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2016年1月3日日曜日

観感楽学

戦後七十年、新憲法下毎年絶えることなく国民的記念日を築いてきた。二月二十日多喜二忌、三月一日ビキニデー、三月十日東京大空襲慰霊の日、五月三日憲法記念日、六月二十三日沖縄県慰霊の日、八月広島・長崎被爆慰霊と世界大会、八月十五日戦没者慰霊の日、十月二十一日学徒出陣追憶の日、十二月八日不再戦の日▼戦後七十年、帝国憲法下の戦争式典の復活は許さなかった。元日四方拝、毎月八日大詔奉戴日、二月十一日紀元節、三月十日陸軍記念日、四月二十九日天長節、五月二十七日海軍記念日、十一月三日明治節。この日々、皇居遥拝、勅語奉読が小中大学で行われ、朝鮮、台湾の民族は母語を禁止された▼戦後七十年、伏字なき『蟹工船』を出版し、『きけわだつみの声』を広げ、「原爆許すまじ」「沖縄を返せ」を国民歌とし、『ひめゆりの塔』『二十四の瞳』を映像にし、ちひろ美術館、無言館の絵画を愛し、列島を覆う大空襲の記録に心血を注ぎ国民的記憶遺産を創造した▼戦後七十年、新憲法下の巨大な国民的蓄積が呼び起こされるなら、戦争法廃止の国民連合政府を展望して、新たな国民的記念日と記憶遺産を築き続けるだろう。(A)

(2016年1月3日付「兵庫民報」掲載)

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