Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2016年8月14日日曜日

大門参院議員が但馬地区で記念講演


大門みきし参議院議員を迎えて、但馬地区の日本共産党創立九十四周年記念講演会が豊岡市出石町で八月六日、開催されました。

最初に前田貞夫党但馬地区後援会長が猛暑の中の参加にお礼を述べ、続いて今年十月に行われる養父市議会議員選挙の予定候補、竹浦昭男(69)=現=、津崎和男(57)=新=の二氏が必勝の決意を表明しました(二氏の略歴は二面)。

さらに参議院選挙で兵庫選挙区候補としてたたかいの先頭にたった金田峰生氏が、支援に感謝し、複数定数の兵庫県で日本共産党の比例代表得票が前進し、野党共闘の流れが力強く生きたことを力説しました。

大門みきし参議院議員の但馬入りは三回目で、「大門さんの話は人間味があふれ楽しい」と期待があり、マイクロバスでの参加もありました。

大門議員の記念講演は約一時間。三期十六年の国会経験を縦横に織り込み、安倍政権の異常な暴走の危険性を暴露。「議員になり八人の総理と論戦したが、安倍氏以前の七人が善人だったのではと思えるほど」と会場を笑わせました。

大門議員は前日行われた志位和夫委員長の日本共産党創立九十四周年記念講演を踏まえ、「政治は変えられる」との国民的意識を生んだ、野党と市民の共闘の歴史的意義を強調しました。これに恐怖する自公などの「野合」攻撃に対して、日本共産党綱領に明記された統一戦線の方針が生きた具体例をあげて紹介しました。

最後に次期総選挙が「憲法改悪阻止の決戦」となる可能性を指摘し、日本共産党の自力をつけることが何より重要だと強調。参加者に入党を訴えて講演を締めくくりました。

 二〇〇一年に繰り上げで初当選。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党創立94周年記念講演視聴会に県下6百人

八月五日に日本共産党創立九十四周年記念講演会が開かれ、県下二十数カ所の会場で六百人余がリアルタイムで視聴しました。兵庫県委員会には、志位委員長の講演はもちろん、来賓あいさつや新議員のあいさつなども含めて、「参院選結果に確信と自信がもてた」「未来に希望が持てた」「野党共闘の成果がこんなにもあったのか」「綱領を学び、身につけ語れるようになりたい」など、多数の感想が寄せられています。その一部を紹介します(一部要約しています)。

*

○「党員となって五十四年。今度の参院選は、戦後初めて野党と市民の共闘が大きく前進した選挙になりましたが、日本共産党の果たした役割、その力に確信をもちました」「安倍暴走政治ストップのために頑張りたい」。

○「党綱領が示す統一戦線の路線が初めて実践段階に到達したようで感動した。志位委員長の話も自信に満ち、力強くてよかった」「綱領をわかりやすく語り、市民の理解を得て共闘を発展させたい」。

○「党内だけでなく、後援会の人たちにもこの内容を知ってもらうことが今後の活動、前進のために重要だ」「野党と市民との共闘の成果がどれだけ大きかったか。これが今後の総選挙、安倍政権打倒のたたかいでも展望が持てる。綱領を学び、日本の未来を語り合うことの大切さを実感した」。

○「三十二の一人区での野党共闘がすべてできあがったことは本当によかった。本当に大変だと思うが、衆院選でもこの共闘を追求してほしい」。

○「シールズ、ママの会など力強い共産党への共感、今後への大きな期待、ともにたたかっていく道が開けたことを実感し、心から感動した。長年、『共産党を除く……』と排除され続けてきた年月を考えれば感慨深い。野党共闘がついに実現し、その先頭に立ってリーダーシップを発揮し、けん引してきた我が党に誇りをもっている」。

○「志位委員長の元気な講演と、ママの会など若い方のあいさつ、そして新人議員の抱負等、市民とともに歩む新しく親しみやすい党が定着しつつあると感じた」。

○「激動の時代を生きている気がする。ここ数回の選挙で市民の共産党を見る目が変わってきていると思う。共産党の力不足も感じる。いまから衆院選に向けて準備をしていきたい」。

○「志位委員長の気迫あるお話はいまの情勢と今後のたたかいの方向を示すものだった。我が支部から先日入党された夫妻も参加され、一緒に学ぶことができ、支部としても展望が開くような気持ちだ」。

○「参院選、都知事選の結果、野党と市民の共闘の初めての挑戦は、戦後の共産党の歩みの中での大きな意味をもつことをかみしめたい。大激動の時代、次の総選挙での勝利に向けて、いっそう激しい共産党攻撃や動揺もおこるだろう。しかし、九十四年のたたかいの歴史と到達、綱領路線を全党員がしっかり学び、身につけ、それを血肉として活動の場に生かすことが大事だ」。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

三田市議選:日本共産党の予定候補

三田市議選(定数二十二)は九月十八日告示・二十五日投票で行われます。日本共産党からは、現職の長谷川よしき、長尾あきのり両氏と、昨年の補欠選挙で当選した国永のり子氏が立候補を予定。(現職の中田はつ美氏は勇退)。前回選挙時三議席の確保を目指します。党三田市委員会は八月二十七日(土)十八時から三田市福祉保健センターに宮本岳志衆院議員を招き、演説会を開催します。

*

長谷川よしき

一九五一年生まれ。名城大学法学部卒。出版労連名古屋地協事務局長、三田オンブズマンや自治会役員を歴任。現在、市議二期目。議員団長、党阪神北准地区委員、党三田市委員会副委員長。
生活相談地域=高平、小野、乙原、三田、三輪(一部)。

*

長尾あきのり

一九七八年西宮市生まれ。八景中、三田西陵高校卒(一回生)。仏教大学卒。ソフトウエア興業などの勤務をへて、二〇一一年三田市議補欠選挙で初当選。広報委員長、企画総務常任委員会副委員長など歴任。現在、市議二期目。党阪神北地区委員、党三田市委員。生活相談地域=フラワータウン、ウッディタウン、カルチャータウン。

*

国永のり子

一九四六年生まれ。有馬高校、武庫川女子短期大学卒業。兵庫中央病院内上野保育園勤務。一九九二年~二〇〇八年まで四期一六年間三田市議、二〇一五年補欠選挙で当選。現在、市議通算五期目。党阪神北地区常任委員、党三田市委員長。
生活相談地域=広野、藍本庄、つつじが丘、三輪(一部)。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

養父市議選:日本共産党の予定候補

養父市議会議員選挙(定数十六)は十月十六日告示・二十三日投票で行われます。

日本共産党養父市委員会は、現職の竹浦昭男氏と新人の津崎和男氏を立て、現有二議席確保をめざします。藤原敏憲氏は今期で勇退します。

*

竹浦昭男

一九四七年島根県大田市生まれ。一九七九年八鹿町議に初当選、二〇〇四年養父市議に当選。市議会生活環境常任委員・議会広報委員、南但広域行政事務組合議員。大森区副区長・事業部長。党但馬地区常任委員。生活相談地域=八鹿、関宮。

*


津崎和男

一九五九年大屋町山路生まれ。八鹿高校、大阪産業大学短期大学部卒。神戸で就職、大屋町にUターンし一九八二年~二〇一五年農協に勤務。大屋町青年団長、大屋町百人委員会会長、口大屋幼稚園・小学校・八鹿高校大屋分校の保護者会長・PTA会長など歴任。現在、口大屋スポーツクラブ21理事、たじま医療生活協同組合養父支部委員、党大屋支部長。生活相談区域=大屋、養父。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

「部落差別解消推進法」(案):地域人権連神戸人権交流協議会が緊急シンポ


地域人権連神戸人権交流会議は八月七日、神戸子どもを守る会、兵庫県自治体問題研究所など七団体の協力を得て「緊急――地域人権シンポジウム」を開催しました。

*

「部落差別の解消の推進に関する法律」案が先の通常国会最終盤の五月十九日、自民・公明・民主の三党共同提案で衆議院に提出され、翌二十日には議案提出者「二階俊博君外八名」の一人として衆院兵庫12区選出の山口壮議員(自民)が衆院法務委員会で趣旨説明。当初は同二十五日に採決と言われていましたが、日本共産党の清水ただし議員が質疑にたち、同和の特別対策は終了、一般対策に移行しており、部落差別の用語や部落差別を定義した法律も全くないことを政府に認めさせ、「これは部落差別だと誰かが主観的に認定すれば、際限なくこの法律の乱用を生み出しかねない」と危険性を指摘。採決は行われず継続審査となっています。

全国地域人権運動総連合会は与党内で法案協議をしていた四月から同法案への反対運動を展開。法務委員会委員などに要請を行っていました。

*

シンポでは藤原精吾弁護士が基調講演し、実態が不明ないし実態の把握が困難な「差別の解消」施策は法案自体の不備であり、「差別的取り扱い」「差別的言動」については対処が必要であるが、それは部落問題に限る理由はないなど、同法案の問題点を指摘。日弁連が実現を目指しているような、政府から独立した「国内人権機関」で基本的人権の保護、監視、救済を行うことが望ましいと提起しました。

神戸人権交流協議会の森元憲昭代表幹事は、住環境の整備や地区外出身者の混住も進んでいるなど旧同和地区の現状を示し、部落差別は基本的に解消されていることを報告。兵庫県障害者連絡協議会の井上義治事務局長は「障害者差別解消法」と人権救済について報告しました。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

熊本地震から4か月:医療関係者ら報告


兵庫県保険医協会は六日、神戸市内で「熊本地震から四か月、被災地の医療─―生活の課題」をテーマにした「日常診療経験交流会プレ企画」を開き、熊本の医療関係者らが地震直後の体験と被害の実態、現在の課題などを報告しました。

熊本市東区の医師の本庄弘次さんは、地震直後の病院の被害状況と診療継続のための苦労などを紹介。災害時の医療機関の役割について「医療は公共財産」とのべ、被災後も動ける体制の充実などを強調しました。

菊陽病院の歯科医師の山口彩子さん、南阿蘇村の歯科衛生士の村本奈穂さんは、それぞれ地震発生から無我夢中でとりくんできた被災者支援活動を紹介。被災地での歯ブラシの効果、口腔ケアの重要性を指摘しました。

スリランカ出身で熊本の大学教員のディヌーシャ・ランブクピティアさんは、熊本に転居直後に地震に遭遇し、外国人だからこその孤立感、不安を強く感じたこと、心のケアのために声を掛け合うこと、言葉の重要性を強調しました。

福岡県歯科保険医協会副会長の杉山正隆さん、神戸常磐大学短期大学部教授の足立了平さんも、災害時の肺炎などの予防のための口腔ケアの重要性を指摘しました。参加者からは、福祉避難所の改善・拡充を指摘する発言もありました。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

原水爆禁止世界大会に参加し決意新た

被爆の実相受け継ぎ核兵器廃絶の流れ広げよう


力重智之

今年の原水爆禁止世界大会は、国連総会で核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議を多数で採択し、核兵器の禁止・廃絶を目指した作業部会が始まるなど「核兵器のない世界」への新しい扉が開かれようとするなか開かれました。また、被爆者自身が呼びかけ、世界で数億の署名を目標にした「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」という新しい運動も始まっています。

今回の世界大会に参加して感じたことは、被爆の歴史を受け止めることが今の時代に生きる私たちに求められていること、そして世界の核兵器廃絶の流れに確信を持ってこの日本でも広げていきたいということです。

被爆者の平均年齢が八十歳を超え、広島、長崎での被爆の実相を受け継ぐことができる最後の世代が私たちです。世界大会で、被爆者の方が語った「ピカドンが落とされて、逃げまどう人、泣き叫ぶ人、変わり果てた姿の人たちであふれかえり地獄のようだった」という光景の上に自分たちは生きていることを改めて忘れてはいけないと感じました。

二百十四回を数える毎週金曜の関電神戸支社前での原発ゼロ行動にも参加していますが、それは、3・11福島原発の事故による被害をみれば原発の再稼働なんてありえない、原発を再稼働させようとする安倍政権や電力会社は許せないという思いからです。

私たちは原爆と原発の被害から学んで未来をつくることができます。八月六日の平和記念式典で広島県知事が「核抑止力論こそ理想論だ」と核抑止力論を批判しました。原爆の被害から学べばこその発言だと思います。

私も被爆の歴史、核兵器廃絶を進める世界の流れに学び、仲間たちと一緒に核兵器のない世界、その先頭に立つ日本を実現するために頑張っていきたいと決意を新たにしました。

(党県青年学生部副部長)


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

神戸栄光教会「平和聖日講演会」:憲法と日本の安全保障


日本基督(キリスト)教団は、侵略戦争を支持・是認したことを反省した「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白」(一九六七年三月発表)にもとづき平和への取り組みを行っていますが、八月は原爆投下の日直近の第一日曜日を「平和聖日」と定め、平和を祈っています。今年は八月七日、「二〇一六年平和聖日講演会」を開催、講師に元外交官の孫崎享氏を招きました。

「憲法と日本の安全保障――平和的手段で日本の安全は守れる」と題して講演した孫崎氏は、冒頭、野坂昭如氏や天皇までもがいまの状況に危機感を表明する社会情勢に言及しました。

圧倒的な憲法学者、歴代の内閣法制局長官、裁判官なども違憲だとのべた集団的自衛権行使を可能にする安保法制の成立を批判。法成立によって日本がテロの標的になっていることも指摘しました。

中国の経済的軍事的台頭に対する危機感をあおり、日本に集団的自衛権の行使を望んだのがアメリカだとし、アメリカ中心の外交から、近隣アジア諸国、国際社会と連携した外交を進めることが大切だと述べました。

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

最低賃金1000円以上に早く!:兵庫労連が集会・パレード


兵庫労連は八月三日、兵庫県労働局前で最低賃金千円以上に引き上げを求める集会・パレードをおこないました。

集会では中村信治兵庫労連事務局次長が情勢報告。「先に厚労省中央最低賃金審議会小委員会が二〇一六年度の最低賃金の目安を決め、近く兵庫県でも最低賃金が決められる。今回二十円台の大幅アップと言われているが、政労使も必要と認める時給千円達成には十年先のテンポ。世界各国では国の一律賃金なのに、日本では、生計費が全国どこでも変わらないのにもかかわらず、地域別で格差をつけている。現実の生活には千二百円は最低必要。早く全国一律時給一千円を実現し、千五百円めざすべきだ。ともに頑張ろう」と報告。

尼崎労連から決意表明、兵商連から連帯のあいさつをうけました。

その後、兵庫労働局を取り囲むコースを「最低賃金を千円以上に」「労働法制改悪反対」などを訴え五十人でパレードをおこないました。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

JAL争議支援の夕べ:ILO第3次勧告に従い争議解決を


JAL争議支援兵庫連絡会と青年法律家協会兵庫支部は八月四日、「JAL争議支援の夕べ」を神戸市内で開催。第一部を「ILO第三次勧告」の学習、第二部は暑気払いの交流会をおこないました。

第一部は牛久保秀樹弁護士が「ILOが求める事態の前進的打開」と題して講演。牛久保弁護士は、JAL争議は最高裁の不当判決で解雇有効が確定しているが、解雇された労働者をどう職場復帰させるか、争議解決が国際的に求められていると、ILOの第三次勧告を説明し、たたかいの展望を語りました。

国鉄闘争も解雇有効の確定判決だったがILOの九次にわたる勧告で、二十四年かけ解決した経験とあわせ今回の勧告の意義を説明。ILOが国連の機関で政府・使用者・労働者でつくられた組織であり、その勧告は法的拘束力を持つことや、ILOは労働者の団結権を尊重することを重視していることをILO自身が述べていることも紹介しました。この点で、JALの管財人が労組のスト権投票に介入したことを不当労働行為と認定した高裁判決に注目しており、ILO労働者活動局長も聞き取りに来日しています。

ILOは、解雇の有効性評価には入らず、JALの経営が改善し三千人もの採用をおこなっており、それなら安全に必要なベテランを優先的に再雇用すべきであり、その方向で労組と話し合い解決をと求めていること、厚生労働大臣も「労使の話し合いを注視する」と答弁しており、JALの決断で一日も早い解決をおこなうことを求めよう、と展望を語りました。

二部ではトーフレンズと参加者で「あの空へ帰ろう」を合唱、懇談のあと、JAL争議に励まされて「おかしいことには声をあげよう」とたたかったと元私学教員、エミレーツ航空争議団が発言しました。

また、国労兵庫地区本部の島田佳幸委員長は、国労結成の原点にも触れ国鉄分割民営反対・解雇撤回の二十四年の闘いと解決への苦闘を語り、勝利まで頑張ろうと連帯あいさつ。兵商連の那須由美子事務局長、庄本えつこ日本共産党県議も連帯のあいさつをしました。

原告団は、国鉄闘争にも励まされ今回のILO勧告で解決に全力で頑張ると決意表明。JALに戻り働きたい人の再雇用を求め、戻れない人への補償や、明るい職場づくりを求めていきたいと語り、さらに支援をと訴えました。

新たに作成した「安全第一! JALは解雇した一六五人を職場へもどせ」の文字の入ったTシャツも販売、「一二三便事故」三十一年の大阪空港連続宣伝への協力も訴えました。


(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

カンキン第214回:福島原発賠償訴訟傍聴支援の訴えも


毎週金曜日の十八時から行われている関電神戸支社前抗議行動は八月五日に二百十四回目の行動が取り組まれ、約四十人が参加しました。

福島原発事故による避難者訴訟の応援に京都と大阪へ行った人も複数発言。「大阪での訴訟にはたくさんの人が詰めかけていて、原告の方も『大変力になる』と言っていた」「神戸の裁判にもみんなで参加して会場をあふれさせよう」と呼びかけると大きな拍手と「よし」の声が響きました。

終了後は三宮までデモ。途中、東遊園地周辺で「ポケモンGO」に興じる人々からも注目を集めました。

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

ふるさと近畿は水が合う:大門みきしエッセイ(9)

七月の参院選挙で四度目の当選を果たすことができました。おもな活動地域がそれまでの北海道、東北、北関東から近畿に変わったのは昨年の三月でした。わずか一年少しの候補者活動で、しかもうち三カ月は病気療養のために空白があったにもかかわらず、たくさんの方々に支えられ、国会に押し上げて頂きました。本当にありがたいことだと思っています。

先日、議員の懇親会のときに、北海道出身の紙智子参院議員から「活動地域が近畿に変わってどうですか?」と聞かれました。「うーん、北海道ほど雄大ではないかもしれないけれど、ふるさとだからやはり水は合いますね」と答えました。

京都市生まれで本家は大阪交野の造り酒屋。子どもの頃から夏はびわ湖に泳ぎにいき、奈良公園は高校時代のデートスポットで、紀伊半島は自転車で一周したことが二回あります。そして大学は神戸へ。学生演劇に熱中している頃の遊び場は元町、三宮や大阪のミナミでした。

近畿の各地で演説していてもどこか見慣れた風景であったり、思い出のある町だったり。なにより言葉が伝わりやすい。水が合わないわけがありません。

秋から始まる国会は、憲法改悪阻止とアベノミクス・ストップが最大の争点になってくるでしょう。これから六年間、選挙中に訴えたことを国会活動で前にすすめたいと決意しています。同時に、近畿各地の問題も取り上げ、御恩返しをしていきたいと思っています。末永くよろしくお願い致します。

(参議院議員)

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

保育士「THE BANDMANS」:平和な未来を子どもたちに


「平和な未来を子どもたちに手渡そう」と現役保育士三人でつくるTHE BANDMANSが活躍をはじめています。

宝塚市内のあひる保育園で働く波多野靖明さんが三年前、あるシンポジウムで「子ども・子育て支援新制度に明日はあるの?」と保育士たちが歌うのを聞き、自分の思いを歌に載せたら伝わり方が違うかもしれないと思い、五年前から始めていたギターを手に取り、保育制度のこと、政治のこと…ふだんもやもやと感じていたことを歌い出したのが発端です。

加古川市内のはとのさと保育園の大脇良介さんがバンドでベースを弾いているというのきき、いっしょにやろうと声をかけ、見学にいった尼崎のむこっこ北保育園で荒馬の太鼓を叩いていた江口誠さんを「しろうとではない」と感じ、やはり声をかけました。

三月、貸しスタジオに三人があつまり、THE BANDMANSが発足。六月に福保労あひる分会のピースライブに出演、七月の兵庫の保育を考える集会では「バトン」(歌詞を下に掲載)などを歌い六百人近い参加者をわかせました。

波多野さんは、「私たちの音楽が、政治や社会に普段、関心のない人たちが考えるきっかけになれば」とライブハウスにも出演したいと考えています。出演依頼などはあひる保育園☎0797・86・3309へ。



「バトン」


裏か表か 白か黒か 嘘か本当か わからない
前方か後方か リベラルか保守か 戦前か戦後か わからない
本当を見つける目を…

一人の力は無力だって笑われてもかまわない
二人の力は微力だって笑われてもかまわない
本当を見つける目を…

一人の声は届いてはいかないこんな今を笑えない
一人の命が 瞬時に消えていくそんな未来は笑えない
本当を見つける目を…

この先に見えているもの
この先が記す未来を
これからを生きる子ども達に

渡すべき 今を生きる人達
声あげる 今を生きる人達
今を生きている誇り胸に

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

みんぽう川柳〈六月〉「未来」

選者 島村美津子

特 選


遠くない未来に希望衆院選
神戸市 古賀哲夫

【評】気の遠くなるほどの先の話ではなく、すぐ手の届くところに希望ある未来。一貫して平和のために戦ってきた唯一の党、それは次の衆院選に日本共産党の躍進にこそあると揚句は訴えかけてくる。

入 選


未来とは安倍の政治が終わること
尼崎市 西村光行

人間破壊未来暗黒安倍政治
神戸市 山元三恵子

安倍総理日本の未来心配だ
大阪市 鈴ケ嶺輝美

アベに拉致された未来を取り返す
神戸市 山元尚代

平和憲法日本の未来守りぬく
神戸市 藤田幸子

十八歳一票こそにある未来
神戸市 玉山歳子

孫の名は「未来」と書いてみきちゃんよ
明石市 大西照美

いま愚かなら未来そのまま連れてくる
神戸市 水田裕子

夏が来た未来の蝉はどう鳴くの
神戸市 兵頭和子

占いで予定を立てて忘れてる
吹田市 喜田啓之

ジジババが未来を語るコーヒータイム
尼崎市 富田明美

未来から取り残される老介護
明石市 小西正剛

婆は今君の学資に倹約す
神戸市 松尾美恵子

言い足りぬ未来肴に呑んだ後
神戸市 長沼幸正

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

71年目の8月15日

段重喜

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

地元の網の目平和行進に参加しました。三十二回を数える地元での行進。営々とした草の根での運動、被爆者の訴えが世界を動かしていることを実感します。七十一回目のヒロシマ・ナガサキの日を目前に世界に目を向けると、国連で核兵器廃絶の条約化にむけた議論がはじまり、核兵器をなくすことが現実の課題となってきました▼かたや唯一の被爆国である日本の政治の舞台はどうなっているのでしょうか。第三次安倍再改造内閣の会見で、首相は、明文改憲について「自分の任期中に果たしていきたいと考えるのは当然」と言い放ちました▼そのもとで、ウルトラ改憲タカ派で知られる稲田朋美氏が防衛大臣に。稲田氏は、改憲派・靖国派として数々の暴言を吐き続けてきた人物ですが、核兵器問題でも「日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべき」(「正論」二〇一一年三月号)とまで言ってきました▼また、この安倍政権と軌を一にし、改憲を後押しするおおさか維新の会参院選候補者だった人物は、原爆ドームの前で迷彩服姿にタスキをかけて、日本を核保有国にと叫んでいます▼平和行進では、十代のコールが響き渡りました。「ヒロシマ、ナガサキ、思い出そうよ」「核兵器は絶対いらない」「うちらのくらしと権利をまもれ」「平和が一番!」―世界からも、国民世論からも孤立する安倍内閣やおおさか維新には未来はありません。暑い夏ですが、熱く平和の声をあげていきたい。 (あ)

(2016年8月14日付「兵庫民報」掲載)