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2016年9月18日日曜日

観感楽学

今年の国連総会に「核兵器禁止条約を交渉する会議を二〇一七年に招集する」との提案が行われている。昨年の国連総会で設置が決まった「核兵器のない世界」を実現する「法的措置」を議論する作業部会で百カ国以上の賛成で勧告された▼国連総会は九六年以来、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議を加盟国の七割以上の賛成で採択してきた。核保有国などの反対で交渉も議論も始まっていない状況を乗り越える流れが生まれているのだ▼この重要な段階で、アジア政党国際会議で核兵器禁止条約の交渉開始支持の文言が削除された。中国が「侵略国日本を被害国にみせる」と反対した。核不拡散条約(NPT)再検討会議でも世界の指導者が被爆地を訪問する提案に、同様の理由で中国が反対。最近の原水爆禁止世界大会に中国代表が姿を見せないのも同様の理由と思われる▼パンギムン国連事務総長は、「核軍備撤廃の緊急性を疑う者に、被爆者の体験を聴くよう…その目を直視するよう反論し、核兵器が何をもたらすのかもっとよく知るべきだと言いたい」と警告。核保有国は、「ヒバクシャ国際署名」の「被爆者の心からの叫び」に正面から向き合うべきだ。 (K)

(2016年9月18日付「兵庫民報」掲載)

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