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2016年1月10日日曜日

市民にあたたかい神戸市政へ〈1〉:空港

神戸空港の運営権を売り飛ばすな!

「ストップ!神戸空港」の会事務局長 北岡 浩

十年で赤字十六億円、累積債務は約四百五十九億円


神戸空港は開港後十年が経過しました。

神戸市は、開港後十年間で二十九億円の黒字を見込んでいましたが十六億円の赤字となりました。利用客が予測を大きく下回り、着陸料収入が見込みの約四八%でしかなかったためです。

さらに空港事業のための市債が二百二十億円残っています。スカイマークの格納庫やターミナルビルへの支援など、新都市整備事業会計から二百十四億円を借り入れています。債務総額は管理収支の赤字の穴埋め二十五億円を含め四百五十九億円にもなるのです。

神戸空港の「命の綱」・スカイマーク社は経営破綻。現在再建中ですが赤字路線の休・廃止や運賃の値上げなどが予想され、神戸空港に未来はありません。

運営権の売却へ準備を加速


関西空港と伊丹空港を管理・運営している新関西国際空港会社は、約一兆円の債務の回収を目的に、空港の基本施設の所有権を維持しながら、運営権を売却するコンセッションを行っていましたが、競争入札の結果オリックスを中核とする「関西エアポート」が取得し、今年四月から運営することとなりました。

神戸市は、「関西三空港の一体運営」を口実に、「関西エアポート」に神戸空港の運営権も買ってもらおうと、資産の査定をするなど準備を加速させています。

「言い値で買いたたかれる」のは必至


新関空会社の運営権売却の目的は、有利子負債の確実な回収です。しかし神戸空港の場合「債務を切り離して」の売却になります。負債は神戸市が返済し続けることになります。

さらに運営権売却のインセンティブとして空港関連商業施設での収益拡大のため隣接用地の便宜供与も検討されています。

運営権の対価の透明性も問題です。コンセッションは競争入札が原則ですが、交渉相手は「関西エアポート」だけです。競争原理は機能せず公正性も担保できません。

負の遺産をロマンの島に


神戸市自身が神戸空港に見切りをつけた今こそ、神戸空港の全てを包み隠さず明らかにし「神戸空港の今後について」廃港も含め市民の合意を得るべきでしょう。

「ストップ!神戸空港」の会は、神戸空港は直ちに廃港にして、跡地は太陽光発電や風力発電など自然エネルギーの基地として活用することを提案しています。

会は、神戸空港に象徴的に表れている逆立ち市政を、まともな市政に転換するために今後とも全力をあげる決意です。

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「ストップ!神戸空港」の会は、パンフレット『神戸空港開港十年の検証――震災復興「希望の星」から運営権売却まで』を作成しました。どうぞお読みください。

(2016年1月10日付「兵庫民報」掲載)

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