記事を検索

2016年2月21日日曜日

憲法が輝く兵庫県政へ[18]:労働

〝トリプルダウン〟から労働者・県民のいのちを守る県政へ

兵庫県労働組合総連合議長 津川知久

年明け早々からの急激な円高・株価下落。それを食い止めるため日銀はマイナス金利導入。しかしその効果は数日で元の木阿弥。日経平均構成銘柄の四割が二〇一三年四月の日銀「異次元緩和」前の水準に逆戻りしておりアベノミクスの破綻は明々白々。GDPの六割を占める家計消費、その源泉=労働者賃金の大幅増がいまこそ必要です。

県下労働者の実態―兵庫労連への労働相談から


非正規雇用が四割・二千万人、年収二百万円以下が二五%・千百万人。職場では短期の「費用対効果」を求める成果主義が蔓延しています。

昨年の一年間で兵庫労連・労働相談所に寄せられた相談は五百七十四件。その内容で一番多かったのが「パワハラ・セクハラ・いじめ」。労働者の精神的疾患が増えているのも当然です。職場で人間が、人間らしい関係が壊されているのです。


昨年1年間、兵庫労連・労働相談所に寄せられた相談の内容(複数回答)
パワハラ・セクハラ・いじめ 12%
賃金・残業代未払い 11%
解雇・雇い止め 10%
労働時間・休暇 9%
退職強要・勧奨 5%
労働契約違反 4%
労災・職業病 4%
労働条件切り下げ 4%
その他 42%
不明 0.3%

「世界で一番、企業が活躍できる国」をめざすアベノミクスが労働者にもたらしているものは何か。トリクルダウンどころか、実質賃金低下・雇用不安定・健康破壊の〝トリプルダウン〟です。

井戸・兵庫県政の対応は


そんな労働者の賃金・雇用にかかわる県の施策はどうか。井戸県政は『ひょうご経済・雇用活性化プラン(平成二十六~三十年度)』と『第三次県行革プラン』という二つの「長期プラン」をもとに各年度の県予算・県行政で具体化してきています。

しかし前者でいえば、来年度予算で重視するのは相変わらず大企業向けの「産業立地促進補助」や「本社機能の誘致」。これには数十億円をつぎ込む一方で、新規に「中小企業における正社員転換等支援事業」をおこしながらその額はわずか一千万円。行政のこころの置きどころはどこにあるのか歴然としています。

後者でいえば、県職員賃金の自治体独自カットを全国で唯一続ける県となり、職員数削減・非正規への置き換えをさらに進めています。教育・医療・福祉予算の削減と相まって、いわば労働者の「間接賃金」が削られているのです。

アベ政治を許さない共同のたたかいは県政打開の確かな力に 


憲法に基づく政治そのものを投げ捨て二つの暴走を続けるアベ政治。これに対する職場・地域からの「戦争する国にさせない」運動と「労働者の直接・間接賃金の大幅引き上げ」の運動。二〇一六年春闘において兵庫労連はそれぞれで共同をひろげていくことに全力を尽くします。アベ政治の使いっ走りをするイド県政の転換もその延長上に見えてきます。

(2016年2月21日付「兵庫民報」掲載)


日付順目次