Web版の発行はしばらく休止します

「兵庫民報」編集部は2012年11月から専任1人で続けてきましたが、その1人も2020年末で退職し、2021年1月からは嘱託となりました。編集業務の整理のため、「兵庫民報Web版」はしばらく休止いたします。それにともないTwitterへの転送も休止します。 紙版の通常号のご購読をお願いします。

2015年5月3日日曜日

次号は5月17日付です

次週5月10日付は「赤旗日曜版」の配達がありませんので、「兵庫民報」は休刊とします。その代わりに第5日曜日である31日付を発行します。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

NPT再検討会議成功をめざし兵庫代表団がニューヨークで活発に行動


(撮影:小松原大輔氏)

参加者のレポートは次号以降に掲載する予定です。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

いっせい地方選挙・後半戦の結果について

2015年4月27日  いっせい地方選挙兵庫県闘争本部

4月26日投開票でたたかわれた、いっせい地方選挙後半戦の9市議・2町議選挙で日本共産党は32人の候補を擁立し、全体として得票数・得票率・議席占有率を前進させ、前回比1議席増の30議席を獲得しました。

ご支持いただいたすべての有権者のみなさん、ご協力いただいた後援会員・支持者のみなさん、支部・党員のみなさんに心から厚くお礼を申し上げます。

*

今回の選挙は、前半の県議・神戸市議選に続き、世論に背いて「戦争する国」づくりを進める安倍政権の暴走に対して、有権者の不安と怒りが高まる中でのたたかいとなりました。選挙終盤に入っても党候補の「憲法9条を守る力を強く大きく」の訴えに、あたたかい激励が相次ぎました。また住民の暮らしをまもる日本共産党議員団の政策と働きぶりに共感と支持が広がりました。

*

党は、こうした有権者のみなさんの熱い期待にこたえるべく、32人全員当選と得票目標実現にむけて、党躍進の客観的条件をくみつくし、宣伝でも組織活動でも従来の枠を越え、やるべきことをやりぬく選挙戦を追求してたたかいました。

*

選挙の結果は、都市部を中心にかつてない多数激戦の中で、伊丹市、西宮市ともに大接戦を勝ち抜き、全員当選で各1議席増。宝塚市、芦屋市、三木市、小野市、相生市、播磨町、太子町で全員当選を果たしましたが、姫路市では新人が33票差の次点で1議席減。明石市では現有3議席を確保しましたが新人は及びませんでした。

いっせい地方選挙の前半・後半を通じて全体として、2013年参院選、14年総選挙に続く重要な前進となりました。日本共産党兵庫県委員会は、今回の選挙戦の結果について、しっかり教訓を引き出して今後のたたかいに生かすすとともに、選挙中に掲げた公約実現と来年の参院選の躍進に向けて新たな出発を開始していきます。

*

安倍政権は訪米に間に合うように「戦争立法」の与党協議を終え、5月連休明けには国会に法案を提出し、通常国会を8月末まで延長してでも今国会での成立をめざすとしています。日本共産党は、いっせい地方選挙で公約として訴えた「戦争する国」づくりストップのたたかいにただちに全力をあげます。暮らしをまもる公約でも、住民のみなさんと力を合わせ実現するために政治を前に進めていきます。

こうした運動を進めていく上でも、新しい党員を迎え、「しんぶん赤旗」読者を増やし、兵庫で次期国政選挙比例46万票を獲得できる自力をもった党に成長することをめざします。

*

有権者のみなさんには、今回の選挙戦で大きなご支持・ご支援をいただいたことに重ねてお礼を申し上げるとともに、引き続いてのご支援・ご協力を心よりお願いいたします。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

災害援護資金:少額返済者にも免除の道

――対象拡大へ引き続き運動強めたい

阪神・淡路大震災救援・復興県民会議事務局長 岩田伸彦

先頃、各紙で「災害援護資金返済免除」と報道されましたが、4月22日、内閣府から大阪府・兵庫県・大阪市・神戸市に「阪神・淡路大震災の際に貸付けが行われた災害援護資金に係る国庫負担金の取り扱いについて」が通知されました。

内閣府が1月に示した要件案では、災害援護資金の未返済者の多数をしめる少額償還をしている人は月1,000円でも返済能力があるとして適用されず、連帯保証人も免除対象外でした。

阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議は、堀内照文衆院議員を通じて内閣府の担当者と2度、面談し、少額償還中の借受人にも免除適用対象を拡大することと、連帯保証人も対象とすることを強く要求してきました。

*

今回の通知では、返済免除の要件として、借受人とその保証人がともに、①破産法により免責されているとき、②生活保護を受給しているときの他、「③少額償還中であっても、現に償還ができていない状態となった場合に、将来にわたっても未償還金を弁済することができる見込みがないと、市において客観的に判断できるとき」を含むとしています。また、「借受人が死亡又は重度障害の場合」の保証人の資力状況も上記によるとしています。

これにより、返済免除対象者が広げられ、連帯保証人についても返済免除が適用されることになりました。一歩前進、大きな成果となりました。

*

しかし、保証人に「資力」がある場合は免除にならないという問題が残されています。

今後、▽返済免除の自治体判断の基準を実情に合わせていくとともに、▽国に対し、被災者の生活実態に即し、すべての借受人、保証人の返済免除を求めて、引き続き運動を強めていきます。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

加西市議選10日告示・17日投票

平和、農業、医療、暮らしまもる議席を


加西市議選(定数15)は5月10日告示・17日投票で行われます。

日本共産党は現職・井上芳弘氏(63)をたて、現有議席確保をめざします。

井上氏は、この間、水道料金の約20%引き下げ、中学校3年までの子ども医療費無料化、中学校給食、住宅リフォーム助成制度など住民要求を実現してきました。

市議選にむけ、井上氏は、「住民の福祉の向上」が地方自治体の役割だと改めて強調し、「国道・県道整備」「TPP反対・農業を守る」「総合病院としての加西市民病院の役割を大切に」「原発災害への対応を組み入れるなど防災基本計画の見直し」などの政策を明らかにしています。

また、「戦争立法」・憲法9条改悪に断固反対を訴えています。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

生活保護費過少支給事件に思う(下)

再発防止へ〝根っこ〟を変える必要

元ケースワーカー 大久保嘉浩

ケースワーカーの増員と質の向上を

今回の事件の再発防止を言うのなら、まず、生活保護の実施体制の見直し、ケースワーカーの増員と質の向上が必要です。

Aさん夫妻を担当したケースワーカーは、今回の裁判陳述の中で「常時100ケースくらいを担当し」「調査や確認は事実上不可能」と嘆いています。

今、福祉事務所のケースワーカーは事務に忙殺され、弱者市民に寄り添う余裕をなくしてしまっています。また、ケースワーカーを指導する立場にある査察指導員は現場経験の少ない人が多く、ケースワーカーの指導どころではありません。

こうした中で本来なら「事件」にならないものを神戸市が「事件」にしてしまったのです。

〝根っこ〟にある「弱いものいじめ体質」

さらに、再発防止には〝根っこ〟を変える必要があります。敗訴しても「残念」と平気で言ってしまう、神戸市政の「弱いものいじめ体質」を変えることです。

ここ10年余り、神戸市の生活保護実施状況は大きく変わりました。

生活保護を利用せざるを得なくなった人たちの生活を支え続けてきた夏冬の見舞金、上下水道料金減免、福祉パスなど神戸市の独自事業が次々と切り捨てられてきました。さらに今、現場では、生活保護実施要領で認定されるはずの「一時扶助」の出し渋りが横行しています。

今回の「生活保護費過少支給事件」は、弱いものいじめがたくさんあるうちのたった一つですが、〝根っこ〟は同じです。Aさん夫妻の勇気ある告発に励まされながら、私も〝根っこ〟退治に頑張らなければと思いました。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

(上)は前号→ http://hyogo-minpo.blogspot.jp/2015/04/blog-post_13.html
 

集団的自衛権・秘密保護法反対三田大集会・デモ

政府の勝手許せないと市民も共感



秘密保護法に反対する三田市民の会が4月26日、「集団的自衛権行使容認と特定秘密保護法」反対―三田大集会・パレードを三田駅ペデストリアンデッキで行い60数人が参加し、市民に訴えました。


外資系化学会社の管理職だったという男性(63)が通りかかり、「改憲には反対ではないが、戦争をしようという改憲は許せない。政府がそういう勝手なことをできないようする改憲は必要だが、いまは危ない。こういう集会にも機会があれば、よく調べて参加したい」と参加者のスピーチに耳を傾けていました。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

関西電力神戸支店前行動:5月15日に「第150夜」


4月24日、147回目の脱原発を求める関電神戸支店前金曜行動が行われ、50人が参加しました。

福島県農民連の太陽光発電を支援する取り組みに参加してきたという女性からは、「若い人が元気に自然エネルギー作りに取り組んでいて元気をもらった。一方、被災地の視察では人気のない町を見てむなしさも感じた。原発再稼働は許せない」という思いが語られました。


行動を運営するゼロこねっとでは、5月15日に迎える150回目の記念行動「第150夜」で脱原発の声を広げようと広く参加を呼びかけています。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

福崎町民俗辻広場まつり:楽しみながら柳田國男をしのぶ

福崎町の第9回「民俗辻広場まつり」が4月25日開かれ、ステージや出店、記念館・史料館での展示、柳田國男生家での琴演奏などで賑わいました。

辻川地区で生まれ育ち、『遠野物語』などで日本の民俗学を開拓した柳田國男とその兄弟たちを偲び、学ぼうと開かれているこのまつりも9回目。

河次郎のおどかしにも負けずカッパ釣り

今回は、昨年設置され全国的にも大人気となったカッパの河太郎・河次郎兄弟がいるカッパ池で「カッパ釣り大会」も行われ、カッパにみたてたペットボトルを吊り上げようと子どもたちが夢中になっていました。

辻川山を登り下る「学問成就の道」

また松岡兄弟の胸像を配置した「学問成就の道」では急勾配ももろともせず、胸像にはめ込まれたレリーフを写し取る「ラリー」を展開。「サクラサク」の文字をそろえ歓声をあげていました。

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

主権者意識へ発展させる平和のための憲法授業を提案

県立北条高校社会科教諭の稲次寛氏と神戸学院大学法学部教授の上脇博之氏が共著『高校生と教師の憲法授業』を刊行します。

著者らは、「『戦争はアカン。平和がいいに決まってる』―この結論を繰り返し言えても、行動に移せない高校生たちの意識を……主権者意識に発展させる学習が『18歳選挙権』の実施を目前に控えたいま、強く求められる」と出版の動機を語っています。

この本では稲次氏がこれまで、高校生たちの学びたい気持ちに応え展開してきたこと、これからやろうとしていることを報告、上脇氏が専門知識で支え、「より進化した平和のための憲法授業を提案する」としています。

A5判284頁、定価(本体)1,700円、発行・発売は日本機関紙出版センター

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

第144回クリスタル短歌の会から

安武ひろ子選

塀添いにふり積む雪が白い花雪やなぎとはよくぞ名づけし
広瀬弘子

おしゃれして入学式に行く親子に就学援助のチラシ手渡す
塩野菜美

孫守りに来てくれという息子の声「ハイハイ行きます」夫婦揃って
森ひろみ

陽を浴びて芝生に座りティータイム誰が名付けしぞしあわせの村
清水淑子

カード詐欺言葉たくみにしのび来ぬ気づきて撃退実害免がる
岡本征子

亡き母が持たせてくれし夏冬の喪服眠れり新品のまま
西嶋節子

何思う長き一日を目も耳も遠くなりたる白寿の母は
平野万里子

入学式スキップしながら行く孫の肩にやさしく花びらの舞う
島田国子

籾を蒔く今年も限界集落の陽だまりに春はじまりており
宮川菊代

ワンピースの裾をひらりとひるがえし笑む孫は今日一年生に
三浦良子

爪切りにコツンコツンと音たてて硬き爪がのみこまれゆく
正津房子

アナウンサーはこれが最後と心こめ夜の街へと訴えてゆく
長谷川一枝

桜咲きほのかに匂い立つ庭にころがる如く子らは飛び出す
桂 陽子


(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

ひなたぽっころりん(553)



(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)

観感楽学

4月24日、ネパールでM7.8の大地震が発生しました。阪神・淡路大震災、東日本大震災の記憶が生々しいだけに、数千人に及ぶ犠牲者と街の惨状に心が痛みます。被害はインドやチベットなどにも及んでいます。世界中が支援の手をさしのべ一刻も早い救援と復旧が望まれます。その2日前の22日、南米チリではカルブコ山が大噴火し、噴煙は上空20kmに及びました。ここでは幸い死者は出なかったようですが、すさまじい大噴火です▼同じ22日、鹿児島地裁は九州・川内原発稼働差止仮処分申立を却下しました。九州電力の言い分を鵜呑みにした不当判決です。曰く「新規制基準は…不合理な点は認められない」「自然現象の予測を伴う『不確かさ』を相当程度考慮して基準地震動を定め…耐震設計を行っている」「火山学の知見により一定程度裏付けられている」「原子力委員会が示した新基準への適合性判断に不合理な点は認められない」▼ところが、気象庁は先頃、「桜島が膨張しており大噴火の兆しがある」と発表しました。霧島の新燃岳、阿蘇山、そして薩摩硫黄島と名だたる火山がひしめく危険な地域に原発を稼働させる愚は自然に対する冒瀆です。(D)

(2015年5月3日付「兵庫民報」掲載)