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2015年10月4日日曜日

憲法が輝く兵庫県政へ(1):平和

戦争法にもとづく軍事強化を食い止め兵庫県民の平和・安全優先の兵庫県政を
兵庫県原水協事務局長 梶本修史

井戸知事が就任して最初の仕事は、姫路港への米軍艦寄港の許可だった(二〇〇一年八月)。

兵庫県は、「核兵器に対する県民の不安を払拭するため」「県民の平和と安全を守る立場から」と、「非核三原則に係る状況について」米側に回答を求めた。神戸市が非核「神戸方式」を実施していることを意識したものであることは明らかだ。しかし、米国からは、事実上の「回答拒否」だった。

それにもかかわらず兵庫県は、「非核三原則を遵守している」と一方的に判断して寄港を認めた。その後さらに二度も寄港を容認した(〇三年十一月、〇六年八月)。

兵庫県は、「非核証明は自己証明なので、自己証明をいくら求めてもどれくらいの価値があるかわからない」と非核「神戸方式」を非難する発言まで行なった。

さらに、「現行の枠組み、米政府の基本的な考え方というものを前提に判断したい」「非核証明を出しなさいと言うと…入ってくるなということになる。すくなくとも日米安保条約上の相互関係からすると特定の理由なしに拒否をする理由がない」(記者会見)と、日本の政治家とも思えない発言で、安保条約最優先で米軍艦に全面開放する立場を表明したのだ。

米軍機の低空飛行訓練は、但馬地域以外のたつの市新宮町、上郡町などでも目撃されている。ドクターヘリ空域と重なる訓練空域で米軍オスプレイの訓練計画もあるのに、兵庫県は低空飛行の中止を要求するどころか、県の防災訓練に米軍を参加させ、オスプレイ参加まで要請する始末だ。

十一月には、伊丹市の陸上自衛隊中部方面隊で日米合同指揮所訓練が行われる。自衛隊からは、「本演習の場を活用し、関係機関の参加を得て、国民保護訓練を実施予定」とされている。軍事演習に自治体などが動員されようというのだ。国民保護計画は、日本有事の際に、国民と自治体を戦争動員するものだが、今回の戦争法で集団的自衛権行使の際にも発動されるように改定された。

「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうに」(憲法前文)、地方自治体などが役割を果たすことが求められ、「憲法尊重擁護の義務」(九九条)が定められている。

憲法の保障する地方自治の原則を破壊してまで、米軍の戦争を支援する態勢づくりが推進されている中で、兵庫県が、「現行の枠組み、米政府の基本的な考え方というものを前提に判断したい」というような態度をとることは、憲法の立場を投げ捨てるものだ。

県議会が採択した「核兵器の廃絶と恒久平和実現に関する意見書」で「国際社会の先頭に立ち、核兵器廃絶に向けて行動する責務がある」としているのに、非核平和宣言すら行おうとしないで、沖縄県はじめ日本中で問題になっている米軍行動の根拠となる安保条約を無条件に容認する態度で、県民の安全は守れない。

(2015年10月4日付「兵庫民報」掲載)

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