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2016年4月24日日曜日

どんな人?/こんな人!/金田峰生さん〈下〉

阪神・淡路大震災の救援・復興に奔走/個人補償・公的支援を求め全力

熊本地震救援募金にとりくむ金田さん

―二十一年前の阪神・淡路大震災のときは、どこにいたのですか

自宅にいました。その日はちょうど朝の宣伝に行く日でした。目覚まし時計をパンとたたいて止めたと同時にドンっときて、ダンプか何かが家に突っ込んできたんかなと思うような。そのあと天井がグルグル回っていました。

―当時、どういう活動をされましたか

とりあえず、高齢者がいる家とか、一人暮らしの方とか、思いつく限りバイクで回って、そのご近所の要望も聞いて、まだ行政に行くという知恵がまわらずに、知っているところに「何とかなりませんか」とか連絡をとっていました。

そうこうしているうちに地元の南原富広市議(当時)と連絡が取れて、神戸西区災害対策本部を立ち上げて、本格的に救援活動を始めました。

当時の後援会長さんが大きなタンク持っていました。お宅が井戸水だったので、一晩そこに置いて、満杯のタンクをワゴンに乗せて運びました。

冬でもあり、弁当も冷たいので、温かいものがいいだろうと、みそ汁や豚汁やうどんの炊き出しをしました。白菜や大根を農家から「抜いて、持ってけ」と言っていただき、隣町の味み噌そ屋さんは、私たちの活動を知って、味噌を二樽たるも下さいました。三木市に、兵庫県の支援物資のストックヤードがあり、被災者から要望を聞いて、トイレットペーパーやおむつ、布団を届けて回りました。

一方で兵庫県は、復興ではなく「創造的復興だ」と言い出し、神戸市は、「空港をつくる」と言い出しました。国では住専には税金をつぎ込むが、被災者支援はケチる。なんやねんそれはってことで「空港より住宅を」「住専より個人補償を」と。「へぇ~。共産党が個人財産を守れと言い出した」なんて驚かれたこともありました。

私は、この救援・復興のたたかいは、「この国に新しい社会保障をつくるたたかいだと」感じました。被災者生活再建支援法ができました。今度は全壊五百万円に引き上げる動きが強まっています。

―借り上げ住宅では、入居者を裁判で追い出そうとしていますね

被災者を被告人席に立たせようとするとは度し難い。満身の怒りを込めて抗議しています。阪神・淡路大震災の教訓は、「生活再建なくして復興なし」「生活再建の基本は住居であり、住居は人権」であり、コミュニティの大切さです。この教訓に背をむけて、被災者を追い出し、借り上げ住宅をなくすことで、阪神・淡路大震災を終わった事にしようとするのは、まさに棄民政治であり、許せません。希望者全員の継続入居を保障すること、 少なくとも被災者の実情に配慮した、血の通った対応を行うよう、強く求めていきたいと思います。

すべての被災者が幸せな暮らしを取り戻せる日まで支援したい


―阪神・淡路の経験も生かし、東日本を支援してきたのですね

郡山市内の仮設住宅で被災者から話を聞く金田さん(右、13年9月)

東日本大震災では、福島県への支援を担当していました。仮設住宅などを訪問して、戸口で「兵庫から来ました。阪神・淡路大震災の時にたいへんお世話になりました。恩返しに参りました」と挨拶します。打ち合わせた訳ではなく、みなさん自然に言うんです。本当にそういう気持ちなんですね。すると、東日本の被災者のみなさんとの距離がグッと近くなりました。

皆さんから寄せられた義援金で支援物資を調達して届けるのに、条件が限られていますから、何がいいか色々悩んで、「やっぱり基本は米だ」と。それから私自身が初めてボランティアに行った時にみかけた、赤ちゃんをおぶって、片手で小さい子の手を引いて、もう一方の手でミルク用に買ったペットボトルをさげて、階段をのぼる母親の姿を思い出して、「水だ」と。

はじめは、いわき市に行きましたが、郡山市にも支援に入ってほしいと言われて。郡山への支援の打ち合わせに行ったとき「住宅は人権です。たとえ仮設でも、憲法二十五条の人権が保障されなければならない」「物資を届けるだけでなく、共産党だからできるボランティアを一緒に考えたい」とえらそうに言ってしまいました。支援センターの皆さんは「このやろう」って思われたかもしれません。でもずっとお付き合いいただいて、前回も今回も、「兵庫でぜひ勝ってほしい」とエールを送ってもらっています。本当にうれしく思っています。

―東日本はひきつづき支援していくのですか

いまどんどん避難解除がされていますが、帰るに帰れない状況も続いています。将来は帰りたいという人もたくさんいます。これからどれくらい先になるかも分かりませんが、そこで人が住み、生活ができるようになって初めて復興であって、そこを放置して、成しえないままで、事故が収束しました、復興しましたと言われても、福島の方がそれでいいというなら黙りますが、それでも私は認められません。いずれにせよ、すべての被災者が幸せな暮らしをとりもどす日まで続けます。

戦争法廃止へ野党が多数派に「この目標は譲れない、勝たないかん!」


―最後に、参議院選挙への意気込みを

このままでは戦争によって命が失われる。人の尊厳、国民の権利がふみにじられてしまう。だから戦争法を廃止する、そのために野党が多数派になる。この目標は一歩たりとも譲ってはいけません。前回は四位でした。前回から大幅に票を伸ばさないといけません。前回より激しいたたかいになります。私自身も変わらないといけない。「やれることはなんでもやる」。負ける訳にはいかない。勝たないかん。ほんまにそう思っています。

(終わり)
[三月初旬収録]

(2016年4月24日付「兵庫民報」掲載)

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