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2016年3月13日日曜日

憲法が輝く兵庫県政へ[20]:保育

どの地域に住んでも格差なく子どもたちに豊かな発達を

兵庫県保育所運動連絡会会長 増田百代

二〇一五年四月から、子ども・子育て支援新制度がスタートしました。

この制度は税と「社会保障の一体改革」のなかで消費税を財源としています。また、保育の保障を現物給付から現金給付に変え、市場競争原理と直接契約制を導入しました。このことは憲法二五条に基づく公的社会保障の切り崩しにつながります。

実際、新制度が実施されて様々な現象が現れています。給付型が、地域型給付と施設型給付に分けられ、新制度に入らない施設・事業を合わせると十四種類になり、認可基準など差がもちこまれました。

さらに教育・保育を統一すると言いながら、子どもたちは、年齢と保護者の労働実態に応じて、一号認定、二号認定、三号認定に分けられ、保育時間も保護者の労働時間で基準時間認定、短時間認定と決まります。また教育・保育のあり方も、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領と三つになりました。

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子どもたちにとってその矛盾が大きくなるのが認定こども園です。

認定こども園には、幼保連携型、保育所型、幼稚園型、地方裁量型の四種類が存在し、その所管もそれぞれ違います。

幼保連携型認定こども園は、認定こども園のなかでも別の制度になっています。

同じ認定こども園のなかに一号認定、二号認定、三号認定の子どもたちが生活します。

働いていない保護者の三歳以上の子どもは一号認定で、春休み、夏休み、冬休みがあり、給食の提供義務はありません。また保育時間は四時間です。

働いている保護者の三歳以上の子どもは二号認定で、春休み、夏休み、冬休みはなく、給食の提供義務があります。保育時間は保護者の労働時間によって十一時間と八時間に分かれます。

こうした子どもたちが混在し、教育・保育を受けています。二号認定の子どもたちは四月一日が入園ですが、一号認定の子どもたちは四月八日が入園です。子どもたちは日々、認定こども園のなかで差のある生活を余儀なくされています。

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この認定こども園を推進してきたのが兵庫県です。それを受けて、芦屋市をはじめ各市で公立幼稚園と公立保育所を認定こども園に作り変え、民間移管するということが起きています。そして、それぞれの市で幼稚園や保育所の保護者の反対運動が起きています。

兵庫県のどの地域に住んでも格差がなく、児童福祉法の基本理念に基づいてすべての子どもたちの発達を保障するよう、国・兵庫県に責任を果たさせることが大切です。

(2016年3月13日付「兵庫民報」掲載)

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