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2016年1月10日日曜日

観感楽学

西宮市の借り上げ住宅に住む松田康雄さんは、市がURに住戸を返還した後も二五%の「補償金」を払い続けている事実に気付き、市に監査請求をした▼これに対して、西宮市は「二十年の期限まで家賃の二五%相当額を支払うが、神戸市では最初の二カ月は七五%、それ以降は二五%の補償金を支払っている」と回答。図らずもこの回答で、神戸市も「補償金」を支払うことが明るみに出た▼これまで、神戸も西宮も、借り上げ住宅入居者を早く退去させ、URに住戸を返還すれば自治体の家賃負担が軽くなると説明してきた▼ところが空き家にして返還しても、「一棟借り」の場合は家賃全額を、「個別借り上げ」の場合も二五%の家賃相当額を「二十年期限」までの残期間支払い続けるとなれば、自治体は空室家賃という莫大な負担を負うことになる▼借り上げ住宅協議会が「追い出し」で空室となった実数をもとに「補償金」を計算している▼神戸市の場合、一棟借りの空室が五百二十五戸で六・三億円、個別借り上げの空室二百六十五戸で八千万円、年間でなんと七億円。継続入居を認めれば、家賃収入や国の補助があり二億円で足りたのに。 (D)

(2016年1月10日付「兵庫民報」掲載)

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