記事を検索

2016年6月5日日曜日

市民にあたたかい神戸市政を〈18〉:市立幼稚園の廃園計画(2)

地域からの道理ある主張に応えず

日本共産党神戸市議 林まさひと

前号から続く)同時に、地域にとっての公立幼稚園の存続の意味の深さが、さまざまに語られ、公立幼稚園の廃園が、その地域の自治を壊し、地域のもっている力を弱めてしまうことが浮きぼりになったと思います。


  • 「住吉町住民の財産、町民の思いがつまった園庭」
  • 「福祉・教育における施設は『地域の核になれ』と言われますが木津幼稚園はまさに地域の核」
  • 「幼稚園がなくなれば、地域のつながりを途絶えさせる。市立幼稚園は送迎が当たり前なので、その事を通してPTAなどの活動もさかん。なくしてしまったら元に戻せない」
  • 「野山、自然に囲まれた環境で子どもたちは心も体も鍛えられ、インフルエンザの発症も一人だけだった」
  • 「この幼稚園で自然を学び、その後、森林学を学び、林野庁へ。今後は発展途上国に。幼稚園の経験が生かされています」

―陳情者からは、有形無形の効能が、本当に豊かに出されました。

*
神戸市立幼稚園PTA連合会の陳情書にはこう書かれています。

「保護者と先生と地域で子どもを育てる―公立幼稚園を認定こども園に移行した政令指定都市もあれば、公立幼稚園ゼロの政令指定都市もあります。その中で神戸市は全国トップクラスの公立幼稚園を誇ります。他府県・他地方よりも公立幼稚園が根付いているといえます」 
「公立幼稚園の最大の特長は『全てを巻き込んだ教育』だと思います。園児と先生のみで教育が進むのではなく、保護者と地域、そして自然が大きく関わっています。保護者は毎日の送迎や親子行事などで子どもと積極的に関わり、親子の結びつきを強めます。地域は、行事ごとに近隣の方が参加し、絆を育みます。そして、自然は、四季折々の行事やふとした遊びの中で子どもたちにその多様性や温かさ、時に厳しさを教えてくれます。これだけの教育環境はどこでも揃えるというものではありません」 
「長年培ってきた幼児教育のノウハウを途切れさせることなく、より多くの子どもがそれを受けられる機会を積極的に作っていくべきだと考えます」

*
この道理ある主張にたいして、教育委員会は真正面から回答することができませんでした。日本共産党神戸市議団は議会で、神戸市が閉園計画を修正したことがさらに矛盾を深めていると神戸市の矛盾を突く論陣を張り、陳情の採択を求めました。しかし、自民、公明、民主こうべ、維新・民主、志民党などの賛成多数で、幼稚園廃園の条例は可決されました。

*
条例は施行されましたが、「私たちはあきらめません」(陳情者)の思いに応えるため、地域の願いにこたえる形で幼稚園を存続させられるよう、引き続き頑張りたいと思います。
(終)

(2016年6月5日付「兵庫民報」掲載)

日付順目次