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2016年6月12日日曜日

郷里但馬で大橋豊氏「レッド・パージ」を語る

曽我一作

大橋豊氏が「大きく遅れて、参加者には大変ご迷惑をおかけしました」と恐縮されていたが、また、「大変感激して、寝られませんでした」と、地元に帰って、思いを伝えられる喜びにあふれていた。六十ページにもなるレジュメを用意され、それに基づき、若々しく、しっかりと話された。一時間の約束では――八十五年の人生を語るのだから――足らないが、不当性はもちろん、今日的課題としてのレッド・パージの中身について、よく分かった。

語る大橋氏

五月十九日、但馬年金者組合の誕生会の行事として、大橋氏を招いたが、三十三名の参加者は「不当に黙らない。権力に負けない」姿に圧倒されながら、拍手を送った。

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レッド・パージがGHQの命令で実施されたように、受け止めているが、正しいだろうか。国や経営者、民同系労組役員等の責任は問われていないが、彼らがGHQを利用して、彼らにとって都合の悪い人を排除したのではないか。

また、レッド・パージを「超法規的」だとして、是認する最高裁の判例は、立憲主義の中で許してよいのか。この判例を強いた当時の最高裁長官・田中耕太郎の悪事については、砂川事件をめぐり暴露されているが、これらとの関係についてなど、多くの疑点を残している。

それだけでなく、レッド・パージは、今日的課題だと私は思っている。

①いまなお、思想信条の自由を脅かす、解雇・昇進・賃金差別事案は多く発生している。

②労働者にとって、解雇問題は重大であり、特に、指名解雇・即日解雇は、権力者の意に沿わせる手法となるため、整理解雇四要件が確定している。この観点でも、重要である。

③年金空白の問題は、当組合にとって聞き捨てにできない問題である。

④「戦争のできる国」に突っ走る安倍政治の行き着く先は、人権無視の手法になる。基本的人権を擁護する取り組みを、平和を守る運動としても、高めて行きたい。

(2016年6月12日付「兵庫民報」掲載)

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