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2015年5月17日日曜日

県下8カ所の憲法集会に2,100人以上

神戸憲法集会

戦後70年、安倍政権が「戦争立法」、改憲への動きを強めるなか、5月3日の憲法記念日を前後して、神戸憲法集会(2日)では朝日新聞論説兼編集委員の半田滋氏と沖縄国際大学教授の前泊博盛氏が講演し800人が参加したのをはじめ、はりま、尼崎、西宮、川西、いなみ、丹波、但馬でもそれぞれ憲法にかかわる集会が開かれました。県内全体では2,100人以上が参加し、憲法の値打ちを学び、生かそうと決意を新たにしました。

また、兵庫県憲法共同センターも9日から県民局単位のブロック交流会を開催。兵庫県弁護士会も6月21日・神戸東遊園地での「集団的自衛権行使容認&特定秘密保護法」反対兵庫大集会・パレードの準備を進めています。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

憲法集会@尼崎


今年は「戦争、原発、貧困、差別を許さない尼崎共同行動」として5・3憲法集会@尼崎が開かれました

尼崎で10年以上にわたり「憲法9条を守ろう」の点で幅広く結集している「9条の会・尼崎ネットワーク」が毎年5月3日に尼崎憲法集会を開催してきましたが、今年は憲法9条に限らず、安倍政権の憲法を逸脱する様々な暴走政治をストップさせようと、「戦争、原発、貧困、差別を許さない尼崎共同行動」を結成して「5・3憲法集会@尼崎」を、5月3日(日)午後、阪神尼崎駅前・中央公園で開きました。

この集会には、「平和」と「いのちの尊厳」を基本に日本国憲法を生かし、集団的自衛権の行使に反対、戦争のためのすべての法制度に反対、脱原発社会を、平等な社会を希求し、貧困・格差の是正を、人権を守り、差別を許さず、多文化共生の社会を―のスローガンのもとに、市民300人が集いました。

集会では、9条の会尼崎ネットワーク、さいなら原発尼崎住民の会、日本軍「慰安婦」問題を考える会・尼崎、尼崎地区労働組合総連合などの代表が次々に訴えました。また、9条の会・尼崎ネットワークの大江和夫事務局長が行動提起を行い、集会宣言を採択しました。

その後、全員で中央三和商店街をピースウォークして、商店主や買物途中の市民に訴えました。
(徳田稔=尼崎市議)


(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

憲法を守るはりま集会


第37回憲法を守るはりま集会が5月3日、姫路市文化センターで550人の参加で開催されました。

集会は合唱曲「新しい憲法の話―日本国憲法第9条」で開会。実行委員会長の松本滋県立大名誉教授が憲法を守る意義を語り、9条を持つ国として外国への支援をおこなった実例をスライドで紹介するなど多彩な企画で日本国憲法の力をアピールしました。

講演ではドイツ文学者の池田香代子さんが「安倍版ニュースピークにご用心」をテーマに憲法「押し付け」論を事実で批判し、武力行使を前提にした安倍氏の「積極的平和主義」の誤りを打ち破ることを呼びかけました。また、若者のとりくみを紹介し勝利の展望を語りました。



(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

9条の会かわにし:憲法記念日の集い

「戦争立法」を阻止しようと9条の会かわにしは憲法記念日の集いを開き70人が参加しました。

山口さん
「一海軍情報士官が戦争体験を回想する――なぜ、戦争を早期に終結できなかったのか?」と題して大阪外国語大学名誉教授・山口慶四郎さんが講演し、DVD『カナリア諸島の日本国憲法9条』が上映されました。

山口さんは、欧州では戦争が終わり、日本の敗北も必至となっていた1945年6月10日、樺太の基地に着任し、ソ連の動向を知るためモスクワ放送を聴きとっていたこと、日々ソ連空軍の増強のもと何の対策も打たれないまま、ソ連は8月9日に参戦、九死に一生を得たことなどの経験を語りました。

また、2つの原爆投下や沖縄戦、大都市の空襲、外地での餓死などで多くの人が亡くなったことをあげ、「いったん戦争を起こすと簡単に止められない。今はとても危険な状況で、今こそ9条の出番、早く安倍政権に終止符を」と訴えました。
(野尻千世子)

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

兵庫県憲法共同センターがブロック別交流会

兵庫県憲法共同センターは5月9日神戸地域を皮切りに連日県民局単位でブロック別交流会を開催しています。

神戸の交流会

神戸の会議では、津川兵庫労連議長が、「安倍政権の持ち出した戦争立法は憲法の平和条項を実質的に破る重大なもの。危険性を大いに学び、国民的共同のたたかいを広げよう。このたたかいは安倍政権が国民に追い詰められた中での暴走。暴走ストップだけでなく、憲法を生かし新しい政治を開く展望のあるたたかいだ」と開会挨拶で述べました。

「戦争立法」の学習の講師は明日の自由を守る若手弁護士の会に要請しました。神戸地域の交流会では坂本知可弁護士が講師をつとめました。坂本弁護士は「憲法前文には、読むと今でも感動するほど、平和への決意と覚悟が込められています。『戦争立法』はこの憲法を踏みにじるもの。曖昧な基準で自衛隊が海外で武力行使するものとなっている」と詳しく説明しました。

交流では、須磨区や灘区などのセンターが会議、宣伝や署名を毎月継続してきたことを報告。他の区からも「署名に反応よい」「開店休業だったが再開したい」「実質的に動くようにしたい」「9条の会も活性化したい」など発言が続きました。

また、今後、毎月交流会を開くことも確認されました。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

安倍政権NO!戦争する国づくりNO!:JR姫路駅前に150人


連休最後の5月6日、大改修が終わった姫路城観光に賑わうJR姫路駅前で、戦争する国づくりストップ!はりま共同センターの呼びかけに集まられた150人が「安倍政権NO!」「まもろう9条!」のカードをもって訴えました。

姫路共同センターでは秘密保護法の強行可決された12月6日にちなんで毎月6日に宣伝行動を行っていますが、この日はビラやハンドマイクの大きな音で訴えるのではなく、道行く人に静かにカードをかざして訴えようと呼びかけてきました。

6月6日もJR姫路駅北ピオレ前で午後2時から行います。(出田馨=西播労連事務局長)

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

民青学生班がIS、集団的自衛権テーマに学習会

4月20日、新歓で寄せられた「ISの問題が気になる」「集団的自衛権はこわい」という声にこたえ、民青同盟学生班がジャーナリストの志葉玲さんをゲストに学習会をおこないました。


志葉さんは冒頭「後藤さんの事件以来、ISの問題が取り沙汰されるようになった。同業者として見過ごせない事件であると同時に、今のマスメディアの取り上げ方については思うところがある」と話し始めました。そして、「ISの幹部たちは元々フセイン政権時代のイラク軍の幹部であり、イラク戦争後米軍によって捉えられ、刑務所に収監されていた」と話し、ここで行われていた米軍による拷問や虐待の実態について紹介、「ISは、米軍やイラク警察がやってきたことをそのままコピーしている。背景にはイラク戦争がある」と話しました。

そして、日本の資金でイラク警察を民間軍事会社に戦闘訓練させたことや警察車両を提供したことなどを挙げ「これらの問題に日本も無関係ではない」と指摘しました。

さらに話題は集団的自衛権の問題に。「集団的自衛権は日本が攻撃されていなくても、アメリカが攻撃され、あるいはその恐れがあれば日本もいっしょに戦争するというもの」と話し、「イラク戦争は国連安保理決議にのっとらない違法な戦争だった。それを支持したのが日本。アメリカによる違法な戦争犯罪の片棒を担ぐのかということが問われる」と指摘しました。

最後に、「日本国憲法は平和的生存権を保障している。これは殺されない権利であると同時に、殺さない権利でもある。世界から戦争やテロをなくすためには、この平和的生存権の精神で戦争の原因を取り除く平和外交こそが必要」と話しました。

参加した学生からは「日本がつくった武器が人を殺す可能性があると聞いて恐ろしいと思った」「平和的生存権をなくそうとする自民党のやり方を変えないといけないと思った」などの感想が寄せられています。
(上園隆=民青同盟兵庫県委員長)

(Web版のみ)

新人議員の抱負:兵庫県議(姫路) 入江次郎

「福祉・くらし応援の県政へ」「安倍暴走政治ストップ」―有権者の思いにこたえ


西播メーデーに参加する(左から)苦瓜、谷川、森の3姫路市議と入江県議

昨年3月末に県議選予定候補者となってから約1年間の候補者活動でした。結果は得票数1万7,001票、得票率10・5%で得票数・率ともに前回県議選から前進し、とりわけ産廃問題で党が大きな役割を果たした姫路第4開票区では得票数1,275票から2,396票へ、得票率7・4から15・4%へと躍進する事ができました。

ご支持下さった有権者、支持者の皆様、昼夜を問わず大奮闘して下さった後援会員・党員の皆様に改めてお礼を申し上げます。公約実現のため全力で奮闘します。

選挙中に訴えた「党議席の値打ち」「福祉・くらし応援の県政へ」「安倍政権の暴走政治にストップ!」という政治論戦・ビラ内容などについては、有権者の思いとかみあったものであり、手応えを感じながらの選挙戦でした。

一方で、後半戦の姫路市議選では33票の僅差で次点となり1議席後退という痛恨の結果となってしまいました。10人はみ出しの大乱戦の選挙戦では、政治論戦・大量ビラ配布に加え、地縁・血縁・友人・知人などのつながりをいかした総当りの訴えが大接戦の勝敗を分けるという事を身にしみて痛感しています。その上で4名当選を必ずとたたかった選挙戦で議席を後退させた事については、党の自力の根本問題に加え、敗因を掘り下げて総括する事が今は何よりも求められており、来夏の参院選を地区党一丸となってたたかう上での大前提ともなります。

市議会へ押し上げていただいた、谷川まゆみ市議、森ゆき子市議、苦瓜かずしげ市議と共に力を合わせて頑張ります。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)
★兵庫県議の任期は6月11日からです。
 

新人議員の抱負:姫路市議 苦瓜かずしげ

「憲法を生かし、くらしを守る」「住民が主人公の自治体」をモットーに


西播メーデー会場にて
(左から苦瓜、谷川、森の3姫路市議と入江県議)

4期務めた大脇和代市議の後継候補として活動を開始して丸1年。奇しくも4年前の大脇票3,517票と全く同数票を得ました。貴重な議席を引き継ぐことができ安あん堵どしています。

私の活動範囲である姫路市の西南部、とりわけ私の居住地域は自治会推薦候補者が多数立候補し、自治会丸抱えの取り組みがなされています。党派、訴えなどはともかく、地元の候補者をなんとしても当選させるとの意識が大変強い選挙戦です。私は日本共産党の候補者として政策を全面に訴えるとともに、地域の信頼を勝ち取っている大脇市議の後継ぎであることと、地元生まれ育ちの候補者であることも大いに強調しました。

しかし、今回の当選は、党員のみなさんの大奮闘と3つの党後援会が毎月継続して発行している「後援会ニュース」読者に依拠した戦いに徹底したこと、前回選挙は5人の党候補でしたが今回は4人となり活動範囲が広がっていたことも後押しになったことです。自力を付けることの重要性を改めて自覚させられる選挙でした。

6日に前市議からの引き継ぎを受け、7日に初めての議員総会がありました。党の議席数が1減となり、責任がその分重くなっています。日本共産党議員として大いに研けん鑽さんを積み「憲法を生かし、くらしを守る」「住民こそ主人公の自治体」をモットーに全力を挙げます。体力には自信があります。知力の向上に努め、市民の付託に応え行動する議員としてがんばります。よろしくお願いします。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

新人議員の抱負:兵庫県議(尼崎) 庄本えつこ

「戦争する国づくり」許せない/子どもを大事にする兵庫県に


ボストンで地元の平和活動家と交流する庄本県議(右から4人目)

1月19日に記者会見してから、毎日毎日、支持者・支部のみなさんに支えられての選挙戦でした。

街頭では、安倍自公政権の暴走ストップ、とりわけ「戦争する国づくり」は許さない、9条を生かした平和外交のできる信頼される日本を取り戻すこと、沖縄辺野古新基地反対、「非核神戸方式」をもつ県として「非核平和兵庫県宣言」実現とともに、中学校給食、35人学級を小中全学年で、中学卒業までの子ども医療費完全無料化など子どもを大事にする兵庫県をつくりたいと訴えました。

お孫さんを連れたおじいちゃんやおばあちゃんは「あんなつらいことは二度とこの子たちに味わわせたくない。戦争はだめだ」、とおっしゃいます。若い人からも「安倍さんは怖い」と言われました。信号待ちの車で子連れの若いパパ、ママが最初は笑って見ていたのですが、子どもの医療費の話になったらママがうなずきながら聞いてくれていました。信号が青になりパパもママも手を振りながら発車していったことなど、訴えと市民の願いが響きあっていることを本当に実感しました。選挙中に訴えた公約実現のために勉強し、頑張る決意です。

さて、後半戦が終わった4月27日出発で、NPT再検討会議が行われているニューヨークそしてボストンに行き、ボストンでは高校生と交流しました。真剣に被爆者の話を聞いている姿に、日本でもたくさんの若い人たちと平和について語り合わなければと強く思いながら帰ってきました。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)
★兵庫県議の任期は6月11日からです。

 

NPT再検討会議成功に向けたニューヨーク行動に参加して(1)

わたしたちの運動が世界を動かしている

兵庫県代表団・団長  津川知久(兵庫労連)

被爆70年の年に開かれる第9回核不拡散条約(NPT)再検討会議を成功させようと兵庫から50人(全国1,056人)がニューヨークに集結しました。リンカーンが選挙演説をしたクーパーユニオン大学での国際平和地球会議(4月24・25日)、全世界・全米からも集まって1万人による市内パレード(26日)、日本原水協主催の国際シンポや労働・医療・自治体・女性など各分野の交流会(27・28日)、そして被団協のみなさんは国連ロビーでの原爆パネル展示などなど…さらにその合間をぬってマンハッタン各地での署名行動と、兵庫県代表はNYをわが庭のようにして飛び回り大奮闘しました。

地域・職場での取り組みが世界を動かしている

核兵器禁止署名633万筆の前に立つ津川さん
(タイムスタンプは日本時間)

明日からNPT再検討会議が開始されるというたいへん忙しいときに、その運営の中心を担うタウス・フェルーキ再検討会議議長とアンゲラ・ケイン国連軍縮担当上級代表が、パレードの集結地点に待ち構えてくれていました。日本・世界から集められた核兵器禁止署名633万筆を受け取るためでした。再検討会議の冒頭に寄せられた潘パン基ギ文ムン国連事務総長のメッセージでは「それらの署名はわれわれに、市民社会が力強い希望と期待を持っていることを示してくれた。軍縮のチャンピオンに感謝」と紹介されました。

再検討会議での各国代表の演説を傍聴しました。傍聴席の自動翻訳機には日本語が入っていないので内容がほとんど理解できなかったのですが、それでも気づいたのが「ヒロシマ・ナガサキ」を語る人の多かったこと。被爆70年。日本の運動が果たしている役割の大事さと大きさを実感しました。

孤立しているのは核抑止力に固執する核保有国、そして日本政府

原水協代表が国連近くの日本代表部を訪れ、唯一の被爆国として核兵器廃絶のイニシアチブを強く求めたのに「今すぐ核兵器禁止条約の交渉をしろといっても保有国・周辺国は入らない」との返事。その返事をした佐野利男軍縮大使は会議場では鞄を机の上に置きっぱなしで資料を出そうともしない。他国の発言そっちのけでスマートホンの画面に見入っていました。



(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

NPT再検討会議成功に向けたニューヨーク行動に参加して(2)

国際世論は日米などの抵抗勢力を包囲

日本共産党国会議員団兵庫事務所長 金田峰生

国際行動デー・NY行動パレード(前列片手をあげているのが金田さん)
(写真提供は津川さん、タイムスタンプは日本時間)

26日の「核兵器のない世界のための国際行動デー・NY行動パレード」は、沿道の通行人やアパートの窓から、たくさんの笑顔とピースサインが寄せられ、特に「No War(戦争をなくそう)」の呼びかけに反応がありました。

代表団が633万6,205人分の「核兵器全面禁止アピール署名」を提出。フェルーキ議長は「皆さんは正しい目的に向かって、正しい方法で活動している」、ケイン氏は、「国連を代表し、私は皆さんの署名を謙虚な気持ちで受け取ります。署名された1人1人の方に心から感謝します」と挨拶しました。

また、潘基文国連事務総長は、NPT会議へ宛てたメッセージの中で、「それらの署名は、市民社会がわれわれに強い希望と期待を持っており、軍縮のチャンピオンに感謝する」と述べました。

27日の、「ともに核兵器のない世界へ新たな地平を開こう」と題する国際シンポジウムは、セルジオ・ドゥアルテ元国連軍縮担当上級代表、ホルヘ・ロモナコメキシコ軍縮大使、ジョセフ・ガーソンアメリカフレンズ奉仕委員、ジェニー・クレグイギリス核軍縮運動家をパネリストに迎え、1,000人を超える参加者で大きく成功しました。

*

いまだに「核抑止力論」にしがみつく政府が存在し、日本政府もアメリカ政府に追従していますが、核兵器廃絶に抵抗する勢力は、国際世論に包囲されています。

圧倒的多数の国が、広島・長崎を繰り返ない立場から出発し、核兵器は抑止力ではなく、無差別大量殺人兵器であり、その存在自体が非人道的であるとの認識に到達しています。「抑止力論」や段階論は厳しく批判されています。

巻き返しが強まり、今回のNPT再検討会議は成果が期待できないだろうとの予測がされていますが、私は、皆さんの署名と草の根の活動が、確かに国際社会へ大きなインパクトを与え、励まし、揺り動かしていることを実感しました。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

NPT再検討会議成功に向けたニューヨーク行動に参加して(3)

1筆1筆の署名と行動が世界を導く

新日本婦人の会兵庫県本部 荻野潤子

平和メッセージタペストリーを掲げて(左端が荻野さん)

新婦人兵庫は、ニューヨーク行動に向け、班、支部が原爆展や街頭宣伝、お店・お寺・教会・保育園・幼稚園・学童保育などへ申し入れ、核廃絶署名を5万2,200筆集め、9人(県・5支部、子ども1人)の代表に託しました。

1万人の大パレードでは県下の女性たちの平和のメッセージでつくったジャンボタペストリーを掲げ、国連まで2時間以上も行進! 英訳の非核「神戸方式」を海外代表や市民に渡し、交流しました。

「核兵器いらない女性のつどい」は400人の参加で熱気いっぱい! 笠井貴美代中央本部会長の「私たちは核廃絶を握って離さず原爆展・署名行動してきた。安倍首相が訪米し国会にもかけないまま日米軍事ガイドライン改定を狙うが、戦争だめ!の女性のレッドカード行動は発展し、選挙では民主勢力が連続前進。海を越え連帯しよう」の呼びかけに続き、米国、マーシャル、広島、沖縄、福島、長崎のたたかい、ピッツバーグの「広島を記憶する」アート紹介…と世界の女性たちが次々に発言。フィナーレはアメリカと私たち日本の若い世代が登壇! 核も基地も戦争もなくそう!とエール交換し、連帯の意思を固めました。

連日、ニューヨーク市内で署名活動。慣れない英語での呼びかけにも、「こんな活動に出会えて嬉しい! ありがとう」「私はヒバクシャと知り合いで米国で宗派を超え核廃絶賛同を広げている」「ドイツは脱原発を決めた。日本も決断すべき」「日本といえばトウキョウ・オオサカ・コウベに加えてフクシマだ。NO NUKES賛成」と熱い反応! パタパタ鶴が大変喜ばれました。

1筆1筆の署名と、同じ思いの仲間の行動と連帯の力が世界を核廃絶へ大きく導いていると確信。8月の原水禁世界大会に核廃絶署名をさらに10万筆積み上げようと、新たに決意を固めました。

送りだしてくださった皆さん、ありがとう!

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

第8次東日本大震災・全国青年ボランティア

原発と人間は共存できないと実感

竹國純一

民青同盟中央委員会がゴールデンウイークにおこなった第8次東日本大震災・全国青年ボランティアに兵庫県から6人の青年が参加しました。

*

私には2年ぶり7度目の福島へのボランティアでした。福島に着いた初日は双葉町と富岡町へフィールドワークに行きました。この地域は津波の被害がそのまま残されている地域です。家の中に軽トラックが突っ込んでいたり、1階の部分がめちゃくちゃに破壊されたままの家が残っています。

4年以上が経った今でもこんな光景が残っているのはとても異様でした。

仮置き場

そしてもう1つ異様だったのが、除染によって出来た放射能汚染物を入れた黒い大きな袋が何段にも山積みにされている仮置き場、それが至るところにあるという光景でした。自然とは相容れないその大きな黒い山は不気味にも感じます。

除染をして線量が下がってもまた上がる。2回目以降の除染には東電も国も責任を負わない。道路1本で帰宅困難地域だと選別される。家庭内、地域内でも分断が生まれている。

その光景を見て、現状を聞いて、この地域は復興が進んでいるのか疑問に思いましたし、それ以上にどんどん人が住めなくなっているんだなと思ってしまいました。地元の方の「この町が消滅するのを見届けるんだ」と言う言葉が自分の中でこの町はもうアカンのやと核心をつかれました。

仮設住宅へ支援物資を届け要望を聞くボランティア

2日目は双葉町の方々が住んでいる仮設住宅を訪問し、お米とハミガキの支援物資を届けながらの要望の聞き取り調査でした。仮設住宅から転居される方も増えていました。

その中でも1人のおばさんは「もう戻れないんだ」「郡山に家を建てるんだ」といいます。新しい前向きの一歩のはずが、私には双葉町の生活を諦めた一歩にしか感じられませんでした。今回のボランティアは私にとってとても辛く感じました。

私が住んでいる姫路市の御津町に原発建設の計画がありました。先輩方のお陰で、計画は阻止され、兵庫県内に原発はありませんが、もし自分が同じ立場になっていたらと考えるととても辛くて仕方ありません。

やはり原発と人間は共存できない。原発事故が起きなくても行き場の無い放射能廃棄物は増え続ける。原発を無くさないといけない。この姫路から、兵庫から「原発を無くせ!」と声をあげるのが福島への連帯なんだと思いました。

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

みんぽう川柳〈4月〉「桜」

選者:島村美津子

特選

新妻残し亡兄は桜でありませぬ
神戸市 大西玉江

【評】70年前まで私たちの国では、国のため天皇陛下の御為に潔く散れと言われて散っていった桜たち。いま戦争への道を突き進む安倍政権。この句に思わず涙したのは戦争の悲惨を非人間性を、さんざんなめて来たせいでしょうか。

入選

国のため散れと云われていた桜
神戸市 古賀哲夫

もうすぐ桜が散ります お静かに
神戸市 妹尾 凛

忘れ去るために桜の葉のみどり
播磨町 石川真知子

桜の絨毯たどり着いたら我が職場
神戸市 誠かおる

誰もいぬ郷に桜の精一杯
神戸市 長沼幸正

桜満開散歩する犬笑ってる
神戸市 藤田幸子

キレイだね桜ばかりを見る人と
大阪市 竹原春江

満開の桜に恋して18切符
稲美町 川島ヤエ子

車道へと枝垂れた桜切り取られ
神戸市 吉田利秋

被災地の桜並木に人はなし
神戸市 高馬士郎

辺野古にも遠山桜咲いている
明石市 小西正剛

花吹雪やっと自由になりました
神戸市 松下正子

桜咲いてまた一つ年取りました
神戸市 山元三恵子

桜散るもっと優しくできたのに
神戸市 松尾美恵子

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

都構想、通天閣も「あきまへん!」

段 重喜


(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

憲法9条を乱暴に踏みにじる「戦争立法」をめぐって緊迫した局面を迎えています。私は、45歳ですので、戦争体験はありません。だからこそ、戦争の悲惨さを受け継がなければならないと感じています▼私の妻の祖父は7年前、86歳で他界しました。生前は、戦争体験は一切語りませんでしたが、義父から聞いた話は心から離れません▼祖父は、70年前の戦争で、石川県の連隊に召集され、中国東北地方に送られ、激しい戦闘の後、終戦となり「ようやく日本に帰れる」と思ったら、シベリアに送られました。シベリアは極寒の地、マイナス40℃。3年もの間、抑留生活を強いられました。朝起きると、隣に寝ていた仲間が衰弱、凍死していたことが幾度となくあったそうです▼「明日の朝生きているだろうか」と恐怖に駆られる毎晩。ある夕食、スープの中に雑巾が入っていて、その雑巾を捨てるとスープは残らない。祖父は迷うことなく雑巾をしゃぶったそうです。帰国してからも、雑巾の舌触りとジュルジュルしゃぶる音が耳の底から離れなかったそうです▼祖父は、「戦争から帰ってきてからの後の人生は、付け足しだ」と語っていました。なんと寂しい言葉でしょうか。戦争は人間の幸せを根こそぎ奪うものです。全身全霊をかけて「戦争立法」ストップを。 (T)

(2015年5月17日付「兵庫民報」掲載)