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2016年9月4日日曜日

熊本地震被災者支援ボランティア報告

「一部損壊」にも支援金を


日本共産党国会議員団兵庫事務所長 金田峰生



日本共産党兵庫県委員会は、八月十九日から二十二日の日程で、第二次熊本地震被災者支援ボランティアを派遣、今回、四人のボランティアは、被災現場を視察し、他のボランティアと共に、解体予定の家屋から家具などを運び出し、分別する作業に汗を流しました。

報道の影響もあり、現地の人も「大変なのは益城町」といいますが、熊本市、阿蘇市、宇城市、宇土市、嘉島町、甲佐町、御船町、南阿蘇村、西原村などもひどい被害ですし、前震と本震、さらに余震と豪雨で被害は広がっているようです。

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被害状況は、死者九十八人、全壊家屋八千百四十棟、半壊家屋二万八千八百九十二棟、一部損壊家屋十二万八千九百四十一棟となっています(八月二十六日付「熊本県対策本部第一六五報」)。

一部損壊には支援金は出ません。屋根が壊れ住めない状態や、土地の一部が崩れ、家が傾いた場合も「一部損壊」と判定されるケースがあり、生活再建ができません。

「判定基準」の見直しと、何より一部損壊にも支援金を出すことが求められています。現地では署名活動が始まっています。

さらに、「業者不足」や「がれきの仮置き場問題」などで、「公費解体の完了は早くて二年後」とされています。

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避難所は統廃合され、益城町の総合体育館は、四百人程が避難所生活を送っていました。もともと指定管理制度で体育館を運営していた民間団体がそのまま避難所の管理運営も行っていました。

仮設住宅は八月末をめどに建設が進んでいますが、「二人暮らしと三人家族が同じ間取り。三人家族にはきつい」「風呂とトイレが別なのはありがたいが、風呂の縁が高すぎて年寄りには危険」「物干しが低すぎる」「ひさしが短すぎる」などの点は改善されていません。また、もうトイレは便座が温かくなるタイプを標準にしても良いのではないでしょうか。

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今回熊本へいった(左から)
松浦宜孝さん、長谷川晃士さん、筆者(金田)、甲和明さん

私たちは当面、「被災者訪問・聞き取り」「被災家屋の片付け」「避難所、仮設住宅での支援」などの取り組みと、募金や署名・宣伝活動に力を入れたいと思います。

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

継続入居かちとろう:借り上げ協議会が第50回


「ひょうご震災復興借り上げ住宅協議会」は八月二十六日、神戸市勤労会館で「入居者交流と激励のつどい」を開きました。二〇一一年十二月の同会発足以来、毎月開催してきた会合の五十回を記念したこの日の「つどい」には、神戸市や西宮市の借り上げ住宅の入居者と支援者ら九十人が参加しました。

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運営委員の段野太一さんは、入居者らのたたかいで神戸市や兵庫県の全員退去の方針を変えさせてきたことも紹介。強制退去を求める神戸市、西宮市から提訴された入居者への支援を訴えました。

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兵庫県弁護士会が昨年七月と今年四月の二回にわたり発表した借り上げ公営住宅に関する意見書にかかわった森川憲二弁護士が記念講演しました。


森川弁護士は、借り上げ公営住宅においても、入居期限のない一般公営住宅に入居した被災者との公平性を図るべきだと指摘。原則退去で例外的に継続入居を認めるのではなく、原則、継続入居を認めるべきだと強調しました。居住の権利は基本的人権のひとつであり、一人ひとりの被災者に事情に応じて対応することが、個人の尊重を基底とする憲法の要請だとのべ、継続入居の正当性を強調しました。

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借上復興住宅弁護団事務局長の吉田維一弁護士が神戸市と西宮市の裁判の状況を報告し、支援を呼びかけました。

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裁判をたたかう神戸市兵庫区キャナルタウンの女性は「高血圧、ぜんそくなど多くの持病があり通院先を変えられない。いまの環境がどうしても必要です」と訴えました。このほか、神戸、西宮市内の入居者が「震災以来、引っ越し続きで、やっと終ついの棲すみ家かに落ち着けたと思っていたのに、出て行ってくれなんて…」「入居時の説明でも、許可証にも入居期限など示されていない」などと訴えました。

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党県議団が県政懇談会


日本共産党兵庫県会議員団は八月二十六日、来年度県予算要望に向けて「県政懇談会」を開催。県下各地から約三十人が参加しました。

ねりき恵子議員団長のあいさつの後、いそみ恵子県議(政調会長)が、六月議会の報告などについて県政報告。入江次郎県議は、県がすすめる「行革の三年目の総点検」について、特別委員会での質疑をもとに、「兵庫県は、全国でトップの職員削減している」「ひとり親家庭の医療費削減で、対象外になった母親の影響をつかんでいないなど、県民の痛みに寄り添った総点検になっていない」「今後の検討で、老人医療費助成は全国で残っている自治体も少なくなっている。制度の是非を検討する」など、総点検の問題点と今後の県民サービスカットの危険性について報告しました。

その後、参加者から―
「県の地域医療構想案は医療の現場や地域の医療ニーズにあわない」
「新しい専門医制度で大きな病院や大学病院に医師が集中しやすくなる」
「国保の都道府県化で標準保険料の検討がすすめられているが、市町独自の減免がなくなり、保険料が引きあがる危険性が高い」
「特別支援学校の過密や貧困な施設は問題」
「教育の現場は、非正規の教員が増え、人が足らないという声が切実」「中学校給食への県補助、自衛隊への職業体験の問題点」
「私学高校以外の授業料軽減の国制度が検討されている。県にも働きかけを」
「保育料の軽減、保育の質の改善はまだまだ」
「消費税や憲法改定など来年の知事選挙にむけて、井戸知事の政治姿勢を問う必要がある」
「石炭火力発電の新増設や産廃処理施設の問題の県交渉をする予定」
「部落差別固定化法案が国会で廃案に」
―など、さまざまな発言・要望がありました。

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

三田市議選迫る:日本共産党演説会に240人


三田市議選(定数二十二、九月十八日告示・二十五日投票)を前に日本共産党演説会が八月二十七日、三田市福祉保健センターで開かれ、二百四十人が参加し、日本共産党三議席を勝ち取ろうとの熱気があふれました。

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「秘密保護法に反対する三田市民の会」の小原明代さんが、この間のたたかいで日本共産党が野党共闘の縁の下の力持ちとして重要な役割を果たしてきたことをあげ、市議選では主役として力を発揮してほしいと訴えました。

勇退する中田はつ美市議は、①駅前再開発ビル問題など、いつでも市民の視点で市政を点検・追及してきたこと②中学校三年生までの医療費無料化、高齢者バス助成のタクシーへの利用拡充ほか前回市議選での公約をすべて実現するなど、市民と力をあわせ市民の願い実現につくしてきたこと―という日本共産党市議団の役割を語りました。

国永のり子市議は、国保税について滞納一年での差し押さえ、広域化による引き上げのおそれなどの問題点をあげ、減免制度の拡充など負担軽減に力をつくすこと、交通問題については多様な地域にみあった対策で市民の足を守ることなどを訴えました。

長尾あきのり市議は、自らの経験も紹介して小児救急医療の充実を訴えるとともに、国の悪政にたいする防波堤となる市政実現を強調しました。

長谷川よしき市議は、正規雇用で働けるよう市も助成制度をつくることや、安心して介護を受けることができる市政をと訴えました。

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メイン弁士として招かれた宮本岳志衆院議員は、参院選での野党と市民の共同の成果を強調するとともに、日本共産党も全ての委員会に一名以上の委員を配置できるようになり、活発な論戦を繰り広げていることを紹介。選挙結果に自信をもって三田市議選をたたかおうと訴えました。

また、日本維新の会(旧おおさか維新の会)は、「身を削る」など「改革者」の印象を与えているが、政党助成金に依存し、改憲派であることを指摘し、日本共産党こそが真の改革政党だということをもっとアピールしていくことが大切だと強調しました。


(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

伊方原発へ:兵庫革新懇夏期一泊研修ツアー


兵庫革新懇は八月二十一日、住民の反対を押し切って再稼働された四国電力伊方原子力発電所を視察・訪問しました。

伊方原発は愛媛県西端の瀬戸内海に突き出た佐田岬半島の付け根の瀬戸内海側にあり、山口県の諸島が遠望される地で、初めて原発施設を目の当たりにした参加者からは、こんな風光明媚な場所に、という感嘆の声が聞かれる立地条件です。

伊方ビジターハウスの所長は丁重に館内を案内し、東電福島原発の事故の経験も踏まえて、最大級の地震と津波に対応できる補強をして三号機を再稼働した、と胸を張って説明していましたが、最大級とはいうものの結局は電力会社にとって容認できる範囲の想定であり、「想定外」の事故については全く考慮がない「安全神話」の宣伝の役割を果たしていました。

一行は往きのバス内で、福島原発事故の現状についての調査研究を進めている出口幹郎氏から実情説明を聞き、また伊方原発については「伊方等の原発をなくす愛媛県民連絡会議」の中尾寛事務局長から再稼働に反対する現地の実情について報告を受けるなどして、原発について充実した研修を行うことができました。

二日目は道後温泉近くの子規記念博物館、四国霊場五十一番札所石手寺を訪問しました。

参加者からは「百聞は一見にしかず。研修ツアーの意義を実感した」などの感想が寄せられました。
(堤隆二=兵庫革新懇事務局)


(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

革新芦屋の会が第五回総会


「平和・民主・革新の日本をめざす芦屋の会(革新芦屋の会)」は八月二十七日、第五回総会を開催しました。

兵庫革新懇常任世話人の前哲夫弁護士のあいさつのあと、小栗秋利事務局長が報告提案をしました。

同会が「沖縄を知れば安保が見える」と一貫して「沖縄」にこだわってきたなか、今総会では琉球民謡音楽協会名誉会長の大工哲弘さんのトーク&ライブを四十人の参加者が楽しみました。

本土での「日本歌謡大賞」などに出場するにもパスポートがいる時代から、〝唄と基地〟にずっと関わってきたことなどを語りながらの「安里屋ユンタ」「一坪たりとも渡すまい」「沖縄を返せ」「でかんしょ節」などなどに、参加者も手拍子をあわせ、ともに口ずさみ、思いを一つにしました。

「ただただ、大工さんのトークと三線の音色に感動」「平和な沖縄を平和な日本を取り戻したい」「元気をつける歌でも哀しみを感じます」などの感想もよせられました。
(副島圀義=革新芦屋の会事務局)

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

伊丹革新懇が沖縄ツアー

オール沖縄からオール日本へ/静かで平和な暮らし守るたたかいを


伊丹革新懇事務局長 中島隆夫

伊丹革新懇は、沖縄ツアーを八月二十三~八月二十五日の日程で行い、三十二歳から八十五歳まで、二十人が参加しました。

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初日は沖縄南部戦跡巡り。首里城公園、糸数アブラチガマ、平和の礎、ひめゆりの塔資料館を回りました。


この日のガイドの大田光さんは平成生まれの若い女性ですが、学徒動員で戦死した人を自分の足で調査し、何万人が戦死したという数で見るだけでなく一人ひとりに大切な人生があり大切な家族があったという事実を確かめてきた方です。そして生き残った友人が今もなお苦しんでいる事実に戦争がどんなに恐ろしく理不尽なものかを思い知らされたと語られました。

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二日目は高江と辺野古を訪れました。

名護共同センターで現地の人たちから聞いた、「『青年たち、立ち上がらんか!海を守らんか!』と悲惨な沖縄戦を生き延びたオバアの声が響いた。二十年前のたった十三人の会議から今のオール沖縄のたたかいに広がっていった」という話が印象的でした。


沖縄の海は生物多様性の宝庫。大浦湾を目にすると、この美しい海を埋め立てて戦争のための基地をつくるなんてとんでもないと実感できます。

高江ではこの日も七十二歳の女性が機動隊に押し倒され、けがをする事件や逮捕者が出る騒ぎがありました。ここでも「住民は静かな暮らしを守りたいだけです」という切実な話を聞きました。

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三日目は嘉数高台から嘉手納基地、不屈館(瀬長亀次郎記念館)へ。

嘉数高台は沖縄戦でも有数の激戦地で住民の過半数が命を落とした場所。普天間基地を眼下に見下ろす展望台ではちょうど頭上をオスプレイが飛んで行きました。

伊丹でいつもジェット機の音の下にいる私たちにとっても凄まじい爆音。これが夜中まで続くという高江住民はたまらないでしょう。

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「オール沖縄からオール日本へ!」――伊丹革新懇では、十月五日(水)十八時三十分から伊丹ホール五階にて、報告会を開催します。皆様のご参加をお待ちしています。


(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

第21回尼崎平和のための戦争展を終えて

実行委員会事務局長 松岡宗治

震災の翌年から始まった「戦争展」、今年は「自民党改憲草案を斬る」と「沖縄」をメインに取り組みました。


テーマ「あなたと私には平和のうちに生きる権利がある」を掲げ、人は物扱いでなく個人としての尊厳が守られる社会を願うという憲法前文の精神をアピールしました。

沖縄・高江の権力との熾し烈れつな闘いをされている住民の様子を沖縄の写真家・大城弘明氏から送っていただき、コーナーとして展示しました。

また映画『うりずんの雨』は「沖縄戦」「占領」など四部構成で沖縄県民の闘いを私たちに余すところなく教えてくれるものでした。

初日には市内四園からの保育園児が紙芝居を観て、展示を見学。展示物の水筒などに触れて不思議そうにしていました。

展示は「憲法」「沖縄」「原爆」「各九条の会」「残留孤児」「戦争に突き進む歴史年表」「原発」「地雷」「戦時中の出版物各種」「現物展示」「慰安婦」など各コーナーを設け、サロンや読書コーナー、高江への寄せ書きコーナーなどには椅子を置き、休憩場所にもなりました。

今回はワンフロアーの広い部屋でゆったりと展示ができ、また会場内に音楽を流してリアルな展示の中に安らぎ感を漂わせることができました。

四十代の男性は「小林愛子様の被爆体験を聞いて、永遠に戦争してはならないことを実感し、核兵器を廃絶すべきと思います」との感想を寄せられました。

沖縄基地の強行、改憲を目指す政権にNO!の声をあげ続けなければ、との思いを深くする戦争展でした。

今年も尼崎市および教育委員会からの後援をいただき、参加者は延べ五百人を超えました。

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

加印平和のための戦争展:10年ぶりの開催


第十七回加印平和のための戦争展を、八月十八日~二十日の三日間、東播磨生活創造センター「かこむ」で開催しました。

参議院で改憲勢力が発議に必要な三分の二を確保し、一気に改憲のリスクが高まり、災害などを理由にした緊急事態条項の「加憲」で「お試し国民投票」…などと報じられるなか、十年ぶりに開催しました。加古川市職員労働組合と加印教職員組合が事務局の有事ネット、加印年金者組合、日中友好協会、新日本婦人の会など加印地域の民主団体が実行委員会形式で取り組みました。

会場には、多くのパネルや遺品を展示し、老若男女、約三百人が参加しました。二市二町の自治体首長からメッセージも寄せられました。

オープニングは東播センター合唱団が平和の歌声を響かせ、鶴林寺幹栄盛長老が開会宣言。山口剛史沖縄大学准教授が記念講演し、日中友好協会会員による朗読と南シナ海問題の解説も行いました。三日目にはシンポジウムを開催。八木和也弁護士が憲法改定は必要かについて報告。高校教諭からは高校生の動向などについての報告がありました。
(橘弘康=実行委員会事務局)

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

兵商連が商工交流会


兵庫県商工団体連合会は八月二十八日、神戸市内で四年ぶりとなる第八回商工交流会を開催し、民商会員など百四十二人が参加しました。

最初に、土谷洋男実行委員長・兵商連副会長が、「安倍政権が進める地域創生は、補助金のばらまきで国のマニュアルどおりに地方をコントロールしようとするもの。中小業者が生き抜ける地域社会をどうつくっていくか、大いに学んで各地で運動を掘り起こそう」とあいさつ。

ついで、駒澤大学の吉田敬一教授が、「中小業者が主役の地域再生を」と題して講演を行い、「日本の自営業者が十四年間で百七十五万社二十四%も減っている中で、中小業者が主役のまちづくりを地域から発信していくことが、持続可能な日本社会をつくっていくことにつながる。高齢化社会をむかえ、地域密着の自営業者の役割、地域経済を支える地場産業の存在意義を見つめ直し、復活させていこう」と呼びかけました。


午後からは四つのテーマに分かれて分科会を開催。第二分科会「地域循環型社会を展望して」では、吹田民商の西尾栄一常任理事が「吹田市で役立つ中小業者施策と民商の運動」について、日本共産党の大眉均三木市市会議員が「三木市中小企業振興条例による地域経済の活性化」について報告。参加者からは、「自治体の産業振興策をどういう観点で運動化していくかのヒントになった」などの意見が寄せられました。この他、「税と社会保障の一体改革を考える」「信用力が高まるビジネスプランづくり」「商売のヒント交流」のテーマで分科会が開かれました。

兵商連は、九月から三年連続となる県下全自治体との懇談を行い、十一月に八年連続となる中小業者決起大会を開催し、緊急・切実な要求実現を求め兵庫県各部局と金融機関への要請行動を計画しています。

(田中邦夫=兵商連)

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

再び卑劣な落書き:日本共産党が警察署に徹底捜査申し入れ




姫路市内で参院選直後の七月二十一日未明、日本共産党ポスターを掲示する民家七軒と民主団体の事務所一軒に赤のカラースプレーで口汚く攻撃の落書きをする事件が起こり、直ちに被害者は警察へ被害届けを出し捜査を求めていましたが、八月二十二日未明、再び民家三軒と事務所一軒に落書きがされました。

入江次郎県議、岩崎修党西播地区委員長、被害者は八月二十三日、飾磨警察署・姫路警察署に対して、この事件は国民の財産・家屋を破損し、日本共産党を誹謗中傷する卑劣な犯罪であり、捜査状況の説明を求め、厳正かつ徹底的捜査を求め、申し入れました。被害者が落書き箇所を修復したらまた書くという卑劣極まりないものであり、一刻も早く解決することを求めました。

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

西播センター合唱団55周年・民謡集団「鯱」40周年


八月二十一日、姫路市市民会館で、西播センター合唱団創立五十五周年・民謡集団「鯱」創設四十周年記念コンサートを開きました。

第一部では、「故郷の山影」「共に生きる町」「麦の唄」「流れる水と岩の歌」「願いの木」―震災の復興を願い、平和と民主主義を高らかに歌い上げました。

宮本泰江さんの指揮、渡部記子さんのピアノ伴奏、ハーモニーフレンズKAKOGAWAの子どもたち、同じく五十五周年の東播センター合唱団の応援を得て「群青」と「大地讃頌」を歌いました。

第二部は、民謡集団「鯱」の舞台。創作の「打打打」「田楽傘踊り」、団掘り起こしの「相生市鰯浜の鯛網曳き唄」「海のお囃子」「大太鼓」、鯱オリジナルの「姫山太鼓」を元気一杯演奏しました。


西播太鼓合同のステージは、おおかわち太鼓、かんざき太鼓桜鼓衆、香寺太鼓、杉乃鼓、和太鼓サークルほこほこ、ゆめさき明神太鼓保存会と鯱の合同演奏で「海の太鼓」「太鼓囃子」「濱のお囃子」「水口囃子」「木遣り唄」「屋台」を合同演奏し、華を添えていただきました。

エンディングは震災復興の願いを込めて「花は咲く」を参加者全員で歌いかわしました。

ロビーでは、震災復興支援の物品や大西真紀さん書き下ろしの記念Tシャツ(くまモンが太鼓を)を製作販売し、支援募金としました。

「うたごえは平和の力」「うたはたたかいとともに」と西播磨に誕生して、五十五年。郷土芸能和太鼓の魅力を伝え、播磨各地にチームを立ち上げ、指導援助し、太鼓協議会も結成。引き続き奮闘を誓いあった記念演奏会となりました。

(松本英治=同合唱団)


(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

俳句:新俳句人連盟兵庫支部

朝顔の蔓の彼方に白き雲
山明

清里の風と清流桃かじる
由美子

私からわたしに流す精霊舟
邦子

鉦叩き大和路線はすぐとまる
淳一

蓮開く家紋はいつもミステリー
その子

星流るいつも何処で地震の報
くに枝

鮮やかに茄子の浅漬B29


願い事言い終らぬに星流れ
まさこ

青柿重し独り住まいの垣根越し
好子

夫病んで粥すする息遠花火
俊子

夏祭り小さなバチの心意気
まり子

大西日とろりと影の溶けにけり
れい子

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

劇団青年座『横濱短篇ホテル』

神戸演劇鑑賞会9月例会



奥山ハルコと柳井フミヨは、共に高校の演劇部員。このふたりの人生を、一九七〇年から一九九五年(+数年)まで五年毎に区切り、七話にまとめている。それはまるで短編小説のようである。場所は、横濱の老舗のホテル。客室や、喫茶室、ロビーラウンジで展開される。

第一話(ヤクザに追われて)、二話(人間観察)、三話(脅迫)、四話(初恋の人)、五話(離婚記念日)、六話(プロポーズ)、七話(ネックレス)。一話二十分。その中に伏線が仕掛けられている。話が複雑に思えるが、熟達した俳優たちの演技が、その伏線を感じさせずに、物語をスムーズに運んで行く。例えば、四話、初恋の人で、大野木健太に扮する大家仁志。農業高校の教師で登場する。まるでダルマのようにコロコロに太っている。椅子の方が小さすぎて、身体がはみ出る。そして、六話では、背広をきちんと着こなして登場する。四話と六話では、大野木健太の身体の落差に、あっと驚き、思わず息をのんでしまう。

さて、幕開きは、ホテルの一室で、映画監督と、プロデューサが真剣に話し込んでいる。彼等は次回作「夏子の冒険」の夏子役の女優を捜している。そこへ、ノックもしないで、飛び込んできた女性がいる。奥山ハルコである。さて…。

幕が下りると、人生って何。思わず出てくる言葉です。 (小谷博子)



劇団青年座公演『横濱短篇ホテル』/作=マキノノゾミ 演出=宮田慶子 出演=津田真澄、椿真由美ほか/①9月16日(金)18時30分②17日(土)13時30分/神戸文化ホール中ホール/会員制(入会時に入会金1,000円と月会費2カ月前納)、月会費3,500円(大学生2,000円、中高生1,000円)/☎078‐222‐8651、Fax078‐222‐8653

(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん〈581〉



(2016年9月4日付「兵庫民報」掲載)