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2016年3月20日日曜日

観感楽学

安倍政権が強行した戦争法が間もなく施行される。地方自治があらためて問われる事態だ。国が沖縄県知事を相手どった米軍基地埋め立て建設の代執行訴訟で裁判所の和解勧告を両者が受け入れた▼国は「九九・九%勝訴」と見通していたというが、裁判所は、地方自治法(一九九九年改定)は「国と地方公共団体が対等、協力の関係となることが期待された」のに、現状は「改正の精神に反する状態」と批判し、国が「敗訴するリスクが高い」と指摘した▼埋め立て許諾の県の権限に、国が代執行を振りかざすことは憲法が保障する地方自治に対する乱暴な侵害にほかならないからだ▼神戸市による非核証明書の義務づけ措置も港湾管理権を有する地方自治の問題でもある。四十一年間続く非核「神戸方式」への日米両政府の攻撃、圧力は憲法上、許されない▼特定公共施設利用法など十本の法律が一括改定された戦争法制は、自治体の管理する港湾、空港、道路などをアメリカの戦争支援に優先使用できるように国の権限を拡大した。沖縄でも神戸でも住民の意思を尊重する「住民自治」に支えられた地方自治を守ることは戦争法をめぐるたたかいの重要な争点だ。(K)

(2016年3月20日付「兵庫民報」掲載)

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