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2016年3月27日日曜日

西神オリエンタルホテルでの演説会に800人

声援に応える(左から)
赤田かつのり・林まさひと・山本じゅんじ各神戸市議、
清水ただし衆院議員、金田峰生参院兵庫選挙区予定候補、
安武ひろ子元参院議員

日本共産党神戸西地区員会が二十日、清水ただし衆院議員と金田峰生参院兵庫選挙区予定候補を弁士に演説会を開催。西神オリエンタルホテルの大宴会場は満員の八百人で熱気があふれました。

清水衆院議員
清水議員は、野党共闘は国民の粘りづよい運動の成果であり、参院選は、「自公と補完勢力」対「五野党と市民の連合」だと強調しました。また安倍政権にはおごりとともに焦りがあり、その背景に経済政策がことごとく破綻していることなどがあると指摘し、暴走政治を根本から転換する日本共産党の提案を紹介。「共産党が伸びれば必ず政治は変わる。参院複数選挙区は各野党がお互いに鍛えあい改憲勢力を少数にするたたかいです。金田氏を遠慮なく押し上げ、比例では大門みきし議員はじめ八人以上に」と呼びかけました。

金田氏
金田氏は、「立憲主義回復へ、改選定数三の兵庫選挙区では野党が二議席を獲得しなければならない。そのために私を必ず勝たせてください」と決意をこめ訴えました。

安武ひろ子元参院議員は、私心なく福島救援ボランティアを支えるなど金田氏の人柄・活動も紹介し、なんとしても国会へと訴えました。



安武元参院議員
参加者の男性は、アンケートに「共産党がこんなに明るく、わかりやすくなったか」と感想を述べ、「協力できること」の選択肢「入党を考えます」を「入党します」に書き換え、地区事務所に相談を寄せました。





(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

参院選勝利へ46万人の後援会づくり、単位後援会倍化


兵庫県日本共産党後援会は十九日、新長田勤労市民センターで第三十八回定期総会を開き、「戦争法廃止・立憲主義回復、安倍政権打倒」「参議院選挙―比例八議席、金田峰生必勝へ」たたかう方針を決めました。

松田隆彦党兵庫県委員長が、「全国で比例八百五十万票・得票率一五%・八議席以上の獲得、兵庫で四十六万票・得票率一七%以上・大門みきし議員の議席確保、選挙区は金田峰生氏の当選で戦争法廃止勢力の躍進、十二年ぶりの党議席奪還をめざす」との県党の参院選方針を報告しました。

堀内照文衆院議員が国会報告を行い、市民の世論と運動で野党共闘が戦争法廃止以外でも進展していること、その中での日本共産党の役割を紹介しました。

また、党中央委員会選対局の小松崎久仁夫次長が講演のなかで、新ポスター張り出しと声の宣伝を全有権者規模でやりきることがうち勝つ鍵だと強調しました。

野中一清事務局長が提案と報告。活動方針の提案のなかで、後援会の体制確立については、県下二十九市十二町のすべて(神戸市では九つの区)に行政区後援会をつくること、得票目標に見合う四十六万人の後援会をめざし会員拡大をすすめること、単位後援会を倍化することを提起しました。分野別後援会ではとりわけ青年後援会の確立・強化の重要性を強調しました。

また活動強化方向については、すべての後援会がニュースをつくり、届け、対話し、会員相互の人間的つながりの強い後援会をつくること、憲法を暮らしに生かすことがいよいよ重要になっており、党支部とともに要求実現運動を発展させることを呼びかけました。県後援会を支える「賛助会費」の組織・個人からの拠出を増やすことも訴えました。


金田峰生参院兵庫選挙区予定候補が挨拶し、「二千万署名を広げ、宣伝を強め、日本共産党の立場や値打ちを語り広げれば、激しいせめぎ合いを勝ち抜けると実感しています。頑張ります」と決意を表明し、おおきな拍手に包まれました。

総会は討論のあと議案と役員案を採択し、全員で「がんばろう」を三唱し、決意を固めあいました。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

戦争法廃止のとりくみと一体で非核「神戸方式」守り発展させよう

決議41周年記念のつどい



非核「神戸方式」四十一周年記念のつどいが三月十八日、神戸市勤労会館で開かれ、約百八十人が参加しました。

最初に平田喜久男港湾共闘会議事務局長の主催者挨拶から始まり、久元喜造神戸市長や全国の原水協事務局長からメッセージが届いていることが紹介され、梶本修史県原水協事務局長から基調報告が行われました。

梶本氏は一九七五年三月一八日に神戸市議会で採択された「決議」の経過と背景をふまえ、戦争する国づくりがすすめられようとしている今こそ非核「神戸方式」の意義は大きいこと、それを壊そうとする動きも大きくなっていることなどを紹介。神戸港開港百五十周年へ平和の神戸港にするために、戦争法廃止のとりくみと一体で非核「神戸方式」を守り発展させるとりくみをすすめようと訴えました。

冨田宏治関西学院大学法学部教授・大阪革新懇代表世話人(原水爆禁止世界大会起草委員長)が「戦争法態勢で非核神戸方式はどうなる―戦争法廃止、立憲主義回復の展望―」と題して記念講演を行いました。

世界政治の不可逆的流れとして、
①国連のドアルテ上級代表が「軍縮にも民主主義が」と評価した草の根の署名運動が核兵器のない世界の実現に大きな力を発揮していること
②二〇一〇年NPT再検討会議の最終文書では核兵器のない世界の実現の「法的枠組」をつくることで一致。そのための「作業部会」が第七十回国連総会で決められたこと
③テロの拡散と非人道性の立場から「核兵器は抑止力にならない」「なくす以外にない」という認識が広がっていること
④イランの核問題の最終合意の例をあげ、紛争の話し合い解決の確かな流れがあり、それに真っ向から反する道を突き進もうとする安倍政権の危険性、とりわけ「抑止力を高めることが目的」という「戦争法」は廃止する以外にない
―と述べ、「二千万署名」で「無党派層」に働きかけ、対話と共同を広げることができれば、参議院選挙に勝利し、戦争法を廃止させることができることを、大阪の住民投票の例もあげて詳しく解明しました。

さらに、非核「神戸方式」を守るためにも戦争法を廃止するしかないと強調しました。

最後に「ストップ・ザ・アベ―戦争法廃止、安倍政権の改憲暴走をやめさせよう! 憲法九条と非核『神戸方式』が輝く神戸市、日本をつくりましょう」とのアピールを採択しました。


早朝には市役所前で宣伝、昼休みには花時計前で集会とパレードを行い八十人が参加、金田峰生参議院選挙区予定候補(写真前から4人目)が訴えました。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

戦争法廃止二千万署名実現兵庫区の会が発足

上脇教授(右)の講演を聞く参加者

三月十七日、戦争法廃止・立憲主義回復を求める「兵庫区民集会」を神戸木材会館で開きました。

兵庫区では昨年九月、戦争法が強行されるまでは、区憲法共同センター(民商、新日本婦人の会、年金者組合、医療生協、互助会、生活と健康を守る会、日本共産党)を中心に二万人の署名、街頭宣伝、パレードなどに取り組んできました。

「強行」以後、全国では戦争法廃止の二千万人署名運動が提起され、区共同センターでは、①三万人の廃止署名②五月三日、東遊園地・一万人集会へ多数の参加を決めました。

そのためには、もっと広範な人々に呼びかけて、「戦争法廃止二千万人署名実現『兵庫区の会』」をつくろうと、三月に入り、各団体は「呼びかけ人」づくりに奔走しました。

その結果、住職、牧師、医師、学者、中小企業経営者、労働者、詩人、画家、歌手、福祉、団体役員など四十四名もの賛同を得、まさに「戦争させない」オールキャストができあがりました。同意はするが「公表はどうも」という人を加えると六十名以上になります。

三月十七日の「会」結成集会には百二十名が参加。玉川侑香さんの素晴らしい詩の朗読、会場発言の後、神戸学院大学の上脇博之教授が記念講演しました。「署名だけでは廃止できない。選挙で勝利し、国会で廃止を」と、参院選との関連を学びました。

また、今後の方向として、①さらに自治会等に働きかけ「呼びかけ人」を拡げる②自分以外に署名を集めるサポーターの確認③ニュースの発行、宣伝活動強化など「兵庫区の会」を中心に運動を展開することを決めました。
(亀井洋示)

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

市民にあたたかい神戸市政を〈9〉:公営交通

市民の交通権保障する行政の責任を明確に

公共交通を守る会(準備会) 堀之内美義

公共交通には民営公共交通と公営公共交通があります。神戸市の市内交通の三割を市営地下鉄と市バスが担っています。あとの七割をJRと私鉄が担っています。三割とはいえ、一日あたりの乗客数は、市営地下鉄が三十万人を超え、系統数八十、運行本数約五千八百の市バスは約十九万人、合計五十万人にのぼり、公営交通が大きな役割を果たしています。
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しかし、モータリゼーション、規制緩和、少子高齢化等々、主には外部的要因によって経営は困難を強いられています。営利会社である民間ではとてもやっていけないと思います。

公営交通の位置づけは、神戸市も過去に主張していたとおり、「都市装置」であり、また、水道、環境等と同じく行政の一部です。したがって、行政の責任で市民の足を確保することが必要です。最近、この点の主張、位置づけが弱まっています。もっともっと声を大にして主張するべきではないかと考えています。

一方、規制改革、民営化路線の波に押されて、公営交通の産別労働組合「都市交通」加盟単組は全国に四十二あったものが、二十二に激減――県内でも明石市、姫路市の市営バスの民営化にともない、それらの労組が脱退しています――そのため三年前に「都市交通」は解散し、自治労と組織統合しました。公営交通を守る環境の厳しさの一端を示しています。
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ところが、神戸市が二〇一四年九月に策定した「神戸市総合交通計画」は、公営公共交通、民間公共交通の区別、位置づけもしないで、行政の責任をあいまいにしているように思われます。

神戸市においても、他都市で見られるように、市民の交通権(移動権)を保障し、行政の責任を明確にした交通基本条例の制定を求めていくべきだと考えています。

市民の足に関する要求を実現していくためには、要求に基づく市民運動を広げ、推進する運動組織が欠かせません。

この四月一日から3、4、95、96系統などの減便が一方的に実施されようとしています。私たちは三月七日、兵庫区、長田区、北区の合同で、市交通局を呼んで説明会を開きました。そして、「市民の足を守る会」をつくって、要求を実現しようと準備会を立ち上げました。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党神戸市議団が予算組み替え提案

市民目線でムダ削り暮らし応援と地域活性化に


日本共産党神戸市会議員団は、三月十四日に開催された神戸市議会予算特別委員会で、市長提案の二〇一六年度神戸市一般会計予算案に対する組み替え動議を行いました。

党神戸市議団の予算組み替え提案は、二〇〇一年度以来十六年連続となりました。
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久元喜造神戸市長の提案する予算案は、三宮・都心の再開発に九十四億円など大型開発を推進。既存産業や商店街の苦境に対しては手を差し伸べず、「成長産業」支援に重点的に予算配分しています。それらの財源捻出のために敬老祝い金や市税減免の廃止や公立幼稚園の廃園など住民福祉や公共施設を削減しています。
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日本共産党の金沢はるみ市会議員は、予算特別委員会の総括質疑で、安倍内閣追随で「成長産業」誘致に偏重では、今ある神戸の産業基盤を弱めると指摘。

人口減少などを理由に住民サービスや地域の公共施設を削減していくのは住民自治・団体自治の変質・破壊と批判。地域に根付いた住民や事業者の暮らしと営業を直接応援する自治体本来の予算編成への組み替えを提案しました。

子育て支援では、子どもの医療費を中学卒業まで無料化するとともに、保育料の減免や在宅子育て支援金を提案。小学校全学年で三十五人学級を実施するほか、自校調理方式などでの中学校給食の実施や小中学校にいじめ体罰の専門相談員を配置。

福祉や住民サービスでは、敬老祝い金の廃止を中止。国民健康保険料の一万円引き下げや介護保険料の五千円引き下げを実施。敬老パスの無料も復活します。

地域経済対策では、中小企業振興条例の制定や、住宅・店舗リフォーム助成で仕事おこしを行うほか、農林漁業や商工業の担い手づくりや事業継承のための助成制度の創設を提案しています。

財源は、神戸空港や医療産業都市構想など不要不急の予算の削減で捻出するほか、二十六億円の借金抑制も実施。これらの提案は、神戸市の一般会計総額のわずか二・五%の見直しで実現できます。

日本共産党の予算組み替え案の採決は、三月二十八日に行われます。


組み替え提案の概要


拡充:42事業、188億円
主なもの
子どもの医療費を中学校卒業まで無料化 15.4億円
保育所保育料減免や在宅子育て支援など 8.8億円
35人学級やいじめ対策など教育の充実 11.8億円
敬老祝い金と高齢者配食サービスの維持 1.4億円
国民健康保険料1万円・介護保険料5千円引き下げ 37.4億円
敬老パス・福祉パスの復活と神戸電鉄など私鉄への適用 11.5億円
私有地土砂災害対策助成と消防職員増員 2.7億円
住宅・店舗リフォーム助成 8.0億円
小事業者や商店・農林漁業者への直接支援 19.0億円
中学校・保育所・児童館・特別養護老人ホーム建設など生活密着の公共事業 67.1億円

財政健全化:借金の抑制(中止・削減分-充実の財源)26億円

中止・削減:23事業、187億円
主なもの
神戸空港への支援(新都市会計も6.8億円削減) 9.2億円
医療産業都市構想 40.5億円
誘致企業・新産業への減税補助 19.3億円
三宮再整備などの大型開発の中止 102.1億円
マイナンバー関連や議員費用弁償の廃止 16.4億円

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

憲法が輝く兵庫県政へ[22]:地域経済・消費税

消費税再増税を推進する知事では地域経済は守れない

兵庫県商工団体連合会会長 磯谷吉夫

兵庫県議会は、昨年十月、中小企業・小規模企業への支援を明文化した「中小企業振興条例」を全会一致で可決・成立させました。

これを受けた兵庫県の二〇一六年度予算では、中小業者が活用できる制度融資の枠は広がりましたが、施策全般の拡充を迫る主体的な運動を強めていくことが重要となっています。また予算では、社会保障関係は圧縮され、「行革」で削減された福祉制度はそのままの一方、大企業には企業立地補助金に加え、新たな税の軽減措置も予算化しています。

兵商連が半年毎に行っている、会員の経営状況調査(二〇一五年十月期)では、「前期より売上」増九%、減四七%、「利益」増五%、減四九%です。「今後の見通し」でも売上の「増加見込み」より「減少見込み」の方が四二ポイント高くなっています。地域経済と雇用を支えている中小業者から「税金の負担が大きくなり、商売続けられるか不安」(食料品配送)、「仕入れ材料や光熱費などが高くなり、利益が減っている」(飲食業)など、悲鳴があがっています。

県庁の北を行く3・13重税反対統一行動のデモ(11日)

こうしたなか、兵商連も加入している「3・13重税反対統一行動兵庫県実行委員会」は、兵庫県知事に対し、消費税再増税に反対することなどを求めました。しかし、知事からの回答は、「社会保障の安定財源の確保と財政の健全化を同時に達成することを目指す観点から、消費税の引上げは不可欠」と述べ、国に対し、二〇一七年四月に増税を実行できる環境を整えるよう求めています。そこには、知事として、消費税再増税による県民生活、地域経済への打撃を考慮すべき姿勢はありません。県民の暮らしを守る県政の転換へ、ともに声をあげていこうではありませんか。

安倍政権は、「地方活性化」の名目で地域に補助金をばらまくことで自公政権への支持をつなぎとめる施策をとる一方、自治体には、「地方版総合戦略」の策定を押し付けており、地域住民や中小業者の実態や要求とは程遠い計画になる恐れがあります。「地方版総合戦略」の制定に向けた運動が重要になっています。

中小業者は、住民自治と循環型経済の復活・発展による「地域再生」の中でこそ生きる道を見出すことができます。消費税再増税反対をはじめ、地域経済と雇用を守る共同の取り組みをいっそう広げていくことが求められています。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

日本共産党県議団が予算組み替え提案

90億円を県民のために


兵庫県議会予算特別委員会で十六日、日本共産党のねりき恵子県議は二〇一六年度県予算の組み替え提案を行いました。

組み替え案は、一般会計など九十五項目四百億円を削減して生みだされた一般財源八十八億円と、特定財源の一部四・三億円を、県民の要求の強い、暮らし・福祉・教育などの分野、中小企業支援、耐震化などに振り向けています。

子育て、医療、教育の予算を増やす 高校三年生まで医療費を所得制限なしで無料化(六十八億円)。少人数学級を小五まで拡大(六億円)。保育士の給与改善の予算増や難病医療費の非課税者の無料を継続しています。

県「行革」による削減を回復 老人や重度障害者、ひとり親家庭の医療費助成を「第三次行革プラン」の削減前に戻し、老人クラブ補助、私立高校の授業料軽減、シカ有害捕獲の予算を増やしています。

中小企業支援、耐震化・バリアフリーなど 中小企業の正社員転換の国制度への上乗せのための予算を増額し、民間住宅や保育所の耐震化、バリアフリー予算、県独自の家庭向け太陽光発電設備補助や障害者むけ予算を増額しています。

ムダ・過大の事業を見直す パナソニックなどへの産業立地補助金(十七億円)や、不要不急の公共事業、県立こども病院の人工島移転、TPPにそなえ農地集積をすすめる事業、マイナンバー関連、同和関連事業などの予算を削減し、見直しています。
*
他会派は、「行革を根底からくつがえすもの」(自民)、「投資的経費の削減に賛同できない」(公明)、「趣旨は理解できるが、一方的なもので混乱する」(民主)、「河川や教育費の一部の削減に賛同できない」(維新の会)などと反対し、井戸敏三知事提案の予算に賛成しました。


主な増額提案

福祉・医療・教育
高校3年生までの医療費無料化 68億円
35人学級を小学校5年まで拡大 6億円
保育士の給与の改善 1.8億円
私立高校授業料軽減補助(県単分) 1億円
障害者、難病対策の充実 1.4億円

地震・減災
住宅、保育所の耐震化をすすめる 1.8億円

再生エネ
住宅用太陽光発電設備設置補助の復活 1億円

地域経済
住宅リフォーム、バリアフリー 1.6億円

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

借り上げ住宅問題で堀内衆院議員が質問

政府が指針示し継続入居認める仕組みと国からの財政支援を


堀内照文衆院議員は十七日、災害対策特別委員会で、阪神・淡路大震災の際に設けられた借り上げ公営住宅から被災者が退去を求められている問題を取り上げ、希望者全員の継続入居へ国が責任を果たすよう求めました。

堀内議員は、神戸市が期限(二十年)が切れたとされる住宅の入居者に対し、立ち退きに応じない被災者を裁判に訴えている実情も告発し、西宮市も同様の措置に踏み出そうとしていることを指摘しました。

その上で堀内議員は、神戸市から提訴された七十二歳の女性の事例を紹介しました。この女性は乳がんを患ったうえ、難病を抱え、まっすぐ歩けないにもかかわらず、退去を迫られたとして、「入居者一人ひとりの状況を具体的に踏まえた柔軟な対応が必要だ」とただしました。津島淳・国土交通政務官は「地域の状況等を踏まえ各地方公共団体が判断する」と答えました。

堀内議員は、一人ひとりの生活再建を図るという災害対策基本法の精神も示し、「国が被災者を見捨てないという姿勢を示すことが大事だ」と強調。コミュニティーの維持という観点から政府が指針を示し、自治体が原則継続入居を認めるような仕組みをつくること、継続入居を認めた場合、国からの財政支援を行う―ことなどを提案しました。

河野太郎防災担当相は「国として何ができるか、しっかり検討していきたい」と述べました。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

福崎町長選挙不当捜査:県警本部へ抗議宣伝

道路を挟んで県警本部へ向け抗議宣伝

兵庫県警本部前で福崎町長選不当捜査に抗議する宣伝が三月十六日、県内はじめ山口、奈良、大阪などからかけつけた人も含め四十人の参加で行われました。

兵庫県警・福崎署は昨年十二月の福崎町長選挙中から、全戸規模で聞き込み、投票日にも投票所前で「誰に入れたか」「後援会に入会したのか」と聞くなど選挙干渉・妨害を行い、後援会員への内部連絡を「違反」と決めつけ、選挙後は、後援会役員や関係者への呼び出しを続けています。

抗議行動では、「兵庫県警は人権侵害をやめよ」「不当な捜査をただちに中止しなさい」と訴え、ビラを配布しました。日本共産党からは松田隆彦兵庫県委員長はじめ、きだ結・庄本えつこ・入江次郎各県議も参加しました。

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

アスベスト訴訟神戸地裁判決:三菱重工に安全配慮義務

三菱重工神戸造船所でアスベストを扱う作業に従事し、肺がんで死亡した下請け会社・河原熱冷工業従業員が、二社に損害賠償を求めて起こした裁判で、神戸地裁(伊良原恵吾裁判長)は三月十六日、二社に合計八百五十万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

判決は、三菱重工と元従業員との間に実質的な支配従属の関係が存在したことを認め、元請けとして安全配慮義務があったと裁いています。

初弁論から二年九カ月。判決が言い渡された瞬間、傍聴につめかけた支援者らから思わず「よし勝った!」「(裁判官三人に)ありがとうございました」と声があがりました。 

(泊満春)

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

第一五一回クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

ゲート前に座る人らに連帯の辺野古守ろうと挨拶送る
平野万里子

こつこつと訪問重ね果たさねば 総行動の二千万署名
長谷川一枝

淡路よりお願いしていた署名着きぬ宅配便で玉ねぎも菓子も
大西千鶴子

ふれあいの食事会に寒餅を搗いてにぎわす卆寿の君は
広瀬弘子

夕焼けは明日の天気を保証する日足のびしと沈む陽眺む
岡本征子

一ときの夢と終ついえた宝くじ当選発表見るまでが花
塩野菜美

少しずつ時を集めて帽子編み友らに贈るぬくもり添えて
森ひろ美

小雪舞い水仙首をかしげおり春は何処に迷いゆきしや
三浦良子

沈む日のややぬくもりの残る樹に子ら遊びおり木枯らしの中
宮川菊代

片付ける時間以上に探しもののそのむなしさに目覚めよ夫よ
西嶋節子

厳冬の須磨の海で御祓せる古式ゆたかな追儺の鬼は
清水淑子

動くたび「どっこいしょ」と声あげるわれに気づきて思わず苦笑す
正津房子

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん〈572〉



(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

アベ首相が「一億総活躍」と言い出したとき、年配層がすぐ連想したのは「一億玉砕」。十五年戦争末期、国民の精神動員に使われたスローガンだ。当時、日本の人口は七千万人だったのに一億としたのは、朝鮮・台湾の人口も含めていたから▼ところで「玉砕」の玉とは、もちろん寿司屋で注文する「ギョク」ではなく光沢のある美しい石。中国において古代からとくに珍重されてきたのは翡翠(ひすい)である。一海知義氏の研究によれば「玉砕」が中国で最初に登場するのは『北斉書』という七世紀の歴史書▼「大丈夫(だいじようふ)は寧(むし)ろ玉砕すべし、瓦全(がぜん)する能(あた)わず」―立派な男子は玉がくだけ散るようにいさぎよく死ぬべし、とるにたりない瓦として生き延びるのは恥、と記述されているとのこと。「玉砕」とは、はじめから「国家の大義」のため人間のいのちを犠牲にする言葉として用いられてきた。そのだしに使われた瓦こそいい迷惑だ▼「一億総活躍」なんぞといいながら、国民一人ひとりの活躍にはまったく心を寄せないアベ政治。これに対していま、運動の共同と野党の共闘が画期的に前進中。おおいに頑張ってこの内閣を瓦解に追い込みたい。あれ、ここにも瓦が…… (T)

(2016年3月27日付「兵庫民報」掲載)