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2015年12月20日日曜日

観感楽学

国立ハンセン病療養所栗生楽泉園にある重監房資料館を訪れた。全国一という群馬・草津温泉のそばに昨年、厚労省が設置した国立の資料館だ▼ハンセン病患者にたいする国による「強制隔離絶滅政策」の中で全国の患者を対象とした重監房。標高千㍍を越える極寒の地で電灯も暖房もない四畳半ほどの板張りの重監房が復元されている。延べ九十三名が収監され、うち二十三名が亡くなった▼重監房撤退闘争が起こったのは憲法施行の一九四九年五月三日の三日後。草津温泉に療養中だった共産党国会議員が重監房のことを知り調査団を派遣し、国会でも取り上げられ重監房は廃止に▼筆舌に尽くし難い社会的偏見と差別のもと、ハンセン病患者の人間回復のためにたたかった谺こだま雄二さんはこの療養所に居て共産党に入党。「オレ自身が党。党に入って、オレは思想的に社会復帰した」と語った谺さん▼一九〇七年から続いた強制隔離に対する違憲国倍訴訟の勝訴は二〇〇一年になって。しかし、厚労省の怠慢もあり、元患者の権利を守る被害の回復が遅れている。資料館に掲示された壮絶な闘いをまとめた年表に散見できる日本共産党の活躍ぶりには胸が熱くなる。 (K)

(2015年12月20日付「兵庫民報」掲載)

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