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2016年9月11日日曜日

展覧会の絵:大門みきしエッセイ(10)

この間、連日、近畿での調査、選挙応援、学習会などに駆け回っています。そんななか大阪で日程が何もない午後があったので、半休をとらせていただきました。
昼食は新世界のジャンジャン横丁にある行きつけの串カツ屋さん。いつもながら昼間から老若男女が一杯やっている光景に、東京では見られない「新世界」を感じました。
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そのあとは天王寺の大阪市立美術館で開催されている「デトロイト美術館展」へ。ゴッホ、セザンヌ、ピカソなどが観られる豪華な展覧会ですが、私の目当ては二つ。
一つは、第二次世界大戦中、ナチス党員でありながらナチスに迫害されたエミール・ノルデの作品「ヒマワリ」です。ヒトラーから「退廃芸術」の烙印を押されたノルデの恨みと反抗心が凝縮された暗い絵ですが、圧倒的なファシズムでも個は消せないのだと訴えているように感じました。
もう一つは、サーカス芸人たちをこよなく愛したジョルジュ・ルオーの「道化」。ルオーは社会の片隅で生きる人々の悲しみと力強さを描き続けました。
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美術館を出た後は、天王寺公園の木陰のベンチで本を読みながらうとうとし、早めの夕食は天王寺駅近くにある老舗のホルモン焼き屋さんで。ルオーの絵を観た後だからでしょうか、カウンターで一人焼肉を楽しむ中高年のおっちゃんたちのお顔がくっきりと彫り深く感じられ、人間はいいものだという思いがふつふつとわいてきて、つい隣席のおっちゃんと乾杯してしまいました。
(日本共産党参院議員)

(2016年9月11日付「兵庫民報」掲載)

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