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神戸での国際反核行動(9月26日)で「ヒバクシャ国際署名」を訴えた人々 (写真提供:釘宮延恵さん) |
「被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(ヒバクシャ国際署名)が、提唱されて半年足らずで、大きな広がりを見せています。
県知事さんや市町長さんからも賛同署名が寄せられつつあります。私も先月、兵庫県原爆被害者団体協議会(兵庫被団協)からの各界(県知事や県会各会派、各種有力団体など)へのお願いに参加しましたが、お会いした多くの方に「この趣旨には大賛成、協力します」と受け止めていただきました。
核兵器国に追随して安倍政権が核兵器禁止条約の実現を妨げる態度をとっているなかですが、「政権より」と思われる方々の多くも、この署名運動には賛同・協力していただけることを実感しました。
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世界の核兵器禁止運動の歴史のなかで、どれだけ繰り返し、さまざまな署名運動が取り組まれてきたことでしょう。
―一九五〇年に始まった「ストックホルム・アピール(注)」には、全世界から五億(日本では約七百万)の賛同署名が寄せられたといいます。
―三十余年前には、「ヒロシマ・ナガサキからのアピール」に人口の過半数の賛同署名を、という運動が取り組まれ、兵庫県下でも自治体ぐるみ、地域ぐるみの運動で「人口の過半数」を達成しています。
―昨年の核拡散防止条約再検討会議に向けても、一千万近くの署名が国連に届けられました。
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これだけの世界の世論に対しても、核兵器に固執する各国「指導者?」たちの姿勢は改まりません。平均年齢が八十歳を超えた被爆者からの「私たちの生きている間に」との訴えは、「こればっかりはあきらめるわけにいかないけれど、もういいかげんにして」とも聞こえます。
(副島圀義)
【注】1950年3月にストックホルムで開かれた平和擁護世界大会第3回総会が採択したアピール。①威嚇・大量殺さつ戮りくの手段としての原子兵器の禁止と、禁止措置を遵守させるための厳格な国際管理を求める②いかなる国に対してであれ原子兵器を先制使用する政府は、人道に対する罪を犯すものであり、戦争犯罪者として扱われるべきだと信じる③全世界の心ある人々にこのアピールへの署名を呼びかける――というものです。(世界平和評議会「ストックホルム・アピール65周年声明」〈http://www.wpc-in.org/statements/65th-anniversary-stockholm’s-appealから。訳は編集部)
