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2016年6月26日日曜日

借り上げ住宅の真実:Q&A [1]

Q: 20年の期限があんねんてな……
A: 入居契約に書いてないし、説明もありませんでした
借上復興住宅弁護団 吉田維一

Y:皆さん、こんにちは。私は借上復興住宅弁護団の吉田維一と言います。借り上げ復興住宅の入居者のみなさんが置かれている状況を広く知っていただきたいと思い、街頭での宣伝で対話形式の解説を試みてみました。今回、「兵庫民報」編集部からのお誘いもありましたので、四回連載(予定)でお話をさせていただきます。清田さん、よろしくお願いします。

K:皆さん、こんにちは。私は弁護団の清田美夏と言います。どうぞよろしくお願いいたします。

*
K:吉田先生、私、弁護団で活動をしていて、借り上げ復興住宅問題でよく聞かれる「四つの質問」っていうのがあるんですよ。

Y:どんなことですか?

K:多いのは「テレビや新聞で見たわ。あれ、二十年の期限があんねんてな。かわいそうやな」という感想を言う方々ですかね。

Y:そうですか。借り上げ復興住宅というのは、家主と入居者といった普通の「賃貸」契約と違って、家主と自治体との契約と、自治体と入居者との契約の二つの契約からできているんですね。テレビや新聞で「二十年の期限」というのは、あくまで、家主と自治体との契約のことなんです。

K:家主と自治体との契約のことを「借り上げ契約」っていうんですよね。

Y:そのとおりです。この借り上げ契約の期限は二十年となっているんですが、自治体と入居者との契約…

K:自治体と入居者との契約のことを「入居契約」って言います。

Y:……今日は、いつにも増して張り切ってますね。

K:もちろんです。吉田先生が頑張りましょうって言ったんじゃないですか。次に行きましょう~。

Y:その入居契約には……

K:その入居契約には…?

Y:二十年で出ていってもらう、ということは書かれていないんです。

K:そうなんですね。シティハイツ西宮北口の皆さんもですか?

期限の記されていない入居許可書など示す
シティハイツ西宮北口の中下節子さん(右)

Y:はい。入居契約書にも、入居契約をする際の説明会でも、二十年後に出ていってもらうということは説明されていません。

K:説明されていなかったのに、西宮市からは出ていってもらうと言われているのですね。

Y:はい。それに弁護団が交渉している中で分かったのですが、家主であるURは、「西宮市の対応に合わせます。」と言っていて、何が何でも返さなくてはいけない、というわけでもないんです。

(続く)

(2016年6月26日付「兵庫民報」掲載)

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