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2016年5月15日日曜日

5・3兵庫憲法集会に1万1千人





憲法共同センター、自治労や兵教組などを軸にした1000人委員会、九条の心ネットワークの三団体が一日共闘「5・3総がかり行動実行委員会」をつくり、これまで別々に開いていた憲法集会を統一開催。五月三日、神戸・東遊園地は一万一千人の参加者であふれました。

九条の心ネットワークの羽柴修弁護士は「憲法を守り、戦争法廃止のたたかいを続けよう。参院選兵庫選挙区で野党二候補を勝利させよう」と主催者挨拶で訴えました。


民進党の水岡俊一参院議員、日本共産党の金田峰生氏の両参院兵庫選挙区予定候補が決意を表明し、大きな声援をうけました。

秋葉氏

SEALDsの大野氏

ママと有志の会のみなさん
秋葉忠利元広島市長がメインスピーチを行い、SEALDs関西の大野至氏、安保法制に反対するママと有志の会@兵庫に弘川欣絵氏がスピーチしました。


集会後はデモで市民に広く訴えました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

参院選で歴史の1ページを:高橋千鶴子衆院議員が呼びかけ(加古川で演説会)

声援にこたえる金田、高橋両氏

日本共産党東播地区委員会は五月七日、加古川市民会館に高橋千鶴子衆院議員を迎えて演説会を開催。五百五十人が参加しました。

税理士で二市二町九条の会代表世話人の高橋逸氏が、安保関連法強行に続き、「緊急事態条項」を入り口に明文改憲をねらう安倍政権の打倒へ、金田峰生参院兵庫選挙区予定候補と日本共産党への期待を表明しました。

元保育士の岡田美重子さんは、子どもの置かれている厳しい実態と保育所の現状を語り、「共産党の躍進のためにみなさんと一緒に頑張る」と訴えました。

金田峰生氏は「憲法を改悪し、国民を従わせようとする自民、公明の与党。その補完勢力のおおさか維新に兵庫の議席を渡すわけにはいかない。今度こそ国会に私を送っていただきたい。三歳から高校生まで過ごした加古川のみなさんとともに、立憲主義、民主主義を取り戻すため全力をあげます」と決意を表明し、参加者から大きな拍手や声援が送られました。

最後に高橋千鶴子衆院議員が、戦争法、TPP(環太平洋連携協定)、原発再稼働を強行する安倍政権を批判するとともに、市民の運動で野党共闘が進展し、衆院北海道五区補選では自公陣営をあと一歩まで追い詰めたと報告。「与党が世論を無視して暴走するからこそ、それを打ち破ろうとする声も大きくなっていく。夏の参院選で巨大な歴史の一ページをご一緒にひらきましょう」と呼びかけました。

また、熊本・大分など震災被災者の救援・支援活動に党を挙げて取り組んでいることも報告しました。

稲美町長が期待こめ挨拶

加古川市での演説会では、稲美町の古谷博町長が飛び入りで挨拶。「7月の参院選挙で共産党の代表を国会に送っていただき、国会を正しい方向に向けて欲しい」と期待を述べました。

(櫻本美都恵)

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

大門みきし氏が元気に挨拶(三田で演説会)


三田市総合保健福祉センターで七日に開かれた演説会には、先ごろ国会活動に復帰した大門みきし参院議員(比例予定候補)が元気に挨拶。金田峰生兵庫選挙区予定候補、堀内照文衆院議員、九月の三田市議選予定候補三氏(国永のり子、長尾あきのり、長谷川よしき)らとともに訴えました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

憲法を守るはりま集会

ブラック企業、最低賃金、保育所などより広い共闘へのひろがり


「憲法を守るはりま集会」も回を重ね第三十八回。五月五日、姫路市市民会館大ホールで六百人を超える参加で開催されました。

この日の集会では、明日の自由を守る若手弁護士の会がつくる劇団あすわか兵庫による本邦初演の『憲法が昏睡るまで~Darkness of magic wand~』上演、作家雨宮処凛さんと元自衛官の泥憲和さんによる思いっきりトーク「あなたの手でつむぐ平和」が行われました。

『憲法が昏睡るまで』では特定秘密保護法と緊急事態条項のセットで憲法をねむらせ、あらゆる自由を剥奪する過程が演じられました。

〝思いっきりトーク〟では、昨年以来の大きな運動の盛り上がりのなかで「野党は共闘」が大きな流れになり与党勢力を追いつめていること、そのうねりが「集団的自衛権を行使させない・戦争法廃止」の課題にとどまらず「ブラック企業をなくせ」「生活できる最低賃金に」「保育所落ちたの私だ」など、より広い要求での共闘にひろがっていることが紹介されました。
(出田馨=西播労連事務局長)

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

市民にあたたかい神戸市政を〈15〉:神戸の地域経済(1)

自営業者の減少をどう考えるか?


兵庫県中小商工業研究所所長 近藤義晴

ドイツで、全般的な景況が悪くないのに、自営業者数の減少が続いている。

この事象はかなり前から想定され、連邦政府も起業・独立開業の促進施策を講じてきた。確かに開業数は増えている。しかし、開業よりも廃業(年金生活入りを含む)の方が多いのである。

減少の基本的要因は、少子高齢化である。自営業者の事業を継承する者の数が絶対的に不足している。

その上、若い世代の高学歴化が進み、多くの者(業者の子を含む)が従来からある分野に従事しないか、雇用者であることを選択する。独立して営業できる資格を取得したマイスターでも、独立の義務はなく、雇用者として習得した職業能力を活いかすことはできる。若者の職業生活意識の変化や社会保障制度の違いも減少要因となる。

*
日本でも、自営業者の減少ないし後継者不足という事象は起きている。

二〇一四年調査の経済センサスの結果を二〇〇九年と比較してみると、個人経営の事業所および従業者の数は減少している。特に小規模事業所の減少が大きい。小規模な会社事業所が増加している点と対照的である。この事象は全国的傾向である。

神戸市では、個人経営の総事業所に占める割合は五年間で四一%から三九%へ、さらに従業者五人以下事業所のうち個人経営の割合は五六%から五二%へとより大きく減少している。従業者の面では、個人経営の総従業者数は一割以上減少し、全従業者比は一三・一%から一一・九%へ減り、少数派化が進んでいる。

しかし、この減少具合を区や業種別にみると、異なった姿が現れる。個人経営の多い長田区では事業所の減少が二割近くになる(中央区は五%以下の減少)。飲食料品小売、婦人・子供服小売、菓子・パン小売、飲食店、さらに洗濯業や理容業などでは、従来からの小さな家族経営的店が減少している。

しかし、例えば専門料理店業では、「創作ダイニング」と謳うたった店のような、新たな需要に応える個人経営の小規模事業所は増加している。

個人経営・自営業者の動向は、単に景況の悪化のみならず、人口動態や需要・購買行動の変化、さらに価値観の変化などの長期的構造要因にも由来する。当事者も、実態の具体的把握に基づき、行政要求とともに、変化に適応して需要者に受容されるような主体的取り組みが必要である。
(神戸市外国語大学名誉教授)

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

モトコー存続求め、守る会結成

JRが突然の借地契約打ち切り通知


結成総会

四月二十八日、モトコー商店街の商店主らが集まり、「モトコーを守る会」が結成されました。

元町高架通商店街・通称モトコーはJR元町駅から神戸駅近くまでの長さ一・一キロにわたり高架下につながる二百四十二店舗の商店で、一丁目から七丁目まで七つの商店街があります。

歴史は終戦直後の闇市から始まり、商店街として形成されてきました。一九六五年に、当初からかかわってきた神戸市が当時の国鉄と交渉し、商店街の存続を求めてきた結果、七三年に国鉄が譲歩する形で振興組合・神戸市・国鉄という三者の借地契約が成立した(浜側)という経過があります。

モトコー商店街は高架下の通路を挟んで浜側、山側の両側に立ち並び、神戸元町の名所のひとつとなっています。昭和のレトロ感もあり、新しい若者の街でもあり、神戸市も商店街振興策として空き店舗対策としてチャレンジショップなどで応援してきています。

ところが、今年になって突然、JR西日本が耐震補強工事を理由に契約期間満了の日をもって借地契約を更新しないと振興組合に通知してきました。山側は二〇一七年三月末日、浜側は一八年三月末日という性急さで、全体での説明会はせず個別に行うとして、まずは個別契約の山側の地権者を戸別訪問していますが、テナント(借家)への説明は一切ありません。

商店街振興組合員だけでなく全体の利害関係者に公式な説明会を開き、民主的な手続きを踏んでほしいという当然の声が高まり、神戸親和民商が中心となって葺合民商、兵庫民商の会員や会員以外の借地人、テナント(借家人)などが集まり、「モトコーを守る会」が結成されたものです。

日本共産党神戸市議団も事態を重視し、聞き取り調査をするなどして予算議会の産業振興局、建設局などの審査の中で、また一般質問で市長に対して神戸市の姿勢をただしてきました。

堀内照文衆議院議員にも対応してもらい、四月二十八日午前中に兵商連事務所でJR担当者と商店主などの話し合いを持つことができました。JR西日本の担当者とのやり取りの中で、参加者からは「戸別訪問の時の話が違う、立ち退きせざるを得ないようないわれ方だった」「金額を提示して、ただ出てくれといわれた」などJR西日本の側の不誠実な態度が明らかになりました。

午後からは、元町まちづくり会館で準備会を開き、高架下商店街の一丁目(一番街)から七丁目(七番街)まで全ての商店街から参加者が集まり、代表に西川眼鏡さん(七番街)を選んで「守る会」が結成されました。「守る会」は神戸市、JR両者に説明会の開催と商店街の存続を求めて署名活動などを取り組んでいくことを決めました。

日本共産党神戸市議団もチームを組んで対応していくことを議員団会議で確認しています。
(林まさひと=神戸市議)

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

敬老祝い金廃止へ:神戸市長の手紙に怒り

20日までパブリックコメント


敬老祝い金を廃止しようとしている神戸市が八十八歳と百歳の方にあてた久元喜造市長名の手紙が、怒りを広げています。

この手紙は、「我が国は、いまや世界でもっとも長生きできる国になり、今後も高齢者の人口が増え続けると予想されています」「このような時代においては、高齢者の方がいつまでもお元気で、すこやかに過ごしていただけることがますます大切になってまいります」と述べながら、「このため、今年度からは、今までお渡ししていた敬老祝い金を廃止」し、新しい仕組みづくりに取り組むとしています。

これまで神戸市は、八十八歳、百歳の誕生日を迎えた高齢者にそれぞれ一万円、三万円を支給してきましたが、今年度予算から削減。敬老祝い金支給の条例も廃止しようとしています。

手紙を受け取った市民からは、「文面には、米寿、百寿へのお祝いも、労いの言葉もない」「いつまでも健やかにと言って敬老祝い金を廃止するとは、とんでもない」と怒りの声が広がっています。

敬老祝い金条例の廃止について、神戸市は五月二十日までパブリックコメントを募集しています。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)






敬老祝い金廃止についての神戸市長の手紙全文 


 陽春のみぎり、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
 さて、このたびは、阪神・淡路大震災をはじめいくたの苦難を乗り越えられ、長年にわたって神戸市政にご貢献いただいた満八十八歳、満百歳になられるみなさまに対しまして、私の想いを直接お伝えするため、お手紙をお送りさせていただきました。
 これまで、多年にわたり社会の進展に寄与してこられた満八十八歳と満百歳の誕生日を迎えられましたみなさまに、敬老祝い金をお渡ししてまいりました。
 しかしながら、我が国は、いまや世界でもっとも長生きできる国になり、今後も高齢者の人口が増え続けると予想されています。
 このような時代においては、高齢者の方がいつまでもお元気で、すこやかに過ごしていただけることがますます大切になってまいります。
 このため、今年度からは、今までお渡ししていた敬老祝い金を廃止し、これにかえまして、高齢者のみなさまの健康づくりや、いつまでもお元気でご活躍いただける新しい仕組みづくりに、神戸市として取り組んでまいりたいと考えております。
 「高齢者が地域とつながり いきいきと元気に暮らせるまち」をつくることが私の願いでございます。
 末筆ながら、いつまでもお元気で末永くお過ごしいただきますよう心からお祈り申し上げます。
   神戸市長 久元喜造

川西まち研:小学校を統廃合して小中一貫校に?

川西市では、急激に進む少子化に伴い小学校を統廃合する計画が教育委員会より突然打ち出されました。緑台小学校を陽明小学校と統合し、清和台小学校を清和台南小学校に統合し二校が廃校となり、小中一貫(連携)校にするという内容です。市が行った説明会では、あまりにも一方的で唐突な内容に地域の住民の中に驚きと怒りが沸き起こっています。緑台地域では、住民が短期間に「統廃合に反対する署名」を五千筆集めるなどの動きも始まっています。


「小学校がなくなれば、ますます団地の少子化が進むのでは」「少人数学級にならないのか」「小中一貫校って何?」「なぜ住民に相談もなく決まったことのような説明会なの?」などの疑問が出るなか、川西まちづくり研究会の「まち研カフェ」でこのテーマの学習会をしました。

市の説明資料をもとに、その背景にある安倍政権の文科省方針や地方創生・公共施設の再配置などの問題も追及し、大阪の池田市から全教池田教職員組合の美濃部氏を招いて、池田市における小学校統廃合の経過と運動の教訓を話していただきました。

小学校の統廃合は、まちづくりの根幹となる問題であり、住民参加で進めるべきです。市が一方的にすすめる統廃合をストップさせようと、その場で「川西の教育を考える会」を結成し、小学校の保護者との話合いも進めながら、七月二十四日に市民の集いをしようと動き始めました。
(吉岡健次=同研究会事務局)

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

新名神橋桁落下事故:周辺商店から金田氏らが聞き取り


金田峰生党国会議員団事務所長、庄本けんじ西宮市議らは五月一日、新名神高速道路建設現場の橋はし桁げた落下事故で国道一七六号が通行止めになるなどにより営業に影響が出ている周辺商店への聞き取りを行いました。

金田氏らは、大手飲食チェーン店が立ち並ぶ、一七六号沿いの飲食店のいくつかを訪問し、様子を聞くと「かなり影響がある」「三~四割は、影響がでている」と深刻な実情を語りました。また、いつ撤去されるのか、何ら通知もされないなかで、「せめて見通しだけでも示してほしい」と語る方もありました。現場近くで料理店を営む男性は「通行止めが長引けば、つぶれる店も出てくる」と語りました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

金田峰生さんと「こどもの日宣伝」:日本共産党県女性後援会

金田氏(左から2人目)と神戸大丸前で宣伝する後援会員
(右端は大前まさひろ神戸市議)

日本共産党兵庫県女性後援会は五月五日、恒例の「こどもの日宣伝」を金田峰生参院兵庫選挙区予定候補を迎えて展開。子ども連れの家族が集まる、王子動物園・元町大丸前・須磨水族園の三カ所で街頭宣伝を行い、「戦争法廃止を求める二千万人署名」と「九州地震被災者支援募金」をつのりました。

金田峰生氏は、「阪神大震災・東北大震災への救援活動の先頭にたってきたものとして、被災者支援法の見直しと九州地震への遡及適用を強く求める」ことを表明し、被災者支援募金をつのりました。

また「『こどもの日』は子どもたちの豊かで幸せな日を願って制定された」ことから、「本当に子どもたちの未来を守るためにも、戦争法を廃止し、被災者支援を妨害する緊急事態条項を入り口にした憲法改悪に反対し、憲法が生きる社会の実現のために頑張る」と表明。「野党共闘の実現で政治は変えられるという展望が見えてきた」とのべ、それを実現するためにも「参議院選挙で、比例での日本共産党の躍進と選挙区では金田峰生を押し上げてください」と力強く訴えました。

この行動に各地の女性後援会から五十二人が参加し、三十八筆の署名と五千五百四十八円の救援募金が集まりました。「保育緊急提言」のビラも配りました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

第60回兵庫県母親大会:母親パワーで押し返そう

三上智恵監督が沖縄・辺野古のたたかいを報告


「母の日」の五月八日、第六十回兵庫県母親大会が姫路市内で開かれ、県内各地から八百四十人が参加しました。

午前中に①生きづらさを考える②教育にもっとお金を③「メディア」と向き合う力を育てる④今、生存権が危ない⑤原発ゼロに向けて⑥親子で遊ぼうの六つの分科会と①姫路城②慰霊塔・平和資料館をめぐる二つの見学分科会と、特別企画・映画「戦場ぬ止み」上映――が行われました。

午後からは姫路市民会館で全体会を開催。オープニングに、民族歌舞団「花こま」による面踊り「沖縄」が上演され、中村治子実行委員長・桂潤子現地実行委員長の挨拶のあと、映画監督の三上智恵氏が「〝戦場ぬ止み〟の思いと共に」と題して記念講演をしました。


三上氏は、辺野古基地建設反対のたたかいを取材するなかで、「たくさんの知恵・勇気をもらい、人生の勉強になった」と述べ、厳しいたたかいの中でも苦しさや厳しさを笑いとばすパワーなど、「本土ではほとんど報道されていない」リアルな現地の様子を紹介しました。三月以降、工事は中止されたものの、基地内にコンクリート工場が建設されていることからも、政府は決してあきらめていないと指摘しました。

また、現在の米軍基地の役割が決して日本を守るためではないことを南沙諸島での軍事作戦などから解明しました。

さらに沖縄戦当時、「軍機保護法」によって、スパイ容疑・テロ容疑で沖縄島民が虐殺されたことを紹介し、現在の「戦争法」「特定秘密保護法」の危険性を強調しました。

この情勢を押し返すために母親のパワーの発揮が必要と訴えました。また警察から監視されているもとでも新たな映画の制作を予定していることも報告、そのためのカンパも訴えました。

その後、県下の四つの運動―①神戸市中学校給食の問題②伊丹での日米合同演習「やまさくら69」反対③男女共同参画条例④戦争法廃止二千万署名―の報告と大会アピールの採択が行われました。


男女共同参画条例の運動については、日本共産党の谷川真由美・森由紀子姫路市議が報告しました。

最後に、喜久由貴江尼崎母親大会実行委員会会長が、来年の第六十一回兵庫県母親大会を尼崎で開催することを発表し、閉会挨拶をしました。

大会後、参加者は姫路駅まで「母親行進」を行い市民に訴えました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

熊本地震被災地を訪ねて

ねりき恵子(日本共産党兵庫県議団長)

あらためて熊本地震で犠牲になられた方を心から追悼するとともに、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。

四月二十七、二十八の二日にわたり被災地を訪問して、この間、日本共産党兵庫県委員会に寄せられた救援募金、缶詰や衛生用品、子ども向け風船・折り紙、ケミカルシューズメーカーから神戸市長田区真陽防災福祉コミュニティに提供された婦人靴などを届けてきました。

神戸市議団に見送られ出発する一行

党兵庫県委員会被災者支援・復興対策委員会責任者の森勇治さん、森本真神戸市議、藤田治同市議団事務局員が、車に救援物資を積み込み四月二十六日夕、フェリーで出発。私は鉄道を使い、翌二十七日に現地で合流しました。

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上野熊本市議に救援物資を手渡す森本神戸市議

まず、熊本市中央区にある帯山小学校避難所に向かいました。ここでは日本共産党の上野みえこ市議が、自宅も被災しながらも、地域の方々の救援に奔走されていました。まだまだ先の見通しも立たないなか、避難所を閉鎖するといわれ対応に追われていました。

熊本県委員会での物資の配布

その後、党熊本県委員会を訪問し、救援物資と救援募金を手渡しました。熊本県委員会には全国からの救援物資が集まり、行政では手の届かない避難所や車中で避難生活送っている方、自宅に留まっている方へ物資を届けたり、県委員会を訪ねて来た方に必要なものを持って帰ってもらったりもしています。

私たちの滞在中にも、若いお母さんが「小さい子どもがいるのでとても助かる」と、離乳食や紙おむつなどを抱えて避難所へ戻っていきました。

被害のひどい益城町へ入ると、軒並みの全壊家屋が目に飛び込んできます。その様子は二十一年前の阪神・淡路大震災の被災直後を思い起こさせます。

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炊き出しをする三田市商工会のみなさん

全壊した益城町役場前の広場では三田市商工会の炊き出しボランティアのみなさんに出会いました。同町の避難所でもボランティア休暇を取って支援に駆けつけた神戸市職員の方に出会いました。

益城町保健福祉センターには町の仮庁舎と災害防災本部が置かれ、全国から自治体職員や保健師、日赤医療チーム、自衛隊などが役割分担して支援にあたっています。兵庫県職員も関西広域連合の一員として常駐し、支援の中心となっています。

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益城町役場前で住民から話を聞くねりき議員(右)ら

私たちが訪れた時期、避難所はまだ劣悪な環境でした。間仕切りや段ボールマットなどなく、冷たい体育館の床に毛布一枚で寝起きする。食事はおにぎりやパン一個のみ配られ、温かい汁物はボランティアの炊き出しに頼る状態が長く続いていました。

なぜ、阪神・淡路大震災で私たちが国や行政に必死で働きかけ、前進させてきた救援や復興の取り組みが十分に実行されていないのか、と怒りに似た疑問がわいてきます。

山本信裕熊本県議、なすまどか・山部ひろし両熊本市議、熊本県委員会の松岡勝書記長や熊本地区委員会の重松孝文委員長との懇談では、行政が被害の実態を把握できず、避難所の運営も避難所任せ、行政の危機管理に基づくイニシアチブが取れていないこと、避難所の閉鎖が進められようとしているが、不安を抱えている高齢者、子ども、障害者など行政が支援しなければならない災害弱者を切り捨てようとしている―など、行政の対応の実態が報告されました。また、この間の市町村合併や行財政改革で自治体職員数が減らされてきたのが人手不足の大きな要因であることも指摘されています。

これから被災地では、高齢者や障害者をはじめ医療や介護などのきめ細かな支援、避難所の集約化、仮設住宅・復興住宅の確保、二重ローン対策、生業の支援など、継続的な取り組みが求められます。

私たちも、阪神・淡路大震災の教訓と経験をいかし、生活再建、まちの復興に力をつくすとともに、防災対策の強化や被災者支援の拡充にとりくまなければ、との思いを改めて心に刻んで帰路につきました。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

「とことん共産党」金田さんが出演:録画DVD普及中


金田峰生党国会議員団兵庫事務所長(参院兵庫選挙区予定候補)は、二日、日本共産党のインターネット番組「生放送!とことん共産党」に小池晃書記局長、小林きょう子さん(茨城選挙区予定候補)らと出演しました。

番組では、金田氏の政治家としての原点として、学生時代のスキーバス転落事故を紹介。運転手の過労が原因だといわれるなか、金田氏は「命を預かる運転手さんが過労でいいのか。こんな事故を二度と起こしたくない。命よりももうけを優先する政治を変えないといけない。命と尊厳を守る政治を実現したい」とその思いを語りました。

また阪神・淡路大震災での救援活動も紹介。金田氏は「住専より住宅を。空港より個人補償をと言ってたたかう中で、被災者の給食費の増額や避難先の家賃補助の拡充を勝ち取り、被災者生活再建支援法をつくりました」と語り、そのうえで、「住宅支援に三百万円では、少なすぎます。支援額を少なくとも五百万円まで引き上げ、九州の方に遡及適用させたい」と訴えました。

話題がTPPに移り、金田氏は、「外資系企業が営利目的で高額の自由診療をしたら、今でさえ採算のとれない公的医療機関はつぶれてしまう」と危惧を語りました。最後に金田氏は「与党、おおさか維新が、総がかりでやってきています。ここで共産党が勝ってこそ、政治が変わる。死力を尽くします」と決意を語りました。

番組放映中には、「交通運輸関係の話題が『とことん共産党』で出てるのでとてもうれしい。僕は交通運輸関係の志望なんだけど、この問題は業界研究のひとつにもなるのですごく興味ある」「地震の後には消費税を増税するなんて許せん!」など、金田氏の発言に関わって、コメントも寄せられていました。

*
この日の録画(一時間十八分)は、日本共産党中央委員会サイトYouTubeAbema TV FRESHで公開されているほか、党兵庫県委員会・地区委員会がDVD(一枚五十円)を普及しています。

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

俳優座『先生のオリザニン』

神戸演劇鑑賞会6月例会



一九一〇年(明治四十三)の十二月十三日。東京化学会例会会場で、研究成果の発表がなされている。「長年、吾等を苦しめてきた脚気の病。ヌカに含まれていた有効成分を捨てたからと推測されます。この有効成分をX、私どもはオリザニンと名付けました」。

発表しているのは、東京帝国大学農科大学の鈴木梅太郎博士。熱弁雄弁とは言い難い語り。だが、表情は自信に満ちあふれている。しかし、場内は、「脚気は細菌説だ」「伝染病、風土病、いまだに特定に至っていない」の怒号が飛び交い、博士の説に真っ向から反対だ。舞台はこの梅太郎(一八七四~一九四三年)の生きざまに、明治、大正、昭和の歴史を踏まえ、主な出来事を折り込み、妻の須磨子を語り手に、時には登場させながら、進んでゆく。

梅太郎は十四歳の時、辰野金吾の書生となる。十七歳の秋、帝国大学農科大学の古在由直の研究室に。この由直との出合いが梅太郎の研究姿勢の源になる。彼は、オリザニン(ビタミンB1)の他、合成酒まで作った。舞台はユーモアと情緒にあふれ、胸に滲しみみいる場面に満ちている。

加藤剛・頼親子の共演。妻須磨子に扮ふんする有馬理恵(和歌山出身)の初々しい姿も見逃せない。

(小谷博子)

俳優座公演『先生のオリザニン』/作=堀江安夫、演出=眞鍋卓嗣、出演=加藤剛・加藤頼・有馬理恵ほか/①6月5日(日)16時00分②6日(月)18時30分③7日(火)13時30分/新神戸オリエンタル劇場/会員制(入会時に入会金千円と月会費2カ月前納)、月会費3千5百円(大学生2千円、中高生千円)/☎078・222・8651、Fax078・222・8653

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

みんぽう川柳〈四月〉「咲く」

選者 島村美津子

特 選


咲かそうよ2000万本大輪を
神戸市 梶山洋枝

【評】想像してみてください平和の花がいちめんに咲いているのを、でもそれは夢ではなく現実のものとなりつつあります。夥おびただしい命と引き換えた平和、二度と繰り返してはならない戦争、弱者は早く死ねといわんばかりの安倍政治、誰もが生きていてよかった、そう思える社会の実現をめざして2000万本私たちは咲く。

入 選


花よ咲け天下分け目の夏の陣
神戸市 古賀哲夫

おじいちゃん咲かせておくれ平和花
神戸市 田川 滋

咲かずして散った学徒の才能よ
神戸市 祖一玉江

戦争は嫌と真赤に咲くつつじ
明石市 小西正剛

大地震咲いた花まで押しつぶす
明石市 川路政行

さくら咲く笑顔で集う年金仲間
尼崎市 富田明美

車窓からみえる桜にみな歓喜
神戸市 阪井保宏

一年中お花咲いてる家の前
神戸市 兵頭和子

花咲く校門母と私の遠き日よ
神戸市 山本尚代

炊きたてのごはんホワンと咲いている
吹田市 喜田啓之

ゆりかごから華へと咲かすプログラム
神戸市 玉山歳子

八十八歳未だ咲ききらぬ脳がある
神戸市 松尾美恵子

咲くだろか心のつぼみ育ててる
神戸市 水田裕子

待ちつづけ五月の晴れた日には咲く
神戸市 妹尾 凛

(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

「5・3兵庫憲法集会」にはかつてない一万一千人が集い、ものすごく大きな元気をいただきました▼壇上で訴える日本共産党の金田峰生参院選挙区予定候補と民進党の水岡俊一参院議員の姿に感動、また掲げられた「平和憲法を守れ!」「アベ政治を許さない!」とともに、「参議院選挙勝利!」のスローガンを見て、野党共闘の力、市民の共同で必ず政治は変えられると感じました▼会場となった東遊園地を歩くと、SEALDsや安保関連法案に反対するママと有志の会@兵庫に象徴される若い世代、子育て世代の姿に励まされました。同時に、久しぶりにお会いする方々の姿に、今の暴走するアベ政治に対する危機感、やむにやまれぬ想いを感じ、うれしく身が引き締まりました▼興奮冷めやらぬまま、家で息子に集会のことを話すと、「にんげんにはくちがあるでしょ」「けんかはやめようね」とプラカードに書いていました。戦争法に反対することは難しくなく、五歳の子どもでも表現できることです▼しかし、「選挙で政治を変えよう」と訴えられるのは、大人の仕事、責任です。参院選までいよいよ二カ月。新しい歴史を開くための一日一日です。集会の感動を、政治を変える力に。頑張りどきです。 (あ)


(2016年5月15日付「兵庫民報」掲載)