てる手法。B=その権力者の流す情報が客観的な事実ではなく自ら進める政策が「正しい」ことを強調する感情表現で、ときにはウソも交え「真実などクソ食らえ」とする態度▲C=権力者が、たくさんある事実の中で自らの政策遂行に都合の良いものだけを拾い上げ国民を煙に巻こうとする手法。いずれもトランプ以上に安倍首相が得意としている▲「すべての国民は、個人として尊重される(日本国憲法一三条)」尊重する主体は政府・国家機関でありこの点でも彼は憲法と社会を壊している。(T)

(「兵庫民報」掲載)

2017年2月19日日曜日

兵庫民報2017-02-19

原発反対の兵庫に:憲法県政の会と原発なくす会がパレードで訴え

津川ともひさ氏(中央)らを先頭に三宮を行くパレード

憲法が輝く兵庫県政をつくる会と原発をなくし自然エネルギーを推進する兵庫の会が共同して二月十日夕、「住民のいのちとくらしを守れ! 兵庫県に原発反対を求めるパレード」を神戸花時計前から三宮センター街で行い、五十人が参加しました。
花時計前での出発集会で、両会の代表を務める津川ともひさ氏(県知事選予定候補)が主催者挨拶。津川氏は、一月十三日に両会が兵庫県に「原子力発電の再稼働と再生可能エネルギー発電に関する要請書」を提出した際、県が「原発・エネルギー政策は国が判断するもので、県はいう立場にない」「国が識者・専門家の審議を受けて決めたもの」など政府の原発推進を代弁し、ヨウ素剤の配布も防災計画に含めていないなどの回答を示したことを批判。「国民、県民の方を向き、一刻も早く全原発を廃炉にすることを国に求める兵庫県をつくりたい」と訴えました。
*
関電神戸支社前では二百四十一回目の「カンキン行動」が行われました。

兵庫革新懇第37回世話人総会

市民と野党の共闘全県で:県民本位の県政実現へ決議


兵庫革新懇は二月十二日、第三十七回世話人総会を神戸市内で開催しました。
常任世話人の前哲夫弁護士が開会挨拶に続いて、堀内照文衆議院議員が国会報告を行いました。堀内氏は、金田勝利法務大臣や稲田朋美防衛大臣の欺瞞を明らかにするとともに、アメリカ追従の外交や暮らしの問題を「国民との関係では矛盾が深まらざるを得ない」と安倍内閣のもろさを解明。草の根から「野党は共闘」の声を広げることを呼びかけました。
宮田静則事務局長は、「報告と提案」で、「自公政権と補完勢力」対「市民と野党の共闘」が対決する情勢のなか、県下での共同の前進などを踏まえ、国民要求実現のたたかいをいっそう発展させること、安倍自公政権を終わらせ、新しい政治をひらく次期総選挙に向け、全県下で「市民と野党の共闘」を実現する取り組みを強化すること―などの方針、それらを進めることのできる革新懇づくりについて力強く報告・提案しました。
討論では、「報告と提案」が積極的に受けとめられた発言が相次ぎました。
賛同団体の新婦人兵庫県本部からは、「『市民と野党の共同』で新しい政治を求める声が広がっていることを実感している。参院選では、『選挙に行こう。おしゃべりカフェ』にも取り組んで話し合った。今『女性が願う市民と野党共闘の共通政策』をもって各地域・市・県に行こうとしている。革新懇が重要な役割を持っていることに確信をもって、女性もその中心となって役割を発揮したい」との発言がありました。
各地域の革新懇からも「市民と野党の共闘」の取り組みの現状や知事選勝利への決意、革新懇ニュースの拡大への提案など十三人が発言しました。
総会は、「市民と野党の共闘」の実現・発展をめざすアピールと、県民本位の兵庫県政実現への決議を採択し、「新しい政治の時代を前にすすめる」決意を固めあいました。
*
この総会では、県革新懇代表世話人でもある津川ともひさ氏が憲法が輝く兵庫県政をつくる会代表幹事として来賓挨拶をし、今年七月の知事選について、「今日はここが七カ所目の挨拶。当選するという決意を固めています」「今度の知事選は、『市民と野党の共闘』をつくり出す大きな役割を持っています」「県民生活を支える県政に、平和にこだわる県政に、原発はいらないことを発信する県政に変えたい。全国に与える影響も大きい。頑張ります」と決意を述べ、大きな拍手に包まれました。
(樫村庸一=兵庫革新懇事務局次長)

ふじたに香恵子さんら垂水区で宣伝


日本共産党神戸西地区委員会は二月十二日、昼前の買い物客で賑わう垂水区の天ノ下郵便局前の商店街で街頭宣伝を行いました。
衆議院兵庫三区国政委員長の、ふじたに香恵子さん、神戸市議の今井まさ子さんと地元の仲間の十人で今期一番の寒さと風にも負けず元気に訴えました。
安倍政権が今国会への提出をねらっている、現代版治安維持法ともいえる「共謀罪」法案の危険性を分かりやすく解説した「近畿民報」も配布しながら、暴走を続ける安倍暴走政治の転換を呼びかけました。
ふじたに香恵子さんに駆け寄り握手を求める人、手を振る人も多く、元気の出る宣伝となりました。(戸田晃)

保育後援会総会で倉林参院議員が講演

政治を変えるのは現場の声


日本共産党兵庫県保育後援会は二月十一日、倉林明子参院議員を迎え、二〇一七年度総会・学習決起集会を神戸市内で開催。四十六人が参加しました。
倉林さんは、「保育所落ちた、死ね!」のブログが注目され、待機児解消と保育士処遇改善問題が国会でも取り上げられたことをあげ、「保育の現場を変える今がチャンス!」と力強く訴えました。
「戦争法反対! 野党は共闘!」の市民の声におされ、参議院選挙での野党統一候補でたたかうことが実現。民進党とはTPP、社会保障、原発など政策の違いはあるが、真摯にすり合せれば、野党が共同で政府を追い詰める論戦を展開することができるようになってきたと述べ、四党共同で労働時間上限規制を盛り込む労基法改正案を提出し、政府も上限を決めざるをえなくなる状況をつくりだしていることを紹介しました。
そのうえで、「政治は動くし、必ず変えられる。政治を変えるのは現場の声、国民の声。諦めずに声を発信することが大切です」との倉林さんの話に、参加者はおおいに励まされました。県保育後援会の活動の柱である年六回の宣伝・交流や統一ビラでの保育所門前配布の活動にも確信を持つこともできました。
*
活動交流では、「つどいに職場の大半の職員が参加。これからも後援会で継続して学習をしていこうと考えている」「FAXでニュースを発信し、三月にはつどいを予定している」「民間の保育所では政治に興味のない若い保育士が多いが、どんなことに困っているかをていねいに聞き、それらの解決・実現には政治を変えることが必要だと話をするとすぐには成果にはつながっていないが少しずつ変化してきている」などの経験や、勤務時間がばらばの職場でもさまざまに工夫をして頑張っていることなどが語られ、励まし合いました。(中川良子=同後援会事務局長)


ママの会@尼崎が堀内衆院議員と懇談

「野党共闘の中心になってがんばってほしい」

ママの会と語り合う、(左2人めから)村上、堀内、庄本、東の各氏

安保関連法に反対するママと有志の会@尼崎が堀内照文衆院議員と二月十一日、市内で懇談しました。
懇談では、「参院選で野党を応援したのに野党側の得票数が思うようには伸びなかった」というお母さんの声に堀内議員は、「参院選一人区で十一人の野党統一候補が勝ち、これらの議員が国会でぶれずに市民の側に軸足を置いて発言し続けています。みなさんの野党共闘を求める運動が力になっています」と励ましました。
尼崎でも野党統一候補をという声が出たことに対し、堀内議員が、週刊誌『サンデー毎日』誌上の志位和夫日本共産党委員長と小沢一郎自由党代表の対談で「『候補者一本化の話からまず入るとうまくいかない……基本方向、方針をまずきちんと決めることだ』という小沢代表の提起に志位委員長も『そう思う』と応じた」ことを紹介すると、参加者の多くがうなずきました。
一人のお母さんからは、小学生のお母さんたちの集まりで、憲法を学ぶ企画があり、はじめて日本国憲法にふれた人たちが、個人の尊重・幸福追求権(十三条)を知り目を輝かせていたことが語られました。
敬遠されがちな政治の話をふつうに話し合うにはどうすればよいのかが話題になり、保育所で働いているお母さんからの「仕事、子育てなどにも追われているのがいまのお母さんたち。子どもたちといっしょに食事もしながら憲法の話も聞けるようにすれば参加しやすい」という発言に、「それはやってみたい」と話が弾みました。
中学校給食や公立幼稚園廃止の問題、深刻化する貧困の実態など、尼崎市政にかかわる身近な事柄も話題になりました。
参加したお母さんの一人は、「堀内議員は質問に丁寧に答え、まじめな方。『ママの会』の安保関連法の廃止など、考え方が同じ。野党共闘の中心となってぜひ頑張ってほしい」と、別の三十代のお母さんは、「プロの政治家と貴重な話し合いの時間を持てた。今後も続けたいし、もっとまわりの方を巻き込んでいきたい」と、感想を寄せました。
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日本共産党からは堀内衆院議員(衆院比例近畿ブロック・兵庫八区〈尼崎市〉予定候補)のほか、庄本えつこ県議、村上亮三県書記長、東昇尼崎地区副委員長も出席しました。

民青同盟が第57回県代表者会議

一人ひとりの要求にもとづく運動広げ地域・職場・学園で班づくり

(右から)挨拶する津川氏と堀内議員、上園民青県委員長

日本民主青年同盟兵庫県委員会は二月十二日、第五十七回県代表者会議(下り)を開きました。
会議では「一人ひとりの要求に基づいた運動を広げ、安倍政権のうそと偽りを突き崩して安倍政権を退陣させ、野党連合政権を実現させる」「一年間で八十人の同盟員と十九班の再建を目指す」ことなどを盛り込んだ方針案を受けて十五人の代議員が発言しました。
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ある病院の職場班で活動する代議員は「班員はみんな忙しく時間を合わせるのが大変なので、お昼休みに班会を開いている。班員から『薬価の仕組みについて勉強したい』『市長選挙や知事選挙に向けて地方政治の学習をしよう』などの要求が出されている。また、仲間を迎えるために、関電前原発ゼロ行動に参加している同盟員を講師にして原発問題の公開班会を開いたり、災害復興に関心がある職員を講師にした公開班会も予定している。幅広い対象者も浮上しているので仲間に迎えていきたい」と発言しました。
西芦地域班で活動する代議員は「イギリスのEU離脱国民投票の結果を見て危うさを感じ、自民党改憲草案についてもっと周りの青年に知ってほしいと思って憲法カフェを企画した。参加した職場の同僚は『国防軍ってどういうこと』『なんで自民党はこんなことしようとしているのか』など質問を出してくれた。職場でも生活と政治について話し合えるきっかけになった。これからも民青に誘っていきたい」と報告。
学生班で活動する代議員は「昨年の全国大会に参加して、高校生の人たちが実際に県議会や市議会に行って政治を動かしているという発言を聞いた。行動を起こせば変えられる時代だと思う。そんな時代だからこそ、民青で学べる場があることが大事だと思うので、仲間に迎えていきたい」と語りました。
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多くの代議員から仲間を迎えて、地域・職場・学園で青年の身近に班をつくり、大きな民青同盟をつくりたいと意欲が表明され、方針案を採択しました。
第五十七期県委員会を選挙で選び、第一回県委員会で上園隆県委員長を選出しました。
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この会議には、憲法が輝く兵庫県政をつくる会の津川ともひさ代表幹事と日本共産党の堀内照文衆院議員が来賓に招かれ挨拶しました。

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市民要求を実現する会が市と交渉

子ども医療費無料化迫る


神戸・市民要求を実現する会が二月八日・九日の二日間にわたり二〇一六年度予算に対して神戸市と交渉を行いました。
昨年十月に重点要望十六項目を提出、文書での回答を得て、再質問書を今年一月半ばに提出し面談での交渉を申し入れていました。
八日の交渉には二十人が参加、九日は十五人が参加し各要求項目について神戸市から説明を受けました。
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一日目は子育て施策、医療、国保の問題で交渉しました。
久元喜造市長の選挙公約である中学三年までの医療費無料化については任期中では達成できないことが確実となっていること、公立保育所をさらに削減し、認可保育園、小規模保育を増やす方針であること、中学給食のデリバリー方式の継続、小学校給食費値上げなど、子育て世代の切実な声が反映されない神戸市の態度に参加者から疑問と批判の声があがりました。
国保の問題では独自控除の継続を求めました。
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二日目は、産業・雇用、三宮再開発、交通問題、空港売却問題、非核「神戸方式」について交渉を行いました。
会側が中小企業振興条例、公契約条例、交通基本条例など市民の暮らしを守る立場を鮮明にするため各条例の制定を求めたのに対し、当局はそれぞれに対応する施策を実施しているとして条例制定については否定的な態度に終始しました。
非核「神戸方式」の運用について、現場で非核証明書を必ず提出させているのかとの問いに、当局は議会決議を尊重し運用を行っていると答えました。
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神戸・市民要求を実現する会は、加盟団体二十一団体が協力し、神戸市に市民要求を伝える努力を継続しています。来年度予算の検証を行い市民第一の予算に変えていくことにも取り組みます。(岡崎史典=同会事務局長)

日本共産党市議団が予算懇談会

学校給食値上げなどに批判


日本共産党神戸市会議員団は二月九日、神戸市勤労会館で予算懇談会を開催、五十人が参加しました。松本のり子団長は挨拶のなかで、安倍政権に追随し、大型開発、規制緩和、公共施設の統廃合をすすめる市政を批判。きだ結県議からは「神戸市の予算を学び、県の予算議会に臨んでいきたい」と挨拶しました。
市議団からは、森本真幹事長が、久元神戸市政の特徴と新年度予算編成方針を説明しました。
参加者からは「市長は公約通り中学卒業までの医療費無料化を一日も早く実現すること」「就学援助の増額と前倒し支給」「全国的に広がる学校給食無料化の流れに反する小学校給食費の値上げ中止」「学校給食のデリバリー方式の見直し」などの要求が出されました。
その他にも「特別支援学校跡地を障害者施設として活用すること」「保育士不足と処遇改善」「高すぎる国保料引き下げと軽減制度」「中小企業融資の県市制度一本化による独自制度廃止の懸念」「神戸空港民営化」、子育て支援、教育、福祉、医療、中小企業支援など様々な分野での質問、要望が挙げられました。
最後に金沢はるみ議員が発言し「これからも交流を深め運動と連動し、みなさんと一緒に進めていきたいと考えている」「ぜひ予算委員会、特別委員会にも傍聴に来て欲しい」と呼びかけました。

「建国記念の日」不承認県民集会

憲法がいかされる社会へ取り組み発展させよう


五十一回目となる2・11「建国記念の日」不承認兵庫県民集会が二月十一日、実行委員会主催で開催され、雪模様の寒い中、約六十人を超える参加者がありました。
実行委員会を代表して山内英正氏(兵庫歴史教育教育者協議会)が開会挨拶。事務局の岩本賢治氏(兵庫歴史教育者協議会)が基調報告。この集会の目的である「建国記念の日不承認」とは、日本国憲法が政治・社会のあらゆる分野で生かされる日本をつくろうという取り組みの一つであり、今回は戦争の実相と安保体制について学び、これからの憲法改悪阻止、憲法どおりの社会実現に向け、考えようと呼びかけました。
実践報告は「主権者教育に取り組もう」と題して兵庫県高等学校教職員組合の福田秀志さんが行いました。福田氏は、十八歳選挙権実施後、政治経済の授業の中で、学費・奨学金問題、現行憲法と有力与党の改憲案などをテーマに学習、模擬選挙とその結果などを報告しました。
記念講演は二宮厚美神戸大学名誉教授。「安倍政権に対する弾劾―改憲暴走政治との国民的対決」と題して講演しました。
二宮氏は、安倍政権の行く手に待つ墓穴は二つあるとして、①世界の国々から警戒されているトランプ大統領に対する異常な恭順・思考停止型の対米従属路線と、②グローバル競争大国化路線と靖国史観に基づく歴史修正主義という、安倍暴走路線の二つのレールが破綻し、脱線しようとしていることをあげました。
その上で、国民の民主的意識を高めていくために各種の集会や学習会を重ねて若い世代の保守化をくいとめ、野党共闘で政治を変える年にしようと訴えました。
集会は、日本国憲法七十年の節目の今こそ、「戦争する国づくり」を許さず、平和と民主主義、立憲主義を取り戻し、憲法の諸原則がいかされる社会の実現に向けた取り組みを発展させようと集会アピールを民青同盟県委員会のT氏が読み上げ、拍手で採択しました。
梶本修史氏(兵庫県原水協事務局長)が閉会挨拶で、「戦争はうそとごまかしで始まる。歴史を振り返り、事実と世論で安倍政権を追い詰めよう」と訴えました。


ひなたぽっころりん〈592〉




「あさぎ」二月詠草 姫路年金者組合
夕間暮飛行機雲がまっすぐに茜の雲に吸い込まれゆく
冬の日は斜めに射してやわらかき緑の布団でまどろみている
藤原信子
貰い来し里芋大根人参を畑に埋めて春までつなぐ
晦と元日の間一またぎ空気きりきりと空真白なり
山下直子
亡き父の天眼鏡でたどたどと英和辞典の「オンブズマン」引く
ハボマイにクナシリ・シコタン・エトロフも
               すべてアイヌ語誰の領土や
衣川有賀子
雪遊び曽孫がさそう雪だるま小さな固まり雨が降りくる
今日も雪うす雲の下ちらちらと又も降り来る雪の結晶
江藤雅江
南瓜と鰯を食べて歳の瀬の段取り図りつつ柚子湯にひたる
七十五私の誕生祝うとて美味しい寿司代孫が払うと
常田洋子
梅の枝も蕾も真白今年の霜は厚みをもちて輝く
肺腺癌イレッサの効きめ楽しみに通院するに効きめ落ちたと
田渕茂美

「東日本大震災救援バザー」3月25日

ことしも開催します

前回のバザー

東日本大震災救援バザー実行委員会が七回目となるバザーを三月二十五日(土)、日本共産党兵庫県委員会事務所を会場に開催します。
   *
東日本大震災被災地では、まだまだ復興は程遠い状況であるにもかかわらず、「仮設住宅撤去」や「補償打ち切り」などの方向を国も東京電力もうちだそうとしています。
昨年十一月の福島県への救援ツアーで目にしたのは、除染土の詰まったフレコンバッグが三重にも四重にも積み上げられた田畑や、被災したままの無残な姿をさらしている家屋でした。仮設住宅で開催したささやかな「炊き出し」や「物品配布」も大変喜ばれました。
実行委員会は、「福島を忘れないで!」という切実な声に、これからも「息の長い支援を兵庫から続けよう」という思いで、ささやかですができることをと、今回のバザー開催をきめ、「物品の提供・カンパ・当日や準備でのお手伝いなど、ご協力を心からお願します」と呼びかけています。





開催日:3月25日(土)10時~16時
会場:日本共産党兵庫県委員会事務所
      (新開地駅東改札を出て新開地商店街を浜側へすぐ)
物品募集:3月18日(土)必着
募金受付:郵便振替 口座番号 00950‐0‐172055
人的協力:準備や当日のお手伝いなどの協力者も募っています
問い合わせ:東日本救援バザー実行委員会☎078‐577‐6255
(平松順子・柳原ゆき子)
      日本共産党県女性後援会  ☎078‐577‐1656
(松吉由美子)

STOP! 長時間労働・雇止め

3・7全国いっせい労働相談ホットライン

全労連「労働相談ホットライン」が3月7日、全国一斉で取り組み、兵庫でも兵庫労連労働相談センターを会場に行われます。兵庫労連は、

  • 非正規雇用の拡大、人手不足も相まって長時間過密労働が蔓延し、大きな社会問題となっており、さらに、2018年4月から有期雇用労働者が5年を超えて雇用された場合に「無期転換申請権」が発生、1年契約であれば今年3月の契約更新時に使用者から「不更新条項」が示される危険性があることなど、年度末を前にして解雇や雇止めなど労働トラブルが増えることが予想される。
  • また、日々の相談活動の例でも理不尽な解雇・雇い止めの相談が少なからずあることから、労働組合の組織率が低下する中、誰にも相談できずに悩みを抱え込む労働者が多数いると思われる。

―として、一人でも多くの労働者の悩みを解決できるように「労働相談ホットライン」に取り組み、労働組合への加入や結成の勧めも同時に行いたいとしています。

日 時:3月7日(火)10時~19時
相談電話番号:0120‐378‐060(フリーダイアル)
会 場:兵庫労連労働相談センター(兵庫労連事務所)
    神戸市中央区栄町通3丁目6‐7 大栄ビル10階
    ☎078‐335‐3770 Fax078‐335‐3830
内 容:電話・面談による「労働相談」

  • 働き過ぎ(長時間過密労働)や解雇・雇い止めの相談を中心としながら、労働に関わるあらゆる相談に応じます。
  • 相談無料、秘密厳守。労働問題に詳しい弁護士紹介可。
  • 面談は予め連絡をいただければ希望時間での予約可能。

相談員:兵庫労連労働相談センター相談員、兵庫労連役員

観感楽学

政治の世界でのウソとごまかしは目に余る。稲田防衛相が「廃棄した」としていた南スーダンPKOの日報が見つかった。「戦闘が生起」と記されていたのに「法的な意味での戦闘行為ではない」と強弁した▼神戸市でも似たようなことがあった。神戸港での非核証明書の公開を要求したら、「証明書は入港手続きの実務書類なので保存期間五年が過ぎ廃棄されている」と説明された。七カ国から二十回提出されているはずだった▼二〇一四年秋、テレビのドキュメンタリー番組で担当課長がすべての非核証明書を並べるシーンが登場した。「あるじゃないか!」の追及に、「部局の棚に並んでいた」と平然とした顔できれいに綴じられたファイルをみせた▼ウソとごまかしは安倍首相も得意とするところ。「原発の汚染水はコントロールされている」などオリンピックの東京誘致の「決定打」となった発言もウソだった。「東京は世界一安全」とも発言されたが、今は、共謀罪がなければ安全でなくオリンピックもひらけないとする▼「法的な意味で」「もうひとつの事実」などの言葉で開き直り、ウソと真実の境界線をなくす危険な動きを許してはならない。(K)

(「兵庫民報」掲載)

2017年2月12日日曜日

兵庫民報2017-02-12

山下副委員長まねき但馬で新春のつどい

「真実広げる力」大きくし市民と野党の共同の前進を


山下よしき日本共産党副委員長・参院議員を迎えて二月四日、豊岡市で「新春のつどい・日本共産党旗びらき」が開催され、但馬各地から約百四十人が参加しました。
五区後援会長の前田貞夫弁護士の主催者挨拶に続いて、各界からの挨拶としてたじま医生協の千葉裕理事長、年金者組合但馬支部の中島健支部長、但馬革新懇共同代表の小林聖牧師、豊岡合同法律事務所の木下和茂弁護士が、医療、年金、憲法、「共謀罪」の策動など国民的運動の呼びかけを行いました。また、各氏とも市民と野党の共闘をすすめる第二十七回党大会への共感を共通して示しました。
「国政報告」の表題でステージについた山下副委員長は、「第二十七回党大会を語れば国政の情勢がわかる」と明快に述べました。国政選挙でかつてない野党共闘を実現した原動力が二〇一三年の参院選以来の連続する日本共産党の躍進と「野党は共闘」を求める市民運動の前進にあり、「この流れは逆戻りしない。今後の展望を大会は力強く示した」と語りました。
米国大統領選でのトランプ氏の勝利や安倍内閣の「高支持率」など、「ポスト真実」の政治について山下氏は、国民によくわかる国会論戦や日本共産党の党勢拡大など「真実を広げる力」によって必ず打破できると、日本共産党への入党を訴えて講演を締めくくりました。
続いて、衆院兵庫五区予定候補となった村岡峰男但馬地区委員長・豊岡市議が決意表明に立ち、満場の拍手を受けました。
また、年内に予定されている香美町議選(五月)、豊岡市議選・朝来市議選(ともに十月)、新温泉町議選(十一月)(括弧内は任期満了月)の予定候補・現職議員らも並び、山下副委員長、村岡五区予定候補を中央に、「頑張ろう」の意気を示しました。
写真:「頑張ろう!」と必勝への意気を示す山下氏(中央)、村岡地区委員長(その左)、前田後援会長(右)、各市町の議員・予定候補者

雪害対策:日本共産党が県知事に申し入れ

県民生活・地域産業守る支援を


日本共産党兵庫県議団は二月七日、雪害対策について県知事に申し入れました。
今年一月に入り、兵庫県内でも大雪に見舞われ、各地で家屋被害や、農家のビニールハウス倒壊、農作物、家畜など農畜産をはじめ産業分野での被害が出ています。
今回、二十数年ぶりという大雪による雪害で、「つぶれたハウスと下敷きになって出荷できなくなった作物あわせて千五百万円以上の被害」「このままでは学校給食やお客さんに迷惑をかける。はやく何とかしたい」「屋根が壊れたが直せない。途方に暮れている」「幹線道路だけでなく、生活道路の除雪への支援もして欲しい」などの声が寄せられています。
県の調査による農林関係の被害額だけでも、約三億五千万円(一月三十日時点)にものぼるとされており、調査がすすむにつれてさらに広がっている状況です。
申し入れはこうした実態を指摘し、県民生活と地域産業・経済を守るため、次の項目を知事に求めました。
  • ①被害の全容・実態を把握・公表すること。
  • ②国に対し、「被災農業者向け経営体育成支援事業」の発動や特別交付税措置など、支援を求めること。
  • ③被災したビニールハウスなどの撤去・再建費用助成をはじめとした各種農畜産業支援、家屋被害の撤去あるいは修繕・再建補助、その他、必要な被害救済策を県独自でも講じること。
  • ④そのために必要な補正予算をくむこと。
  • ⑤再度災害防止対策を検討すること。
この申し入れには、村岡峰男党但馬地区委員長・豊岡市議、金田峰生党国会議員団兵庫事務所長、岡田和之朝来市議、津﨑和男養父市議、竹浦昭男前養父市議、西本嘉宏・西脇秀隆両丹波市議、兵庫農民連の芦田浅己会長も同席し、各地の実態・農家の実情を訴えました。 (*村岡氏は衆院五区、**金田氏は衆院十区のそれぞれ予定候補)
写真:申し入れる(中列左から)ねりき恵子県議、村岡氏、岡田朝来市議、西本丹波市議ら

憲法共同センターが全県交流会

各地域の共同 もう一歩前進させよう

憲法改悪ストップ兵庫県憲法共同センターは二月四日、「あらたな共同をめざす全県交流会」を開催。六団体十二地域からの参加で、この間のとりくみや共同の発展への探求を交流しました。
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はじめに兵庫県共同センター代表の津川知久氏が、開会の挨拶を兼ね、集会を開いた目的と情勢について発言しました。
津川氏は、安倍自公政権が国民の利益、願い、憲法を無視した暴走を続けるほど、共同が広がり、共同の条件も広げていると、実例をあげました。
―安倍首相は年頭から、改憲を声高に言っているが、まさに国民に追い詰められて焦っている。
―共同はどんどんすすんでおり、西宮で衆院選を展望して市民連合的な組織を展望した準備会が発足、昨年五月三日の一万一千人集会を開いた総がかり行動兵庫県実行委員会は今年も神戸で集会を予定するなど、県内各地でそれぞれ特徴を持った共同が発展している。原発ゼロでも、三月に共同の集会・デモが予定されている。
そのうえで津川氏は、「今年は自民党政治の転換の可能性をはらんだ年。昨年の参院選での野党共闘を発展させ、衆院選で安倍政権を打倒する共同を広げる時。共同センターは政治団体ではないが共同の発展の政治結集の素地をつくることができる。知事選でも共同が広がっており、大きなチャンスだ。この間の経験を交流し、さらに共同を広げるために交流しよう」と呼びかけました。
*
和田邦夫事務局長は、県内で広がった総がかり的共同行動が発展しており、北播では秘密保護法提出の二〇一五年七月以来、連日宣伝カー運行などを継続していることも紹介。戦争法廃止だけでなく地域の切実な要求課題での一致点も大切に共同を広げ、今後地域ごとの交流もすすめ相互に学びながら運動を展開し、当面、「共謀罪」法案反対や沖縄支援などにもとりくむことを提起しました。
*
交流では十三人が発言しました。
「安保関連法反対のアピールを呼びかけると、保守の元市議や住職も含め賛同者が半月で三百人を超え、一般紙に折り込むと反響も」(三木市)
「安保法制を許さない会を住職など四十二人の呼びかけで結成した」(兵庫区)
「戦争法反対で『尼崎共同行動』を新社会党やナショナルセンターを越えた労働組合などともに結成し、街頭集会を千人で開催した。東園田や立花など地域で共同組織もつくられてきている」(尼崎市)
「総がかり行動明石を共同センターや新社会、解同、市職と結成し、全駅宣伝も行っている。十九日行動は、平日には駅前、土日は明石公園で開催」(明石市)
「生活の党(現・自由党)、共産党などにも呼びかけ新長田駅前で集会や宣伝」(長田区)
「共同行動には兵教組の人も」(淡路)
「秘密保護法以来、姫路駅前で共同の行動を広げてきた」(姫路市)
「二千万署名運動を総括し、共同センター再建総会を開き、早速行動」(西区)
―など各地から二千万署名運動を通じて広がった共同の経験が語られました。
また
「舞子小学校の防災訓練に自衛隊を呼ぶ計画を知って、新婦人と共産党が相談に乗って中止させた」(垂水区)
「3・11以後、多彩な市民の運動が起こっている。公立幼稚園・保育園を民間こども園化する計画に、学習会や署名・陳情をいっしょに協力。聞いたら行ってできることをする。そのこと通じてさらに共同が広がっている」(三木市)
―など地域要求の一致点がさらに共同を広げている報告もありました。
「ターミナルは人通りがないので、大通りで三十~五十人がスタンディング」(三木市)
「毎月十九日に駅前で宣伝している」(芦屋市)
「夕方は暗いのでライトも用意してスタンディング」(西区)
「(鉄道)ターミナルがないのでイオン前で宣伝」(淡路)
―など粘り強く継続する共同の宣伝も報告されました。
こうした共同の上に
「この間の共同を通じて衆院四区の野党共闘へ話し合いの実行委員会」(三木市)
「新社会も候補者を発表しており、野党各党へ働きかけを相談している」(明石市)
―など野党共闘実現への働きかけの検討も報告されました。
*
最後に和田事務局長が「どうウイングを広げるかの探求。野党共闘実現への探求も交流された。さらに頑張りましょう」と訴え閉会しました。
発言する津川代表

白昼・市街地・完全武装:陸自「徒歩行進訓練」

戦争する国づくりストップ!伊丹連絡会が中止を請願

国道171号線千僧交差点を渡る自衛隊員ら

陸上自衛隊第三師団では、今年に入り白昼に市街地での「徒歩行進訓練」を繰り返しています。
一月十日、一月十一日に続いて、二月二日午前七時から午後六時にかけて百二十七名(主隊)が武庫川方面へのコース、別動隊(大隊長以下三名)が来年度の実施予定コースの下見として、猪名川沿道と伊丹市内を一巡するコースを「行進」しました。
「行進」とは名ばかりでその実態は、完全武装(戦闘服、小銃、銃剣、弾そう、防毒マスク、背のう、鉄帽、弾帯、弾のうなどを装着)での「行軍」です。
コース内には自然豊かな市民の憩いの場・昆陽池や大型ショッピングセンターがあり、女性や小さな子どもも行きかう生活道路です。また、主要な行進コースの武庫川河川敷は老若男女が集う憩いの場であり、戦闘服や武器を持ち込むなどもってのほかと言わざるを得ません。
今回を含め陸自から伊丹市担当部局への通知は規定期限ぎりぎりとなっており、対応そのものが高圧的です。

第3師団長あて中止請願を提出する伊丹連絡会の代表ら

今回は三日前に実施を知り、急遽「戦争する国づくりストップ!伊丹連絡会」が「陸上自衛隊徒歩行進訓練の中止を求める請願」を、代表団七名で二月一日午後、第三師団長あてに提出しました。 (服部好廣)

関電が赤穂石炭火力化を断念

市民の反対の声が実る

兵庫県内では全国で一番多い石炭火力発電所の新設、増築、燃料転換計画が進行中ですが、関西電力は一月三十一日、赤穂市に「赤穂発電所の燃料転換計画を断念する」と通告してきました。
同社は二年前から赤穂火発(六十万㌗×二基)の燃料を重油・原油から単価の安い石炭に切り替える計画を公表、環境自主アセスメントまでやっていました。計画の断念は神戸製鋼所や高砂など同じ問題をかかえている各地の石炭化計画にも影響を与えそうです。
同社は、断念の理由として、節電の定着、国の温室効果ガスCO2排出量の削減対策強化などを挙げています。
日本共産党赤穂市議団と環境問題を考える市民の会などは、くり返し学習会をひらき「石炭火力発電は天然ガスの二倍ものCO2を出す。風力や太陽光など再生可能エネルギーへという世界の流れやパリ協定に逆行する」「石炭を燃やせばPM2.5や水銀など人体に有害な物質がでる」と反対の声をあげてきました。
関電主催の環境アセス説明会(十五年十一月)では、予定時間を超過しても質問が殺到し、「関電一社のもうけのために市民に環境悪化の犠牲を強いるのか」という批判が噴き出しました。共産党市議団は「関電の環境影響調査が出てから判断したい」と言う赤穂市長の消極的な姿勢を毎議会で追及、計画に反対するよう強く求めてきました。 (武田信幸=民主赤穂編集部員)

日本共産党と民青同盟が甲南・関学などで宣伝

社会を変える展望学び行動する民青同盟の活動に受験生共感

日本共産党兵庫県委員会と東灘・灘・中央地区委員会、民青同盟兵庫県委員会は甲南大学や関西学院大の受験生を応援し、大学生活への期待や不安を聞く宣伝に取り組みました。
二月二日~四日に宣伝を行った甲南大学では、「努力した人が報われる社会になってほしい」と話す受験生が民青同盟に加盟しました。
加盟した受験生は「三人兄弟で父親が頑張って働いてくれていても生活は苦しい。学費を下げてほしいし、バイトが見つかるか不安です」と話しました。また「ヤジばかり飛ばしている国会議員はいらないですよね」と今の政治への怒りも話しました。
一緒に対話していた西ただす神戸市議が「議員は市民の声を聞いて政治に生かすのが仕事。自分も市民の声を聞くために毎日駅頭宣伝しているんだ」「政治や社会への怒りを語り合ったり、変えていく展望を学びみんなで行動できるのが民青同盟。一緒にやろう」と呼びかけると、受験生は加盟を決意しました。
別の受験生は、「十八歳選挙権で投票権を得たけど、政治や社会のことを学ぶ場が少ないと思います」と話し、宣伝に参加していた民青同盟員から民青同盟の活動の様子を聞き、連絡先を交換しています。

甲南大学前で対話する大前市議

甲南大学の宣伝にはOBの大前まさひろ神戸市議が連日参加。机と温かいお茶を用意して試験で疲れた受験生をねぎらいながら、大学生活への期待や不安、今の政治に対する思いを聞きました。
四日の関西学院大での宣伝でも、「投票率が低すぎるのを変えたいと思って法学部政治学科を受験します。試験が終わったら民青同盟の話を詳しく聞かせてほしい」という受験生がいました。教育学部の受験生からは「家族が全員教員で自分も教員をめざしています。中高生への無料塾スタッフに興味があります」という声も出されました。
青年の要求を出発点に、学び行動する民青同盟の活動に受験生から共感が寄せられる宣伝になっています。
党県委員会と民青同盟は引き続き私立大学の入試宣伝や、二月二十五日に行われる国公立大の入試でも受験生向け宣伝に取り組む予定です。

カンキン240回

関西電力神戸支社前での原発ゼロをめざす神戸行動


二月三日、二百四十回目の原発ゼロをめざす神戸行動が関西電力神戸支社前で行われ、四十人が参加しました。
昨年初めから神戸支社前で行われていた津波対策の名目でずっと続いていた工事も終わり、今回から広々と場所を使って行動することができるようになりました。
参加者からは――
「福島第一原発の内部が五十三万ミリシーベルトで、一分間で人間が死ぬレベルのものと報道された。私たちが生きている間に廃炉の見通しが立つのか。孫の世代や、その先の世代に責任を負わすような原発はおかしい」
「台湾は福島原発の事故に学んで二〇二六年までに原発なくすと決めた。どの国も福島事故から学んでいるのに、日本だけが学んでいない。安倍政権を変えないといけない」―などの怒りの声が語られました。(写真上)
また、春休みに宝塚で行う福島の子どもたちを招いた保養キャンプも紹介されました。

日本共産党市議団がごみ問題学習会

大型焼却施設建設・民間委託:三木市方針に市民の不安


日本共産党三木市議団は元国会議員で、現在、環境資源廃棄物問題研究家として活躍している岩佐恵美氏を講師に招き、ごみ問題学習会を行いました。急な開催にもかかわらず四十一名もの市民が参加しました。
三木市は、口吉川地区にある産廃事業者が新たに大型焼却施設を建設してそこで産業廃棄物と一般廃棄物の混焼する全面民間委託を打ち出しました。市民からは、ごみ処理の全面委託が賢明な選択なのか疑問の声があがっています。
岩佐氏は「そもそもごみ問題とは」から説き始め、三木市が人口一人当たりのごみ排出量で県内トップであり、リサイクル率も決して高くないこと、事業系ごみの割合の高いことがその大きな原因であることを明らかにしました。
さらに、国のごみ行政の問題点として、大型焼却炉を推進しており、ごみそのものを少なくする方向からも矛盾していることを指摘しました。
参加者からの「三木市がごみを民間に委託することについてどう思うか」との質問に対して、岩佐氏は「民間事業者はごみを燃やして収益を上げる。三木市はごみの量を少なくするために住民の全面的な協力を得ながら事業に取り組まなければならなりません。行政が単に民間事業者に任せた方が安上がりであることを理由に民間委託しようとしていることは問題です」と指摘しました。(板東聖悟=三木市議)
講演する岩佐氏

東日本・東北―復興支援へ「A wish チャリティコンサート」

神戸青年合唱団・JMITUなど


二〇一六年四月十六日に起こった熊本震災は甚大な被害をもたらし、被災者は不安な生活を余儀なくされています。阪神・淡路大震災から二十二年、東日本大震災から六年が経過しました。兵庫県でも復興住宅からの一方的な退去命令があり、東京電力、福島原発事故終息宣言による規制区域解除で補償金の停止、また九州電力は知事の停止要請を無視して原発の運転を継続したままです。そして熊本では瓦礫の撤去遅れにより復興が被災者の思うように進んでいない状況が続いています。
このような状態をなんとかしたいと、神戸青年合唱団、JMITU通信産業本部兵庫支部などが実行委員会をつくり、三月五日、震災復興支援チャリティーコンサートを多くの人たちの協力を得て被災地に寄り添いながら開催し、収益の一部を被災地へ贈ろうと企画しました。
演奏会は、みんな歌う会、沖縄のエイサー、ピアノ独奏、オペラ歌手による熊本民謡、共同作業所の仲間の演奏、働く仲間のうたごえ、市民合唱団の演奏などが楽しめます。(兵頭和子=神戸青年合唱団)

復興支援 A wish(願い 想い 希望)チャリティコンサート

3月5日(日)14時20分開演/ピフレホール/参加協力券1,000円/連絡先:神戸青年合唱団(樫木)☎090-2284-0058、JMITU通信産業本部兵庫支部(増田)☎090‐2101‐7662、email: ma_ssan@agate.plala.or.jp
練習風景

大門みきしエッセイ:ユーモアって、なに?

二月三日、衆議院予算委員会で、日本共産党の清水ただし議員が、カジノ問題で安倍首相を鋭く追及。よく準備された切れ味のいい見事な質問で、清水さんらしいユーモアも聞く人を引き付けました。
中野晃一さん(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合、上智大学教授)のことばを思い出しました。「私たちは怒っています。しかし、怒っているだけの人たちに、人は寄ってきません。より広げるためにはユーモアもいります」(一月十七日、党大会でのご挨拶)。
権力の不正を厳しく告発し続けるアメリカの映画監督、マイケル・ムーアさんも、以前から「左翼の運動にもっとユーモアを」と呼びかけてきました。「運動に怒りは必要だが、それだけでは人を遠ざける、話し手にユーモアがあると、聞き手は信頼を寄せてくれる」「権力追及の最大の武器はじつはユーモアだ」と。
ところで、ユーモアとはなにか。
中野さんのことばが話題になったとき、わが党の若手の女性議員Aさんが私に「質問になると、いつも最初から最後まで怒りっぱなしだと、自分でも思います。ユーモアなんて無理だけど、もう少し余裕をもてないものかと悩んでしまう」といったことがあります。悪政への怒りがこみ上げるのは当然のこと。「怒りっぱなしも、度を過ぎるとユーモアになるから」と慰めました。
ユーモアは、たんにジョークのことではなく、人間の可笑しさにたいする愛しみのようなものだと思ったからです。 (日本共産党参院議員)

大雪被害:「自助」では地域も農業も疲弊

金田峰生

雪害の実態を追って、丹波市に続き、二月一日に篠山市、五日には宍粟市と朝来市を訪ねました。
*
2月5日の宍粟市内

宍粟市在住の八十歳台の方は、毎週月曜日の入浴サービスを楽しみにしていましたが、一月二日、九日と続いて休日。待ちに待った十六日。宍粟市でも二十数年ぶりの積雪。翌週も降りつもり、月末になっても雪が解けず、雪かきもできないため、サービス車が入れません。結局、新年になって初めての入浴は「明日(二月六日)の予定」とのこと。
まだ一面真っ白でしたが、職員は「これは災害と同じです」「もう待たせてはおけません。何としても行きたい」と言ってくれました。
雪に阻まれ、介護を提供できないまま帰らざるを得なかった場合、介護報酬は支払われません。事業所運営も大きな痛手です。何より利用者の健康で文化的な生活が損なわれています。まさに行政の出番です。
*
雪で倒れた岩津ネギ(朝来市)

篠山市では、苗を育てるビニールハウスが潰されたため、米作りが危ぶまれています。朝来市では特産の「岩津ねぎ」が打撃を受けています。
国は「共済がある」と言いますが、ビニールハウス一棟あたりの掛け金が年一万円として、五年間で五万円。概ね五年ごとに新調するビニールが約四万円。厳しい営農状況の中、十数年から数十年に一度あるかないかの災害に備える余裕はありません。
政府や行政がこのまま「自助」を言い続けていたら、地域も農業も一層疲弊するでしょう。一刻も早い対策が切望されています。(日本共産党国会議員団兵庫事務所長・衆院兵庫十区予定候補)

みんぽう川柳〈一月〉「新しい」

選者 島村美津子

特 選

共謀罪怒と始まった新年も
明石市 小西正剛
【評】罪なき多くの人々を罪に陥れたかつての「治安維持法」とそっくりな「共謀罪」、名を変えて「テロ等準備罪」を安倍政権は今国会での提出を狙っています。憲法で保障された永久に戦争のない自由で平和な世の中であり続けられるように願わずにはいられません。

入 選

新年に期することあり一人酌む
神戸市 川上俊智
新しい空古い空気を切り刻む
神戸市 山元三恵子
津々浦々新基地NOの声高し
神戸市 塩谷凉子
新年の願いは一つ平和です
明石市 門脇かつ子
お正月水仙凛と平和でと
芦屋市 梶原嘉代子
新しい年は共闘アベ倒す
神戸市 梶山洋枝
新しい手帖に先ずはアベ打倒
神戸市 山本尚代
新しい靴を一足やっと買う
神戸市 松尾美恵子
錆びぬ人漱石という新しさ
神戸市 水田裕子
新札を数え思案のポチ袋
神戸市 玉山歳子
白内障手術して見る新しい朝
尼崎市 富田明美
新しい日記とにかく二カ月へ
神戸市 長沼幸正
新しい政治希望は立憲政治
神戸市 高馬士郎
新しい市民の声が聞こえくる
神戸市 古賀哲夫

阪神・淡路大震災22年、東日本大震災6年―復興を祈念して


敵対していた川上村の娘と川下村の青年が恋におち、両親の許可なく婚礼をあげることになり、両方の村は大騒ぎ――七夕伝説をもとに創作したマダン劇を韓国民族芸術団「クンドゥル」が神戸で上演します。
同団芸術監督のチョン・ミンギュ氏は「大震災で被害にあわれた方や東日本大震災でこの地域に移ってこられた方々にとって温かな癒しになってほしいと願い準備しました」「また韓日間、朝鮮半島、東アジアの平和に思いを致す機会にもなればと思います」と語っています。

『烏鵲橋(おじゃっきょ)アリラン』
:韓国民族芸術団「クンドゥル」マダン劇公演

3月23日(木)18時30分開場/神戸文化ホール中ホール/友情出演:金昴先(キム・ミョウソン)/一般3,000円、高校生以下1,500円/問い合わせ・申し込み:姫路労音☎079‐288‐6600

段重喜「炎上大統領」


観感楽学

これで二回目の「観感楽学」です。私は二十五年近くソフト開発の会社で働いていましたので、今回はコンピュータ関連ネタで書いてみたいと思います▼いま「働き方改革」とかで「三六協定」や「残業時間」が話題になっています。そもそもソフト業界は残業の多い業界だと思っています。学校を卒業しソフト会社に就職。他の業種のことをあまり知りませんが、毎月四十時間ぐらいの残業は普通でした。とにかく納期を守るため、必死で作業をしていました。ソフト業界みな同じで、これが常態化していました。これを疑問に思わず働いていたわけではありませんが、とにかく納品日厳守で頑張っていました▼ひと昔まえでは難しかったことでも、技術の進歩で、今では簡単にできるようになりました。これはソフト業界も同じです。すると「少ない人数、少ない期間で開発できるでしょ」となるわけです。人数は減らされ、短納期になり個人の負担が重くなり、結局、残業は減りません▼単純ではありません。社会全体が変わる必要があるでしょう。「八時間働けば普通に暮らせる社会」を切に願います。(ふ)

(「兵庫民報」掲載)

2017年2月5日日曜日

兵庫民報2017-02-05

憲法県政の会の津川氏、安保関連法に反対する学者らと懇談



憲法が輝く兵庫県政をつくる会(憲法県政の会)の津川ともひさ代表幹事らは、一月二十四日、「安全保障関連法に反対する学者の会」などで活動している県内大学の学者四人と懇談しました。
冒頭に津川氏から、七月に行われる県知事選挙に向けた津川氏と憲法県政の会の政策を紹介しました。「生活を支える県政」「平和にこだわる県政」「原発ゼロをめざす県政」という三つの柱を軸に、最賃一千五百円や給付制奨学金の実現、憲法九条を守り、非核「神戸方式」を生かし、核艦船をどの港にも入港させない、再生可能エネルギーの普及などをすすめていきたいと語りました。
学者の皆さんからは、「バーニーサンダース氏が、大学学費無償化や最賃引き上げで一定の支持をひろげたのを見ても、最賃一千五百円や給付制奨学金実現などの政策は大事。根拠なども含めて政策の充実がいりますね」「大学問題で、私たちの意向をくんだ主張を知事がしていただけるようになると力強い」などの意見とともに、「大学と県政のかかわりはわかりにくいので、もっと研究も必要」「安保法制廃止などもかかげてほしい」などの要望もだされました。
また「トランプ氏への危機感はひろがっているが、大統領選挙では『白人層の雇用をつくる』と疲弊した中間層の心をとらえた。どの層に何を訴えるのかというその手法は参考にできるところもあるのでは」などの意見も寄せられました。
憲法県政の会は今後、この間、新たに運動に立ち上がっているグループなどとも懇談をすすめていくことにしています。

赤穂市議選勝利めざ「日本共産党新春演説会」

市民と野党の共闘で国民の願い実現
悪政の防波堤として共産党市議団の役割重要


少数激戦が予想される赤穂市議選(三月二十六日告示・四月二日投票、定数十八)を前に市内で「日本共産党新春演説会」が開かれ百五十人が参加しました。
立候補を表明している川本孝明(63)、小林とくじ(65)両市議の応援に国会から堀内照文衆院議員がかけつけ、当選から二年の奮闘を語りました。
堀内氏は、安倍暴走政治との対決と同時に、赤穂市御崎のメガソーラー問題では現地調査をもとに経済産業省に質問、従来二千㌗以上としていた事前届出を五百㌗以上に改善させるなど、現実政治を動かしていると具体例をあげて語りました。
また、年金カット法、TPP、カジノ推進の悪法三兄弟の強行採決、五兆円に上る軍事費やリニアに三兆円も投入する安倍政権と国民との矛盾は、かつてなく強まっていると強調。国政では「市民と野党の共闘」の力こそ国民の願い実現の道であり、地方政治では国の悪政の防波堤としての日本共産党市議団の重要性は一層増していると述べ、川本、小林両氏の議席確保を訴えました。
*
衆院十二区国政対策委員長の堀ゆずる氏と、安保法制に反対するママの会の向山桂子さんが、戦争法廃止、自衛隊は南スーダンから撤退をなど訴えました。
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川本、小林両市議は、赤穂市で加速する少子高齢化と人口減少を食い止めるには、子育て中の若い世代支援がなによりも重要と強調。この間実施した市民アンケートの結果からも若い世代と同時にお年寄りも安全安心に暮らせる市政実現が必要とのべ、この日参加者に配布したジャンボビラをもとに「学校給食費の無料化」、「国保税の年間一人当たり一万円の引き下げ」、市内コミュニティバス「『ゆらのすけ』の増車・増便」など六つの重点政策を訴えました。
小林とくじ市議は「保育料を二人目から無料にという提案には、若いお母さんから強い支持の声が寄せられている。財源も示した六つの政策をぜひとも実現したい」、川本市議は「関電の石炭火力化、住友大阪セメントの悪臭問題、二つの巨大産廃計画反対など大企業にはっきりものをいう議員団がひきつづき必要」と、それぞれ決意表明しました。(武田信幸=民主赤穂編集部員)
参加者の拍手にこたえる(右から)堀内衆院議員、小林・川本両市議、堀12区国政対策委員長

衆院小選挙区予定候補が党大会をいきいき報告

野党と市民の挨拶に激動する情勢を実感

兵庫9区=新町みちよ氏


新町みちよ衆院九区予定候補は一月二十九日、「淡路の新春の集い」と、明石市の「衣川後援会」「大久保後援会」の各新春の集いで、一月十五日から八日までの四日間、日本共産党の伊豆学習会館で開催された第二十七回党大会の報告などを行いました。
党大会の様子について新町氏は、「兵庫の代議員の席は、会場のど真ん中の最前列、舞台は目の前、最高の場所でした。赤旗の記者さんから、『ここは、よく映りますから、寝ないように』と注意がありましたが、日刊紙、日曜版に本当に良く写真が掲載されていました」と紹介。
新町氏は、「今回は文字通り歴史的な党大会でした。初めて、野党三党の代表が来賓挨拶にこられたのですから。なかでも『日本共産党第二十七回党大会』のタイトルをバックに自由党の小沢一郎氏が挨拶したというのは、格別でした。民進党の安住淳代表代行の『党を代表して安倍政権打倒のため、野党共闘をすすめる』との誠実な挨拶はじめ、『五分でといわれている』といいながら時間を超過して熱く語る他党の方々の姿を間近にし、激動する情勢を実感できました」と実感をこめて報告しました。
また、ミサオレッドウルフさんの「市民は、ずっと前から共闘している」や、中野晃一さんの「リスペクト」に加え「ユーモアを」などの挨拶について新町氏は「いっしょに力を合わせてやろうとするからこその率直な言葉は、ありがたいものでした」と述べました。
新町候補は「全国からの発言に学びながら、九区でも「野党共闘」「市民連合」を築く活動にとりくみましょう。私もその先頭にたってがんばります」と決意を訴えました。

多彩な経験の宝:全国の代議員の発言に感動

兵庫2区=平松順子氏

平松順子兵庫二区国政委員長は、神戸市北区の党支部長会議で、第二十七回党大会の報告をしました。
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平松氏は、志位和夫委員長の結語にもとづいて、大会の全体の特徴を報告しました。
「安倍自公政権とその補完勢力に、野党と市民の共闘が対決する、日本の政治の新しい時代」がはじまった歴史的な党大会だったとし、三野党と一会派と市民団体からの心のこもった来賓挨拶とそれを受けた大会会場の響き合いが、それを見事に示し、考え方のちがう政党が誠実に話し合うことで一致点を見出し、共通の敵に立ち向かえる確信がみなぎった大会であったと強調しました。
全国の代議員からの発言については、①野党と市民の共闘の流れが全国で始まっていること②情勢にふさわしい党をつくる「党建設」のとりくみが「わが地区をこう変えるという大志とロマンを支部と共有して前進している地区委員会の経験」、「楽しく元気な支部会議」の開催に努力することで党員の力をひきだしている経験③「世代的継承」を成功させるための開拓者精神を発揮したとりくみなど、多彩で全面的な経験が宝の山のように次々と発言され、感動と勇気・元気をもらってかえってきたことを具体的に紹介しながら報告しました。
*
参加者からは「世界の情勢のとらえ方は」「民主集中制はどのように発揮されているのか?」「メディアについての分析は?」「世代継承をすすめるための工夫は?」などの質問がだされ、平松氏は、決議と報告に沿って説明し、討論が深まりました。

「モトコー」耐震化工事は「ついで」

堀内議員への国交省の説明でJR西日本のごまかし明らかに


堀内照文事務所(衆院第一議員会館)は一月二十六日、「モトコー」問題で、国土交通省から説明を受けました。兵庫県商工団体連合会、神戸親和民主商工会、兵庫民主商工会と金田峰生国会議員団兵庫事務所長が同席しました。
今回の説明で、JR西日本が国交省には、リニューアルの主な目的は防火・防犯対策で、耐震化工事は「ついでに行う」ものだと説明していたことがわかりました。
当初JR西日本は「耐震化工事が必要で、元町高架下商店街の店舗はすべて退去してもらわなければならないから、契約更新はしない」などと説明。ところが既に省令に基づく耐震化工事は終わっていることが明らかになると、「独自基準による追加工事が必要だから」と言い訳をしました。しかし、その言い訳もごまかしだということが今回の聞き取りで明らかになりました。
元町高架下商店街は、防火・防犯についても、日本共産党神戸市議団の質問に消防署などは「改善しなければならないところはない」と答弁しています。
もはや契約を更新しない理由はありません。JR西日本は、これまで通り契約更新を行った上で、今後の事について誠実に話し合うべきです。

日本共産党第27大会決議が経済の打開方向示す

平野喜一郎氏が姫路の3後援会つどいで語る


日本共産党の飾磨・手柄・なだ後援会は合同で一月二十九日、姫路市立図書館飾磨分館で「初春のつどい」を開き四十人が集まりました。
オープニングは姫路労音民族音楽教室「こまの会」の皆さんの三味線と歌「花笠音頭」。会場の手拍子も加わって和やかにつどいが始まりました。
最初は、市会議員の森ゆき子さんが市政報告。「国会答弁で安倍首相は、アベノミクスを続けると述べたが、姫路市で国保加入世帯の八割~九割が年間所得三百万円以下。滞納世帯の八割が年間所得百万円以下。年金で暮らせない高齢者が急増し、介護の負担など生活相談が複雑になるばかり。医療費削減による入院ベッド数削減が含まれた新県立病院整備計画でも、中央卸売市場移転予定地の土壌汚染問題でも、市民と共同し、命と暮らしを守る活動を広げたい。国民との共同で命と暮らしを取り戻す年にしましょう」と呼びかけました。
続いて、経済学者の平野喜一郎三重大学名誉教授のお話。「アベノミクスは完全に破綻した。アベが克服するといった円高・株安・デフレが進んでいる。これに対し、共産党の二十七回大会決議で述べている『格差と貧困をただす経済民主主義の改革』が解決の方向を示している」と述べられました。
懇談では「トランプ米大統領のやり方はうまくいくの?」「利息ゼロはどうすればかえられるの?」「夏目漱石が英語版の『資本論』を読んでいたことを先生のきょうのお話で初めて知った」「マスコミが安倍政権の批判をしないのはおかしい」など語り合いました。
(菊池恵躬子)

神戸電鉄粟生線の再生へ兵庫県が役割発揮を

公共交通神戸電鉄粟生線/沿線住民の足を守る会 松本勝雄

神戸電鉄粟生線は二〇一〇年に神戸電鉄が「毎年十億円以上の赤字が続き、一民間企業ではこの危機を乗り切れない」と〝廃線〟の危機を訴え、自治体や神戸電鉄、住民代表、学識経験者で「神戸電鉄粟生線活性化協議会」をつくり、再生に取り組んできました。粟生線はピーク時の乗車人員千四百二十万人(一九九二年)が二〇一五年には六百四十六万人と半分以下に減少し、存続の危機が言われています。

粟生線の危機はいまどんな状況か


活性化協議会が決めた乗車人員目標七百万人に対し「減少幅が小さくなった」と評価していますが減少が続いています。
北区と西区の「粟生線の会」は十一月に神戸電鉄と懇談、その中で分かったことは――
①粟生線だけでなく、神鉄の屋台骨でもあり粟生線などの「赤字」を埋めている有馬線が沿線高齢化などで通勤客などが減少しており、神戸電鉄全体で毎年の売り上げが一億円ずつ減少している。
②粟生線のさらなるダイヤ削減、サービス削減を計画している。(十二月に三月ダイヤ変更で朝夕のスピードアップと、西鈴蘭台・志染間を一時間四本を二本に半減すると発表)。志染駅と粟生駅間は各駅の改札機をなくし志染駅でいったん乗り換え、車内の収受機で扱う北条鉄道なみのサービスにする。
③こんごさらに粟生線だけでなく、三田線など他の線でも対策を強める。
―これらのことが明らかになりました。
一方、十二月開催された粟生線活性化協議会では、ダイヤ削減などは問題にされず、兵庫県が神戸電鉄連結決算の黒字などを理由に「四十億円五年間無利子貸付スキームの終了」を提起、また、小野市が八月以降欠席しており、その理由が神戸電鉄提出の現在の乗車人員数と「ビッグデーター」が食い違っていて、神鉄側が納得いく説明をしないということでしたが、去年一年でも活性化協議会の運営が混乱することが連続していました。

粟生線へ支援強化し、活性化協議会で県が主導的な役割を

私たち「粟生線の会」はこれらの問題で、兵庫県に粟生線支援の強化、活性化協議会で県が主導的役割を発揮することを要請する申し入れを行いました(前号参照)。
申し入れでは、▽神鉄が黒字とはいえ粟生線の赤字は依然として十億円近くある状態が続いており、粟生線の危機は進行している▽活性化協議会が役割を発揮しきれていない原因は、運営の中心になっている神戸、三木、小野の三市が横並びで、意見の違いが出てくるとどの市も主導することができず前に進めなくなっている――と指摘し、和歌山でも福井でも地方鉄道の危機の際には県が役割を発揮している経験も参考に、兵庫県が事務局を主導するなどその役割を発揮することは粟生線の問題に対処するのに欠かせないと要請しました。
応対した兵庫県の担当者は「粟生線の現状は楽観している」「協議会とは密に連携している」「神鉄のダイヤ改訂は話し合っていて、朝夕のラッシュ時の速達性向上と昼間の時間帯の本数削減ということでマイナスでない」などの回答で、私たちの受け止めとは距離を感じました。

地方鉄道の危機は、北海道や四国、九州などで深刻になっています。
粟生線沿線も危機が続いていますが効果的な対応が感じられません。活性化協議会とは別に「戦略会議」を北播の首長、神戸市、県、神鉄などで行い、「上下分離」などの経営問題を話し合っているようですが、その中味は全く聞けません。
神戸電鉄も、このままのやり方で粟生線を運行することは難しい、粟生線ばかりに注ぎ込むことは他の線の利用者の理解を得られないなどと言っています。
この地域に欠かせない粟生線は、いま、大きな曲がり角にさしかかっていますが、活性化協議会は機能を果たしきれていないように見えます。
困難を突破して前進するために、なんとしても兵庫県が役割を発揮してもらいたいと願っています。

大雪で農業用ハウスなど被害

日本共産党丹波市議団が市長に支援対策を申し入れ

押しつぶされたビニールハウスを前に農家から話を聞く(左から)西本・西脇両市議

一月十四日から十六日にかけて一九七五年十二月以来二十二年ぶりの大雪に見舞われた丹波地域では、民家や農業施設などの被害が徐々に明らかになっています。丹波市の青垣町の遠阪峠で七十六センチメートルを記録したのをはじめ平地でも五十~六十センチメートルの積雪量となり、集落内の除雪が追いつかず、十六日には臨時休校する学校や幼稚園が相次ぎました。
また、雪の重みで民家の軒が曲がり、大木の枝が折れ、校舎の瓦も落ちるなどの被害もみられ、農業用ビニールハウスが、雪の重みで押しつぶされるなどの被害が深刻です。
*
ハウスの中

二十三日、金田峰生党国会議員団兵庫事務所長(衆院兵庫十区予定候補)と党丹波市議団の西本嘉宏市議、西脇秀隆市議は、春日町多利と山南町和田の農家を訪ね、被害状況を聞きました。つぶれたハウスの撤去・新設など復旧にはかなりの時間と労力、費用がかかりそうです。
二十六日、丹波市会議員団は、谷口進一市長に対して、「二〇一七年度の予算要望」とともに、「二〇一七年一月大雪被害についての申し入れ」を行いました。

谷口市長(中央)に申し入れる西本(左)・西脇(右)両市議

申し入れは、①被害の実態を早急に調査し公表すること②国や県に対して、「被災農業者向け経営体育成支援事業」の適用はじめ、被災者支援策を講じるよう要請すること③市独自でも、被災者への万全の支援策を講じることなど求めています。
これに対して、谷口市長は、「さっそく上京して、特別交付税などを要請することにしています」などとこたえました。
  *
これより先の十八日に開かれた議員総会で、西本嘉宏市議団長が、二十七年度地域防災計画の見直しで、災害対策本部設置基準のうち、「積雪四十センチメートル以上」を削除していたことを指摘、改善をすることになりました。また、集落内の除雪に対して、四十センチメートル以上降雪の場合、自治会が行った集落内の除雪経費の助成を求めたことについても、谷口市長は、検討を表明しました。

堀内議員・金田氏が国に雪害支援を要請

丹波での雪害について堀内照文衆院議員は二十六日、議員会館で農林水産省経営局などに政府の対応を聞き、二〇一三年度雪害で発動した「被災農業者向け経営体育成支援事業」をはじめとする支援を要請しました。
当局は、被災農業者向け経営体育成支援事業の発動について「過去に例のない被害とされており、今のところその被害額に及んでいない」とし、共済制度や融資のみの対応になるとの考えを説明しました。
これに対し、堀内議員は、「地域にとっては想定外、まさに〝過去に例のない被害〟で、実情をみれば発動するべきだ」と強く要請しました。
この場には、金田峰生氏も同席、現地の実情を伝え、堀内議員とともに要請しました。
押しつぶされたビニールハウスを調査する(左から)西本、西脇両丹波市議=23日
つぶれたハウスのなか

「学費値下げは本当に実現してほしい」

日本共産党と民青同盟が私大受験生応援宣伝


私立大学の入試が本格的に始まる中、日本共産党兵庫県委員会と各地区委員会は民青同盟と一緒に受験生を応援する宣伝を各地で行っています。
一月二十八日には園田学園女子大(尼崎市)や神戸常盤大学(神戸市長田区)の受験生向けの宣伝を行いました。神戸常盤大でシールアンケートに立ちどまった受験生は「子どもが好きで幼稚園教諭を目指しています。学費の値下げは興味あります」と話してくれました。また、通りがかった中学生からも「学費値下げは本当に実現してほしい。頑張ってください」と激励を受けました。園田女子大でも地域支部や民青地区委員会のメンバーが十人近く集まり、チラシ配布やシールアンケートも行っています。
三十日に行った神戸学院大(神戸市中央区)の受験生向け宣伝ではシールアンケートに立ちどまった受験生の多くが「いまの政治には不満です」と話し、「学費下げてほしい」「ブラック企業には入りたくない」「貧困と格差をなくしたい」などの思いを語っています。中には「学費値下げしてほしい」と学費値下げ署名に協力してくれる受験生もいました。

ひなたぽっころん〈591〉



俳句 新俳句人連盟兵庫支部

神主腰痛立春の治療院

貨物列車行く一番線の寒灯
淳一
被災地に義眼を拾う雪女郎
その子
不死鳥の抱く九条多喜二の忌
俊子
縫い初めは刺しゅうで印す母の名前
由美子
留守番の犬に汲み置く寒の水
まさこ
盆梅の年輪にある戦さ跡
邦子
どんぐり眼の翁の能面梅の花
典子
ポニーテールしてみる古希の三ヶ日
まり子
雪女夫は異国におりまする
れい子
成人式袴姿のやんちゃくれ
くにこ
受験生とアンケートで対話

「みえなくなる被災障害者」

熊本地震に学ぶ――2016年度災害と障害者のつどい


二〇一六年度「災害と障害者のつどい」が一月二十九日、あすてっぷKOBEでひらかれました。兵庫障害者センターの主催、兵庫障害者連絡協議会、全国障害者問題研究会兵庫支部、きょうされん兵庫支部、全国福祉保育労働組合兵庫地方本部の共催での開催です。
今回は「熊本地震で試された災害時要援護者に対する支援」をテーマに、被災地障害者センターくまもと事務局長の東俊裕熊本学園大学教授の基調講演、きょうされん兵庫支部の松本多仁子氏の熊本地震支援の実践報告、神戸大学大学院工学研究科の大西一嘉准教授の福祉避難所開設体制についてのアンケート調査報告と、この三氏によるパネルディスカッションが行われました。


東氏は、昨年四月の熊本地震でも、障害者に対する合理的な人的・物質的配慮が十分でなく、多くの障害者が一般避難所を利用できず、崩れかけた家や車中で暮らし続け、その存在が見えなくなり、情報や支援物資が届かなかったこと、仮設住宅もバリアフリー化など合理的配慮に欠けていることなど、被災障害者の困難な状況を告発しました。
福祉避難所については、本来一般避難所で対応できない重度の人の二次避難所であるはずが、かえって、軽度の人までをも一般避難所から排除する傾向をもたらしたと批判しました。
そのうえで、生活環境再建に向けたニーズは定型的福祉サービスではまかなえず行政の対応責任が問われること、日ごろの福祉サービスの貧しさが災害時に顕在化し、震災後の継続的な地域生活の支援の必要性を訴えました。
また、この間、障害者への支援情報を「SOS」ビラとして伝えて来た活動や、益城町に仮設を建て開設した被災地障害者センターの活動を紹介し、支援を訴えました。
松本氏は、東日本につづき熊本での支援にとりくんでいる内容を報告するともに、阪神・淡路大震災での経験を十分に伝えることができてなかったのではないかと自問し、命は何物にも代えがたいもの、暮らしは命を守る砦、それをつくりだすのは私たち一人ひとり、それを守ることは公的な責任ではないかと強調しました。
大西氏は、熊本県内の自治体と福祉避難所協定を結んだ施設などを対象にしたアンケートの結果を報告。要援護者名簿の活用などの課題についても提起しました。

観感楽学

大震災から二十二年、今年も開催された1・17メモリアル集会ですが、主催した復興県民会議の岩田さんによると「今年はとても好評だった」そうです。特に、メインゲストとして講演した陸前高田市長・戸羽太さんの話が感動的で、多くの参加者の心をとらえました。戸羽市長といえば、3・11東日本大震災で、妻を津波で失い、百十一名の職員の命が奪われるという悲惨な体験をしながら、復興に命をかけてきた市長です▼氏は講演で、「借り上げ住宅問題」を取り上げ、神戸市や西宮市が阪神・淡路大震災の被災者を裁判にかけたことに「行政が被災者を提訴するなど信じがたい行為だ」と驚き、「人として許せない」とのべ、大きな拍手を受けました▼ところで、先日、東灘区借り上げ連絡会が「相談会」を開き、四人の弁護士が応対しました。入居者たちは、弁護士から詳しく話を聞き、ほっとしながらこんな話を聞かせてくれました▼相談に来ていた九十一歳の女性ですが、昨年夏、自宅のふろ場で倒れ、まる二日間、身動きできないままでした。彼女を助けたのは、同じ住宅に住む仲良しの女性で、彼女が二日間現れないのを不審に思い部屋を訪ね、動けなくなっていた彼女を発見したそうです▼「虫の知らせというか、なんで出てこないのかと思ってね…」「助けてくれて本当にありがとう」▼被災者はこうして今も「絆」で結ばれ助け合って生きているのです。;(D)
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(「兵庫民報」掲載)