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2016年9月11日日曜日

「部落差別固定化法」阻止の学習会開く


秋の臨時国会で狙われている「部落差別固定化法」(案)に反対する学習会(主催は同法案の廃案を求める兵庫県連絡会)が九月三日、兵庫高教組会館で開かれ、労組・民主団体の代表約六十人が、法案の危険性について学習を深めました。
学習会では、「連絡会」の七団体を代表して、兵庫人権連の前田泰義議長が報告。――先の国会で「ヘイトスピーチ対策法」が全会一致で成立したが、これに悪乗りして『部落差別解消法』案を自民が作成し、公明・民進の三党が突如として、先の通常国会の衆院法務委員会に提出してきた。人権連や共産党議員の機敏な反対運動が展開され、参院におくれば廃案になることを恐れ、継続審議に持ち込んだものだ――と指摘ました。
そして、「その意図は、先の参院選挙で戦争法に反対しての野党共闘が実現し、十一人の議員が当選前進したこと。来るべき国政選挙で、この野党共闘を切り崩す意図のもとに自民党が『部落差別固定化法』案なるものを持ち出してきたものだ」と批判しました。
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五月二十五日の衆院法務委員会での日本共産党・清水忠史議員の質疑の録画を視聴。
清水議員の的確な質問は、提案者の山口壯つよし議員(兵庫十二区選出)や公明党の議員の答弁をとおし、部落問題に関わって新たに法律を制定する必要性のないことを浮きぼりにしました。
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続いて、「法案の危険な問題点、これまでの取り組みと国会情勢」と題して、全国人権連の新井直樹事務局長が講演を行いました。
新井氏は、二〇〇二年に国の特別法が終結して、「部落差別の解消は進みこそすれ、差別が増えているという事実はない」「インターネット上などで人権侵犯件数は増加しているが、そのうち同和問題は極めて少なく数件である。まさに、新たな法を必要とする立法事実はない」と指摘しました。
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この後、「部落差別固定化法」(案)の廃案に向けての今後の取り組み」を前田武事務局長が提案しました。
この法案制定を許すと、行政・教育・運動分野などに大混乱をつくると強調。二〇〇〇年に議員立法で制定された「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」(人権教育啓発推進法)を根拠にして、県下の多くの自治体において、「同和」に関わる行政、教育が継続されており、その上、「部落差別固定化法」の制定を許すと、行政、教育、運動に大混乱をつくると批判し、反対運動を強めようと訴えました。
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参加者から、学校での人権(同和)教育の実態や八鹿高校事件の教訓、一般市民と混住が進む旧同和地区の現状が報告され、「部落差別固定化法」の廃案に向けて意思統一する学習会となりました。


清水議員の質疑(衆議院ビデオライブラリー):
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&media_type=&deli_id=45914&time=1212.0

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

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