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2015年11月8日日曜日

憲法が輝く兵庫県政へ(6):エネルギー

再生可能エネルギ=への道

電力兵庫の会 松崎保実

これでいいのか防災エネルギー政策


兵庫県は福井県若狭原発群十五基と隣り合わせなので、福島原発事故を絶対に繰り返さない思いで原子力防災計画を立案することが県民に対する責務だと思います。

兵庫県の『原子力等防災計画』について見てみると、「放射線が異常な水準で放出される事態の発生」時にどうするか……、情報伝達と水・食物の摂取制限と交通確保ぐらいで、避難先の確保や住民避難対策はゼロです。しかも、この計画は「平成十三年作成」。福島原発事故の十年前、二〇〇一年に作った計画のままになっています。

また、県のエネルギー政策では、淡路島を自然エネによる開発の特区として、メガソーラーや風力発電を積極的に取り入れようとしていますが、企業誘致に力点が置かれ地域住民が主体になっていないため、淡路の宝物が大企業によって外に持ち出され地元経済が良くならないのです。

兵庫は自然エネルギーの宝庫


表は行政機関による再生可能エネルギーのポテンシャル(潜在的導入可能量)です。日本には自然エネルギーがいっぱいあります

兵庫県は山河の自然環境に恵まれており、風力発電、河川を利用して水力発電、森林資源の活用でバイオマス発電が可能です。

兵庫県のポテンシャル(潜在的導入可能量)は環境省の調査(二〇一〇年度)によると、太陽光発電四百十九万㌔㍗、陸上風力発電二百六十二万㌔㍗、地熱発電二・二万㌔㍗で、合計は六百九十万㌔㍗以上となり、調査対象に入っていない一般家庭の太陽光発電やバイオマス発電、更に洋上風力発電を加えると一千万㌔㍗以上になることが予想されます。

つまり、百万㌔㍗の大型原発に換算すれば十基以上のエネルギーが存在していることになります。

新エネルギーの潜在量
物理的限界潜在 電力量 典拠
太陽光発電 79億8,400万kW 8兆3,929億kWh *2
風力発電 14億7,176万kW 2兆5,785億kWh *2
小水力発電 1,212万kW 458億kWh *3
バイオマス発電 1,500万kW 711億kWh *1
廃棄物発電 1,464万kW 513億kWh *1
天然ガス電熱併給 1億5,280万kW 4,417億kWh *1
燃料電池 1,159万kW 914億kWh *1
合計 96億4,728万kW 12兆4,951億kWh

典拠:いずれも資源エネルギー庁 *1:総合エネルギー調査会部会用資料/*2:新エネ対策課/*3:第5次発電水力調査



エネルギー自給率一〇〇%への道


自然エネルギーのポテンシャル(潜在的導入可能量)は十分あります。それを電力に置き換える世界有数の技術力も有ります。一番不足しているのが、政治行政の後押しです。二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーを未来の子どもに残すという大きな展望をもちましょう。

兵庫県は再生可能エネルギー潜在量を早く調査し、地域住民主導で地産地消・分散型エネルギーの豊かな発展方向があることを県民に示し地域経済活性化に向かうべきです。

そのためにも県や市、町の自治体が地域住民と積極的にかかわり、ドイツやデンマーク等に見られる農民・住民自身が自ら地産地消の電力源を創りくらしを豊かにするような方向をめざしましょう。

明るい未来


地産地消のエネルギー開発が本格化すれば、雇用が生まれ産業が活発になり地域経済が好転します。例えば、木質チップ発電所を建設すれば、発電所の運転員や山林事業者・木質チップ事業所あるいはトラックの運転手などの雇用が生まれるだけでなく、ペレットを利用した個人住宅用のストーブの開発なども生まれることが予想されます。

このような方策でエネルギー自給率一〇〇%を目指し、エネルギー政策の根幹に据えれば、きっと明るい未来を開くことができるでしょう。

(2015年11月8日付「兵庫民報」掲載)

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