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2016年10月9日日曜日

観感楽学

「私たちは、鉄道事業を核に、お客様の暮らしをサポートし、将来にわたり持続的な発展を図ることにより、お客様、株主、社員とその家族の期待に応えます」―JR西日本の基本理念です。二〇〇五年のJR福知山線脱線事故では、百七名が尊い命を奪われました。その際、企業方針の第一目標を「稼ぐ」とし、「安全」は二の次にされた「利潤第一主義」の姿勢が問題となったのは記憶に新しい▼先日の神戸市議会では、元町高架通商店街(モトコー)の商店主に対して、JRが契約更新を拒絶し、事実上の退去を求めている問題が取り上げられた。ここではJRが「耐震補強が必要」と商店主らに退去を迫っていたが、そもそも耐震基準は満たされており、工事計画などもないことが明らかになりました。地元の運動、そして国会・市会議員団の連携によって、神戸市も「JRを厳しく追及する」と答弁せざるをえなくなりました。虚偽の理由で、退去を迫るとは。JRの抜きがたい企業体質が厳しく問われます▼福知山線での事故は一体なんであったのか。こうした大企業の横暴を許すのか、国や自治体の責任が問われるとともに、地域での運動の大切さが浮きぼりになっています。 (あ)

(2016年10月9日付「兵庫民報」掲載)

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