Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2016年7月3日日曜日

〝私の願い〟実現へ政治変えよう

○みんなでおしゃべりして

荻野潤子(新婦人県本部内後援会)

声を限りに願いを訴える

女性参政権七十年のことし、立憲主義、平和主義を守れ!と市民運動・野党共闘が大きく前進するいま、新日本婦人の会は女性の声を政治に届けようと、クッキングで、絵手紙で、赤ちゃんマッサージで、〝私の願い〟をみんなでおしゃべりしています。

「夫の手取りが少なくて、生活が苦しいのは私だ!」
「子どもの学費が高くて不安なのは私だ!」
「母の介護をしながら、自分の老後が不安なのは私だ!」

*
私は、三歳、五歳、七歳の三人の娘を育てながら働いています。毎日、時間に追われながらも、子どもたちの元気さ、成長にパワーをもらっています。安心して生活したい。子どもたちの未来を明るいものにしたい。そのために日本共産党を伸ばして、平和・暮らしを守りたい。

まず、何よりも安保法制=戦争法を廃止させたい。憲法改悪を止めたい。沖縄の元海兵隊員による女性暴行殺害事件で、軍隊は人間を殺人マシーンに変えてしまうことが明らかになりました。自衛隊員が海外で殺し・殺されてほしくない。専守防衛を堅持し、地震が多発するいまこそ、災害救助専門機関に変えるべきだと思います。

自民党の改憲案は、個人の尊厳を否定し、国民は戦争をする国家に尽くすように求めています。これから人生を歩む子どもたちにこんな「憲法」を押し付けるのでしょうか。

子どたちには、自分自身を大切にし、自分以外の人も同じように大事にしてほしい。だからその土台となる、国が個人の尊厳を擁護するようにさだめた今の憲法を絶対に守りたい。

そして、貧困・格差を解消するために、教育費、こども医療費をもっと保障してほしい。自分たちの奨学金もいまだに返しているのに、これからのお金を考えると、本当に不安です。先進国のなかで給付制奨学金がなく、学費が高すぎるのは日本だけです。

*
消費税は社会保障にふさわしくありません。収入が低い人ほど負担が重くなるからです。消費税増税で子育て支援なんてとんでもありません。

他に財源はいくらでもあるんです。軍事費は過去最高の五兆円! 税金逃れのためにタックスヘイブンに投資されているお金は百兆円! 大企業の内部留保は三百兆円! 途方もない数字です。そのうちの数%だけでも子育てに回し、給料を上げて長時間労働をしなくても生活できるようにしてください。



○学費苦にせず学びたい

H・K(青年学生後援会)

願い実現への提案と展望、満載のJCP magazine

県の大学に通っています。四回生のH・Kです。

学費が高い、奨学金を借りないとやっていけない、休日はもってのほか授業が終わったらすぐバイト、といった学生が沢山います。

私もその一人です。早く大学を卒業してバイトと授業の板挟みから抜け出したい。はやく学生なんかやめて社会人になりたいと何度思ったかわかりません。

私の母は女手ひとつで育ててくれましたが、介護士をしており、給料が安いため、何日も夜勤をしていました。そのため私が小学五年生の時にうつ病になり、そこから今も無理をすればすぐ体調を崩してしまうようになってしまいました。

子どもを育てることでうつ病になってしまう。こんな社会はおかしいと思います。

普通に働いても普通に生活できない給料しかもらえないのもおかしいと思います。

多くの学生が学費が高いせいでバイトに明け暮れるのも本当おかしいと思います。

日本共産党は、給付制奨学金の創設や学費を十年間で半額に、など学費・奨学金の抜本改革、いますぐどこでも時給千円にして千五百円をめざす最低賃金の抜本引き上げを提案しています。ぜひ実現させてほしい。

政治が変われば社会は変わります。アベ自民党政権にノーをつきつけたいと思います。



○ほんとうに賃金上げるには

津川知久(労働者後援会)

アベ首相は「アベノミクスによって雇用もふえた、賃金も上がった」と底の割れたインチキ数字を何度も何度も、壊れたCDプレーヤのように繰り返しています。

しかし先日の「毎日新聞」にこんな投書が載っていました。

「一握りの、『濡れ手で粟』の人たちがいくらもうけても、汗水流して働く庶民のフトコロは少しも潤っていない。それがなぜわからないのか」

みなさん、まったく同感ではないでしょうか。

労働者の平均賃金、二十年前が最高でした。この五年間でみると年収四百万の労働者なら二十万円も実質賃金が下がっています。大企業は三百兆円も金を貯め込んでいるというのに。

でもみなさん、政治が変われば賃金も上がるのです。

一つは最低賃金。いま兵庫県の最低賃金は七百九十四円。私たちの要求は「今すぐ一千円に引き上げる」「中小企業にはそのための支援を国がやる」

もう一つは雇用のルールを強化することで、「派遣労働は原則禁止に戻し、正規で働くのがあたりまえの社会にする」「残業を規制して過労死をなくす。ブラック企業をしっかり取り締まる」

以上のことは企業における労使交渉は不要。政治を変えれば、政府をその気にさせれば実現できます。

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

選挙期間中の選挙報道について

「兵庫民報」は、各民報社発行の近隣府県の「民報」とは異なり政党の発行物であるため、公職選挙法の規定により選挙期間中は当該選挙の報道ができません。ご理解いただければ幸いです。(編集部)

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党幹部の演説に広がる共感と期待

六月二十五日、二十六日には、小池晃書記局長(神戸、姫路)、山下よしき副委員長(宝塚、西宮)が街頭演説。聴衆から共感の声があがっています。七月三日の志位和夫委員長の街頭演説(午後五時・元町大丸前)への期待も高まっています。

*
山下副委員長の話を熱心に聞いていた二十一歳の学生は「一番共感したのは奨学金の話。『米軍への思いやり予算・関連経費と同額で給付制奨学金をつくることができる』『思いやるなら米軍ではなく若者を』という話には共感しました」(宝塚)。

「仕事がら学生と接する機会が多いが奨学金を借りている学生が多い。苦労して進学している。お金があるかないかで進路が決まる。自由に学べないのがおかしい。共産党にはこれを変えてほしい」(西宮で山下さんの話を聞いていた女性)。

「高三と中三の孫がいるが、戦争する国になれば孫たちが戦場に駆り出されることになる。小池さんの話をきいて憲法九条を守りぬくために頑張ろうとあらためて決意しました」(神戸)。

「小池さんの話はわかりやすく、心にビンビン響いた。いま頑張らなあかんと思って早速七月三日の志位委員長の街頭演説の案内をしたら『共産党が頑張っているのは知っている』『テレビで見ていると志位さんは迫力がある。いっぺん聞きたいな』の声も寄せられた。こんなことは初めて。雰囲気が変わってきている」(神戸)。

「小池さんの話は、三つのチェンジで、中小業者、国民並みに大企業・資産家からも応分の税金をとるべきという話が印象深かった」(神戸)。

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

民青同盟東神戸地区:民主主義ってなんだ?学習会

社会を変えられると思えば投票に



民青同盟東神戸地区委員会は六月二十二日、神戸学院大学法学部の上脇博之教授を招いて、「民主主義ってなんだ?学習会」を神戸・三宮で開催しました。

上脇教授は「今の日本は民主主義国家か?」と参加者に質問を投げかけ、単に普通選挙が実施されていれば良いのではなく、自由な討論ができる場が保障されている必要があると述べました。また安保関連法の成立過程では国民の反対の声を押し切り採択したこと、自民党の改憲草案では緊急事態において基本的人権を制限することが狙われていることを紹介し、これ以上安倍政権を続けるのかどうか、今回の参議院選挙が重要になると呼びかけました。

また、世論調査で半数近くを占める「支持なし層」は必ずしも政治的に無関心ではないと指摘。衆院北海道五区の補欠選挙のように、社会を変えられると思えば投票に行く有権者も多いとし、新しく有権者となった十八、十九歳も含めた青年への働きかけが重要だと呼びかけました。

参加者からは、「生まれた時から私たちは主権者なんだと高校生や青年にも気づいてもらえるよう頑張りたい」「民意が反映されにくい選挙制度は問題」などの意見が交わされました。

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

神戸市議会6月議会で日本共産党が論戦

○いま政治に問われているのは「税金の使い方のチェンジ」


神戸市議会で役員改選などが行われる六月議会が六月十七日から二十八日の会期で開かれました。

日本共産党神戸市会議員団は、自民党議員団につづく第二会派となりました。共産党議員団が第二会派となったのは市政史上初めてです。

○空港支援のほんの一部見直しで敬老祝い金存続は可能


六月議会には、敬老祝い金の廃止条例案、神戸空港民営化(運営権売却)のため条例や補正予算案、国が大阪湾岸道路西伸を事業化したことに合わせた補正予算案などが上程されました。

六月十八日、日本共産党の味口としゆき議員が本会議議案質疑にたち、空港民営化にともなうターミナルビル等を神戸市が買い取ることや大阪湾岸道路西伸の事業化に係る新たな神戸市負担を追及しました。

鳥居聡副市長は「(大阪湾岸道路は)全体事業費は約五千億円。神戸市の負担額は約六百七十億円と想定している」「(神戸市はいま)一定の財政対応力が出てきており、対応可能」と答弁。また、空港ターミナル施設などの買い取りで三十九億円新たな負担がかかることについて、岡口副市長は「いったん、新都市整備事業会計から借り入れをおこなう」と答弁しました。

六月二十四日の本会議では、今井まさこ議員が討論にたち、「いま政治に求められているのは『税金の使い方のチェンジ』。敬老祝い金の予算額は八千五百万円。大阪湾岸道路の新たな推進費や、神戸空港への支援のほんの一部を見直せば、出せないお金ではない」として敬老祝い金の存続を求めました。

○福祉的対応求め、ごみ屋敷対策条例案などの修正案共同提出


六月議会には、ごみ屋敷対策条例案や空地空家対策条例案についても上程され、日本共産党は、新社会党や無所属の議員と共同し十五名で修正案を提案しました。

代表して金沢はるみ議員が本会議で「ごみ屋敷が社会問題化するなか、問題解決のために福祉的で粘り強い対応が何よりも求められる」として、名前の公表や罰金など罰則規定などを削除する内容の提案説明を行いました。

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○神戸空港運用権の売却で市民負担押し付けは許されない


空港の運営権売却については市民団体からも請願がだされ、大前まさひろ議員が討論を行いました。大前議員は「空港ターミナルビル施設の買い取りにあわせ、ターミナル会社が精算されることで、当初ターミナル会社が買い取る予定だった十五・三ヘクタール、四百十三億円の土地が宙に浮くことになる」ことを指摘。これ以上市民に負担を押し付けることは許されないとしました。

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敬老祝い金廃止など市長が提案した議案については、自民、公明、民進こうべ(旧民主系)、神戸維新、民進党(旧維新系)、神戸志民党などの賛成多数で可決されました。

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六月二十七日の本会議では、赤田かつのり議員、朝倉えつ子議員が登壇し、中学校給食や保育所待機児童、元町高架通商店街、新名神橋桁落下事故などの問題について質問しました。

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

借り上げ住宅の真実:Q&A [2]

Q: そやかて、税金めっちゃかかってんねやろ……
A: 内容をよくよく見てみましょう。
借上復興住宅弁護団 吉田維一

西宮市で宣伝する西宮・神戸両市議団(6月1日)

K:吉田先生、でも、私は、「そやかて、税金めっちゃかかってんねやろ」という声も聞きます。西宮市や神戸市、兵庫県といった借り上げ復興住宅から出ていってもらうという自治体は、税金の負担を理由にして、出ていってもらわないといけないって言ってるんじゃないんですか。

Y:清田さん、税金のことについては、報道内容をよくよく見てみる必要があるんです。

K:どういうことですか。

○全部を税金でまかなっているわけではありません


Y:そもそも、借り上げ復興住宅の入居者も、他の公営住宅の入居者と同じように、家賃を払っています。全部を税金でまかなっているわけではありません。

K:そうですよね。どうして、他の公営住宅と違って、税金がかかると言われるのですか。

○初期費用もかかっていません


Y:それは家主(オーナー)に賃料を支払うからです。でも、考えてみて下さい。他の公営住宅は、いわば、自治体が自前で建てた建物です。土地を取得したり、建物を建てたり、駐車場を整備したり等々、いろんな費用が最初にかかっています。

K:わかりました!借り上げ復興住宅の場合は、そうした初期費用が全くかかっていないのですね。

○20年たった後も国からの補助はあります


Y:その通りです‼さらに、清田さん、借り上げ復興住宅を実施している自治体には、国から補助金が出ていることは知っていますか。

K:はい、聞いたことはありますがどのくらい出ているのですか。

Y:家主に支払う賃料から入居者の方が支払った賃料を差し引いた額のうち、初めの五年間は四分の三、その後の六年目から二十年目までは、三分の二を国が負担しているんですよ。

K:そうすると、自治体の負担というのは四分の一とか三分の一なんですね。

Y:ところが、報道で紹介された税金の負担額というのは、国の補助金を含めた額で、自治体が実際に負担した正味の額ではないんです……。

K:えっ、そうなんですか!

Y:はい。しかも、二十年たった後も、国は補助金を二分の一に減額するものの補助自体は決定しています。

K:そうすると、三分の一負担から二分の一負担になるから……自治体の負担としては六分の一が増えるということですか……

Y:はい。ただし、入居継続希望の方のみ六分の一増となるんですね。

K:たとえば神戸市ではどうなるのですか。

Y:弁護団では詳細は分かりませんが、神戸市の数年前の発表資料やこれまでの報道等からすると、神戸市が税負担額として発表している三十四億六千万円のうち、国の補助金などを除いた借り上げ復興住宅に入居している部屋に神戸市が実際に負担している税負担額は五億円ほどと推測されます。他方、空室に神戸市が支払っている税負担額は九億二千万円ほどだと思われます。

K:そうすると、二十一年目からの増額と言っても、年間二億五千万円ほどだから年間の神戸市の負担額は七億五千万円……、三十四億六千万円とは全然違いますね。
吉田先生、たしか、西宮市は、URから住宅一棟を借りるという方式だったのではないですか。

○市営住宅として使い続けることを予定しているかのように西宮市は空き部屋に賃料を払っていました


Y:はい。西宮市と同じように一棟をそのまま借りていた他の自治体は、使わなくなった部屋を早期返還していました。西宮市は退去者が出ていても、空き部屋を返す交渉をすることなく、そのまま借り続け、誰も住んでいない部屋に賃料を払い続けていたのです。

K:まるで、そのまま二十年たった後も市営住宅として使うことを予定していたような税金の使い方ですね。

Y:清田さん、するどい指摘ですね。もともと返すことが決まっていたのであれば、この西宮市の空き部屋への賃料支払いこそ、税金の無駄遣いではないかと言われそうです。
続く

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

安保関連法に反対:関西圏22大学の有志の会が結集

批判的知性の発揮で


「恒久平和を実現するために行動を起こそう」との
集会アピールを拍手で採択する参加者

関西圏の大学で、戦争法(安全保障関連法)に反対にとりくんでいる二十二の有志の会が共催し、六月二十六日、関西学院大学上ヶ原キャンパスで共同集会「この国に未来を築こう」(主催は同集会実行委員会)をひらき、参加者は三百人を超えました。

*
実行委員会を代表して神戸大学平和フォーラムの岩佐卓也氏が開会あいさつし、昨年夏以来、各大学で有志の会が発足、十二月に大阪で最初の共同集会を開催したあと、さらに世論を盛り上げようと今回の集会を企画、共催も二十二に広がったことを報告。大学人が批判的知性として発言することの役割は大きいと強調し、安保関連法反対のエネルギーをますます高めていこうと呼びかけました。

*
基調講演する白井氏

基調講演を行った京都精華大学専任講師の白井聡氏は、「敗戦の否認」の総仕上げとして、日本国憲法三大原則(国民主権・平和主義・基本的人権)を否定する憲法改定を実行しようする安倍首相の強い意志の危険性を強調。これに対し、沖縄で巻き起こっているように、異議申し立ての声を広げ、改憲への流れを食い止めようと訴えました。

*
リレートークでは――

「中立・公正をというが、有志の会の取り組みは、憲法十二条(「…自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」=編注=)が求める責任を果たしている。立憲主義に〝偏って〟がんばっていく」(立命館)。

「疎開先で終戦の〝玉音放送〟を聞いたが、私にとって戦争は終わっていないと実感している。シェークスピアが歴史劇の登場人物に語らせたように〝戦争を正当化する主義・主張はない〟」(神戸女学院)。

「学ぶと日本にいることが恥ずかしくなることがあるが、国外に出られるわけでない。日本をよりよい社会にしたい」(和歌山大〈学生〉)。

「看護は多面的な人権尊重に基づく。医療・看護の国際支援で日本は九条の国として信頼されてきた」(神戸市立看護大)。

「ことし三月まで創価大学で英語担当非常勤講師をしていた。安保関連法に反対して昨年八月にたちあがったが十二月、〝大学授業編成の都合〟を理由に雇い止めを通告された」(創価大関係者)。

―など活動報告やそれぞれの思いなどが熱く語られました。

また、防衛省が大学などに研究を委託し資金を提供する「安全保障技術研究推進制度」の危険性、交付金をてこにした文部省主導の大学組織改編による教員の疲弊などの悩みなどについての発言もありました。

この間、活動を共にしてきたSEALDs KANSAI、安全保障関連法に反対するママと有志の会@兵庫、甲東平和を考える会からも発言がありました。

【共催した有志の会】
▽安全保障関連法に反対する滋賀大学人有志の会
▽「平和安全法制」(戦争法)に反対する滋賀県立大学有志の会
▽自由と平和のための京大有志の会
▽安保関連法に反対する立命館学園有志の会
▽安保法制の廃止を求める龍谷大学人の会
▽安保関連法の廃棄を求める佛教大学有志の会
▽安全保障関連法の廃止と立憲主義を求める京都府立大学有志の会
▽「戦争しない国」のための京都橘大学有志の会
▽安全保障関連法に反対する京都教育大学教職員有志の会
▽安全保障関連法案に反対する京都女子大学有志の会
▽安保関連法に反対し廃止を求める天理大教員有志
▽憲法違反の安保関連法の廃止を求める大阪大学人の会
▽違憲安全保障関連法に反対する大阪市立大学有志の会
▽安保関連法に反対する大阪府立大学教員有志の会
▽安保法制に反対する大阪大谷大学有志の会
▽「安全保障関連法」に反対する桃山学院大学有志の会
▽安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会(WAASA)
▽神戸大学平和フォーラム
▽安保関連法に反対する関西学院大学有志の会
▽安全保障関連法に反対する神戸女学院有志の会
▽安全保障関連法に反対する神戸市看護大学有志の会
▽安保法制に反対する創価大学・創価女子短期大学関係者有志の会
――6月26日現在22大学

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

平和遺族会公開市民講座:引き揚げ体験に九条守れの思い強める

両親、妹二人を次つぎ亡くす


引き揚げ体験を語る岡村氏(左)

兵庫平和遺族会主催の公開市民講座を六月二十六日、姫路市市民会館で開催し、二十三人の姫路市民が参加しました。

今回は姫路市在住の岡村恵躬さんが「敗戦・引き揚げの中からみた戦争体験」をテーマに約一時間、講演していただきました。

岡村さんのなまの体験は聞く者には涙なしには聞けないものでした。

当時七歳だった岡村さんは、ソ連と満州との国境に近い鶏けい寧ねいから引き揚げました。九カ月のうちに両親と妹二人が栄養失調やチフスなどで次つぎと亡くなっていく中を生き抜いてきたのはまさに奇跡的とも思えてなりませんでした。

本人は「まだ恵まれていた」と淡々と話されていましたが、一つ狂えば死亡していた綱渡りのような奇跡とも思える満州からの脱出体験でした。

いま戦争法廃止・憲法九条を守れの大きな政治戦が行われているさなか、平和で安心して暮らせる世の中にと願う多くの国民に大きな励ましとなる素晴らしい話でした。

(岸本守=兵庫平和遺族会世話人)

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

カンキン208回目:“高浜1,2号機20年延長、本当にひどい”


六月二十四日、関西電力神戸支社前で二百八回目の「原発ゼロをめざす神戸行動」を行い、三十人が参加しました。

参加者からは「運転開始から四十年を超えた高浜原発一・二号機の運転期間の二十年延長が認可された。本当にひどい。この国の政治はどこを向いているのか」「二十八日に関電の株主総会がある。原発反対の声を届けたい」などの発言がありました。

行動終了後には三宮までパレードして市民にアピールしました。

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

俳句:新俳句人連盟兵庫支部

剃りのこるあごひげ一本つばめの子
冬木

草むらに殺し棄てられ基地日本
山明

人間のひとつの形海月舞う
淳一

少女の詩おじいに語る「ミーンミーン」
好子

餞はとんぼ絵付けの夏茶碗
由美子

ワタスゲとニッコウキスゲの内緒話
れい子

億年の星よ大地よ新樹光
のり子

ヒロシマへ発射ボタンとコンニチハ
まり子

オバマ氏の折鶴・抱擁・黙の夏
ふみ子

鶏肋の吾も世直し河童忌
その子

じいちゃんの皺の深さの袋掛け
邦子

「おーい」と夜逃げの妻呼ぶ昼寝覚


茹で豚足とろり煮つめし慰霊の日
俊子

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

図書紹介:廣岡豊著『さくら咲く街――自然エネルギーの普及は未来への贈り物』

実践先行の活動スタイルに脱帽

速水二郎(電力兵庫の会)

郵政労働運動をされていたころから知り合いの廣岡豊さんから「本ができたよ」と自費出版の『さくら咲く街――自然エネルギーの普及は未来への贈り物』をいただきました。手にするとずっしり、百三十五ページの労作、一気に読ませる内容で「こりゃ尋常の人生記録とちゃうね」と思いました。

*
第一章=東日本大震災・東北へのボランティア活動のドキュメントはまさに感動です。

阪神・淡路大震災での被災体験から直ちに六甲道駅前での募金活動を皮切りに行動開始、携帯ガスコンロや支援物資調達、これを積むための自動車まで購入し、四月下旬夜を徹して石巻市へ、ガレキや腐った魚等の悪臭の中での被災者支援の苦労がリアルに記されています。

二〇一一年秋までに三回、さらに毎年のように現地へ入り「神戸での体験の御礼」に全力をつくされた姿に驚きます。

第二章=原発ゼロ・自然エネルギー普及――これも廣岡さんならではの実践記録となっています。

農地転用問題が難しいなか、関係各所へ体当たりして佐用町の畑地に大型太陽光発電を実現する苦労。仲間を信頼し、原発に頼らず地球温暖化を防止するため、自分にできることを精一杯続ける意思力にバンザイです。

そのさなかに起きた佐用町などの豪雨災害も記録されています。また灘区の神鋼石炭火力発電所被害にたいするたたかいの記録も環境問題を取り組む人々の模範になっています。

第三・四章は「忙中閑あり」。百名山紀行のような楽しい記録です。なかでも東北の風力発電、九州の地熱発電、地産地消エネで有名となった町々への訪問を結び付け、あらためて勉強になります。

*
定年後の十一年の記録とされていますが、何よりも「実践を先行する活動スタイル」に脱帽です。

郵政労働運動のあと、地域社会の特に環境や災害問題で、全く専門外なのに、例えば今では、原発問題や石炭火力問題ではまさに兵庫県でトップクラスの研究専門家として活躍されています。私たちが続けている「スマートグリッド研究会」でも貴重な資料・データを提供下さっています。

この本は「自費出版」となって寄贈されていますが、立派な学習本とも言えますので、もっと広く普及する手立てを考えて頂きたいと思います。

(ご希望の方は、〒657‐0054 神戸市灘区稗原町3丁目2‐1 廣岡豊さんへ)

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

都知事辞任、アマリ(に)もひどい:段重喜


(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

私がその人を知ったのは十年ほど前、彼女は神戸市役所の二十四階の喫茶店のレジ係をしていて当時すでに五十代半ばだった▼「らっしゃいませー」とか「ありとざいましたー」などという若い店員が多い中で、彼女は「有難うございました」「またお越しください」と丁寧に目を合わせて応対する女性で、いつしか気安く話をするようになっていた▼私は、はじめ、彼女が障しよう碍がい者であることも気付かず、卓球の選手であることも知らなかった。彼女が日本を代表するパラリンピアンだと知人から聞いて驚いたのは、ずいぶん経ってからのことだった▼彼女の名は「別所キミヱ」さん。四十歳で夫を亡くし、四十二歳で病気で車いす生活に入ってから卓球と出会い、五十歳を過ぎて日本を代表する選手となり、数々の国際大会で優勝。アテネ、北京、ロンドンとパラリンピックに連続出場して活躍している。長い髪を金髪に染め、試合となれば、温和で美しい表情を鬼の形相に一変させる彼女の姿は、「金髪の鬼」と呼ばれて恐れられているという▼まもなくリオパラリンピック。この別所さんも六十八歳、福原、石川、伊藤の三選手を合わせた年齢を上回る。リオはもう無理かと思いきや、並み居る若手選手をなぎ倒し日本代表の座を勝ちとってしまった。世界ランクは第七位、リオでは表彰台を目指すという。病を克服して奮闘している「地元の誇り」をみんなで応援しよう。 (D)

(2016年7月3日付「兵庫民報」掲載)