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2016年10月23日日曜日

「部落差別固定化法」案廃案求め東播で連絡会結成


今開かれている臨時国会で強行採決が危ぶまれている「部落差別の解消の推進に関する法律」案=「部落差別固定化法」案の廃案を求めて十月十六日、明石市魚住市民センターで東播連絡会の結成のつどいが開かれ、民主団体や議員など三十一人が参加しました。
つどいでは、最初に東播人権連の前田泰義会長が、法律案全文を朗読し、連絡会結成までの経過を報告し、会則案を提案しました。そして前田会長は、かつて大阪府、京都府、東京都などで革新統一が前進し革新自治体が次々に誕生し、市民の切実な諸要求を実現する運動が大きく高揚したが、その時、自民党などが革新分断のために最大限に利用したのが「同和行政」と部落解放同盟(解同)の特殊な反共主義であったと指摘。今日安倍政権は戦争法を強行成立させ、立憲主義を踏みにじって明文改憲をねらって暴走しているが、もっとも恐れているのが野党共闘と市民の連合であり、その威力は先の参院選でも証明されたと述べ、今回の「部落差別固定化法」案は、戦争法廃止、立憲主義回復のために政治改革をめざす野党共闘を分断しようという目論みだと強調しました。
次いで、兵庫人権連の前田武事務局長が「廃案に向けての今後の取り組み」について報告しました。法案の成立をねらう解同の動向について、二〇〇二年の同和特別法失効以前から「部落解放基本法」の制定を念頭に、地方自治体には「部落差別撤廃宣言」や特別対策を継続実施させるための「人権条例」制定の運動を全国的に展開し、その流れと勢いを今回の「部落差別固定化法」案に結びつけようとしていると指摘しました。しかし、「部落差別固定化法」案のもつ危険な内容を宣伝する運動が広がるにつれ、「断固反対」の声も高まっており、今こそ廃案要求の署名運動を急速に広げ、地方議会でも制定反対のたたかいを強化しようと訴えました。
この後、自由法曹団事務局次長の杉島幸生弁護士が「法案の危険な問題点―なぜ断固反対するのか」と題して記念講演をしました。
杉島弁護士は「『部落』や『部落民』は存在しない」と前置きし、自由法曹団の「『部落差別の解消の推進に関する法律案』に反対する意見書」(十月十三日発表)に基づいて、部落問題の歴史や「矢田事件、八鹿高校事件など、解同の引き起こした暴力事件」を紹介し、「確認・糾弾」を厳しく批判しました。そして、部落差別固定化法の制定を許せば、法律によって部落差別を固定化・永久化させることになり、同時に乱脈同和行政や糾弾を復活させることになると話しました。
討論では、「立法事実がない」こと、「立法手続きが間違っている」こと、「法律案は従来の時限法ではなく恒久法である」こと、「法律名に『部落』を付けている」こと、「差別の規定がないだけに、地方自治体は無限に施策を行わざるを得ない」ことなど真剣な意見交換が行われました。
つどいは最後に、東播連絡会の結成を確認し、衆院法務委員長あての東播独自の廃案要請葉書の送付や県連作成の署名を広げる取り組みを申し合わせ、「部落問題解決に逆行し同和利権を温存する『部落差別固定化法』案を廃案にしましょう」とのアピールを採決して終了しました。

(2016年10月23日付「兵庫民報」掲載)

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