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2016年9月11日日曜日

全国災対連と復興県民会議が熊本視察

国・県の支援制度拡充を――全国の台風被害などにも


益城町を視察する災対連の人たち(九月二日)

九月二日~三日、災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)と阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議が共同して「熊本被災地視察」を行いました。
現地熊本をはじめ中央団体、宮城、福島、広島の被災地災対連、兵庫からは、労連、民医連、兵商連、保険医協会、共産党など四十人が視察・交流しました。
四月十四日に前震、十六日に本震が発生した熊本地震から約五カ月。熊本の被災地はどうなっているのか。二日は、激震地の益城町、西原村、南阿蘇町の被災現場、仮設住宅などを回りました。

全壊した家屋がそのままの状態で…

現在も多くの全壊した家屋が時間が止まったように震災後の崩れた状態(写真上)で、復旧・復興という状況はまったく感じられません。
益城町の元町議・甲斐康之さんの説明では、「町が公費解体を委託できた業者は限られており、全壊は約二千七百棟。解体作業は分別作業も含めて一棟あたり二十日程度。一社ができるのは月二棟程度。公費解体はなかなか進まない」との話でした。
南阿蘇町では、東海大学農学部の学生下宿や阿蘇大橋の倒壊現場を視察。ここも時間が止まったかのように、倒壊した家、亀裂の入った学生マンションなど無人の地域が広がっていました。(東海大農学部は現在熊本市で授業を再開しています)。

仮設住宅の建設・入居は始まったが

西原村、益城町の仮設住宅も訪問しました。
西原村の小森第一~第四仮設(合計三百二戸)では、一部県産杉を用いた「熊本型」木造仮設が建設されています。しかし、ほとんどは阪神と同じプレハブ仮設。コミュニティーの場として「みんなの家」(集会所)が五十戸に一棟の割合で建設されています。
益城町のテクノ仮設団地(五百十六戸)は、市中心部から数キロ離れた企業誘致の団地に建てられた大型仮設です。まわりに何もなく、仮設入口にコンビニ規模のイオンと数個の商店が工事中でした。
この仮設住宅は、遠くて不便ということで辞退者が続出。町は、洗濯機と冷蔵庫をつけるということで再募集をしたそうです。

住宅被害と宅地被害、再建をどう進めるか

熊本地震の特徴は、二つの断層に沿った住宅と宅地・農地の被害、それと二千回をこえる余震が今も続いていることです。
同じ地域でも、被災の状況がまばらで、どう再建を進めるかということです。
熊本県は有識者会議(五百旗頭真座長)を開き、八月に「平成二十八年熊本地震からの復旧・復興プラン」を策定しましたが、その中身は「創造的復興」で、あそ熊本空港の拡張など大型開発中心です。
被災者の痛みの最小化なども掲げていますが、被災者の思いに寄り添った対応が急がれます。
被災者生活再建支援法の三百万円では到底、住宅再建もままなりません。
熊本では、「いのちネット熊本地震被災者支援センター」が中心となって、支援法の支給額の引き上げ、全体の八割を占める一部損壊の支援制度の創設などの要求を掲げ、運動を進めています。
全国での台風災害など、国と県など自治体の支援制度の拡充が求められています。
(森本真=神戸市議)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

「部落差別固定化法」阻止の学習会開く


秋の臨時国会で狙われている「部落差別固定化法」(案)に反対する学習会(主催は同法案の廃案を求める兵庫県連絡会)が九月三日、兵庫高教組会館で開かれ、労組・民主団体の代表約六十人が、法案の危険性について学習を深めました。
学習会では、「連絡会」の七団体を代表して、兵庫人権連の前田泰義議長が報告。――先の国会で「ヘイトスピーチ対策法」が全会一致で成立したが、これに悪乗りして『部落差別解消法』案を自民が作成し、公明・民進の三党が突如として、先の通常国会の衆院法務委員会に提出してきた。人権連や共産党議員の機敏な反対運動が展開され、参院におくれば廃案になることを恐れ、継続審議に持ち込んだものだ――と指摘ました。
そして、「その意図は、先の参院選挙で戦争法に反対しての野党共闘が実現し、十一人の議員が当選前進したこと。来るべき国政選挙で、この野党共闘を切り崩す意図のもとに自民党が『部落差別固定化法』案なるものを持ち出してきたものだ」と批判しました。
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五月二十五日の衆院法務委員会での日本共産党・清水忠史議員の質疑の録画を視聴。
清水議員の的確な質問は、提案者の山口壯つよし議員(兵庫十二区選出)や公明党の議員の答弁をとおし、部落問題に関わって新たに法律を制定する必要性のないことを浮きぼりにしました。
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続いて、「法案の危険な問題点、これまでの取り組みと国会情勢」と題して、全国人権連の新井直樹事務局長が講演を行いました。
新井氏は、二〇〇二年に国の特別法が終結して、「部落差別の解消は進みこそすれ、差別が増えているという事実はない」「インターネット上などで人権侵犯件数は増加しているが、そのうち同和問題は極めて少なく数件である。まさに、新たな法を必要とする立法事実はない」と指摘しました。
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この後、「部落差別固定化法」(案)の廃案に向けての今後の取り組み」を前田武事務局長が提案しました。
この法案制定を許すと、行政・教育・運動分野などに大混乱をつくると強調。二〇〇〇年に議員立法で制定された「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」(人権教育啓発推進法)を根拠にして、県下の多くの自治体において、「同和」に関わる行政、教育が継続されており、その上、「部落差別固定化法」の制定を許すと、行政、教育、運動に大混乱をつくると批判し、反対運動を強めようと訴えました。
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参加者から、学校での人権(同和)教育の実態や八鹿高校事件の教訓、一般市民と混住が進む旧同和地区の現状が報告され、「部落差別固定化法」の廃案に向けて意思統一する学習会となりました。


清水議員の質疑(衆議院ビデオライブラリー):
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&media_type=&deli_id=45914&time=1212.0

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

今頃なぜ「部落差別固定化法」?人権連西播地区協議会が学習会


人権連西播地区協議会は九月三日、「部落差別の解消に関する法律(案)」についての学習会をひらきました。
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この法案は前国会終了間際に自民・公明・民主が共同で突然持ち出したもの。学習会ではまず、先の国会でこの法案に反対し、ただ一人質問した日本共産党の清水忠史衆議院議員の法務委員会での質疑(五月二十五日)の録画を視聴しました。
清水氏は同日の質疑で、政府が特別な同和対策の特別の施策が必要なくなったと認め、〇二年に同和対策特別措置法を終了したことを確認しました。
その上で、この法案が今も部落差別があると決めつけ、部落差別の定義もせず自治体などに努力義務を課すとしていることなど、その問題点を追及。この質疑の結果、採決は見送られ継続審議になっています。
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報告した西塚進人権連西播地協事務局長は、▽江戸時代からの封建的遺物である部落差別は国民の運動によって解消に向かっており、かつて越え難い壁だった結婚でも反対を乗り越え、地域外との婚姻が進んでいることなどの実例や、同和対策特別措置法終了後、同和施策の一般事業化がすすんでいることも紹介しました。
さらに、この法律で再度「利権あさり」や人権侵害を許してはならないとして、部落解放同盟とのたたかいの歴史も報告。自治体職員からもこの法案に「今頃なんで」と困惑の声があがっていることも紹介し、廃案にさせようと訴えました。
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会場からの質問に答え西塚氏は、提案者の山口壮自民党衆議院議員が二階派に属し、二階氏らには、かつての革新分断の歴史のように「野党共闘」を分断しようとの思惑があるのではないかと懸念を表明しました。
苦瓜一茂姫路市議からは、九月議会の一般質問で取り上げる予定にしているとの発言もありました。
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清水質問の録画DVDは各人権連や日本共産党の事務所にもあります。
衆議院ライブラリー:http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&media_type=&deli_id=45914&time=1212.0

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

堀内照文衆議院議員が兵庫県内各地で調査

日本共産党の堀内照文衆議院議員は八月二十四日から二十六日の三日間、兵庫県内で各分野の課題について現地調査を行いました。
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二十四日夕刻、国会から戻った堀内議員は、その足で兵庫労連役員と懇談。安倍政権が狙う、「残業代ゼロ法案」をはじめとする「働き方改革」について、職場の実態を聞き、意見交換しました。
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姫路港

二十五日には、兵庫県がバラク貨物(梱包されていない荷物)拠点化を打ち出した姫路港広畑地区を視察しました。
県は、「パナマ運河の拡張により大型貨物船が増大する」「他の港がバラク貨物を規制している中で拠点化を図れば需要はある」と予測。石炭や鉱石、砂、セメントなどの取り扱いにより、今でさえひどい降下煤塵被害が一層深刻になるのではとの懸念が持たれます。
次に、県立循環器病センターと「製鉄記念広畑病院」の統廃合・移転計画について、党市議団から聞き取り。姫路南西部および西播磨の救急医療体制確保に大きな不安が生じています。

雇用促進住宅

この日の最後は、雇用促進住宅で売却・退去問題で住民と懇談しました。
政府は雇用促進住宅をすべてなくすことを閣議決定し、現在は売却を進めようとしていますが、「民間売却できなかった場合には、雇用促進住宅を空戸化又は更地化して処分する」としており、住民追い出しの懸念がぬぐえません。
日本共産党の国会追及で、「合意なき退去強制はしない」と大臣に答弁させましたが、住民の皆さんは不安です。今後も情報交換し、政府の対応を追及していこうと話し合いました。
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二十六日は但馬で地域医療問題の調査を行いました。
但馬は以前から、病院統廃合・地域医療体制の再編が押し付けられています。今回も、日高医療センターを診療所に変えてしまおうという計画が突然出てきました。
住民からも怒りの声が寄せられています。
堀内議員は新温泉町にも足をのばし、現場の訴えに耳を傾けるとともに、国会での論戦などを報告し、願い実現に向け、さらにがんばる決意を述べました。

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

丹波市議選11月13日告示・20日投票

丹波市議選(定数二十)は十一月十三日告示・二十日投票で行われます。
日本共産党丹波地区委員会はこの選挙で現職二人を擁立し、現有二議席をめざすと九月一日に発表しました。二候補の略歴は次の通りです。
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西本嘉宏(68)=現=春日町議五期・市議三期、議会運営委員長。党県委員、丹波地区委員長。柏原高校卒。








西脇秀隆(66)=現=市議一期、総務常任委員、議会報編集委員。党地区副委員長。金沢大学教育学部卒。







(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

カンキン第218回


九月二日、関電神戸支社前で二百十八回目の原発ゼロをめざす神戸行動を行い、四十人が参加しました。
八月三十一日に原子力規制委員会が発表した、制御棒など放射能レベルが高い廃棄物の管理を電力会社が四百年、その後は国が十万年管理すると発表したことへの怒りの発言が相次ぎました。ある参加者は「四百年前というと徳川幕府の時代。十万年前はホモ・サピエンスが大陸を渡った時代だ。一年先のこともしっかりできないのに、十万年先のことを決めるなんてありえない話だ」と語りました。

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫生存権裁判原告らが最高裁要請と宣伝活動

大法廷への送付と口頭陳述の機会を


最高裁要請を終えた原告と支援の人々

八月三十一日午前十一時過ぎから行われた、兵庫生存権裁判の最高裁要請行動には、兵庫から原告二人と支援する会の代表幹事三名を含む十四人が参加しました。
七月末に神戸から出発した最高裁を目指すキャラバン宣伝隊は、大阪・京都・三重・愛知・静岡・神奈川・東京の各地で宣伝と自治体要請を行い、三十一日、終結地の最高裁西門前に至りました。
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キャラバン宣伝に先立ち、原告二人を含む十七人が最高裁に全国の支援する会が集めた一万筆を超える要請署名を提出。原告の勇誠人さんが事務官に向かい陳述し、「大法廷への送付と口頭陳述の機会を」と求めました。
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最高裁西門前で訴える(前列左3人目から)原告の岩佐中一さん・勇誠人さんと生存権裁判を支援する全国連絡会の井上英夫会長(右端)

西門前でのリレートークには、青森県、長野県など各地からの参加者も加え約七十人が参加しました。全国の支援する会の井上会長が、「最高裁は、すべての法律・行政処分に対して憲法に照らして正しいかどうかを判断するところ。最高裁は役割を果たせ」と訴えました。
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最高裁要請ののち、衆議院議員会館第一会議室でキャラバン宣伝の終結集会を七十七人の参加で行いました。
兵庫の原告を代表して、勇さんが発言。全国の支援する会の皆さんが支えてくれていることに感謝し、今日の陳述の内容を報告しました。
その後、全国の支援する会の代表が各地の行動の報告を行い、それぞれ参加した大阪・静岡の取り組みを報告しました。
(早川すすむ=尼崎生活と健康を守る会)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

憲法改悪阻止各地域センターの活動さらに強化しよう

兵庫憲法共同センターは九月三日、神戸九区交流会議を開きました。
最初に「今秋からのたたかいを、どうつくり上げていくか」について八月十一日に開催したパネルディスカッション(兵庫憲法共同センターHPで紹介)で討論・合意された方針に沿って津川知久代表が解説しました。
津川代表は、参院選で改憲についてひと言も云わなかった安倍首相が二〇一八年秋までの任期いっぱいの間に明文改憲を狙っていること、これを支える「日本会議の兵庫県組織」が列島を襲う災害被害を前面に出して「緊急事態法」制定に極めて活発に動いていること、平和・軍拡だけでなくくらしの隅々に憲法を活かす活動が切実に求められ、現に発展していること等を語りました。だからこそ、こうした情勢にふさわしい各行政区の〟共同を発展させる地域センター〟による運動を広げるため、その体制強化が必要となっていると強調しました。
各区センターから、「三の日」「九の日」行動だけでなく、特に戦争法強行採決から一年の九月十九日については、今までよりも幅広く取り組む企画や準備が詳しく報告されました。こうした行動を成功させるための「九条の会」ごとの緊急事態法の学習会、『あたらしい憲法草案のはなし』(太郎次郎社エディタス刊)を使った対話の経験も出されました。また画期的な二千万署名が一旦終わった現在、次の統一署名を早く具体化してほしいとの要望も出されました。
各センターとして、万が一の国民投票を見据え、対象地域の有権者全体を見わたし、幅広く共同を広げるための方策が求められています。兵庫区や長田区からは、例えば二千万署名の〝よびかけ人〟などともう一度胸襟を開き、保守層の方々も含めた運動へ接近する努力も再開していることが報告され、他の区でも大きな観点を持とうと話し合いました。
(速水二郎=憲法共同センター)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

非核の政府を求める会市民学習会

「基地があるから日本は守られている」など誤解を反証


非核の政府を求める兵庫の会は九月三日、市民学習会「それってどうなの?沖縄基地の話。どうする?普天間、辺野古、そして尖閣問題」を開催し、約八十人が参加しました。
講師は、ジャーナリストで、元沖縄タイムス論説委員の屋良朝博さん。屋良さんは、インターネット上をはじめとして沖縄米軍基地の実態や安全保障についての誤解、デマのたぐいがあまりにも多いことを痛感。それをどうにかしたいという思いで「おきなわ基地問題検証プロジェクト」のメンバーで小冊子「それってどうなの?沖縄基地の話。」を制作した経緯を語り、「沖縄基地と地元経済はリンクしている。基地がないと沖縄は経済的に困る。沖縄は基地があるから生きていける」「基地があるから日本は守られている」など、当たり前のように言われている様々な誤解について事実や数字なども示しながら反証しました。高江で出会った「平和のための退役軍人会」の元海兵隊将校が「海兵隊には移動手段がなく、動けない兵力」「輸送手段がないから有事対応ではアメリカ本国から海兵隊が輸送される」と話したことなども紹介されました。
そのなかで、いま世界では戦争を回避するために、経済的、人的、文化的交流などを含めた安全保障が大きな流れになっていること、安倍政権の安全保障論は、軍事の側面だけで視野の狭さがあり危険であること、政府は、米軍の沖縄駐留の根拠について「地理的優位性」「抑止力」をあげるが、海兵隊の実態も示しながら、そこには何の根拠もないことなどを丁寧に語りました。そうした海兵隊のために高江の森、辺野古の海をこわし、オスプレイが飛ぶような無法を許さず、沖縄の実態をどう解決するかを語りました。参加者からも次々質問が出され、熱心に話し合われました。

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県AALA連帯委員会総会


兵庫県アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(兵庫県AALA)は、九月四日、第三十五回定期総会の開催とあわせて「ジブチ自衛隊基地問題学習講演会」をおこない、五十人近くが参加しました。
日本AALAの高林敏之常任理事が、約二時間の講演をおこないました。高林氏は、ソマリア・ジブチの情勢ととともに、アメリカなどにいわれたわけではなく、日本の独自の判断で海外進出の拠点としてジブチの自衛隊基地がつくられたと紹介。二〇〇九年につくられた海賊の処罰と対処をきめた法律にもとづき、二〇一一年六月にソマリア沖に「海賊」対処行動の拠点として開設したと紹介。その後、安保体系の見直しの中で、テロとの戦いの拠点にする狙いもあることを言及。そして今年八月に稲田防衛大臣が訪問した際には、「南スーダンの情勢悪化の際の邦人輸送を例としてジブチ拠点の有用性は高まっている」と述べたことにも触れました。
討論は、さまざまな質問が寄せられ、活発におこなわれました。参加者からは「アフリカのどこにあるかも知らない程度の知識で参加させていただきましたが、すごくわかりやすく講演していただき、これからのアフリカ問題を見ていくのに大きな礎をつくっていただきました」など積極的な感想が寄せられました。
東アジア首脳会議にあわせておこなわれる日本AALAのラオスツアーに参加する女子学生が「歴史もふくめて、しっかり学び吸収して持ち帰りたい」と決意表明を行いました。
定期総会では、方針案、規約改正案などを採択し、会長に貫名初子氏、理事長に白石勉氏、事務局長に井村弘子氏、そして十一人の理事を選出しました。

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

尼崎・大庄平和盆踊り:堀内衆院議員も参加


九月四日、尼崎・大庄平和盆踊りが開催されました。
地元の保育所や医療団体などが実行委員会で取り組んでいます。地域ではこの夏最後の盆踊りとあって、市内各地から数百人が参加しました。
子どもからお年寄りまでと参加層が厚く、夜店も太鼓のたたき手も地元のボランティアです。
私(庄本)も毎年踊っています。また辻おさむ市議会議員は実行委員会のメンバーです。
今年は、堀内照文衆議院議員も参加しました。


私に「今年は浴衣と違うんやね」と話しかけてきた参加者に堀内議員が、「来年は私も浴衣で参加しましょう」と〝公約〟すると周りから「楽しみ!」と歓声があがるなど、大勢から声をかけられていました。(庄本えつこ=兵庫県議)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

展覧会の絵:大門みきしエッセイ(10)

この間、連日、近畿での調査、選挙応援、学習会などに駆け回っています。そんななか大阪で日程が何もない午後があったので、半休をとらせていただきました。
昼食は新世界のジャンジャン横丁にある行きつけの串カツ屋さん。いつもながら昼間から老若男女が一杯やっている光景に、東京では見られない「新世界」を感じました。
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そのあとは天王寺の大阪市立美術館で開催されている「デトロイト美術館展」へ。ゴッホ、セザンヌ、ピカソなどが観られる豪華な展覧会ですが、私の目当ては二つ。
一つは、第二次世界大戦中、ナチス党員でありながらナチスに迫害されたエミール・ノルデの作品「ヒマワリ」です。ヒトラーから「退廃芸術」の烙印を押されたノルデの恨みと反抗心が凝縮された暗い絵ですが、圧倒的なファシズムでも個は消せないのだと訴えているように感じました。
もう一つは、サーカス芸人たちをこよなく愛したジョルジュ・ルオーの「道化」。ルオーは社会の片隅で生きる人々の悲しみと力強さを描き続けました。
*
美術館を出た後は、天王寺公園の木陰のベンチで本を読みながらうとうとし、早めの夕食は天王寺駅近くにある老舗のホルモン焼き屋さんで。ルオーの絵を観た後だからでしょうか、カウンターで一人焼肉を楽しむ中高年のおっちゃんたちのお顔がくっきりと彫り深く感じられ、人間はいいものだという思いがふつふつとわいてきて、つい隣席のおっちゃんと乾杯してしまいました。
(日本共産党参院議員)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

みんぽう川柳〈八月〉「西瓜」

選者 島村美津子

特 選


縁側で種を飛ばしてアリ嬉し
芦屋市 梶原嘉代子

【評】映画「母べえ」のシーンを思い出す。誰もが経験した懐かしい光景そして平和の西瓜は次の句のように悪夢の戦へと変貌していく。今回は嬉しいことにみんぽう川柳に初めての方がたくさんデビューしてくださいました。これを機会に「人間の詩」川柳に親しんでいただけたら幸いです。

入 選


動員で遊べなかった西瓜割り
神戸市 古賀哲夫

平和だね西瓜を切って花火見る
尼崎市 富田明美

終戦日まあるい西瓜汗みどろ
神戸市 水田裕子

西瓜食ふ戦後思ひて語る夜
姫路市 岸本 守

西瓜待つ明石大橋平和の歩
神戸市 新谷良春

驚いた黄色い西瓜平和色
神戸市 川上俊智

人情と共に西瓜のおすそわけ
神戸市 熊谷敏子

エコライフスイカの皮のお漬け物
神戸市 玉山歳子

小二の児西瓜描いて一等賞
神戸市 松尾美恵子

孫二人西瓜の皮を残すのみ
篠山市 鳴瀬美智子

ふうふうと裸になって西瓜食べ
神戸市 伊藤マツ子

西瓜好きいまや二切れもてあまし
神戸市 長沼幸正

小玉西瓜ころがしている核家族
神戸市 山元三恵子

さあどうぞ皆で分け合うのが西瓜
神戸市 妹尾 凛


(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

自然にも見はなされた安倍政権〈段重喜〉



(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

参議院選挙で党支部・後援会が新たに結びついた有権者の訪問で、新しい共同の広がりを実感します▼「私はこの地域で唯一日の丸を掲げる右翼ですよ」と言う元自衛官が「安保法制は憲法違反であることははっきりしている」と話してくれました▼「『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した』――この前文が大事ですよ。格調高いでしょ」と暗唱されたのには驚きました。自衛隊については、当面軍縮をもとめ、海外派兵立法を許さないことが日本共産党の立場であると伝えると、「その線が大事です。専守防衛に徹しないと」と、綱領と元自衛官の認識が一致していることも新鮮でした▼安倍政権の暴走は目に余ります。戦争法の問題では、PKOでの駆け付け警護などの訓練をはじめ、十一月から南スーダンでの新任務付与を強行しようとしています。また、来年度も昨年に続き五兆円の軍事費を要求し、遠隔操作で敵を殺す無人攻撃兵器の開発に本格的に乗り出すなど、「戦争する国」への暴走がはじまっています▼参院選での国民との共同をさらに発展させ、戦争法廃止、憲法守れの運動を草の根から。 (あ)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)