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2016年10月16日日曜日

観感楽学

英国ブラッドフォード市を平和活動の交流で訪問した。北イングランドの人口約三十万の中都市だが世界で初めての平和学部を設立したブラッドフォード大学がある。一五十カ国以上の学生一万五千人が学ぶ▼学部長・教授らとの懇談、学生約八十人の自主的な平和サークル主催の被爆体験を聞く会が行われた。会食には市長、イスラム教徒という学生自治会長、地元の平和活動家たちも加わり親しく話を交わす▼大学と地域、市民運動との深い結びつきを実感させた。市内に国内唯一の平和記念博物館が設置されているのもその表れだ。郊外の英国空軍基地前での抗議行動にも参加した▼エシュロンとよばれる世界的なスパイ通信網、米ミサイル防衛基地の撤去を訴える行動だ。身体が震えるほどの強い寒風の中、抗議の旗を林立させ約四十人が集まっていた。十六年間、毎週火曜日に続けているという。詩を吟じ、ギターで歌う。温かいスープと菓子も用意された肩に力の入らない行動▼二十万人もが結集する核原潜トライデント反対集会も、地方・地域での粘り強い草の根活動の積み重ねが支えていることを知らされた。 (K)

(2016年10月16日付「兵庫民報」掲載)

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