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2016年10月2日日曜日

観感楽学

八月二十六日に開かれた借り上げ住宅協議会の「入居者激励と交流のつどい」で記念講演された兵庫県弁護士会・森川弁護士の話が多くの入居者に共感と感動を与えている。氏は講演の中で「大震災から二十年以上が経過した今日、入居者の状況はより一層継続入居の必要性が強まっている」と強調し、その根拠として高齢化による健康不安、地域コミュニティへの依存、転居への心理的・財政的負担などあげた▼また、森川弁護士は、「南海トラフなどの大災害が発生した場合、すべて恒久住宅で対応することは不可能であり、借り上げ住宅に頼らざるを得ない。訴訟して追い出そうとするのは借り上げ住宅制度への信頼を損ねるものとなる。継続入居を基本として居住者との協議を行うべきだ」と述べ参加者を励ました▼ところで、先般、県の「判定委員会」(医師、弁護士などで構成)が継続入居の基準を満たさない入居世帯(申請七十のうち六十九世帯)に対して継続入居を認めるとの判定を下したが、これは入居者の健康状態等を忖そん度たくし、専門家の目で確認、判定したものだ▼神戸地裁での口頭弁論も傍聴席が常に満席となるため大法廷で開かれるようになった。先日の裁判では、裁判長が「キャナルタウン住宅は、期限の三年前までに申請すれば五年間入居延長できる契約になっているがいつ申請したのか」と原告(神戸市)側にただしたが市側は即答不能であった。 (D)

(2016年10月2日付「兵庫民報」掲載)

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