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2015年12月13日日曜日

観感楽学

今年の「神戸ルミナリエ」のテーマは被災者の「鎮魂」とともに、まちの「にぎわい」であるとテレビで報道されていましたが、地元の業者の方が、「なんか私らは取り残されているような気がします」と答えていたのが印象に残りました▼私も、ルミナリエを見るたびに、何か違うなと思っている一人です。阪神・淡路大震災の被災者が住むところにも困り、街のコミュニティが壊され、営業の再開もままならない十二月の寒空の下、燦さん燦さんと輝く光に「これが復興の証か」と思ったのは、私だけではないでしょう▼戦後七十年、そして震災二十年の師走を迎えました。県や神戸市・西宮市は、借り上げ住宅から被災者である入居者の「追い出し」を迫り続けています。ある入居者の方は「仮設住宅の時と同じ。いつまで私らを困らせ続けるのか」と語ります。同時に、借り上げ住宅入居者、協議会や弁護団のたたかいが力強く発展し、兵庫県弁護士会からも神戸市に意見書が提出されるなど、兵庫県での「一点共闘」の輪が広がっています▼LEDの人工的な光にではなく、この連帯の輪にこそ阪神・淡路大震災被災者の明日を切り開く光があると感じます。 (T)

(2015年12月13日付「兵庫民報」掲載)

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