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2016年4月24日日曜日

但馬の医療・介護を考えるつどい:実行段階に入った病床削減

新たなたたかいのとき



但馬の医療と介護を考える集いが、地域医療をまもる但馬の会主催で四月十七日じばさん但馬交流センターで開催されました。司会は谷口真治香美町議が務めました。

千葉裕代表が、十年前の医師不足を起点とした但馬全域での病院再編とのたたかいを引き継ぎ、二年前の八鹿病院でおきた事件をきっかけに但馬の会が結成された経過を紹介し、いま新たなたたかいのときだと開会の挨拶をしました。

兵庫の地域医療を守る会代表の今西清(筆者)が、県内各地での公立病院統合再編を通じて病床削減が実行段階に入っていることを紹介し、国家戦略特区などを背景として医療の産業化が行われている実態をふまえ、地域医療構想による病床削減再編や新公立病院改革から但馬の地域医療をまもる課題が急務になっていると基調報告をしました。

また、医療費適正化、国保の都道府県単位化、介護制度改悪が連動し、戦争する国のための社会保障費抑制が大規模に仕組まれており、命を削る攻撃と対決するオール但馬のたたかいを開始しようと提起しました。

奥村忠俊豊岡市議は、豊岡病院も大きな病床削減の危機になることや、統合して新しくできた朝来医療センターが医師不足から四十床縮小し、MRIなどの医療機材も導入できない実態を報告しました。

藤原敏憲養父市議は、八鹿病院には五十名を超す医師がいたが現在は三十名になっていること、付属看護学校卒業生のうち八鹿病院に勤務するのは八名にとどまること、その中で新公立病院改革プランが作成されるが、地域医療をまもる新たなたたかいが必要で但馬の会の組織拡大が必要であることを報告しました。

谷口功新温泉町議は、浜坂病院、香住病院がベッドはあるものの現実には診療所機能中心で維持していること、救急は豊岡病院に依存しているが医療過疎は深刻で、人間の尊厳が守られていないと訴えました。

中川健一たじま医療生協常務理事は、介護保険制度改悪のなかで、地域では懸命に介護を支える活動をしているが、国と自治体の公的責任が問われていると報告しました。

ろっぽう診療所の藤井高雄所長(医師)は、「国は精緻な数字で必要病床数の計算を行っているが机上のもので、在宅の受け皿もない住民の命を削るもの。戦争する国づくり優先ではなく、医療と福祉を優先にしないといけない」とフロアから発言しました。
(今西清=兵庫の地域医療をまもる会代表)

(2016年4月24日付「兵庫民報」掲載)

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