記事を検索

2015年10月25日日曜日

憲法が輝く兵庫県政へ(4):学校予算

今、学ぶ権利が侵されている

兵庫県高等学校教職員組合書記長 梅林真道

県「行革」による兵庫県予算の削減対象は学校予算についても例外ではなく、兵庫県の教育予算は、十年前と比べると一〇%以上も減らされています。それぞれの学校では、教職員だけではなく生徒にも協力を呼びかけながら節約に努めていますが、もうそのような地道な努力で何とかなる限界をはるかに超えています。そのような中でも、教育現場では学校予算削減が「教育の質の低下」につながらないよう、必死になって踏ん張っています。

高教組は、県教育委員会及び県に対し、教育予算の増額と県行革の中止を強く求めてきましたが、その取り組みの一環として、昨年、各学校の協力を得て学校予算調査を行い、六十校から回答が寄せられました。それぞれの学校から寄せられた悲鳴に近い声を幾つか紹介させてもらいます。

「工業高校での実習費が削られ、保護者に負担をお願いしている」「体育館の屋根が錆び、雨漏りしているのに改修の予算が付かない」「消費税が上がり光熱費も上がっているのに、予算はお構いなしに下げられる。せっかくクーラーがついても、電気代がないので使用できない」「夏休み中三十五℃の職員室で仕事をしていた」「授業準備のための消耗品を自腹で買う人が増えてきている」「必要な出張に行くための旅費が出せないと言われた」等々‥‥

総務省の「決算状況」によると、二〇〇一年度を基準とすると、二〇一三年度の教育予算は八六・一%にまで減少しており、特に二〇〇八年度以降は「問答無用」の削減が行われてきたことがわかります(表)。

表 県教育予算決算額の推移
*総務省「決算状況」より作成
年度 総額(千円) 構成比 対01年比
2013 441,138,942 21.3% 86.1%
2012 452,408,433 22.3% 88.3%
2011 464,646,551 21.6% 90.7%
2010 466,387,878 21.0% 91.0%
2009 468,853,526 21.0% 91.5%
2008 483,005,334 24.5% 94.2%
2007 505,230,964 25.4% 98.6%
2006 510,806,584 23.4% 99.7%
2005 502,816,364 19.0% 98.1%
2004 504,257,854 24.1% 98.4%
2003 495,048,420 23.6% 96.6%
2002 493,447,488 24.1% 96.3%
2001 512,517,497 24.7% 100.0%

また、高教組の調査から明らかになったことは、学校予算の内で学校施設・設備の維持管理のための費用はもうこれ以上の削減が難しい段階にきており、いよいよ生徒たちの教育活動に充てるための費用(教育振興費)が大幅に削減される段階に入っているという事実です。

「教育」は「県民サービス」ではありません。憲法第二六条で規定された「国民の権利」です。県教育委員会自身も「ひょうご教育創造プラン」の中で「安全・安心な学習環境の向上」をうたっています。未来の兵庫県を支える若者たちが、よりよい環境で学び、育ち、いつかまた兵庫県を発展させていくことができるように、教育費を大幅に改善していくことが早急に求められています。

(2015年10月25日付「兵庫民報」掲載)

日付順目次