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2015年12月6日日曜日

ノーモアヒバクシャ近畿訴訟・傍聴記:11/27

国側「証人」のでたらめ完膚なきまで暴露

副島圀義

十一月二十七日の大阪高裁は、一審勝利の梶川一雄さん(故人)について国が控訴した事件。この日で結審。来年二月二十五日に判決となりました。

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ひと月前の弁論で国側は「動脈硬化症の専門家」を証人にたて、梶川さんの心筋梗塞は被爆と無関係だと「立証」しようとしました。

が、塩見卓也弁護士や郷地秀夫医師の集中的な探求によって、その「証言」のでたらめさが完膚なきまで暴露されました。
―証人は原爆放射線の人体影響について全くの素人。「証言」は心筋梗塞発症についての一般論を述べただけだ。
―証人は原告のカルテに明記されているデータ―「悪玉コレステロールが一定の基準値以下にコントロールされていた事実」―を無視し、「基準値未満にはほとんどコントロールされていなかった」と逆のことを述べた。
―証人は日本動脈硬化学会の「二〇一二年予防ガイドライン」を知らないはずがないのに、あえて無視。三十五年も前の論文を利用して証言。ガイドラインとその原論文を、本当に知らないなら「専門家」の名に値しない。知っていて知らぬフリをしたのなら法廷で許されぬ行為だ。
―等々。
愛須勝也弁護士は「集団訴訟」「ノーモアヒバクシャ訴訟」の到達点と、被爆者援護法の立法趣旨を重ねて整理。

被爆と発病の因果関係について「被爆者の立証責任を軽減する」との、司法判断の到達点を踏み外すことのないよう、強く求めて弁論を締めくくりました。

(2015年12月6日付「兵庫民報」掲載)

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