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2016年6月26日日曜日

18歳選挙権:神戸学院大学で国民救援会の濱嶋氏が講演

神戸学院大学法学部が「ついにはじまる18歳選挙権」をテーマに学生、教職員、一般市民を対象にした講演会を六月十六日、同大学ポートアイランドキャンパスで開催しました。

「選挙は主権者国民が政治の進路を決める大切な機会。言論の自由がなければ選挙ではありません。ところが日本の公職選挙法は、《べからず選挙法》と呼ばれるほどメールやビラ、演説会など言論活動を細かく規制。そこには耳を疑う規制の実態がある一方、自由化を求める知られざる市民運動の歴史があります。憲法と国際人権法を羅針盤に活動する人権NGOの経験から、公選法のもとでもできる活動のノウハウと選挙運動自由化の展望を語ります」(主催者の案内文)として国民救援会兵庫県本部事務局次長の濱嶋隆昌氏が九十分間にわたり講演しました。講演にこめた思いを濱嶋氏に書いていただきました。


どうなる?ではなく、どうする?と考えてみよう


濱嶋隆昌

聴衆は、ほとんどは政治活動に参加したことがないであろう約八十人の学生たち。聴講者に満足してもらえたか不安ですが、お話をかいつまんで紹介します。


ナチスに抵抗した牧師―マルティン・ニーメラーは「初め、共産主義者や社会主義者が弾圧されたとき、私は不安だったが何もしなかった。やがて、学生や新聞が、そしてついに教会が弾圧されたときに抵抗したが、あまりにも遅かった」と語っている、この人は抵抗したのだからすごい。でも、もう遅かった。戦争はある日突然くるのではない。今の日本は大丈夫だろうか。

かつて八坂スミさんという女性が九十一歳のとき、こんなうたを詠みました。

這うことも/できなくなったが/手にはまだ/平和を守る/一票がある

十八歳も九十一歳も、同じ一票を持っている。私たちみんなに一票です。ただし、みんな一票だけ。どんな有名人でも、どんな大金持ちでも一票。全員対等です。

最近、格差社会と言われます。不平等な仕組みのなかでほんの一%の人がトクをして、残り九九%の人がソンをしていると言われます。でも、もしみんな一票ずつだとしたら、今の仕組みでソンをしている人は圧倒的に多数派かもしれません。自分や家族、あなたの将来の家族を思うと、選挙に行く価値はあるのでは? 少なくとも人任せにできる? このままだったら〈次の十年はどうなるの?〉ではなく、〈次の十年をどうするの?〉これが、私たちに問われていることです。

確かに選挙法は歴史的に多数派の意見を反映しにくい仕組みになっています。それでもSNSを使った選挙運動などはできます。

そして肝心なのは、社会の運営に参加し、意見を表明する権利は十八歳以下にもあるということです(児童の権利条約)。十七と十八の違いは投票する権利があるかないかです。投票のことだけでなく、若い世代が社会の構成員の一人として、広く政治のことを考え、行動してくれたら。それがNGOの現場からの若い世代へのメッセージです。

(2016年6月26日付「兵庫民報」掲載)

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