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2016年2月14日日曜日

電力自由化Q&A:わが家はどうなるの?[1]

電力兵庫の会 速水二郎


四月から始まる「電力自由化」って何なの?


Q 今までの流れは?

A 戦後、関西電力など十の電力会社だけが電力を売ったりすることができました。この独占的な立場こそが、電気料金の高止まりや不便な料金体制などを引き起こしてきました。これを解決し、次世代の自然エネルギーや効率的な電気流通を実現しようとスタートしたのが「電力自由化」です。二〇〇〇年から、いわゆる大口の消費者から順次自由化され、今年から一般家庭も今までの十電力会社以外から電力を買うことができるようになるのです。

Q なぜ、「自由化」なのですか?

A 地球温暖化を防止するため化石燃料による温室効果ガスを発生しない再生可能エネルギー発電へ世界は競って切り替えています。市民や地域そして自治体などが発電事業を興せるよう、発電・電源部門の「自由化」が必要となったのです。


Q この経過で約十五年経ちましたが、メリット、デメリットは?

A メリット――全国で再生可能エネルギーによる発電事業が爆発的に増えました。今までは原発利益共同体による原発立国政策が基本で、3・11福島原発事故までは再生可能エネルギー発電は諸外国に比べ、片隅に置かれ大変な遅れとなっていました。福島事故後は、その反省から原発をなくし地球環境を守る立場で、市民運動・地産地消・省エネが大きく広がり、大中小の〝発電事業〟が大きく発展しました。

デメリット――日本列島には再生可能エネルギー発電の潜在量が大量にあります。これを地域ごとの資源として発展させるべきなのに、大企業が進出して囲い込んだり、「安い電力」のため地球温暖化を悪化させる石炭火力発電にのめり込む姿が増加しています。

Q 新電力はなぜ電気料金を安価にできるの?

A 新電力は、卸電力取引所等も活用しながら、さまざまな発電事業者から、消費者にとって最適な組み合わせとなるようにしながら電力を調達します。

発電コストは調達先によって異なります。一方、昼間に電気を利用して、夜間はほとんど利用がない消費者に合わせたプランも出てきます。

また都市ガスやガソリン、携帯電話等のサービスと抱き合わせで契約すれば割引率を高くするプランなどで「安さ」を宣伝する会社もあります。

その他にも、大量一括購入による値下げや経費削減等の営業努力によって、電気料金を安価にする努力が行われるでしょう。

ただし、送電や不足時の電気の補充を十電力会社に託すための「託送料金」が加算されます。

なお、今までの十電力会社体制では「総括原価方式」で電気料金が決められていました。これはかかった費用を積み上げて、一定の利益を上乗せし、自動的に料金を請求する方式で、電力会社の費用削減努力の不足が指摘されてきました。

(2016年2月14日付「兵庫民報」掲載)

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