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2017年1月29日日曜日

兵庫民報2017-01-29

変えよう兵庫県:津川ともひさ氏先頭に県下いっせい宣伝

憲法が輝く兵庫県政をつくる会は一月二十日、兵庫県内二十カ所以上で「いっせい宣伝」をおこないました。

JR兵庫駅前で訴える津川ともひさ氏

津川ともひさ代表幹事は、JR兵庫駅前と神戸元町・大丸前の二カ所の宣伝に参加しました。
JR兵庫駅前では、「生活を支える県政」「平和にこだわる県政」などと書いたオレンジのプラスターを手に宣伝する人など二十人が参加しました。
津川さんは、六十五歳から六十九歳の医療費助成を削減する県「行革」を批判。この助成制度を守るとともに、子どもの医療費は高校卒業まで無料化しようと訴えました。高校通学区拡大、教育予算の削減など生徒や父母らに冷たい現状を告発。「教育費を増やし、少人数学級を拡大し、返還の必要のない県独自の奨学金をつくろう」と呼びかけました。
参加者は、「みんなにやさしい兵庫をつくろう」と訴えた会報を通行人らに配布。「津川さんを先頭に兵庫県を変えよう」と訴えました。立ち止まって会報をじっくり読む人や「七月に知事選挙があるんですか」「がんばってください」と声をかける人も。JR本竜野駅前では、兄が防衛大にいる女子高生が「心配している」と戦争法廃止の署名をしました。

洲本イオン前での宣伝

淡路島でも洲本市イオン前で、淡路労連、年金者組合、新婦人、民主商工会、日本共産党などから八人が参加して、「津川ともひさを先頭に安心して暮らせる兵庫県を」と訴えました。


高浜原発動かすな!:関電本店包囲全国集会


一月二十二日、大阪市北区の関電本店前で「高浜原発うごかすな!関電包囲全国集会」が開かれ、全国各地の原発再稼働反対・原発からの撤退とりくみや決意が語られ、「関西電力、原発やめろ!」「高浜原発動かすな!」などのコールが響きました。
この行動には、三月に「兵庫県も原発に反対してよ!いのちとくらしを守るデモ」を共同で主催する「さよなら原発神戸アクション」と、日本共産党も参加する「原発をなくし自然エネルギーを推進する会」(原発なくす兵庫の会)からも参加しました。
「兵庫県も原発に反対してよ! いのちとくらしを守るデモ」は、三月十九日十四時から神戸三宮・東遊園地で集会をおこない、東遊園地~三宮~元町~県庁南の神戸栄光教会前のコースでデモをする予定です。

それに先立ち、原発なくす兵庫の会は、二月十日夕方にはパレードを、三月十一日には福島第一原発事故メモリアル集会の開催を計画。集会では原発事故被災地訪問を通じて原発問題をテーマに学習している神戸女学院大学の石川ゼミ生の報告などが検討されています。

復興県民会議メモリアル集会

陸前高田市長が記念講演


阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議は、大震災から二十二年目の一月十七日、岩手県陸前高田市の戸羽太市長らを招いて、神戸市勤労会館で「メモリアル集会」を開き、三百人を超える市民が参加しました。

講演する戸羽陸前高田市長

記念講演した戸羽市長は、東日本大震災による、死者・行方不明千七百五十人以上、市職員百十一人の犠牲にもふれ、「事前予測を超える津波によって、避難場所に逃げた人が犠牲になってしまった」と悔やみました。少ない財源と人材のもとでの復興事業の苦労、今後の自然災害に生かす教訓などを語りました。阪神・淡路にも言及。借り上げ復興公営住宅について、「困っている人を救うという政治の原点にかえって考えるべき」と指摘しました。「だれもが生きていてよかったと思える町にすることが復興」とのべ、「一人ひとりが国民として国にしっかりと意見を伝えることを続けてほしい」とエールを送りました。

熊本の上田さん

熊本県益城町在住で新婦人熊本県本部会長の上田たかこさんは、熊本地震への全国からの支援にお礼をのべ、被災者の救援・復旧のとりくみを紹介。一部損壊、宅地・擁壁被害への公的支援の拡充をめざす運動とその支援を訴えました。

県民会議を代表して岩田伸彦事務局長が発言。東日本大震災や熊本地震の支援活動、阪神・淡路での災害援護資金の返済免除、震災復興借り上げ公営住宅からの追い出し問題の現状と課題を報告しました。

段野さん

震災復興借り上げ住宅協議会・運営委員の段野太一さんが、借り上げ住宅入居者の実態と神戸市の冷たい対応などを紹介。保険医協会や弁護士会の意見書も示し、裁判の争点を報告しました。

集会は、松平晃さんのトランペット演奏で開会。日本共産党の堀内照文衆院議員、全国災対連・代表世話人の住江憲勇さん、「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」代表幹事で県知事予定候補の津川知久さんが来賓あいさつしました。新しく県民会議の代表委員に就任した畦布和隆氏が閉会あいさつしました。

長田メモリアル

教訓は生かされたか:熊本・仙台からも報告

(左から)太田弁護士、上野熊本市議、嵯峨・高見両仙台市議と森本神戸市議(右端)

長田区では、震災復興長田の会などでつくる「1・17長田メモリアル21」実行委員会主催で「長田のつどい――ひと・まち・くらし」が、神戸平和と労働会館でひらかれ、長田ウォーク、大田悠記弁護士による「『震災と人権』の話」、熊本市の上野えみこ市議、仙台市の嵯峨サダ子・高見のり子両市議(三議員とも日本共産党)からの熊本・東北両被災地の現地報告、松平晃氏のトランペット演奏などが行われました。その様子を震災復興長田の会の竹﨑智博さんに報告していただきました。

一月十七日午前九時、阪神・淡路大震災で亡くなられた六千四百三十四名とその後の東日本大震災や熊本地震などの震災で亡くなられた方々への黙禱から二〇一七年の長田メモリアルウォークが始まった。
今年のウォークには仙台と熊本からも来られ、会場からあふれるほどの百五名が参加された。
地元長田区の森本真神戸市議の説明をうけて、二グループに分かれて、新長田駅南の再開発エリアを見て回った。
再開発エリアにはアスタくにづか一番館から六番館まで六つの商業ビル・住宅との複合ビルが立ち並んでいる。地階・一階・二階の三層構造となる商業エリア中には建物竣工以後、一度もテナントが入居したことがない区画もある。
メモリアルウォークに毎年参加している人たちは、シャッターが閉められた店舗を見て、神戸市のずさんな計画で進められて復興事業に怒りを感じている。
ウォークを終えて、スタート地点の神戸平和と労働会館にもどり、昨年三月に発生した熊本地震からの復興の取り組みの紹介と、大田弁護士による「震災と人権」についての講演で学んだ。
熊本からの報告に立った上野熊本市議は、阪神・淡路大震災、東日本大震災の教訓が熊本地震でいかされなかった。行政の怠慢で何も事前に準備できていなかったことが、多くの被災者を苦しめたと訴えた。
参加者からは「阪神・淡路大震災で自宅を失った経験から、三百万円の生活再建支援金では足りなさ過ぎる」と被災者生活再建支援法の改善を求める声が発せられた。

借り上げ住宅追い出し

「こんなひどいこと許せない」:伊豆の民宿の方も怒り

民宿前で黙禱する兵庫の代議員

伊豆で開かれた日本共産党第二十七回党大会に参加した兵庫県の代議員も阪神・淡路大震災の起こった午前五時四十六分、宿泊した民宿の前にそろって黙禱しました。
あとで民宿の方にそのこと話すと、「ご苦労様」とねぎらいの言葉とともに、「神戸ではひどいことやってるね」と驚きと怒りの声が返ってきました。

しんぶん赤旗1月17日付

代議員が宿泊する民宿には毎朝「しんぶん赤旗」が届けられ、うち一部は宿の方に提供されます。その日の紙面に掲載されていた借り上げ公営住宅から退去強要についての記事を読まれたそうで、「年寄りにこんなひどいことするなんて許されない」と驚かれていました。
「神戸市はこの人が出ていかないと市が倒れるほど困る訳でもないのでしょう。二十年の期限も、被災して家がなくて困っている時に、そんなこと言ってられないじゃないの。この人たちもそんなに長く生きられるわけでもないのに、こんな年寄りいじめてどうするの。困ったときはお互い様、そんなこともわからない人が役人しているんやね」と怒を抑えられないようすでした。代議員が、共産党議員が議会でこんな無法は許されないと取り上げ追及し、運動も起こし、一緒にたたかっていることを伝えると、「さすが。頑張って下さいね」と激励されました。借り上げ住宅からの被災者追い出しは、初めて知った人でも激怒するひどいことだと改めて実感し、被災者本位の復興への決意を固めました。
(小林明男)
「しんぶん赤旗」1月17日付

「野党は共闘!西宮芦屋市民の会」準備会発足

「野党は共闘!西宮芦屋市民の会」準備会が一月十四日に発足しました。
足立喜作(元阪神土建西宮支部長)、今西雄介(弁護士)、大野至(関西学院大学学生)、喜田ふみ代(西宮女性九条の会)、佐治孝典(近代日本思想史研究者)、冨田宏治(関西学院大学法学部教授)、安井芳子(日本絵手紙協会公認講師)、渡辺武(元大阪城天守閣館長)、渡部明(一級建築士)の九氏らの呼びかけで十四日、西宮市内で「相談する集い」がひらかれ、活動の方向や体制などを決めました。

集いで呼びかけ人を代表して挨拶をした冨田教授は、「野党共闘の破壊力は大きい。『野党は共闘』の声を市民の側から大きくあげていくことが大事。その際、市民の要求に基づいた政策を作りあげることがカギになる。市民と野党の共闘へ知恵を」と呼びかけました。
また、民進党のはたなか光成兵庫七区総支部長(前衆院議員)、新社会党の前田辰一芦屋市議がメッセージを寄せ、日本共産党の上田さち子西宮市議(衆院七区予定候補)、社民党の小柳久嗣兵庫県連合顧問、緑の党のよつや薫西宮市議、みなせん@西宮芦屋の川元志穂共同代表(弁護士)らが来賓挨拶しました。
主催者側からの問題提起を受けた討論で、「このような相談会が行われたことを歓迎したい」「(衆院兵庫)七区に根ざした政策を」「要求を持ち寄ることが大事」「一日も早く野党統一候補をつくって、力関係を変えよう」「希望が持てる運動にしよう」「こういう方向で頑張っていると市民に見える企画を」など活発に意見が交されました。
準備会は、「市民への呼びかけ」を近日中に発表し、賛同運動などにとりくむ予定です。

神鉄粟生線:北区連絡会と住民の足を守る会が県に要請

支援強化と、活性化協議会での主導的役割発揮を

赤字などで危機にある粟生線を応援しようと取り組んでいる「みんなで乗って残そう神戸電鉄粟生線北区連絡会」と「公共交通神戸電鉄粟生線/沿線住民の足を守る会」(西区)は一月十六日、兵庫県に対し、無利子貸付の延長などさらなる支援強化や、粟生線活性化でもっと主導性を発揮して欲しいことなどの要請を行いました。この申し入れには県から衣笠達也県土整備部企画局長、登日幸治交通政策課長が対応、入江次郎、きだ結日本共産党県議が同席しました。


二〇一〇年に神戸電鉄が「粟生線は、毎年十億円以上の赤字が続いており、廃線の危機にある」と表明し、「活性化協議会」がつくられ再生が取り組まれており、兵庫県も神戸市や三木市、小野市によびかけて二〇一三年に四十億円五年間無利子貸付等を実施、当面の危機を回避しました。昨年暮れの粟生線活性化協議会で兵庫県は、神戸電鉄の決算が黒字になっていることなどを理由にこの無利子貸付を今年三月に終了したいと表明していました。
神鉄全体の連結決算は黒字になっていますが、ダイヤを大幅に削減したり、トイレをなくしたり、大幅な人員削減をおこなっての黒字です。
国や県・市の支援は、線路交換等の安全対策に加え、車両の更新にも補助が出されるなど強められていますが、少子高齢化や環境問題・エネルギー問題などで、鉄道の役割が見直され、公共交通の充実が叫ばれています。兵庫県には、四十億円無利子貸付の延長のような粟生線支援の継続・強化や、活性化協議会で主導性を発揮し、効果的な粟生線再生の取り組みになるようにすることが強く求められています。
兵庫県は「『ダイヤ変更』は神鉄と話している。時間短縮もあり昼間だけのダイヤ削減だ」「黒字を出している神鉄に無利子貸付を続けられない」「安全対策や車両更新は補助を続ける」などと述べました。
「会」からは、粟生線の現状について受け止めが違う、楽観的過ぎると意見をのべました。
兵庫県(右手前)に要請する2つの会の人々(右奥は入江・きだ両県議)

兵庫県憲法共同センターが総会

憲法改悪ストップ兵庫県共同センターは第十三回総会を一月十八日、高教組会館で開催。九団体十三人、七地域センター十人、事務局等三人が参加。兵庫労連の北島隆事務局長の議長のもと、熱心な討論が行われました。
挨拶を兼ね津川知久代表は、年末年始の安倍政権の動きとその発言をリアルに分析、「国民の利益を踏みにじる姿が一層露骨になったが、一方で安倍首相の動揺と焦りも見えている」と指摘しました。また今国会で憲法審査会に自民党が提示する「論点整理」は、「国民に毒を食べさせるため、砂糖まぶし案を幾つも出して来る可能性があるため全力でたたかおう」と訴えました。
次いで和田邦夫事務局長が活動報告と二〇一七年度方針を提案、特に昨年の参院選直後から「各地域を主戦場とする幅広い共同」のたたかいが広がった県下各地の奮闘をたたえました。これを「二月四日の全県交流会議」で互いに学びあってさらに一段飛躍させようと提起しました。
討論では九団体と七地域の代表が、この一年間の活動体験や教訓、二〇一七年へのたたかう決意を述べました。戦争法のもと県内でも軍事状況が各地で拡大され、くらしもアベノミクスで賃金・重税・営業・医療全てで強権政治が横行、だからこそ憲法の各条項をいかすたたかいの必要性が強調されました。

知事選での津川氏支援も決議

総会は、今年七月の県知事選で立候補表明の津川知久代表への支援決議も行いました。まとめと閉会挨拶で新婦人の会の櫻井文子事務局長は「私たちの果たすべき役割が非常にはっきりした。安倍壊憲を阻止し、憲法通りの施策で平和と県民生活向上に全力を」と締めくくりました。
(速水二郎)

兵庫県文化後援会が総会

日本共産党兵庫県文化後援会は一月二十一日、二〇一七年度の総会を開きました。

総会では段野太一会長の開会のあいさつに続いて、小林明男党県委員会常任委員がこのほど開かれた第二十七回党大会について、自ら参加した実感を込めて報告しました。小林氏は、党大会での他の野党の代表や市民団体代表の発言などを紹介して野党共闘への真剣な追求が始まっており、こうしたあたらしい情勢のもとでの党や後援会の活動の発展が求められていると指摘しました。
総会議事では、堤隆二事務局長が前年度の活動報告及び二〇一七年度の活動について報告。文化分野での地道ではあるが粘り強い後援会活動がますます重要になってきている。一つひとつのイベントの成功とともに定期発行しているニュース『風を起す』の読者網をさらに広げていく努力をと呼びかけました。
また今年前半の行事として、大塚秀之神戸市外国語大学名誉教授を迎えて「米トランプ大統領誕生の背景と影響」(仮題)の講演会を五月二十一日に開催することを報告しました。
討論では、民主文学、写真、演劇、美術などの分野から発言があり、文化活動の充実と発展のためにも文化後援会の役割が重要であることがこもごも語られ、最後に段野太一会長などの役員を確認しました。

特別講演は「夏目漱石と資本論」

講演する平野氏

平野喜一郎三重大学名誉教授(文化後援会幹事)が「夏目漱石生誕百五十年・『資本論』発刊百五十年、そしてロシア革命百年」をテーマに特別講演を行いました。
平野氏は、あまり知られていない夏目漱石と『資本論』の関係について、漱石がイギリスの留学を経て、『資本論』も読み、経済に敏感に反応して作品に書き込んでいることを解明しました。
参加者からは「特別講演は大変興味深かった」「文化後援会の意義がわかった」などの感想が寄せられました。
(堤隆二=文化後援会事務局長)
記念講演をおこなう平野喜一郎三重大学名誉教授
『風を起す』No.97(A5判16ページ)

堀内照文エッセイ(5)

来賓挨拶に胸熱く野党共闘前進へ

十八日までおこなわれた第二十七回党大会は、党史上初めて、他党幹部――民進、自由、社民の野党三党と参院会派である「沖縄の風」から――が来賓として出席し、挨拶をするというこの間の市民と野党との共闘の流れを反映し、またそれ自体がさらに野党共闘を前進させる画期的なものとなりました。
民進党の安住淳代表代行・衆院議員、自由党の小沢一郎代表・衆院議員は、それぞれ原稿も用意をして(つまり、各党の指導機関で集団的に検討された内容で)挨拶をされたことも注目されました。
なかでも、小沢一郎氏が登場した時は、会場からどよめきがおこりました。事前には、森裕子参院議員が出席されると知らされていたからです。
後で聞けば、小沢氏は海外出張中だったといいます。その日程を一日切り上げて、党大会当日の早朝五時に日本に着き、空港から直接、熱海の党大会会場までこられたというから、小沢氏の野党共闘に対する並々ならぬ熱意を感じます。当日も挨拶を聞きながら胸を熱くしましたが、その話を聞いてさらに、さらに、です。
国会もはじまり、安倍総理の施政方針演説とそれを受けた代表質問、補正予算審議も始まっています。改めて改憲への野望をあらわにし、共謀罪法案の国会提出も狙うなど、平和と民主主義、暮らしを壊す安倍政権の暴走が続いています。
党大会の成果を力に、野党共闘をさらに前進させ、わが党の議席の値打ちも光らせる論戦を!いつ、いかなるときに解散・総選挙を迎えても、受けて立てるよう奮闘したいと思います。
(日本共産党衆院議員)

神戸演劇鑑賞会2月例会

東京ヴォードヴィルショー『田茂神家の一族』


二月の舞台は〝選挙〟を庶民の目線で描く、大爆笑喜劇です。笑って、笑っている内に、選挙ってなに、と感じさせられる。文学座の角野卓造氏を客演に迎えて、初笑い、笑いころげましょう。
東北にある朳村の村長が、頭を馬に蹴られて引退をする事になった。六期二十四年にわたって村長を務めた田茂神嘉右衛門の勇退に村人たちは、田茂神の時代はついに終わりが来たと思った。
幕開きは、次の村長を決める、村長選挙の合同演説会。司会を務めるのは、田茂神四郎(嘉右衛門の四男)。候補者が次々と呼び上げられる。
北の風雲児、田茂神三太さん。亡き夫の遺志をついで、田茂神たか子さん。選挙といえば、田茂神常吉さん。田茂神健二さん。東京から引越してきた、田茂神茂さん。なんと候補者五名とも田茂神姓である。そして、合同演説会とは名ばかり。村人の目を後目に、壇上では互いの家族の秘密の暴露。せこいスキャンダルが飛び交う。そこへ、登場したのは嘉右衛門。なんと、自らも村長選への出場を宣言する。果たして村長の座を射止めるのは、誰でしょう…。
この舞台ではコロスを登場させている。コロスはナレーションの役割をはたし、場面の区切り、区切りに出てくる。コロス最後の言葉、「お送りしました物語/村長選挙の一部始終/こんな話は絵空事/思うはあなたの勝手だが/あるかも知れない物語/ないかも知れない物語」さて、観客のみなさんはいかがでしょうか。 (小谷博子)

東京ヴォードヴィルショー公演『田茂神家の一族』

作=三谷幸喜、演出=山田和也、出演=佐藤B作、あめくみちこ、角野卓造(客演)ほか/①2月16日(木)18時30分②17日(金)13時30分③18日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生千円)/☎078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

クリスタル短歌の会から:安武ひろ子選

真向かいに原発建屋のぞむ地にわずかに残るは廃校のみか
正津房子
人生を狂わせられて住む仮設原発事故の被災者老いて
三浦良子
劣化した詰め替え費用に一枚・一万円フレコンバッグの短い命よ
塩野菜美
アメリカのオバマ氏チェンジでトランプ氏反対デモありいかにおさめる
島田国子
目覚めてはしばし眺むる額の絵の初恋に似しチューリップの赤
平野万里子
羽音高くかるがも一家の沐浴は去りゆく秋を謳歌するごと
岡本征子
オウンゴールこれも技だと解説者わが人生と重ねて聞きぬ
広瀬弘子
七十の手習の習字の稽古場で未知の友との出会いも楽し
清水淑子
来し方の苦労を互に労いつゝ義妹と歩む神戸はいま秋
宮川菊代
音のなき濡れ落葉深き山路行く夫の気配を背に感じつゝ
西嶋節子
きっかけをもらえば子らは変わるものマイクを前に堂々と孫
長谷川一枝
傷つけども励ましくるゝ友持てるわれは幸せまた歩み出そう
森ひろ美

「大スキー九条」ツアー9回目


〝スポーツは平和とともに〟を合言葉に、白銀の世界でスキーと交流を楽しもうと取り組み、九回目となった「大スキー九条・兵庫の会」のツアーは一月六日~九日、北信州の野沢温泉スキー場に行きました。
地球温暖化の影響でしょうか雪が近年少なく、今回も少ないのではとハラハラしましたが、ほぼ全コースで滑走できホッと一安心。十一歳から七十歳後半のバラエティあふれる年齢構成の三十数名が参加しました。
記念撮影の後、四つにクラス分けを行い、さっそくゲレンデへ! 広いゲレンデを縦横に滑るクラスやゆったりと雪の感触をたしかめながら滑るクラスなど、思い思いのゲレンデを楽しみました。
夕食とビールに舌鼓を打った後は恒例の大交流会。バスの運転手さんも入って歌やくじ引きを楽しみました。今回も小布施町の「いわいリンゴ園」の人に無理をお願いし、りんごの出張販売もしていただきました。
二日目もクラスごとに分かれて早朝からゲレンデに出発。夕方遅くまでコーチの厳しい指導に耐えたクラスもあったようです。
フリーの三日目。ゲレンデに早くから行く人、野沢温泉の外湯巡りを楽しむ組とに分かれて思い思いに野沢を楽しみました。六つの外湯を回った豪傑もいたようです。
野沢温泉に別れを告げ、午後には出発。途中で買ったリンゴを受け取り、楽しい思い出を胸に秘め、神戸に。参加された人たちは「三日間もコーチをしてもらい本当に良かった。来年も参加したい」「親切で楽しかった」との感想をバスの中で話していました。
(伊藤善次=ツアー呼びかけ人・元兵庫県争議団合同スキーツアー事務局長)
ツアー参加者で記念撮影

段重喜「トランプ大統領就任に抗議の声」


観感楽学

東京・浅草寺境内の一角に「まんしゅう母子地蔵」があります。旧満州(現・中国東北部)からの引き揚げ中に犠牲になった人々を悼み、残留孤児らの心のよりどころとするため二十年前に建立されました。幼子をおんぶしもう一人の手を引く母をかたどり引き揚げをイメージした母子像で、これをデザインしたのは漫画家のちばてつやです▼彼も六歳の時に、父母そして三人の弟と奉天(現・瀋陽)から引き揚げてきました。そのさい一時、自宅倉庫にかくまってくれたのが、奉天の印刷会社で父と同僚だった徐集川さん。いまから十八年前に彼はその娘さんである徐栄華さんと遼陽市の彼女のアパートでやっと再会できました▼そのとき栄華さんは奥から古い日本製の毛布を出してきてこう語りました。「これはあなたのお父さんが、幼い私の誕生日にくれたものです。私もきょうだいも私の子どもたちもみんなこの毛布でそだったんですよ」(『ちばてつや自伝 屋根うらの絵本かき』より)▼いまから三年前、ちばてつやは毎日新聞のインタビューでこう言っています。「いまの日本は石を投げられたからといって、投げ返そうとしているように見えるんだよ」。(T)

(「兵庫民報」掲載)

2017年1月22日日曜日

兵庫民報2017-01-22

阪神・淡路大震災の教訓生かしひとりひとりの尊厳守る社会へ

阪神・淡路大震災から二十二年の一月十七日、各地でメモリアル行事がおこなわれました。


神戸・諏訪山では、実行委員会主催の「早朝追悼のつどい」がおこなわれ、地震発生の午前五時四十六分の黙禱、「神戸・希望の鐘」点鐘、トランペット演奏などで犠牲者を悼みました。
安田秋成氏(被災者ネットワーク)と石原顕正氏(NPO法人災害危機管理システムEarth)が主催者あいさつ。安田氏は、「このつどいを始めたころ六十代だった人もいまは八十代。私も九十一になった。しかし、あの時、丈夫で安全な家があればあの六千数百人は亡くなっていなかった。その無念さを思うと、つどいは続けたい」と語りました。
石原氏も「犠牲を無駄にせずどう生きるか、自然災害の被害をいかに少なくしていくか、教訓を生かすため、阪神・淡路大震災を風化させないよう十五年目に『神戸・希望の鐘』を鋳造した。生きているわれわれの糧ともしましょう」と呼びかけました。
玉川侑香氏も追悼の詩を朗読しました。


参加者は石原氏らの読経の中、『希望の鐘』をついて犠牲者を悼み、松平晃氏のトランペット演奏に声をあわせて歌い、思いを新たにしました。司会は岡部眞紀子氏(ボランティアグループ「すまいる」)。
同実行委員会は同日午前、神戸市勤労会館で「声明と琵琶による音楽法要」(導師=石原顕正氏、筑前琵琶=川村旭芳氏)を中心とした「市民追悼のつどい」も開催しました。


日本共産党の堀内照文・こくた恵二両衆院議員は諏訪山での「早朝追悼のつどい」に参加したあと、元町駅東口前でメモリアル宣伝をおこない、通勤の市民らに訴えました。
堀内氏は、神戸大学生時代に大震災に遭遇し、被災者救援に全力を尽くすなか、生活再建をあとまわしに神戸空港建設をすすめる神戸市政などに直面し、「政治を変えなければ」との思いで卒業後、日本共産党専従職員の道を選んだこと、衆院での初の質問では借り上げ住宅問題をとりあげるなど、二十年をこえてもいまだ課題を残している現状を述べ、「ひとりひとりの尊厳を守る社会へ、政治を変えていきましょう」と呼びかけました。
こくた氏も、地震発生当日に被災地入りし、被災者の実情を政府・国会に届け、また、市民とともに被災者生活再建支援法を実現してきたことなどを語るとともに、この間の野党と市民の共闘の広がりのなか、同法の拡充を野党共同提案するなど新しい政治への動きを紹介しました。

震災復興長田の会の「メモリアル長田のつどい」、阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議の「メモリアル集会」などについては、弊紙の工程(毎週火曜日夕方に印刷しています)の都合で次号一月二十九日付への掲載となります。

がんばります! 小選挙区予定候補

5区 村岡峰男さん


私は、農家の四人兄弟の長男として生まれ・育ちました。農家の長男は農業を継ぐものと農業高校に学びましたが、農地が少ないことで農業者になれず、せめて農業にかかわる仕事をしたいと農林省に入りました。
安い給料に毎月借金の繰り返しで、当然のように労働運動に没頭するなかで、民青同盟から日本共産党へ。
さらに四年の公務員生活から帰省して自営業へと転職しました。二十六歳の一九七四年に起きた「八鹿高校事件」は、解同(部落解放同盟)が起こしたとんでもない事件でした。教育界も自治体もすべての官製団体も屈服するなか、共産党のみが「モノ言える街を」とたたかい、勝利しましたが、一貫して共産党員であり続けられたことは、神戸での党学習で得た確信が支えたものと思っています。
三十四歳から三十四年間、豊岡市の議員を務めています。議会の都度、国政問題も取り上げ、国への働きかけを要求してきました。
最近では、安倍政権がすすめるTPPが豊岡市の農業や医療におよぼす影響などを追及してきました。市長は、「コウノトリを育む農法によるお米や野菜は国内外で評価されている」と、TPPの下でも生き残れるかのごとき答弁を繰り返していますが、農業の基礎をなす米価が下がり続けるなかで、食料自給率の低下には、何ら答弁はできません。
安倍政権の強引な政治姿勢に対して、戦争法の廃止、憲法改悪を許さない、原発再稼働に反対するとともに再生可能エネルギーの増加―など全国共通の政策と同時に、TPPの発効を許さないたたかいは但馬・丹波の最大の課題だと考えています。
一月六日の候補者発表を報じた翌日の各紙をみた農業委員の一人から「豊岡は農業で生きている。よくぞ決意してくれた。なんでも手伝います」と朝早く電話がありました。また、村の一人からは「新聞を何度も読み直したが、信じられない。本当か」との電話もありました。年配の同志からは「よく決意してくれた。老骨に鞭打って頑張る」との声も寄せられています。
第二十七回党大会決議を力に、野党と市民の共闘の前進で「改憲勢力三分の二体制」打破、日本共産党の躍進へ全力をあげる決意です。

◆兵庫五区(豊岡市、養父市、朝来市、美方郡、丹波市、篠山市、三田市、川辺郡)
村岡峰男(68)新
〈役職〉党県委員、党但馬地区委員長。豊岡市議(現、合併前六期・合併後三期)、建設経済委員会委員長。〈略歴〉県立豊岡農業高校卒。元農林水産省職員。

7区 上田さち子さん


昨年十二月二十八日の御用納めの日に記者会見をおこない、日本共産党兵庫七区(西宮市・芦屋市)国政対策委員長として、安倍自公政権打倒の先頭に立つ決意を表明しました。年明け、宣伝カーで新年のあいさつ回りをした際、わざわざ出てきて「ベストチョイス」「野党共闘にすじが通る」と身に余る激励を支持者よりいただきました。
私が大阪の化学メーカー人事部に勤務していた頃は七〇年安保の時代。労働組合青年婦人部の活動やベトナム戦争反対などに一生懸命取り組み、結婚・出産後も働き続ける第一号としてもがんばってきました。
高校生の頃、ベトナム戦争の報道を見て「なぜ、罪のない人々が殺されるのか?」「なぜ、戦争はなくならないのか?」と疑問をもち、その後社会に出てから、反戦平和を貫く日本共産党を知って一九七〇年一〇月に入党しました。
一九八二年からは運輸一般労働組合兵庫地方本部の専従書記として、トラック労働者のみなさんとともに貴重な経験をさせていただきました。
そして、一九八七年四月のいっせい地方選挙で、地域の支部や後援会のみなさんの大きな力を得て、日本共産党西宮市会議員に初当選し、現在八期目を邁進中です。
日本共産党に入党して以来四十六年間、いつもすじを通した活動にあたることができ、本当に幸せ者だと思っています。さらに今回、衆院兵庫七区国政対策委員長という任務もいただき、暴走の限りを尽くす安倍自公政権を少数に追い込むたたかいの先頭に立て、これ以上の喜びはありません。
西宮市会議員として三十年間、「住民こそ主人公」の政治を、とりわけ子どもや高齢者、障害のある方々にこそ政治の光はあてられなくてはならないとの思いでがんばってきました。
県下で一番高い国保料を、市民運動と議会の論戦で一般会計からの繰り入れで引き下げを実現したり、子ども医療費の中学卒業までの無料化や老朽化の激しい市立養護学校の改築実現など、取り組んできました。しかし、いつも国の悪政が立ちはだかり、住民福祉の向上を阻んでいることに歯ぎしりする思いでいたのも事実です。
昨年は、野党共闘が大きく前進した一年でした。ここ七区でも、市民と野党が力を合わせれば、現職自民の議席を私たちの手に勝ち取ることは可能です。この流れを奔流にしていけば、政治は変えられる、住民福祉を壊す政治をやめさせることができると確信を深めています。
今回、兵庫七区国政対策委員長を受けるに際し、いつも私を支えてくれる同志である夫は、言葉少なに「がんばれ!」と言ってくれたのが何よりの励みです。
野党共闘の前進と日本共産党の躍進を必ず果たすため、全力を尽くす決意です。

◆兵庫七区(西宮市、芦屋市)
上田さち子(68)新
〈役職〉党西宮芦屋地区副委員長、党西宮市委員長、西宮市議(現八期)。〈略歴〉西宮市立西宮高校卒。市監査委員、市議会副議長など歴任。

兵庫県:再稼働「反対しない」、ヨウ素剤配布「計画にない」

原発をなくし自然エネルギーを推進する会(原発なくす兵庫の会)と憲法が輝く兵庫県政をつくる会(兵庫・憲法県政の会)は一月十三日、兵庫県と関西広域連合に「原子力発電の再稼働と再生可能エネルギー発電に関する要請書」を提出し、要請・懇談しました。
関西広域連合に対しては、①政府に原発推進から自然エネルギー転換を求めること②再稼働差し止め判決を重く受け止めるよう政府に進言し、老朽原発の廃炉を求めること③昨年八月実施の高浜原発事故想定防災訓練の評価を明らかにすること④電力自由化後も料金が高止まりしているのは送電の託送料が高いからであり、この引き下げを求めること⑤再生可能エネルギー普及へ家庭用太陽光発電買取額削減に反対し、原発推進の住民への転嫁をやめること⑥もんじゅの即廃炉と無駄使いやめるよう政府に求めこと―を要請。
県知事には対しては、①原発事故シミュレーションにもとづく計画を県民に明らかにすること②篠山市が原発事故の放射能被害から市民を守るために安定ヨウ素剤を配布しているが、県もおこなうこと③県内の自然エネルギー普及へ今後五年でどこまで増やすのか明らかにすること④福島原発事故からの避難者施策打ち切り国に撤回を求め、県独自施策をおこなうこと⑤福島原発事故による避難者にに社宅の無償提供するよう関電に求めること―を要請しました。

懇談で、両方の会の代表である津川ともひさ氏が初めのあいさつで――核兵器をめぐって長年核兵器容認の論であった「抑止力」論を打ち破り、国連総会で核兵器禁止条約の論議がはじまるという画期的変化が起こった。原発でも「核抑止」と同じように「ベストミックス」論で再稼働を容認する論があったが、福島の深刻な事故を受けて原発からの撤退、自然エネルギーへの転換を求めたい――と述べました。
県の回答は、「原発・エネルギー政策は国が判断するもので、県はいう立場にない」「国が識者・専門家の審議を受けて決めたもの」など、政府の原発推進を代弁するものでした。
会側からの「再稼働も規制員会自身が新基準に合格しても、安全とは言えないと明言しているではないか」などの指摘にも、国が決めた再稼働に「反対しない」と答えました。
安定ヨウ素剤配布についても県は「否定はしないが、県の防災計画にはない」とする一方で「国も万が一に備え平成三十年度までにヨウ素剤を二百万玉備蓄を計画しており、県もそこから融通してもらう」と回答しましたが、会側からの「災害時に薬剤輸送ができなかったのは震災で証明されている」「屋内避難と言いながらヨウ素剤を受け取りに集まるのか」の指摘に答えられませんでした。
こうした県の回答に対し津川代表は、「住民の命や健康を守る責任のある県は憲法や地方自治法で独自の判断権限があり、国の出先機関ではない」と厳しく批判しました。

この要請には、会の構成団体のほか、日本共産党県議団からきだ結県議、いそみ恵子県議が同席しました。

兵庫労連が春闘と知事選の勝利へ臨時大会

持続可能な日本社会へ「富」の再分配求めるたたかい


兵庫労連は一月十四日、生田文化会館で、第五十三回臨時大会を開催しました。
冒頭、成山太志議長は今春闘は要求実現とともに、組織拡大が重要だと指摘。対話の中で信頼関係をつくろうと呼びかけました。また、七月の知事選挙に兵庫労連前議長の津川ともひささんが立候補を表明したことを紹介。知事選勝利で、政治と社会を変える一年にしようとあいさつしました。
方針提案をした北島隆事務局長は、格差と貧困が広がる中、日本の社会が持続可能な社会であり続けるために「富」の再配分を求める重要な春闘であると強調。最賃闘争を継続し、「働き方改革」では本質を見抜きながら本当のディーセントワークを求めようと提案しました。また、要求について組合員と対話し議論を深めよう。同時に政治の転換・世論形成のため、ビラの配布や三月十六日の一斉行動を成功させ全組合員の春闘にしようと提案しました。
また、衆院選では野党統一候補を求めるなど積極的に闘うことを説明。合わせて、知事選では津川さんの勝利に向け全力をあげようと述べました。
午後からの討論では、春闘の取り組みや仲間が増えたことなどが報告されるとともに、知事選挙勝利への決意を表明した代議員も多くいました。


議案がすべて採択された後に、津川さんが登場。決意の胸の内を語るとともに県政の転換を訴えました。続いて、兵庫労連は津川さん勝利に向けて全力で闘うこと、津川さんは兵庫労連の春闘を支持しともに闘うことを確認する書面に成山議長(写真左)と津川さん(写真右)が調印し、春闘と知事選を勝利する決意を固め合いました。
(土井直樹=兵庫労連事務局次長)

あったか神戸垂水区の会が市民要求掲げ定例街頭宣伝

小学校給食費値上げみんなの力でやめさせよう


「市民にあたたかい神戸をつくる垂水区の会」は、定例の街頭宣伝をすることを決め、一月十二日午前にはその第一回目として、垂水駅前商店街付近で小学校給食費の値上げに反対する署名宣伝をおこないました。
神戸市教育委員会は今年四月から、現行の三千九百円を四千三百五十円にすると発表。子どもの貧困問題が深刻になっているなかで、このような値上げは、経済的に苦しい家庭ほど大きな負担になります。充実した給食にするために、公費を使って、給食費を減額したり、相生市のように無料にする自治体も増えてきていますが、神戸市教委の発表はこうした流れにも逆行するものです。
この日は六人で宣伝し、約四十筆の署名が寄せられました。二歳と四歳のこどもと買い物に来ていたお母さんから、「小学校に上がってますます子育てにお金が掛かるのはとても心配です。頑張って下さい」との声も寄せられました。


宣伝には今井まさこ・赤田勝紀両市議も参加しました。

兵庫・憲法県政の会政策充実へ各地域・各団体と懇談

1月15日は淡路島を訪問

「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」(略称=兵庫・憲法県政の会)の津川ともひさ代表幹事は、一月十五日、淡路島を訪問し、各団体との懇談、宣伝行動に取り組みました。


懇談には、年金者組合淡路支部、淡路民商、新婦人淡路支部、淡路原水協、日本共産党市議など十二人が参加。「兵庫・憲法県政の会」からは津川代表幹事、東郷泰三事務局長、田中邦夫事務局次長が出席しました。
最初に、「兵庫・憲法県政の会」から、知事選挙勝利をめざすたたかいの基本、基本政策の柱などを報告した後、参加した各団体から地域経済や介護・医療問題などの要望などが話され、意見交換しました。
参加者からは、「農業、漁業を元気にする政策の打ち出しを」「淡路は自然災害が多いので、その対策を政策に」「兵庫は『戦争する国づくり』の拠点にされようとしている。『平和にこだわる県政』への強い発信を」などの要望が出されました。
また、「共闘の広がりを感じる、新しい時代になった」「県が変われば暮らしが変わることを訴えよう」「地方自治体は住民の暮らしを豊かにする役割を果たしているが、一方では数の力で押し切られる。トップを取る、これ程力強いことはない、勝てる展望はある」などの抱負も語られました。
これを受け、津川代表幹事は、「今日お聞きした要望を持ち帰り、政策に反映させていきたい。そのためにもご協力をお願いしたい」と発言しました。

伊弉諾神宮前で宣伝・対話する津川氏(右から2人目)ら

懇談後は、「農林水産祭」が開かれている、伊弉諾神宮前に移動し、約二十人で宣伝・対話をおこないました。
津川代表幹事は、淡路で生まれ、育ったことも話し、「ごいっしょに兵庫県を、『生活をささえる県政』『平和にこだわる県政』『原発ゼロをめざす県政』に変えていきましょう」と呼びかけ。
島内各地からの参加者でにぎわう中、「会報№2」を配りながら、多くの地元住民と対話し、激励を受けました。
(田中邦夫=憲法県政の会事務局次長)

ひなたぽっころりん〈590〉



神戸映サ2月例会『ニュースの真相(Truth)』

報道の限界とその内幕描く


二〇〇一年・ニューヨーク同時多発テロ。半ば、廃墟と化した貿易センタービルの現場から発せられたブッシュ大統領のメッセージは多民族国家アメリカをメディアも含め、ひとつにしていった。それを契機にアメリカはアフガニスタン、イラクというイスラム世界へ若いアメリカ兵を送り出していく。二〇〇四年、二期目の大統領選挙をたたかうブッシュ。そんな中、飛び込んできたのは「ブッシュ軍歴詐称」という衝撃の報道だった。それをTVで報じたのはCBSの看板キャスター、ダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)。
「権力の監視」がジャーナリジムの原点とするなら、この映画中のTVメディアは、かつてワシントン・ポスト紙の若き新聞記者たちが「ウォーター・ゲート事件」の真相を追究し、ニクソン大統領を辞任に追い込んだ時のように、「元軍人のメモ」を下に調査報道という地味な作業を通してピースを組み合わせ、「ブッシュ軍歴詐称」というジグソーパズルを完成させることが出来たのだろうか?
今のアメリカTVメディア、特にTV報道の限界とTV界の内幕を描いて興味深い。
(松本正憲)

神戸映画サークル協議会市民映画劇場2月例会/2月17日(金)①11時②13時30分③16時④19時、18日(土)①11時②13時30分③16時④18時30分/神戸朝日ホール4階/脚本・監督:ジェームズ・ヴァンダービルト、出演:ケイト・ブランシェット/ロバート・レッドフォード/2015年、アメリカ・オーストラリア、125分/一般1300円(当日1700円)、シニア・障がい者・大学生以下1300円/☎078‐371‐8550、http://kobe-eisa.com/

「あさぎ」八十回 一月詠草 姫路年金者組合

一日に十五錠ずつ飲みつづけ愛しき命つづいておりぬ
ロボットの赤き円盤掃除機のクルクルまわるをわれは見守る
藤原信子
赤白のシクラメン植えて雨上がり老い住む庭にクリスマス待つ
山畑を借りて玉ねぎ苗百本夕映えを背に植え終わりたり
山下直子
何処から白南天の種落ちて紅白並び熟るるめでたさ
新婚の孫の夫妻が正月に泊まりに来るよ嬉し忙し
衣川有賀子
どんよりと雲がたれこむ冬空は広く晴れたり曇ったりする
日がさして白く光る銀世界まばゆいばかり日差しが強い
江藤雅江
姫路市の一斉清掃を機会とし横の空き地の木を切り始む
空地の木鳥が運びし種により十年程で大木となる
常田洋子
肺腺癌治療薬なるイレッサの副作用にて筋力は落ち
テレビにて「ゆく年くる年」寺めぐり病癒えよの願い新たに
田渕茂美

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記

裁判に臨む被爆者の思い、切に

副島圀義

新年最初の傍聴記は、病気の原告への「出張尋問」。といっても非公開なので、報告集会での原告のお話です。

―一歳四か月で被爆。直接の記憶がないことで救われた気持ちと、体験を語れないもどかしさが、いつも心のなかで交差する。
四歳の時に大阪に来たが病気がちで季節の変わり目には学校をよく休み、就職してからも仕事が続けられずに十四回も転職。被爆者と知られたら差別されるから話すな、と言っていた母が亡くなり、三十三歳で被爆者手帳を取得。
慢性腎炎で原爆症認定申請したが却下された。被爆者としてここまで生きてきた人生を否定されたようなもので引き下がれない。先人のたたかいを受け継ぎ、絶対悪である核兵器廃絶のためにも、何としても勝ちたい。
国側の反対尋問では〝発病原因は高血圧とか高脂血症とかではないか〟というようなものだったそうですが、高血圧など自体、放射線被ばくとの有意の相関性が認められており、説得力がない「論難」です。
この日、原告のお一人・淡路登美子さんについて、国が自ら「却下処分」を取消して認定書を送ってきた、との報告がありました。国側は最初、胃がんについて放射線起因性を否認。十三年後の再申請(胃切除後障害で)に対しては発病の放射線起因性は否定しないがもう胃がんは直っているとしてやはり却下。
淡路さんが提訴に踏み切ったことに対して、カルテなどいろいろ「要医療性」を覆そうと材料集めをしたが、集めれば集めるほど、淡路さんの主張の正当性を立証するものばかり……という事情だったようですが、国の認定審査の「いいかげんさ」を如実に示すものでしょう。
なお、昨年十二月二十一日にも大阪地裁で審理があり、報告集会では、厚労大臣と日本被団協などとの定期協議での論点や国側の姿勢などが詳しく報告されました――
二〇〇九年、当時の首相が被爆者と「訴訟の場で争う必要のないように定期協議の場で解決をはかる」との確認を交わしたのに、以後七年間で原爆症認定申請の半数近くを「却下」。却下された被爆者は、泣き寝入りするか裁判を起こすか、の選択を迫られ、病躯をおして提訴できた人は一%。判決が出たうち、八五%は原告勝訴でした。
厚労大臣は「行政と司法とではやり方が違う」というが「訴訟の場で争わなければ、行政の誤りは正せない」現状は、国が「確認」を守っていないことを如実に示している。司法判断の流れを見れば、行政のやり方が誤っていることは明白である――。

観感楽学

沖縄配備の米軍輸送機オスプレイは、同じ空域で同じ訓練を実施した二機が墜落と胴体着陸という二つの重大事故を起こした。その直前には岩国基地配備のFA18が高知県沖に墜落し乗員が死亡した▼いずれも事故原因が究明されていないのに、安倍政権は米軍の説明をうのみにして飛行の全面再開を容認した。日本政府から米軍への抗議の声は聞こえない。国民の安全よりも「日米同盟」軍優先とは許せない▼米軍岩国基地は、横須賀を母港とする空母艦載機五十九機が移駐し、開発中にトラブルが相次いだF35Bも16機配備され百三十機規模の東アジア最大の軍事基地になる。米軍発表の報告書ではオスプレイも全国で年間三百三十三回の飛行訓練計画が公表されている▼兵庫県を含む中四国空域で低空飛行訓練がおこなわれる。米軍は訓練ルートを自由に設定しており、二十一県百三十八市町村にかかるとの調査もある▼井戸県知事は米軍艦を姫路港に受け入れた際、「現行の枠組み、米政府の基本的な考え方を前提に判断」「日米安保条約上の相互関係からする特定の理由なしに拒否する理由がない」と記者会見。県民の安全よりも「日米同盟」を優先する態度は安倍政権と同類だ。(K)

(「兵庫民報」掲載)

2017年1月15日日曜日

兵庫民報2017-01-15

尼崎地区単独の演説会に800人

安倍政権打倒、市議選勝利へ

声援にこたえる市田、堀内両氏と市議予定候補

日本共産党尼崎地区委員会は一月七日、「安倍内閣打倒! 野党共闘の勝利と日本共産党の躍進、市議選勝利!――『日本の未来を語る』演説会」を尼崎アルカイックホールで開催。八百人が市田忠義党副委員長・参院議員の演説などに耳を傾けました。
冒頭、ことし六月の尼崎市議選に向け、松村ヤス子、まさき一子、徳田みのる、川崎としみ、松沢ちづる(以上現職)、こむら潤、広瀬わかな(以上新人)の七人の予定候補がそれぞれ決意を述べ、全員当選を訴えました。

 弘川さん
続いて、安保法制に反対するママと有志の会@尼崎の弘川欣絵さんがスピーチ。「憲法を守るため、尼崎で野党共闘を実現し、勝ちましょう」と呼びかけました。

堀内衆院議員
衆院近畿比例・兵庫八区(尼崎市)予定候補の堀内照文衆院議員は「比例で共産党支持の大波を起こし、八区でなんとしても勝ち抜かせてください」と訴えました。

市田副委員長
市田副委員長は、「大義の旗」と「本気の共闘」で野党共闘をさらに発展させ、与党・補完勢力を三分の二以下、少数勢力に追い込むこと、比例選挙議席増で野党第三党をめざし、兵庫八区の堀内氏の勝利はじめ小選挙区でも勝利し、日本共産党自身が躍進を遂げる―という総選挙の二大目標とともに、尼崎市議選での勝利を訴えました。
*
演説会終了後、市田副委員長を囲む入党懇談会がひらかれ四人が入党を決意しました。

民青同盟が新成人と対話

奨学金、最賃など切実な声



民青同盟兵庫県委員会は神戸市の成人式会場で成人式宣伝に取り組みました。
「参議院選挙に行きましたか」「あなたが社会や政治に望むことはなんですか」という項目が書かれたシールアンケートで八十七人の新成人と対話、「選挙に行った」は三十七人、「選挙に行かなかった」は五十人でした。
「社会や政治に望むこと」では、「選挙に行かなかった」人からも「ファミレスで働いている。深夜一時半まで働いているが、ゼロ時以降は給与が出ない」「奨学金を月十万円借りている。卒業後返済が不安」などの切実な声が聞けました。シールアンケートには「学費値下げ・返さなくても良い奨学金を」「最賃を千五百円に・ブラック企業をなくす」に多数のシールが貼られました。


選挙に行かなかった理由を聞くと「当日バイトがあって行けなかった」「部活の大会で行けなかった」という人も。「期日前投票というのがあるのは知りませんでしたか?」と聞くと「そんなのがあったんですね!」と驚きの反応もあり、選挙の意義や投票のやり方などの情報が行き届いていない実態が明らかになりました。
「今年は総選挙があるとも言われている。共産党など四つの野党が協力して、長時間労働規制法や給付型奨学金制度の創設など私たちの生活を良くするために頑張っているんですよ」と話すと、「そうなんですね!」「次の参考にします」など新鮮に受け止められました。
(上園隆=民青県委員長)



神戸市の成人式会場前では日本共産党のこんどう秀子(1区)、平松順子(2区)、ふじたに香恵子(3区)、おおすぎ鉄夫(4区)の各衆院小選挙区予定候補、堀内照文衆院議員らも新成人を励ましました。

衆院選小選挙区候補者を発表(第3次)

日本共産党兵庫県委員会と党西宮芦屋地区委員会は12月28日、衆院兵庫7区の候補者を発表。また同県委員会と党但馬地区委員会は1月7日、衆院兵庫5区の候補者を発表しました。

◆兵庫五区

(豊岡市、養父市、朝来市、美方郡、丹波市、篠山市、三田市、川辺郡)


村岡峰男(むらおか・みねお)(68)新
〈役職〉党県委員、党但馬地区委員長。豊岡市議(現、合併前六期・合併後三期)、建設経済委員会委員長。〈略歴〉県立豊岡農業高校卒。元農林水産省職員。

◆兵庫七区

(西宮市、芦屋市)


上田さち子(うえだ幸子)(68)新
〈役職〉党西宮芦屋地区副委員長、党西宮市委員長、西宮市議(現八期)。〈略歴〉西宮市立西宮高校卒。市監査委員、市議会副議長など歴任。

「戦争サポート」兵庫から平和の兵庫へ(下)

梶本修史(兵庫県原水協事務局長)

地方自治の原則にたつ平和づくりに背向ける現県政

安倍政権が「戦争できる(戦争する)国」づくりを急進展させる中で、地方自治体もその役割を担わされようとしています。
沖縄県でも、米軍基地建設のために県知事の権限(埋め立ての許認可権)を否定し、国が県を裁判に訴える暴挙が押し通されました。
二〇〇一年、姫路港へ米軍艦が寄港する際に、兵庫県は米側に「非核三原則の状況」について「照会」(非核証明を求めたわけではないことに注意)し、米側から事実上の「回答拒否」であったのに、外務省の悪名高い「事前協議なし」の「回答」で、「非核が証明された」として寄港を認めてしまいました。

01年8月28日姫路港に入港した米ミサイル巡洋艦Vincennes

その上、井戸知事は、「非核証明は自己証明なので、自己証明を千枚取ったからといって本当に証明になるのかどうか」として、「それよりも現行の枠組み、米政府の基本的な考え方というものを前提に判断したい」「(非核証明を)出せということは入ってくるなということになる。すくなくとも日米安保条約上の相互関係からすると特定の理由なしに拒否をする理由がない」(記者会見)と述べ、米軍艦への全面開放の立場を表明する始末です。
核兵器の持ち込みを許さない非核「神戸方式」が四十二年間も維持され、国連の方針にも取り入れられるほど国際的に高い評価を受けていることと比べれば兵庫県の態度がいかに間違ったものか明白です。
兵庫県は、「互恵・平等の精神に基づき、全ての自治体の交流協力のネットワークを形成することにより…北東アジア地域の全体的な発展…、世界平和に寄与する」ことを目的とした「北東アジア地域自治体連合」に加盟しています。一九九六年九月に設立された「連合」には、六か国(中国、日本、モンゴル、韓国、北朝鮮、ロシア)、七十三自治体が加盟していますが、日本側の加盟自治体十県の内、非核宣言していないのは兵庫県と新潟県だけ(新潟県は原発反対の新しい知事が誕生)。
井戸知事は、「非核宣言は議会の判断」と言い続けていますが、これまで県議会では、「核兵器の廃絶と恒久平和実現に関する意見書」を採択。「国際社会の先頭に立ち、核兵器廃絶に向けて行動する責務がある」とする議会の意思が明確に示されたのですから、兵庫県が非核宣言を行うのに何の障害もありません。
米軍機の低空飛行訓練に対しても外務省への「要望書」は提出しますが、米軍に直接、中止を迫ろうとしません。それどころか、防災訓練に米軍輸送機オスプレイの出動を求める始末です。
兵庫県が非核宣言すれば、兵庫県を舞台にした軍事強化の動きを止め、「平和地域連合」づくりを促進し、経済、教育、文化・スポーツなど多面的な自治体外交を展開する道が開けます。この憲法県政は、非核「神戸方式」という世界が賞賛する「平和発信」の好例も加わって、緊張がつづく北東アジアと日本の非核・平和づくりを間違いなく前進させる力になります。「平和発信基地」となる新しい兵庫県は国内外での権威を高め、県民が誇りを持てる郷土になるでしょう。
(終わり)

がんばります! 小選挙区予定候補

4区 おおすぎ鉄夫さん


私は、一九九六年、四十八歳の時、はじめて衆院兵庫十区の小選挙区候補として立候補しました。それから二十年、十区で二回、九区、三区でそれぞれ一回ずつ立候補し、今回の四区で五度目となります。
これまでの選挙は、いずれも「日本共産党を除く」という「壁」がれっきとして存在するもとでのたたかいでしたが、今回はまったく違います。「壁」がなくなり、新しい対決構図となった「自公と補完勢力」対「野党と市民の共闘」の一方の極で、日本共産党が重要な役割を果たしている状況のもとでたたかわれます。
ワクワク感いっぱいの、しかもやりがいのあるたたかいであるという思いと同時に、責任の重さをひしひしとかみしめているところです。
さて、安倍政権の強権・暴走政治に対して、日本共産党の事務所に「これはひどい。ひどすぎる」という不安と怒りの声が寄せられています。あわせて、「共産党、がんばって」という期待の声も寄せられています。その声は、昨年末の臨時国会で、安倍暴走政治を支える自民、公明、そして維新が、カジノ、TPP、年金カットの三大悪法の採択を、多数の国民の声を踏みにじって強行したことで、いっそう強まっています。
アベノミクスで広がった格差と貧困は深刻です。私は、社会保障、教育、子育て支援など格差と貧困の是正につながる予算を増やすために全力を尽くします。
日本の農業をつぶすTPPの発効は許せません。農産物の価格保障・所得補償の強化など日本の食料と農業を守ります。
立憲主義の破壊を許さず、憲法九条を守ります。
高い学費と奨学金が若者やその家族から希望を奪っています。「給付型奨学金を」「学費を下げろ」という切実な声。その実現に全力をあげます。
来るべき総選挙は、安倍政権を倒して野党連合政権に向かう上で、大事な選挙です。私は、野党と市民の共闘を発展させ、自民、公明と維新を少数に追い込むと同時に、日本共産党の勝利をかちとるために、とくに兵庫四区――神戸市西区、三木市、小野市、加東市、加西市、西脇市、多可町のみなさんと力をあわせ、全力を尽くす決意です。

◆兵庫四区(神戸市西区、西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可郡)
おおすぎ鉄夫(大椙てつお)(68)新
〈役職〉党神戸西地区委員長、党県委員。〈略歴〉一九九六年、二〇〇〇年衆院兵庫十区、〇五年同九区、一二年同三区に立候補。

12区 堀ゆずるさん


二〇一四年に続いての挑戦となります。十二区は、現職議員が民主党(当時)から自民党に鞍替えするなど異常な選挙区となっています。その批判も根強くあり、自共対決が濃厚です。
私は教育(小学校臨時教員)と福祉(知的障害者施設長など)の現場を歩いてきました。子どもたちや障害を持った人たちが希望を持って生きていける社会の実現を望んできました。
子どもの貧困やいじめ、障害者施設での事件など、心が痛むことが続いています。
本来、政治とは、国民の誰もが、心豊かに生活していくためにあるのではないでしょうか。
最後に勤めた福祉施設(身障施設)では、法人認可の不正取得、公金の私的流用、利用者からの寄付金(最高一人二千万円)の強要など、あらゆる問題点を、仲間とともに内部告発しました。障害者を私的に利用した施設運営に、強い憤りを持ちました。これも政治の貧困から生まれたものだと感じました。
その後、町議会議員を皮切りに、地方政治にかかわってきました。
今の安倍自公政権の国民無視の暴走ぶりには、怒り以外ありません。しかし、これも安倍自公政権の深刻な行き詰まりの表れです。
そのなかで、安保関連法に関する市民の反対運動には感動を覚えました。私も、「じっとしていられない」という思いで、反対運動に参加してきました。
今、あらゆる分野で軍事化及びその関係性が強められています。今こそ、憲法九条を生かした平和を守る声を挙げなければならないと思います。
私事ですが、五歳と二歳の孫がいます。この子たちが、将来、戦争に関わる職業に就かなければならない状況は決してつくってはなりません。未来あるすべての子どもたちのためにも、平和な日本を残していこうではありませんか。
暮らしの問題も大変です。高齢者の暮らしは疲弊しています。その上、医療や介護など、給付減と負担増が計画されています。
暮らしと平和を守るためにも、政治を変えなければなりません。安倍自公政権を倒さなければなりません。
昨年の参議院選挙では、市民と野党の共闘により成果を挙げることができました。政治は必ず変わります。そのために、微力ながら、全力で頑張る決意です。
◆兵庫十二区(姫路市のうち旧家島町・旧夢前町・旧香寺町・旧安富町、相生市、たつの市、赤穂市、宍粟市、神崎郡、揖保郡、赤穂郡、佐用郡)
堀ゆずる(ほり譲)(66)新
〈役職〉党西播地区常任委員、党たつの市委員長。〈略歴〉元たつの市議二期、旧新宮町議一期。一四年衆院兵庫十二区立候補。

年末年始も途切れず原発ゼロめざし、カンキン行動

関西電力神戸支社前

12月30日のカンキン行動

昨年十二月三十日、関西電力神戸支社前で二百三十五回目の原発ゼロをめざす神戸行動が行われました。
神戸行動は二〇一二年七月六日以来、毎週金曜日、一週も休まず続けられています。
この日は年末のあわただしさにもかかわらず、いつもより少し多い四十五人が集まりました。
参加者からは「もんじゅ廃炉は嬉しいことだが、新しい高速増殖炉建設は失敗を認めていない」「福島原発廃炉費用を新電力にも負担させられるなんてありえない」など怒りの思いが語られました。
また、「普段はなかなか参加できないが、一度も休まず行動してくれているから、こうやって参加できる」と行動を続けてきたことへの感謝の声もありました。
いつも替え歌を作って参加されている方からは、『脱原発替え歌集』も配布され、参加者みんなで歌いました。
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年明け一月六日の二百三十六回目の行動にも四十人が参加し、「今年も頑張って行動しよう」という決意が交流されました。また、一月二十二日、の「高浜原発うごかすな!関電包囲全国集会」(前段デモは十四時に大阪市役所南の中之島公園女性像前集合。集会は十六時から十七時三十分、大阪・関電本店前)の案内もされました。

国民春闘兵庫県共闘旗びらき

大幅賃上げ、安倍暴走政治ストップ、総選挙・知事選勝利へ頑張ろう!

国民春闘兵庫県共闘委員会と兵庫労連は六日、二〇一七年春闘勝利新春旗びらきを開きました。
開会あいさつで成山太志兵庫労連議長は、「大企業優遇の政治でなく、大幅賃上げなくして日本経済の発展はない。野党と市民の本気の共闘こそ勝利の道、安倍暴走政治とのたたかいをさらに広げよう。今年は兵庫県知事選もある、総選挙での野党の躍進、知事選勝利へ頑張ろう」と呼びかけました。
日本共産党の堀内照文衆議院議員は、安倍政権の嘘とごまかしを報告し、危険だがもろい、暴走ストップへ頑張ろう、と連帯あいさつをしました。

あいさつする津川氏
憲法が輝く兵庫県政をつくる会の津川知久代表は、野党と国民的共同の発展へさらに大きく一歩を踏み出す年にしよう、知事選で勝利し新しい政治の流れをすすめよう、と決意を語りました。
菊地憲之新社会党県書記長も連帯のあいさつ。


JAL争議団、大阪航空連、県国公、全国一般などそれぞれのたたかいへの決意を述べました。懇談の時間にはトーフレンズの演奏、地域のベリーダンスグループの演舞もあり、笑いと決意みなぎる交流がすすみました。
最後に、大幅賃上げを勝ち取り、安倍暴走政治ストップ、総選挙・知事選勝利へ、参加者全員で「団結頑張ろう」をおこないました。

消費税なくす会「生活実態調査」が生活苦鋭く告発

暮らし・子育て・健康・いのちがたいへん

消費税をなくす全国の会は、10月から1月末まで『生活実態アンケート』を行っています。兵庫の会に12月25日までに届いた508人(男性48.6%、女性51.4%、年令は30代まで14%、50代まで29%、60代以上57%)から回答が寄せられています。


「消費税が8%になってあなたの生活はいかがでしょうか」―「よくなった」はわずか0.4%。「変わらない」18.4%、「苦しくなった」81.2%でした。
「生活のためにどんな工夫をしていますか」(複数回答)―「衣類などの買い控え」19%、「安売りを狙う」17%、「文化・教養などの娯楽費を減らした」14%、「水・光熱費の節約」12%でした。
介護保険―「保険料が高くなった」48%。医療費・薬代の自己負担は「重い」76%、「適正」21%。「重い」の理由では「自己負担額が高い」が79%を占めています。
医療保険料(健保・国保)「高い」「下げてほしい」で93%を超えています。
年金(複数回答)―不満に思うことで「受給額が少ない」39%、「保険料が高い」は25%、「積立金の使い方」に24%です。
「安倍政権の19年10月からの10%増税について、どう思いますか」―「きっぱり中止」52%、「消費税は廃止」33%、「5%などに引き下げる」10%、「わからない」は5%でした。
8%の消費税増税から2年9ヶ月が経過しました。安倍政権の4年間の経済政策のもと、国民は「暮らし・子育て・健康・いのち」を守るために必死の努力をしていることがアンケートで明らかになっています。

「芦屋の会」宣伝行動(昨年12月26日)
一言欄にも150を超える声が寄せられています。その一部を紹介します。
60代女性は「社会保障にまったく回っていない消費税は許せません!くらしを守るために全国で一揆でもしないといけない!」。
60代男性は「昔の物品税のような『贅沢品』のみに課税を!」。
60代女性は「買うものをメモしてそれ以外は買わない。自転車を使ったり歩いている」。
30代女性は「外国は税率が高いと言う前に、使い方の中身を比べてほしい」。
子どもについて、30代女性は「子育てにとにかくお金がかかりすぎ、今後を考えると不安しかない」。
20代男性は「これから社会福祉が切り捨てられていく中で、子どもが生まれても育てられない」
――など、多くの切実な声が出されました。
2016年12月26日
消費税をなくす兵庫の会 藤原紀嘉



俳句 新俳句人連盟兵庫支部

地震の傷母は忘れて冬に入る
由美子
お先には逝けぬ訳あり冬紅葉
まさこ
虎の子の年金カット冬の雷
山明
何思うてパールハーバー開戦忌
好子
訃報三人ひとりは若し冬の蝶
邦子
若冲の赤の点描酉の市
俊子
花形の金時人参筑前煮
くにこ
船頭の印半纏山眠る
典子
雪・雪火照った頬に0・1秒
れいこ
五線譜の激しい河や神渡し
まりこ

段重喜「あなたは何処の総理なのですか?」


みんぽう川柳〈十二月〉「蟹」 選者 島村美津子

特 選

蟹だってグーを突き出し怒ってる
吹田市 喜田啓之
【評】いつもおとなしくピースだけ出していると思ったら大間違い。蟹も拳を突き上げて怒っている。「アベ政治を許さない」と。口先では不戦を唱えながら戦争法を強行し、殺したり殺されたりする戦場へ自衛隊を派遣したりする安倍総理の顔がヒトラーに重なる。
みんぽう川柳も三度目の新年を迎えました。投句をお待ちしています。あなたが日常感じた喜怒哀楽を五・七・五に書いてみてください。それがあなたの川柳です。

入 選

再稼働許すな蟹の目に涙
神戸市 山元三恵子
ズワイ蟹マツバを土人と蔑まず
神戸市 古賀哲夫
東京にドでかいブラック蟹工船
神戸市 長沼幸正
かに食って政活費にてお支払い
尼崎市 西村光行
カニ食えば顔がほころぶ我家族
丹波市 西田修二
孫達も無になりて食むカニの足
神戸市 玉田歳子
老女子会ただ黙々と蟹三昧
神戸市 熊谷敏子(挿絵も)
山陰の同窓会は蟹づくし
尼崎市 富田明美
わいわい鍋蟹食べ始め声は無し
芦屋局消印 失名 氏
蟹一匹今夜の家族黙しけり
神戸市 塩谷涼子
カニの鍋しめは雑炊冬の幸
大阪市 鈴ケ嶺輝美
蟹ツアーチラシでがまん年の暮れ
明石市 門脇かつ子
カニ鍋は野菜も高値くちに入らず
神戸市 高馬士郎
蟹のみそほじくりながら涙する
神戸市 松尾美恵子

劇団四紀会60周年幕開けは“女の一生”

劇団四紀会は今年創立60周年を迎えます。その幕開けを飾りますのは、四紀会若手メンバー中心班「Team V.S.」第5弾、劇団最若手作家=吉田業の完全オリジナル×豪華絢爛の女性キャストによります『花、匂うがごとく』でございます! 大正・昭和を廓で生きた或る“花”の物語=四紀会版“女の一生”に、是非ともご来場下さい!(里中真)

劇団四紀会第152回公演『花、匂うがごとく』

作:吉田業、演出:十管業之助/①1月28日(土)と2月4日(土)13時・18時②1月29日(日)と2月5日(日)11時・15時/元町プチシアター(劇団四紀会スタジオ)/2,500円/☎078‐392‐2421(20時以降)・090‐8389‐0300(里中)、Fax078‐392‐2422、E-mail shikikai@rose.ocn.ne.jp

観感楽学

「観感楽学」を書かないかと突然の依頼。前任の(あ)氏から「会社勤めが長く、新鮮な目で党を見られるあなたが書くと面白いはず」とあおられ、あっさり承諾。これが締切り二日前の出来事……前置きが長くなりました。よろしくお願いします▼先日、幼なじみ数人と飲んでいました。隣の席の中年サラリーマンたちから「息子から、お父さんの会社はブラック企業と言われた」という話が聞こえてきました。続いて「電通の過労自殺」が話題に。一人が「残業なしで仕事は無理」「上司の方が気の毒」と言うと、みんな「そうだな」▼しかし、ガラの悪そうな一人が「自殺するまで追込む方が悪い」「社員を増やして対応するべき」と一番まともな意見。もう一人からは「競争がなくなると世の中がだらけて共産主義みたいになる」と聞き捨てならない言葉。でも私は意気地無し。見ず知らずのオッサンに「それは間違っている」とは言えない。それでも最後には「自殺するまで追い込むのは間違っている」と話が落ち着きました▼良かったこと――自殺するような環境は何か問題があるとみんな思っていること、人は見かけによらないっていうのは本当だったこと。(ふ)

(「兵庫民報」掲載)